線維筋痛症と私
数日前から八木亜希子さんが線維筋痛症の為に、休業すると言うニュースがテレビで報道されています。
八木亜希子さんは元アナウンサーで、報道する側にいた方、しかも現役で活躍中の方なので、ある面では有名税みたいな所もあります。が
病名や病状は極めて私的な個人情報なので、そこまで詳しく報道する必要は無いと思います。
確かに線維筋痛症と言う病気は糖尿病や高血圧等と違って、一般に良く知られていませんので、どんな病気なのか説明する必要は有るかも知れません。
しかしながら、慢性疼痛と一口に言っても、人によって受け取り方が全然違います。
耐えきれない程の慢性疼痛でさえも、痛みの感じ方が全く異なっています。
患者本人でさえも、一人一人痛みのバロメーターが違います。
我慢強い人、痛みに弱い人。
診察する医師の受け取り方も千差万別です。
そもそもほんの少し前迄は、線維筋痛症と言う病気なんか無いと言われていたのです。
今でもそう言う考えを主張する先生もいますし、昔勉強しただけの古い医師では、線維筋痛症の名前さえも知らない化石みたいな医師もいます。
検査でも何の異常も無いし、外見上何でも無いように見えて ただ 『痛い』『痛い』と言うのが
症状なんて「怠け者だ。」「嘘つきだ。」「精神病だから精神科に行け。」等と酷い言葉を掛ける医者もいます。
Гどこも悪くないのだから働け」と言われれば、どんなに痛くても会社を休む訳にもいかず、
力尽きて倒れる迄頑張って働いて、入院、退職…
研究熱心で、患者の訴えに耳を傾けてくれる患者と相性の良い先生に出逢えるかどうかが、
患者の回復を大きく左右すると思います。
否定ばかりされていたら、自分はダメなのかと思って気が沈んでしまいます。
相手を受容する気持ちが無いと理解出来ない痛みもあります。
想像力で解る痛みもあります。
経験していれば、分かる痛み。
心が痛い。
脳が痛い。
頭が痛い。
足が痛い。脚が痛い。
肩が痛い。腰が痛い。
お産の痛み。
失恋の痛み。
怪我の痛み。
風が痛い。風に当たらないように外出を控える。
光が痛い。サングラスを懸ける。
音が痛い。耳栓をする。
髪に触っても痛い。髪も切れない。
切っても痛く無い筈の爪も痛くて切れない。
肌にあたると痛くて靴下も履けない。ユルユルの靴下を履いても、腫れて真っ赤になってしまう。
痛みにも色々な痛みがあるようで、常識的には考えられないような痛みを経験しました。
堪えられなくて、脱力したことも何度もあります。
主治医にもう我慢出来ないから、殺して欲しいと頼んだこともあります。
身体中硝子の破片がグルグル回っているような痛み。
焼け火箸を押し付けられているような痛み。
どれもみな、思い出したくないような、怖ろしい痛みです。
例えば一口に肥満と言っても、体重をそれ程気にしていない人は自分は肥満では無いと考えていますし、
反対に肥満を酷く気にしている人は、例え痩せ過ぎでも、無理なダイエットを続けて拒食症に陥ったりします。
客観的に肥満を計測出来る体重計と言う数値の見える機器がある体重でも体重管理は並大抵では無いようで、
欧米諸国に行くと超肥満のカロリーオーバーの方々を沢山見かけします。
食べ過ぎの人。運動不足の人。両方の人。遺伝…
目に見える体重でも色々な面から考察しなくてはいけないのですから、
目に見えない痛みは、身体面だけでなく、地球上の大気汚染や紫外線などの環境問題等もっと多方面に各種各方面から考察しないといけないと思います。
線維筋痛症になる人は、几帳面な人が多いと言われています。
ストレスが原因とも言われます。
私も几帳面です。
姑のこと等でストレスが耐えない生活を送って来ました。
慢性疼痛がストレスや几帳面な性格だけで説明が着くならば、ちゃらんぽらんな性格でノンビリ、毎日ストレスフリーの生活者は線維筋痛症にならないのでしょうか!?……
確かにノンビリ過ごしていると、多少痛みは和らぐような気がします。が気圧の変化や温度の変化で直ぐに疼痛がやって来ます。
私の場合は、痛みは、心や精神的な要素だけでは無いように思っています。
痛いの痛いの飛んでけ~