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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

プントランドは海賊に強硬手段を採る:ソマリア海賊事情

2008-05-29 23:43:41 | ソマリア関連
 プントランド大統領は閣議を行い,先日オランダ船をハイジャックした海賊に対して軍事力を使う方針を確認:

Garowe Online Somalia: Puntland troops to storm hijacked Dutch ship May 28, 2008

 4月にも同種の作戦を行い,プントランドは成功を収めている。
 問題のオランダ船MV Amiya Scanの最近の目撃はボサソ東方,Bargal近くでのことの由。Bargalは,私の記憶が正しければ,イスラム法廷勢力がモガディシュ失陥後,落ち延びようとして地元勢力と衝突,あげく沖合いの米艦から攻撃された事件の現場です。

 Muse氏は関係者に身代金支払をしないようアピール。プントランド漁業相Ahmed Said O'Nurは報道陣に,近々行動が行われる旨発言。

 プントランド治安機関は強攻策を採るに決したようです。作戦能力は実績つきで,事態の収拾には,特別不安に思うべきほどではないでしょう。
 しかし,その治安機関の一般的士気維持は困難であることには一応の注意が必要です:

Garowe Online Somalia: Puntland leader sacks police chief May 27, 2008

 この記事の中心は,最近の爆弾事件を収めることが出来なかった廉で警察長官Abdiaziz Ga’amey大佐が罷免され,Armo警察大学前指揮官Gani Mohamed Hajiに置き換えられるという点です。

 Gani氏は諸外国で訓練を受けたキャリア組で―警察の役付きは一度彼の大学で学ぶよう,指示があったほど,他の警察指導者より高く評価されている様子です。

 但し着任には条件を提示しているという話がある由―プントランド情報局(米CIAから資金提供を受けていると局長が述べる)や石油会社が集めた私兵を指揮下に置くよう要求しているというのです。まあ真っ当な要求ですが。

 でGa’amey大佐は,自分は罷免されたのではないと主張するのです。では何故止めたのか? 配下警察が9ヶ月に亙って給料なしで働くのを目にしては―辞めざるをえない,というわけ―

 彼の言い分は…言ってみれば,まあ,プライドを守るためのみえみえのウソですが,9ヶ月も給料なし,という発言は見過すにはちょっと大きいか。とてつもないインフレ下,多くの警察官らはどうも,とても長い間給料なしに働かされてる様子です―。

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