これまでの記事でコメ不足となる要因について書きましたが、特に今後、コメ不足になり得る要因がまだ有りました。
それは結論から言うと、「最低賃金引き上げ 」です。
各自治体について2024年の最低賃金引き上げ後にどうなったか、はネットで検索すればすぐわかります。
最低でも時給950円は超えてますね。
一方でコメ農家の時給ってその見方は様々ですが、個人経営なので最低賃金が適用されず赤字であればそれこそ農家の時給は10円だなんて言う説だってあるくらいです。
現在は年金をもらいながら農業をやっている高齢者が多いので何とか成り立ってますが、そろそろ高齢農業従事者も引退が増えて来ていて、では年金収入も無い若い人達がこれから農業をやろうとか考えたって「最低賃金引上げ」で時給がアップしているなら何も実質時給が極端に低い農業なんかに従事しようとは思わない人が多いのではないでしょうか。
片方で「最低賃金引上げ」と言う「統制経済」をしておきながら、もう片方で「コメ価格は弱肉強食の自由競争経済で」などとやるのはチグハグですね。
まるでわざわざ将来のコメ不足の原因となる仕組みのタネを蒔いているような感じにも見えます。
「最低賃金引上げ」と言う「統制経済」をするなら農産物、特に主食のコメも「最低買い上げ価格引上げ」と言う「統制経済」をしなきゃ辻褄が合わないでしょう。
つまり昔の日本のようにコメは政府がある程度の高い価格で買い上げて、売る時には安くする、と言う「統制経済」に回帰するか、或いは農家への「補助制度」と言う「統制経済」を推進するか、どちらかにしないと日本の食糧安保は確保できないのではないでしょうか。