goo blog サービス終了のお知らせ 

空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

何をどうやったらその設定が実現するのか考えてからにしてはどうだろう

2016-11-25 00:46:08 | Weblog
 某団体が奇怪な文書を発したというのだ:




 …「何十年も何世代も先まで現れない」というのは、「影響はほぼない」というのとどう違うのか。

 まあ、どれだけ人権侵害的なひでえことなのかと、思考実験すると。

 20年でひとを癌にかからせる程度なら、震災当時生まれたかどうかくらいの子たちは、子をなす前あたりで死滅するので、後の世代に影響を及ぼさない。これはこれでひでえ言い様だが。

 30~40年位でひとを癌にかからせる程度なら、まあ同上の条件なら、時期は子をなす程度に係る。子に遺伝子異常を引き起こす程度、という設定になるが、それなら、この子の世代で後代への影響は概ね収束する。ひでえ言い様だが、そこまで確実に奇形児が多数発生して、かつ更にその子世代が社会の構成に意味ある程度まで増加するって、ありえるかあ? みんながみんな、乙武状態で種付けしまくりとかって、可能かあ? 

 で、50~60年後の癌化というなら、それ、自然死と碌々変わらない。

 となると、是非とも何十年後かに、何世代後かに確実に福島由来の健康被害を発生させるためには、生殖細胞に異常をきたし、短命であることが期待される個体を識別し、かつ男女の数をそろえて「交配」させ、生殖細胞の異常をものともせず妊娠出産せしめたうえ、奇形でうまれてくる子たちを確実に生きながらえさせ、短命系統であるにも関わらず多数の子を産ませる必要があり、かつこの過程でいわゆる”健常者”とも十分な「交配」をさせ…

 …という必要があり、なにこの逆ナチス。

 一応、”福島の住民の遺伝子が、50~60歳で確実に癌化して死ヌ程度に改変されているとしたら!”という想定は可能だ。が、ここまで微妙な設定の遺伝子汚染が、そんなに安定的に発生するということもまず考えられず、起こったとしても極めて限定的な個体にしかおきないだろうことは信じてもよい。福島はそもそも、人間の数が少ないのである。

 さらにこの微妙な短命系統が広範囲に広がるためには、この個体群が広範囲に生殖活動を行う必要がある。しかも、世代を超えて、その行動様式が維持・保障されなければならない。でないと、この短命系統の遺伝子が広がらないのだ。

 ところで我々には、結婚制度というのがありますし。だから、制度を超えて圧倒的な遺伝子の影響を広く及ぼすためには、先ほど書いたように「交配」が必要になるのであり(管理された、効率的な増加を意図した生殖行為と言う意味で)…。

 …だから、なにをどうやったら、この逆レーベンスボルンを構築・維持できるんだ…。

 でまあ、この間、福島事故由来の放射能は減衰していくので、影響は更に小さくなる。これは自然科学的な経過なので、いわゆる”文系の作文”的な「何十年も何世代も先まで現れない」を言い換えると…「ほぼ影響はない」程度にならざるを得ない気がするがなあ。危険があるように作文して、さしあたり商売のタネにする程度以上の意味は、あるんだろうか。

 …原爆の直撃うけた広島・長崎でさえ、そうと知れるレベルの健康被害が世代を超えて安定的に確立しているわけではないように聞いていますが、なんでまた福島でだけ変なおき方をしないといけないのか。そこで「低線量被曝」の概念を利用しようとするのだろうが、それだと、関西ないし以西で現におかしくなっていけないとダメで(向こうのほうが、素で高い)。

 ……もっと作文を練るべきだったと思いますがねえ、某団体。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1万ドルって、微妙に現実的な... | トップ | 公募の話 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事