快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

自然災害 仕組みとアプローチ -  今月の静穏と地震エリアにやや変化の傾向

2016-05-26 18:59:56 | 地震 津波
 先日はM4以上の有感地震が東北沖で二度あり、今日は神奈川西部で小さな地震がありました。
2016年5月26日 17時17分ごろ 神奈川県西部 M2.0 最大震度1
2016年5月26日 16時16分ごろ 神奈川県西部 M2.7 最大震度2

2016年5月25日 14時22分ごろ 青森県東方沖 M4.8 最大震度2
2016年5月25日 3時01分ごろ 宮城県沖 M4.0 最大震度2

 そして、東日本、特に東北、北海道の地震比率が高くなって来た事も見受けられ、現在までの所ですが5月の静穏期、熊本や周辺への有感地震の偏在にやや変化の傾向が見受けられました。
 Hi-netでもその傾向がわかります。

引用開始<一部抜粋)

http://www.hinet.bosai.go.jp/?LANG=ja

引用終了
 
 M6以上の地震は、4月の世界的な地震多発に比べ、その反動か5月は現在までの所かなり少なめですが、今年1月~3月の合計と、4月~5月の合計がほぼ同じくらいですから、これからの地震発生次第で4月~6月の合計がどれだけ多めとなるのか、と言う所です。
 火山性地震については北海道で通常より高レベル、東北でやや高い程度、関東以西で通常レベル、九州でやや低下のところがある、と言う状況で、プレートバランスが変わって来た感があります。

引用開始<一部抜粋)

http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_taru.html

引用終了

 月齢ではまだどちらかと言うと要注意期ですが、5月22日の満月は4月22日の年間最小満月に次ぐ小ささなはずなので月の引力の影響はどちらかと言うと通常よりは少ないはずなのです。
 この状況でこれだけの地震ですから、プレートの動き自体が緩やかになったとは見えず、ただトリガーが少ないので発散のチャンスを伺っている、と言う状況と筆者には思えますが、真相がどうなのかはわかりません。
 少なくとも発震の規模と分布にやや変化があり、これがそのまま続くかどうかはわかりませんが、仮にこの傾向が更に増すともっと顕著な変化が出て来るかも知れません。
 ただそれが大地震になるのか、中小の地震の多発で終わるのか、というのもわかりません。
 

 

自然災害 仕組みとアプローチ -  南海トラフ地震は近い内に発生するのか その2

2016-05-26 07:56:05 | 地震 津波
 前回の記事では、「日向灘地震もまだ大きなものが発生していない事、」とある通り、日向灘地震について南海トラフ地震とは別ものと言う前提で理論構成をしてしまいましたが、日向灘も南海トラフの一部と言うのが普通と言う事も多いようなので、この表現はもしかすると多少変更が必要で、正しくは「南海地震が近い内に発生するかどうかについて、」なのかと思われます。
 そして前回の記事投稿後、更に分析できた他のデータから、もしかすると前回の記載は多少修正した方が良いかも知れない、と言う状況になって来ました。
 どのように修正かと言いますと次の通りです。
 「結論から言うとこれについては『M7以上のものが発生する可能性は(ゼロではないにしても)限りなく小さい』と筆者は見ています。」 の部分は 「結論から言うとこれについては『昭和東南海地震、昭和南海地震で歪みが全て開放されて100%リセットされたエリアではM7以上のものが発生する可能性はゼロではないが小さい』と筆者は見ています。」 に修正。
 そしてもう一つ、 「前回の昭和東南海地震、昭和南海地震からまだ70年程度しか経っていない事です。」 の部分は 「前回の昭和東南海地震、昭和南海地震で歪みが全て開放されて100%リセットされたエリアではあれからまだ70年程度しか経っていない事です。」 に修正です。
 このような修正を何故するのかと言うと、次のデータを分析しているうちに必要と思えたからです。

