a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

『はらっぱのおはなし』のおはなし…4

2015-04-02 00:26:46 | 東京公演

新青梅街道を、
新宿方面から、青梅に向かっていくと、
武蔵関付近に、こんな看板が出ていますー。



楽器紹介

『はらっぱのおはなし』の劇中には、
たくさんの楽器が出てきます。
すでにご覧になってお客様の中にも「あれってなんなの?」
というものがいくつかあるのではないでしょうか?
今回はその中の怪しい楽器たちをご紹介したいと思います。


アルミ琴+変なものシリーズ。

アルミ琴というのは、
その名の通りアルミの筒をドレミファソラシドをはかりながら、
ちょっとずつ裁断し、
それぞれの音色にあてはめたものです。
鉄琴のアルミverです。
『はらっぱのおはなし』では音楽家である菊池さんの性癖により、
アルミ琴がさまざまなものとコラボしています。


梯子のかけるところとアルミ琴↓


これは皆様ご存じのとおり、
梯子のかけるところとアルミ琴が合体しております。
これだけパッとだされたら脳みそが理解できないことうけあいです。
製作は紹介文を書いています和田響きです。
とにかく色々のものとくっつけた結果、
最終的にたまたま劇団の倉庫の前に落ちていた彼に決定いたしました。
全然手間のかからない良い子です。
となりで「それチューニング狂ってない? ね? ね?」
と坂本さんが確認してきますが、
そもそもアルミ琴の音程は殆ど変わるものではなく、いつも良い音を響かせてくれます。


アルミ琴響かせ器とアルミ琴↓


いったいどういったものと組み合わせようかと考えた末、
アルミ琴を響かせられる装置を作ればいいのではないかとたどり着いてしまった作品です。
製作は坂本さんです。
迷走っぷりが素晴らしいと思います。
一部だけ二重構造になっているところとか、
ほぼ意味のない短いアルミ琴が上にくっついているところとか。
ちなみに側面の絵も坂本さんが描きました。
昨年『はらっぱのおはなし』は沖縄公演がありましたが、
東京で片面だけ風景を描いた坂本さんは
「もう片方は沖縄に行ったときに描くんだ」
と非常にロマンチックなことをいっていました。
ただ本当は出発前にこっそり東京で描き上げたことを俺は知っています。
どうやらたまに音の響きが悪くなるようで、
稽古場の片隅でチューニングをしている姿をよくみます。


ハンガーとアルミ琴↓


服を干すだけじゃなくてアルミ琴も吊れちゃうんだ! という作品。
吊るせるものに吊ってみようというスタイルで作成しました。
楽器の紹介なので一緒に写ってる方には自己主張をやめてもらいたいと切に願います。
肝心の楽器ですが、
片方は造花でなんとなく小奇麗にまとめていますが、
もう片方はありのままにという感じです。
さすがにコレは舞台に出せるモノではないんじゃないかと思い、
恐る恐る菊池さんに見せたら「良いと思います」といわれてしまった作品。
駄目な子ほど可愛いといった具合にとても愛着がわいています。


最後に自作器と戯れる坂本さんの写真で締めくくりたいと思います。
みんな自分の楽器が大好きです。




文責:和田響き

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


東京演劇アンサンブル こどもの劇場公演
音楽劇 はらっぱのおはなし

動画ダイジェスト

作=松居スーザン
脚本=篠原久美子
演出=関根信一
音楽=菊池大成

映像・照明=高橋啓祐
振付=明樹由佳
衣裳=清野佳苗
宣伝美術=スズキコージ+奥秋圭
舞台監督=松下重人
制作=太田昭/小森明子

2015年4月4日(土)14時半(満席)/19時
2015年4月5日(日) 13時開演

ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線・武蔵関駅徒歩7分)

全席自由
料金  前売一般2,500円 前売学生2,000円
当日  3,000円

お申込 劇団事務所 TEL:03-3920-5232

ブッタ(わるわるバッタ・長男) 水流梨津美
ボッタ(わるわるバッタ・次男) 和田響き
ベースケ(わるわるバッタ・三男) 坂本勇樹
オニグモじいさん 松下重人
雨ふりのチョウ 正木ひかり
カナブンのオヤブン 洪美玉
角田くわはち(クワガタ) 雨宮大夢

劇団HP