
郊外にある農園で仲間同士と農作業を楽しんで10年以上になる。作業は農業に詳しい人のあれやって、これをやって、こんな具合に植え付けて、間引き具合はこの程度になど教えられながら作業を楽しむ。作業は毎月第2日曜日の午前中と決まっている。
何が楽しいかと言っても収穫に勝るものはない。自分たちで作る季節ものの野菜類、それが少々曲がっていても小さくても収穫品は参加者で分けて持ち帰る。土の付いた新鮮さは手にした者だけが感じる贅沢でもある。害獣よけの柵がそれらの侵入からよく守ってくれて、今では育った物に被害はなくなった。
柵の外は猪の遊び場兼餌場でよく掘り返している。そんな柵の外回りに小さな花が何種類か咲いていた。ひとつは「スミレ」」と教えられた。撮った写真をグーグルレンズで確認したが間違いなし。それによると、開花時期は3~5月とあるがこの時期が違うようだがなぜだろう。冬になると地上部を枯らし根だけの状態で休眠するとか。
花言葉は謙虚・誠実・小さな幸せとか、花に似た奥ゆかしさを感じさせる表現だと納得する。雑草が刈られたから花が地表からわずかなところに咲いているのが見つかった。もう少し短く刈られたら紫の花は見れなかった。スミレもそれを見つけた人も、花ことばにある「小さな幸せ」を得たことになる。秋深い青空がひとききわ澄んで見えた。
(今日の575) 上品でどこかゆかしいスミレ花