夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

銀木犀

2016-09-23 22:28:16 | 日記・エッセイ・コラム

                          銀木犀

     

雨に濡れる銀木犀の花

この銀木犀は、

私の生家の樹齢数百年の古木の子孫です。

沼津市郊外に建て売り住宅を買い求めた時に、植木好きの長兄が、

百日紅と銀木犀、門かぶりの槇等を庭に植えてくれました!

 富士市郊外の山の家に移植したのは、百日紅と銀木犀。

ですから、沼津市で12年、富士山の家で26年。畑で苗木として育っていた期間を足して、樹齢38年から40数年と言った所です。

  生家の百日紅は、奥座敷と座敷から見える坪庭の左端に在って、

毎年赤い花を縁側や祖父母の居る奥座敷からも見えるようにと、

気配りをして、剪定していました。

 百日紅の樹齢はどれ位なのか判りませんが、幹の太さや樹皮の様子、生家の建てられた年等から

推定すると、百五十年は超えていると思います。

 

 銀木犀の古木は『竃屋』と言う呼び名の煮炊きをする建物の裏に在りました。

 木登りも出来る程大きくて、立派な樹でした!

   ※江戸時代の竃屋は、平成のキッチン。昭和の台所です。

 毎年秋になるとある日突然、竃屋から匂ってくる、炊きたてのご飯と出来立てのおみおつけの美味しそうな匂いが、

えもいわれぬ芳しい銀木犀の馨に変わります!

    銀木犀は 目立たない花ですが、馨は花の中では一番好きな花です!!

春は野の菫。

初夏は小手毬。

秋は銀木犀。

冬は椿。 私の大切にしている植物です。

 

 

山の家のリビングから、40倍の望遠で撮影しました。

  足元が悪いので、近く迄行かないで、ケビンに撮影して貰いました!

 

 

昨日雨が少し止んだ時に撮影しました。

今年は秋雨が続いていて、青空がなかなか見られません。

もう少し散り始めているようです…

 銀木犀の樹の寿命は長いのですが、花が咲いている期間はとても短くて、僅か一週間位です。

 儚い命だからこそ、最高級の馨を漂わせることが出来るのでしょう…