a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

Dea Loher "Diebe" TEE vol.12

2017-09-08 10:38:38 | 東京公演
TEE東京演劇アンサンブル公演
『泥棒たち』
Dea Loher作 三輪玲子訳 公家義徳演出
2017/09/08-18 @ブレヒトの芝居小屋
平日19時 土日祝14時


★登場人物の紹介 12
イーラ・ダヴィドフ 志賀澤子


撮影:松浦範子

さあ、ラストはイーラさん。彼女は長~いこと待ち続けて、やっと地面から這い出しました、蝉のように。

「不安、何かのために戦わなければならないという不安。
あなたにわかる。……私みたいなのがたくさんいるのかしらね。
私みたいな人間、まるで生きてないみたいに生きてる。
自分の人生にこそっと入ってこそっと出ていって、
用心深くおずおずと、
まるで自分の人生じゃないかのように、そこに居座る権利がないかのように。
……まるで泥棒みたいに。」

作品のタイトルはここから。
イーラさんは水曜日にいなくなった夫の失踪届を出しに、トーマスの交番へ行きます。
そして、バスの来ないバス停で出会ったエルヴィンと言葉を交わします。
不思議な老女です。
自分がいまここから動いたら何かが起きてしまうんじゃないかってことを怖れて動くことの出来なかった彼女が、
初めて動いたのです。
そんな柄じゃなかったわ、と。

志賀ちゃんは、とてもかわいらしくこの女を愉しんでいます。
エルヴィンの伊藤克とのシーンは、
なんだかふたりとも若々しく初々しい♡ 老いらくの恋、みたいな!!
かわいらしい志賀ちゃんをぜひご覧ください。


公家の粘りに粘った稽古が実を結んだ、と思えた通し稽古。
なんだか見入ってしまいますよ。完成するのはお客さんとともに。
みなさんぜひブレヒトの芝居小屋へ足をお運びください!!

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東京演劇アンサンブル公演
泥棒たち

Dea Loher “Diebe”
デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳
論創社刊『泥棒たち/黒い湖のほとりで』より


演出 公家義徳
音楽 国広和毅
舞台美術 池田ともゆき
衣裳 稲村朋子
照明 真壁知恵子
音響 島猛
舞台監督 永濱渉
舞台監督助手 入江龍太
宣伝美術 久保貴之 奥秋圭
制作  小森明子 太田昭


■キャスト
フィン・トマソン(保険の外交員) 和田響き  
リンダ・トマソン(フィンの姉(妹)) 奈須弘子  
エルヴィン・トマソン(フィンとリンダの父親) 伊藤克  
トーマス・トマソン(警察官 フィン・トマソンの一家と親戚関係はない) 雨宮大夢  
モニカ・トマソン(その妻 スーパーの店長) 町田聡子  
シュミット氏(ゲルハルト)(医師) 浅井純彦  
シュミット夫人(イーダ)(その妻) 真野季節  
ヨーゼフ・エアバルメン(葬儀屋) 竹口範顕  
ミラ・ハルベ(その恋人 古着屋の従業員・未成年) 正木ひかり   
ガービ・ノヴォトニー(古着屋店主) 洪美玉  
ライナー・マハチェク(その恋人 スポーツ用品のセールスマン) 大橋隆一郎  
イーラ・ダヴィドフ(歌手) 志賀澤子


2017
9/8 Fri 19:00
9/9 Sat 14:00☆
9/10 Sun 14:00☆
9/11 Mon day off
9/12 Tue 19:00◇
9/13 Wed 19:00◇
9/14 Thu 19:00
9/15 Fri 19:00
9/16 Sat 14:00☆
9/17 Sun 14:00
9/18 Mon 14:00 

☆はアフタートーク
◇はLow Price Day 2,500円

当日券:4,500円
全席自由(一般):3,800円
全席自由(学生):3,000円
全席自由(Low Price Day)(一般・学生):2,500円


☆★アフタートーク★☆
9/9 翻訳/ドラマトゥルク・三輪玲子 ✖ 演出家・公家義徳
9/10 ドイツ演劇・庭山由佳 ✖ 演出家・公家義徳
9/16 演出家・生田みゆき(文学座) ✖ 演出家・公家義徳


リニューアルした劇団ホームページもぜひご覧ください。
http://www.tee.co.jp/
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