a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

狂った男。

2011-02-04 20:33:25 | 東京公演

この男、
管理人Aが、たぶん最も信頼する男。
俳優としてとか、
アーティストとしてとか、
そういうことではなく、
人間として、友人として、
とても信頼している。
歳が近いということもあるのだと思うのだが…。

東京演劇アンサンブルでは、
毎年年末に次の年の運営委員を決める選挙をする。
そして『消えた海賊』以来導入されている“偶然性”によって、
2人ほど、くじ引きで無罪放免になるというおかしなシステムも続いている。
そして年が明けて、運営委員同士の選挙によって運営委員長が選ばれる。
昨年は、彼が、東京演劇アンサンブルの運営委員長だった。
熊谷宏平(愛称:クマ)である。


タイトルに挙げたタイプとは、
むしろ真逆にいるタイプ。
まぁ、あえて言えば、
短気で、損気で、わんぱく坊主。
いやいや、
わんぱく坊主なら、いいのだが、
実は優等生でもある。
そん彼が、昨年末の納会でとても感動的なスピーチをした。
それは、もう泣けるくらい。
でも……しかし……、
あまり内容をはっきりとは覚えていない。
酔っていたせいだろう、うん。
たぶん、とても真面目なことを言ったんだよなぁ、確か……。

今回彼は、
芝居の出だしで語り手として登場し、
ラストでは狂人となって登場する。
もちろん、同一人物という設定ではなく、
複数の役をこなすということなのだが。

モノの価値が変わり、
もう生きること、食べることしかなくなってしまった未来。
高速道路しかない未来で、
彼は、“狂人”だと言われるのだが。
しかし、この役、
実に、クマらしい。
『道路』の上では、この上なく、狂人らしいのだ!!
さて、手は明かすまい。



どうか彼の狂人っぷりを見てほしい。
最後に一つ小さな驚き。
稽古をのぞいていたあるシーンで、
衣裳をまとったクマが舞台に居るのだが、
まったくわからなかった。
全然ほかの人だと思っていた。
むしろ、女性かとさえ思った。
不思議だ。
ぼくがクマを間違えるはずないのに。
いったいそれが、どのシーンかも、
観てほしいなぁ、と、
こっそり思ったりしています…。

Ⓒ東京演劇アンサンブル/撮影:松浦範子
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東京演劇アンサンブル:制作
日本劇団協議会:主催
次世代を担う演劇人育成公演
『道路』
アゴタ・クリストフ=作
堀茂樹=訳
三由寛子=演出

2011年
2月11日(金)19時
2月12日(土)14時
2月13日(日)14時
2月14日(月)休演
2月15日(火)20時
2月16日(水)19時
2月17日(木)19時
2月18日(金)19時
2月19日(土)14時
2月20日(日)14時

ブレヒトの芝居小屋
(西武新宿線・武蔵関駅下車徒歩7分)
全席自由

当日=3,500円
前売一般=3,000円
前売学生=2,000円

チケットのお申し込みは、劇団事務所かHPより
http://www.tee.co.jp/ticket-web.html

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
FAX:03-3920-4433
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