a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

行ったり来たり~やり直したり~

2024-02-14 12:00:00 | 稽古場ブログ
「あれ?ウィーンどこ?」「ここウィーンで!」「ウィーン♪ウィーン♪」

ウィーンとは…ウィーン少年合唱団ではありません。
コチラです。



本日は劇団員総がかりでの建て込みの日。
劇団創立70周年記念公演第一弾『行ったり来たり』の舞台を作るため、彼ら電動ドリルくん達が大活躍しています。


舞台装置というものは大体のビジュアルは決まっているものの、予め組み立てキットがあるわけではないので、どのように作っていくかは勿論のこと、実に様々な事をみんなで考えながら、話し合いながら作業します。

効率性、安全性、実用性、利便性についての考え方、または板目のすき間3mmをどこまでどうこだわるか、など細部における美意識もそれぞれ個性によって違います。(うちの劇団員は特にこだわり強い人多いかも?)

意見が割れてたまに現場がピリピリしたり、作業が煮詰まる時もチラホラ……。試行錯誤の末にぜーーんぶやり直しということも、当然あります。


(影の立役者)

そんな時はさすがに気持ちが腐腐しそうになることもありますが、甘い物とコーヒー、みんなとの笑い話で乗り越えます。また、先輩たちから伝えられてきた"俳優自らが自分たちの舞台を作ることの価値"を思うと、再びやる気が出ます。自分が立つ板(舞台)を知り、舞台空間の可能性を探ったり、想像すること。うちの劇団がずっとこのようなことを大切にしていることが、私にとってとても大切です。




私にとっては新作の舞台は5年振りとなります。
ホルヴァートの見ていた世界と自分が今向き合っている現実。演出助手として様々な資料を読んでいると、その遠い時代の差異や国を飛び越えて、何か共通の言葉や思いに出会えているような気持ちになります。そんな瞬間が芝居の中でも感じられるような、そんな稽古をしていきたいです。


町田聡子

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東京演劇アンサンブル創立70周年記念公演 第一弾

行ったり来たり

エデン・フォン・ホルヴァート/作
大塚直/訳・ドラマトゥルク
公家義徳/演出

2024
3/23 (土) 14:00★
3/24 (日) 14:00★
 野火止RAUM

3/28 (木) 19:00
3/29 (金) 14:00/19:00
3/30 (土) 14:00/19:00★
3/31 (日) 14:00
 すみだパークシアター倉

全席自由
前売一般/4,300円 
前売U30/3,300円
★=Low Price Day/3,000円
当日/4,800円

staff
音楽/monje
舞台美術/公家義徳
衣裳/稲村朋子
照明/真壁知恵子
音響/島猛
舞台監督/永濱渉
宣伝美術/本多敬 永野愛理
制作/小森明子 太田昭

cast
ハヴリチェク/永野愛理
サメク/洪美玉
エーファ/福井奏美
コンスタンティン/雨宮大夢
ムルシツカ/浅井純彦
ハヌシュ夫人/西井裕美(フリー)
X/原口久美子
Y/志賀澤子
個人教育者/二宮聡(フリー)
その妻/鈴木貴絵
レーダ夫人/町田聡子
シュムッグリチンスキー/小田勇輔

公演詳細、チケットのお申し込みはHPにて