東出昌大は壊れた役にぴったり
ブルーとは青コーナー(挑戦者)と青春の意。主な登場人物は、理論は持ちながらも、それを実践できずに負け続けるボクサー瓜田(松山ケンイチ)、日本チャンピオン目前だが、パンチドランカー予備軍の後輩・小川(東出昌大)、軽い気持ちでジムに通い始め、ボクシングにのめり込んでいく楢崎(柄本時生)、瓜田の幼なじみで小川の恋人・千佳(木村文乃)。
監督・脚本は、自身もボクシング経験者だという吉田恵輔。同じくボクシングを描いた大長編『あゝ、荒野』(17)『アンダードッグ』(20)に比べると、良くも悪くもサラッとしていて、ドライな印象を受ける。それはボクシングに対する思いが深いが故に、逆に距離を取ってしまったからなのか。それにしても、東出は壊れた役にぴったりだ。
東京国際映画祭『アンダードッグ』
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【ほぼ週刊映画コラム】『あゝ、荒野』前篇
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