【第２６１８回】 経験値を上げる努力

私、実際のところ、住宅会社さんで実務をしたことがありません。

私自身がやっていたのは、住宅会社さんにさまざまな建築資材を販売すること、
そしてそれらが正しく施工されるようにフォローさせていただくことです。

実務経験が無いのに、なぜ住宅会社さんにいろんな提案ができるのかというと、
それは家づくりに関するさまざまな分野で経験値を高めてきたからです。

まず引っ越しは、社会人になって８回経験しています。
すなわち、いろんな家で暮らしてきたということです。

家を建てたり購入したり、ということも２回、経験しました。
中古住宅を販売することも１度、経験済です。

更に住宅会社さんのモデルハウスや見学会で実際の建物を見たり、
接客を受けたりした回数は３００回以上、あるか思います。

その数々の経験から、自分なりに

「良い家」とはどういう家か？
「良い接客」とはどういう接客か？
「良い営業マン」とはどういう営業マンか？
「良い会社」とはどういう会社か？

という基準を持っています。

こうした基準があるかないかは、実は非常に大きいと思います。


私は料理人さんから本当にいろんなことを学ばせていただくのですが、
とにかく一流の料理人さんは、時間をつくって徹底的に自分自身で
いろんなお店で食事を食べておられます。

接客を受け、店のしつらえや器を見たりしています。

そんな中で自分のお店との差を感じながら、
自分のお店の料理や接客、サービス、器など、
各分野のレベルを上げていかれます。

住宅会社の営業マンに多いパターンは、
自社の建物しか知らず、他の会社との比較ができない、というケース。
もしくは、良い家に住むという経験が不足しているので、
何が良い家の条件なのか、理解できていないケースです。

他と比較できていないので、
説明に奥行が感じられなかったりします。

実体験で自分が家を建てて、
奥様や子どもさんがどう変わったのかを実感できていない営業マンは、
他社の住宅を研究したり、いろんな建物を見たり、
引っ越しを何度かしてみるなど、経験値を高めると良いでしょう。

ある一定上、経験する中で、自分の中で判断基準ができる。
だから何が良くて何がダメか、説得力を持ってお客様に説明できるようになるのです。

経験値を上げる努力、できているでしょうか？