引用開始(一部抜粋)

http://www.asahi.com/articles/ASJ5R3C8SJ5RULBJ001.html?iref=comtop_8_02


朝日新聞デジタル


南海トラフ地震起こす「ひずみ」 初の実測分布図を公開

 その結果、陸側プレートに置いた観測器が海側プレートの沈み込みとともに年間2~5・5センチ移動。動きが大きい場所ほどひずみも大きかった。ひずみの場所はほぼ、政府が南海トラフ巨大地震の震源域として想定する範囲内。ただ、南海トラフ巨大地震の一つ東海地震の想定震源域の南西側にあたる愛知県沖や、1940年代に起きた二つの大地震の震源域から南西側に延びる四国沖にも、大きなひずみが広がっているのを確認した。

 ひずみの分布と地震の詳細な関連性はわかっておらず、海保の横田裕輔・海洋防災調査官付(測地学)は「過去の履歴にない強いひずみが見つかった。今後、地震の評価に役立ててほしい」と話している。

 名古屋大の鷺谷(さぎや)威(たけし)教授(地殻変動学)は「陸からの分析ではわからなかった部分を明らかにした意義は大きい。今後、地震への影響や被害想定について研究を進める必要がある」と話している。(野中良祐)

引用終了

 図は直接ご覧下さい。
 これを見て筆者は次の様に考えざるを得ませんでした。
 それは通常では昭和東南海地震、昭和南海地震では日向灘、駿河トラフを除く南海トラフの全てのエリアで歪みが解消されたという資料が多いのですが、どうも 「そうとは限らない」、そして仮に日向灘、駿河トラフを除く南海トラフの全てのエリアで歪みが解消されたとしても、「全てのエリアで歪みが100%解消されたとは限らず、中途半端に解消残りになっている所があり固着(アスペリティー)が多く残っている所とそうでない所のバラツキがあり、それが地殻変位のバラツキの要因の一部になっている」 と言う事です。
 そして昭和南海地震については次のくだりがあります。

引用開始(一部抜粋)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%AD%E5%92%8C%E5%8D%97%E6%B5%B7%E5%9C%B0%E9%9C%87
発震機構

単純なプレート境界地震ではなくスプレー断層(岐断層)の滑べりの複合した地震で、プレート境界の破壊は、紀伊半島沖の開始点から室戸岬の東まで伝播しそこで止まったが、引き続き室戸岬の西のスプレー断層の滑べりを伴った。この室戸岬沖の破壊が方向転換した場所には、高さ約3km、幅約50kmの沈み込んだ海山が存在していることが1999年の調査により明らかとなった[16]。

地震波形に基づく推定では最初に潮岬南方約50km地点でevent1(M6 相当)が発生した後、北北西側に破壊が伝播し16秒後に紀伊水道沖でプレート境界すべりのevent2(M8.0 相当)が始まり西へ破壊が伝播し、53秒後に土佐湾沖でスプレー断層滑りのevent3(M8.0 相当)があったとされている[17][18]。しかし、観測された津波から推定される波源域と観測精度が悪く震源決定の精度に欠ける余震分布から推定される震源域にはズレが生じているとする研究がある[19]。

破壊開始点である震源は1944年東南海地震と隣接して位置し、南海地震は西側へ、東南海地震は東側へそれぞれ断層の破壊が進行したと推定される[20]。

引用終了
 
 つまり「引き続き室戸岬の西のスプレー断層の滑べりを伴った。この室戸岬沖の破壊が方向転換した場所には、高さ約3km、幅約50kmの沈み込んだ海山が存在していることが1999年の調査により明らかとなった[16]。」と言う所で特にそこから西の全てのエリアで十分に歪みが解消されたのか疑問な感じもするのです。
 その他にも歪みが十分の解消されたのか疑問な場所はあるような事、そしてユーラシアプレートに潜り込んだ海山やそれに準じる凹凸がどのような固着や固着の開放に影響しているのか? そもそもユーラシアプレートに潜り込んだ海山やそれに準じた凹凸がどこにどれだけ有るのか? などわからない事だらけで、やはり何がこれから起きるかは「神のみぞ知る」と言う世界なのは、以前に何度も記事の中で書いた通りのようです。