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通りかかった土手から見下ろす畑は縦に横に畝が作られ幾種類もの野菜が秋の日を浴びている。そんななかにポツンと耕運機が止まっている。周りに人の姿はない。お昼時に合わせ耕運機も昼休みしているらしい。耕された土の表面は白く乾いているように見える。温かい日差、湿度の低い仕事日和、きっと耕運機も気持ちよく動けるだろう。そんな耕運機を見ながら古い話をひとつ。
朝出勤し夕方帰宅する人は昼休み、午後から出勤し夜中に帰宅する人は夕休み、夜勤の人ならどう表現するのだろうか。現役のころ十数年間、化学プラントで3交替勤務を経験した。3交替ならではの楽しみ、苦しみ、ストレスもあった。祝祭日の連休などは当てにしない心掛けが必要と教わったが、子どもには通じがたい現実だった。そんな埋め合わせは3ヵ月毎に支給される交替勤務手当、それは1カ月分の給与に近い金額で家計を潤した。
そんな手当の代価、今は笑い話として話せる。運転がトラブルと担当勤務中の食事や決まった休憩はとれない。運転の安定やトラブルの解消が優先する。昼食も夕食も、そして夜食も時間遅れで食べるか持ち帰ることになる。まだ、紅白歌合戦が人気のあるころ、合戦が盛り上がるころの大晦日、小雪の舞う中を出勤する。しかし、元日の朝、高いストラクチャーの上から日の出を拝む贅沢も経験した。
完全リタイアすると、共同作業でもしない限り休憩は体調に合わせマイペースでとれる。そんな歳になって最近の働き方改革とやらの話を聞いていると、現役のころは「働きすぎだった」ことになるが誰もがそんなことは思いもせず働いた。年を取るといい思い出話のひとつになる。
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