メモというか、エスキースなんでしょうね。
ヒロクニ流、寓話という印象を受けました。
どんな物語がこの絵にあるのか?と思い、
「この絵は、どういう絵なの?」と聞きました。
意外な返事。
「この絵は、オートバイだよ。」と言う。
頭が混乱しました。
「ドン・キホーテ」の主人公、“ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ”なる人物。
妄想持ちの騎士。
気のふれた正気の騎士。
または、正気がかった狂人の騎士の姿と、武内の姿がだぶる。
似ているような気がする。
私も怖い妄想をしている自分に気がつき、
いやいや、違うってと言ってみる。
しかしなぁ~、その狂人“ドン・キホーテ”に農民の従者の“サンチョ”というのがいて、
「ご主人様、おらには何にも見えねいだ。」とよく言う。
「ヒロクニさん、おらにはオートバイにみえねいだ。」と私も言ってみる。
わたしって、サンチョの役を日常でしているように思えてきて、
もしかして、やっぱり武内はドン・キホーテか?
普段の武内の話を聞きながら、
「それで?」とか、
「それがどうかしたの?」
「それ、妄想と違うの?」
「違うって。」
「それ、おかしいのと違う。」
「イメージだけで、判断したらいかんよ。」
「具体的に言ってくれる。」
「何いってるか、わからないのですけど。」
と、妄想にしか思えない抽象的な話をされるといつもこう言っています。
物語のなかで、サンチョは、ドン・キホーテの旅する仲間で運命共同体であるわけです。
苦楽を共にする間柄。
わたしって、サンチョなのね。
と、思ったとたん、ギョッとしました。
武内に、「あなたが考えて、考えて抜いて、いい結果に結びついたことある?」と言うと、
「いいことない。」という答えが返ってくるときがあります。
急に正気に戻ったのだと思いました。
そうは言っても、物語の中にすっぽり入ってしまう私も、
妄想持ちだ・・・と思うのでした。
セルバンテス作の『ドン・キホーテ』の小説の内容を、
イメージで女たらしが、旅をしながら活躍し、
アバンチュールをする物語と思っていました。
どこからこんなイメージを作り上げていたのかと、自分の妄想にも驚きます。
ご主人に仕えるサンチョは、ひどい目にあったり、ご主人様に泣いて嘆願したり、
自分の身の安全を省みたり、苦難を先読みして何とか回避しようとするが、
やっぱりひどい目にあったりして、常にご苦労なんです。
やっぱり、「私は、サンチョなんだわ。」と、
ハンカチで涙を拭き拭き、『ドン・キホーテ』を読んでいる途中・・・・、
というのは嘘で、「やめてよ。」と驚嘆したり、
ゲラゲラ笑いそうになったり、かなわんな~と思ったりしながら、
何でヒロクニさんを思い浮かべているわけ?と思い、
時々、心に重しがかかります。
だけど、変に面白すぎる場面もあって、おかしすぎるぅ~!と
笑いがこみ上げてきたりして、コメディか・・・、と思ったりして、
可笑し味を楽しんでいます。
たぶん、『ドン・キホーテ』は、わたしにとって、現実問題なんだろうと思いました。
有名な太宰治の小説『走れメロス』も、日常に起こりそうでもあるし、
こういう小説ってあるんですね。
私が最大に気がふれているように感じることの例を1つあげるとしたら布団のことだ。
「芸術家は、布団でぬくぬく寝てはいかんのだ。」と、豪語して、
相変わらず、毛布にくるまり(夏は、おかしいって・・)、押入れで寝る。
「クーラーは切れ。」と言い、「扇風機は紙が飛ぶからいらない。」と言い、
朝起きたら、すでに熱中症ぎみ。
夏に毛布を使うな!なのです。
せめて、毛布はやめて、タオルケットにしたらいいと思うのだけど、
毛布かぶってるのです。
布団は嫌だけど、毛布はいいというところが、私には分らないのでした。
やっぱり、狂人に近いと思うときがあります。
毛布も布団の仲間やろ!と強く思うのでした。
狂人を普通に戻すのは、やっぱりご飯。
どんなに狂ってきる人でも、食事はしなくてはいけません。
少し変った豆腐料理をしてみました。
↑お料理の名前は、「ぎせい豆腐」
宇野千代さんの「私の作ったお惣菜」に載っている料理です。
“ぎせい”を漢字で書くと「義済」とあり、“義済堂”という工場があったと文面に書いてありました。
豆腐を崩してしまう料理なので、“犠牲”の豆腐なのか?と、
またまた思いこむところでした。
ごぼうの風味がして、あっさりした味で、味付き、厚揚げを食べているような料理です。
レシピを紹介します。
材料 もめん豆腐1丁、にんじん、ごぼう、絹さや、きくらげ、卵1個、ごま油
1、もめん豆腐はふきんでつつんで軽く重しをのせる。
(私はキッチンペーパーで)
2、にんじんは、細かく短冊に切り、軽く茹でておく。
ごぼうは、笹がきにして水にさらし、やわらかく茹でておく。
きくらげは、水で戻してから細かく切っておく。
絹さやは、茹でて細かく切っておく。
この下準備したものを、ごま油で炒め、塩と砂糖を入れて味を整える。
これは、豆腐の風味になる。
(私は、もう少し砂糖を入れてほんのり甘くした方が良かったかなと思いました。)
↑ごま油で下準備したものを炒めています。
3、水気を切った豆腐と炒めた野菜と卵1個を混ぜ合わせます。
それがこちら↓
(絹さやがなかったので、私はさやえんどうで代用しています。
きくらげもなかったので省いています。)
3、四角いフライパン(大きめの卵焼き器がなかったので)に、クルッパーを引き、
ごま油を多めに入れ、混ぜ合わせた豆腐を入れます。
それがこちら↓
4、こげめが付いてきたら、中央に向かって三つ折りにします。
それがこちら↓
ナルト巻きのようになってしまいました。
このクルッパーを使うとフライパンに、引っ付かないので重宝しています。
もう少し、焦げ目をつけても良かったかもと思っています。
これを切り分けたものが、一番上の写真になります。
あっさりしていて、風変わりな豆腐料理でした。
食べながら、精進料理のように思い、こういうのを禅味というのか?と、
思いつつ食べていました。
ごま油がいい風味を出してくれます。