a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

遅れてきた新人?!

2011-02-14 23:19:46 | 東京公演
本多くんのこと。

研究生から昨春劇団員となり、
いきなり『セチュアンの善人』の失業者役に抜擢、
9月の『避暑に訪れた人びと』でもヴラース役に抜擢され、
今度の公演でもみたびキャスティングされました。

これはもちろん、
運でも、偶然でもなく、
何かしら惹きつけるものがあるらしい。

大学の建築科にいた彼は、
課題で海外の建築を調べるために海外の映画を良く観ていた。
それから映画を好きになり、
映画関係の仕事を興味を持つようになったそうな。
そんな仲間の一人に、芝居に誘われ、
出演してみたら、生の舞台もおもしろくなり、
それで、探したなかに東京演劇アンサンブルがあったとのこと。
それも、
齢30にして、やってきた。


まだまだ演劇のキャリアは浅く、
僕の思う彼の魅力は、
まじめさ。
それも、生のつく、
生真面目さではないだろうか。
知らないこと、
わからないことは、
とことん突き詰めようとする。
時にその生真面目な彼からの質問は、
先輩たちを、たじっとさせる。
もちろん、
そんなことは、聞いてくれるな、
てなことも直球勝負なので、
たじっというよりは……。

今回は、
赤ん坊と、男の子の役。
ある意味非常にカリカチュアされた役柄とも言える。
技術ではなく、
彼自身の中にある、理由を持って舞台に立ってほしい。
その時に見えるものが、何なのか、
それを聞いてみたい。

なぜ赤ん坊なのか。
なぜ男なのか。
これは過度のプレッシャーを与えるとか、そういうことではなく、
舞台を担う俳優として、
やはり、
彼に期待してしまうものが、あるからなのだ。


Ⓒ東京演劇アンサンブル/撮影:松浦範子
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東京演劇アンサンブル:制作
日本劇団協議会:主催
次世代を担う演劇人育成公演
『道路』
アゴタ・クリストフ=作
堀茂樹=訳
三由寛子=演出

2011年
2月11日(金)19時
2月12日(土)14時
2月13日(日)14時
2月14日(月)休演
2月15日(火)20時
2月16日(水)19時
2月17日(木)19時
2月18日(金)19時
2月19日(土)14時
2月20日(日)14時

ブレヒトの芝居小屋
(西武新宿線・武蔵関駅下車徒歩7分)
全席自由
上演時間1時間20分

当日=3,500円
前売一般=3,000円
前売学生=2,000円

チケットのお申し込みは、劇団事務所かHPより
http://www.tee.co.jp/ticket-web.html

東京演劇アンサンブル
TEL:03-3920-5232
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