ドンドン焼きに向かうケビンと孫達
鬼退治ではありません!初夢は徳川家康のお気に入りのNo.3のようですね…
沼津は読んで字の如く海抜が低い
港です。
二番正月
女正月。
昔一月十五日は成人の日で祝日。
薄い塩味の小豆粥を食べて成人の日を祝った。
詳しい理由は判りませんが、生家では七草粥、小豆粥の片方だけ食べることは片粥と言って、不吉だと教えられて毎年必ず両方食べていました。
ドンドン焼き
私の故郷静岡県沼津市では、田んぼにお飾りや古いお札、達磨などを集めて各毎に競って、大きなドンドン焼きを設置していました。
ドンドン焼きの時には、子供会の役員や婦人会の方々がお汁粉を大鍋一杯作ってみんなに振る舞って下さいました。
小豆粥の代用かもしれませんね…
早朝パチパチとものすごい音がして点火を確認、
二、三十分経ってから、現地へ行きます。
火の粉や、熱風が危なくてとても近寄れたものではありません。
化繊の洋服に火の粉が飛んで火傷をした子供もいます。
各地区の消防団が見守っています。
やがて燠火になった頃、団子やサツマイモなどをくべて焼きます。
スルメをあぶって酒のつまみにしているおじさんもいます。
書き初めやプリント、テストなどを入れて、高く舞い上がると、字や学問が上達すると教わっていましたので、習字の練習紙を持参しました。
(普段はお風呂の焚き付け用に使用。当時紙は貴重。お風呂は薪で焚きました。)
団子を一つ食べると一年間風邪を引かない。と言われていましたが、私は毎年団子を食べても毎年のように風邪を引いていました。
そのドンドン焼きですが、2000年頃から環境汚染の問題で廃止されている所が多いようです。
空気だけでなく、お飾りに入っているプラスチックや、釘、ネジ、紐なども田んぼの中に落ちて、耕運機で田起こしをする時に、機械の歯を壊したり、農家の人の足に刺さったり危険になったのです。
昔のように、竹と藁、紙と橙、裏白、譲り葉だけのお飾りだったら、燃えて自然に帰るのですが、時代と共に不燃物が増えて来ているのですね…
さて、今年、昼間町内の集会所の広場で行われたささやかなドンドン焼きから孫達は焼けた団子をお土産に意気揚々と帰って来ました。
ケビンが朝早くから起きて手作りした赤、白、緑の団子三兄弟を、Г美味しい。美味しい。」と全部ペロリと平らげた孫。
Гこれで三年間は風邪を引かないね!」
Гドンドン焼きの団子の御利益は一年間なんだって!」
「!?」
こんなふうにして今年の楽しい二番正月が終わりました。
今から三十六年前の冬、長男を妊娠中の私が手編みした靴下です。
私の母親としての作品第一号
現在息子達の足は、26.5センチメートル!
こんなに小さな足で歩き始めました!
編み物
ニコニコと編み物をする私を見てГ編み物ってそんなに楽しいの?」とケビンが聞いて来ました。
Г凄く楽しいよ!一本の糸がデザインで自由自在な形になって行くのが楽しい。基本さえマスターしていれば、糸や編み棒を換えると世界で一つしかないオリジナルな物も出来るし」と答えました。
何を思ったか、次の日彼も鉤針を持って編み物を始めました。
夫が編み始めた作品は初心者向きでなかったこともありましたが、公私共に多忙な為に、仕掛品になってしまい、結局私が仕上げたと思います?(記憶にございません‥)
デザインは編み物の本やウィンドウショッピングを参考にして、色々考案してくれました。
帽子やマフラーは勿論。
アラン模様のベストやセーター。
複雑な模様のセーターや、カーディガンなどどれ程編んだか数え切れませんが、それぞれに良き伴侶を得て、おじさんとなった息子達はもう母親の手編みの靴下もマフラーも身に着けることはないと思います。
青空に伸びて行く黄素馨
青空に聳え立つ富士山
今日は成人の日の祝日らしい…
私たちの時は、成人の日は一月十五日だった。
二番正月。
小豆粥。
ドンドン焼き。
女正月。
街のあちこちに晴れ着姿の成人女性。
子供の時は振り袖姿に憧れた。
成人式前の19才の時、友人の結婚式で待望の自分の振り袖を着た!
いざ自分が着る時には、最初は何だか七五三みたいで、着こなしどころか身のこなしに苦労した。
それでも、駅で中年男性に振り向かれたりすると、普段洋服の時には不愉快なのに、和服を着ている時には許せる気分になった。
全く見知らぬ中年女性に、Г振り袖姿が、とても似合っている。」とほめられて有頂天になったこともある。
成人式は大学の後期試験の最中だった。
桃割れに結った自分の髪を洋髪に戻す時間も無いまま、地元の公民館で行われた成人式終了後、洋服に着替えて、新幹線で東京にトンボ帰りをした。
新幹線の中でも試験勉強をしていた。
頭髪は桃割れに豆絞りの簪。服装は、パンタロンスーツに赤いコート。
振り向かれたとしても、素敵な女性としてではなくて、少し頭の??な娘としてだったと思います。
同級生たちと二次会どころか、地方から上京して田舎町での勉強不足を痛感して、勉強に明け暮れていた私の成人式の思い出です。