
農作業中の人が見上げている柿の木、今年のなり具合を聞くと「さっぱりで、そこになっとる1つだけ」」という答え。その1個は収穫を終え「木守柿と」して残されていると思い私の見上げていた1個。格別に手入れする木ではないが「これだけ不作だとガッカリです」と苦笑、残念さが伝わる。
今年は裏作に当たるがこれほどの裏作はこれまで経験ないとか。「やっぱり温暖化が原因でしょう」と断定される。台風多発、海水の広域な高温現象、偏西風や黒潮の異常蛇行、記録的な降雨と水害などいくつも自然の異変が思い浮かぶ。
そういえば知人も今年は柿がサッパリで収穫をあきらめたと話していた。おまけに栗もなぜか少ない、今年のような年は経験がない、先の農家の方と同じ話をしていた。いくら人知を注いでも、自然の成り行きに左右される農業に苦労は絶えないようだ。感謝していただくしかない。
妻の実家から今年も新米が届いた。何一つ手伝いはしていないが毎年届く。収穫は例年通りでほっとしたという。私はパンより米食好きなのでありがたい。息子宅とご飯大好きで自炊している孫娘におすそ分けする。今年の収穫から米価が少し値上がりになったという。消費減が続く米、農家の苦労に報いるには適正な価格しかない。
(今日の575) 不作でも食べたさ涌は旬の物