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可愛いけど

2019年02月06日 | 生活・ニュース

 いただいた菓子箱を開けると、シロヘビの頭部に似せた和菓子が現れた。よく見ると、頭部は求肥、大きく開いた口にはあんこが塗られ、イチゴを1個くわえている。事物通りの真っ赤な目に愛嬌がありその愛らしい姿かたちに思わずのぞき込む。その瞬間は蛇という好きでない生き物のことを忘れていた。

 シロヘビとは。その目撃で最も古い記録は「岩邑年代記(がんゆうねんだいき)」に載っている。それによると、1738(元文3)年に城山麓の横山千石原にあった吉川邸の城門で門番が捕獲したという。青大将が突然変異でメラミン色素を合成しなくなり白化、これが遺伝的に安定した例は世界的に珍しく貴重な存在となった。

 生息地は1924(大正13)年12月に、さらに学術的にも貴重であることが認められ、1972(昭和47)年8月に「岩国のシロヘビ」としてシロヘビそのものが国の天然記念物に指定された。地域の人は、神の使いとして古くから大切に扱ってきたことが今日まで生存出来たと云う。シロヘビは市内の施設で大事に保護されている。岩国観光のシンボルのひとつでもあり、白蛇神社も賑わっている。

 似たお土産にシロヘビ饅頭がある。こちらは名の通り白い饅頭に赤い目をあしらっただけで疑似性は感じない。疑似シロヘビの頭部を口にする、和菓子大好き人間だが口いれる前一息つく、とはいえ賞味期限のうちにと口にする。口に入るとあんこの甘みとイチゴの酸味がいい感じで口中に広がる。疑似頭部という思いはすぐに消え、驚かすには面白い土産、そんなことを思いついていた。
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