お気持ち原理主義は困った立場だよねえと。
取り違えの可能性を、可能な限り合理的な負担で済む程度で極小化するために、当然、フルネームでの確認は正当化できる。
BuzzFeed 「診療を拒否された」「フルネームを呼ばれた」 約半数のトランスジェンダーが受診で不快に 2019/09/30 11:01 岩永直子 BuzzFeed News Editor, Japan
「「本名をフルネームで呼ばれる」「興味本位の扱いを受ける」などが多かったが、中には、医師から「うちでは診ることができない」と診療を拒否される例もあった」
「「流れ作業で指示するのではなく、『あなたの症状を診るためにはこういう検査をすることが必要なので、肺の音を聴かせて下さい』と一つ一つ丁寧に説明をすれば、患者は不安が軽減した状態で身体をみせられる可能性があります。トランスジェンダーに限りませんが、患者の不安に配慮した声かけが必要です」」
一般論で正しい。
しかしどうか、通例、健康診断等々の経験から、例えば風邪で医者にかかるとき、当然肺の音を聞こうとするだろう。医者はそうした社会的な合意形成をもとに流れ作業が可能になり、それは診察時間の極小化に役立ち、診察可能人数を増大させる。よほどのものでなければ「言わなくても気づけよ」という判断をされはしまいか。
「「以前、カミングアウトしても理解されるどころか、頭ごなしに批判された」という経験から、受診をためらう気持ちになったと書いてくる人もいた」
「「私の友人でも『早く元の体に戻しなさい』と医療者に説教された人がいます。そういう不快な経験がトラウマになって、次も同じことが起きるかもしれないと受診をためらってしまい、体調を悪化させてしまう人もいます」」
これは論外。批判すべきところ。特に性転換手術済みの場合、戻すも何も不可逆的であったりしてにっちもさっちもいかんだろう。それを論じる場では、そこはないだろう。
また、ガワが男で中身が女、それで男が好き、なんて例はそれなりにあろうが、それは別に特段の自己決定によってなされたものでは普通なく、説教してどうこうなるものでもない。
「「取り違えなどを防ぐためにも本人確認が重要なのはわかるのですが、受付で説明した後にも、呼び出しや診察室でもなんども本人確認されることが多いのですね。医療者が内部で情報を共有してフルネームで呼ばないようにするなどの配慮を求めたいところです」と浅沼さんは言う」
となると、そうした情報等々について予め様式に従って情報提供しておかねばならないが、それで宜しいか。「お前の取り扱いマニュアルを、お前が用意して来い」という雑な言い方ならわかろう。まあ本気で個別の様式だとこまるので、代表団体なりなんなりが医者の団体と交渉して一定の様式をつくってくれろ、ということになろうが。落とし所はこうなるだろう。
…研修をやってくれ、とかあるが、研修した上で個別対応というのは無理だぞ。個々の現場にあまりに過大な負担を負わせることになる。ほんとに個別的な問題はともかく、どういう呼び方で呼び出すか、みたいな、一定の形式化が可能なところはそこそこ形式に落とし込んでおいてもらえないと。
「「岡山大学病院では当事者が手続きをすれば、診察券の名前や性別の変更を可能にしています。僕は最近、婦人科に受診をしたのですが、苗字だけで呼んでくれたり、他者と待合室が一緒にならないよう配慮してくれたりしたことが嬉しかったです」」
とまあ、要はきちんと手続きを踏んでくれ、と言う。
なお「苗字だけで呼んでくれたり、他者と待合室が一緒にならないよう配慮してくれたり」については、呼び方の形式の違いという異例形の摘出で、その人に特段の事情がある(トランスだとか)とばれたり、待合室を別立てにすることでばれたり、さらにはそうした資源があるところでないと対応できそうでないとか、そんな問題点は一応指摘できる。
「「精神科の受診先を探している時に、性同一性障害の診断がついていることを伝えると初診も断られた」「医師に『特別な治療をしている人だから他で診てもらってください』と言われた」と受診拒否にあった経験を書く人もいた」
「「トランスジェンダーが直面する問題は、時として命や身体に深刻な影響を及ぼすことにもなるので早急に取り組んでほしいのです」」
とまあ、だからこそプロとして診療拒否したくなるのも分ってくれ、とも。
そりゃまあ盲腸で緊急入院、なんてときにやらかされたら、そりゃあどっちも困るが。「ああ私は、私のセクシャリティに配慮した名前の呼び方をされねば、この服をあげて体を見せることなど不快でしょうがありません!」とかいうバカはおるまい。いてほしくない。なんかこれ仏典に似たような話があったな。
これは危険な記事だと思います。フルネームで繰り返し本人確認することは医療安全上、必須です。「患者が不快になる」という理由で省略することは正当化できません。 https://t.co/rTmrPnjnV0 @nonbeepandaより
— がり医ん (@er_gary_er) 2019年9月30日
取り違えの可能性を、可能な限り合理的な負担で済む程度で極小化するために、当然、フルネームでの確認は正当化できる。
BuzzFeed 「診療を拒否された」「フルネームを呼ばれた」 約半数のトランスジェンダーが受診で不快に 2019/09/30 11:01 岩永直子 BuzzFeed News Editor, Japan
「「本名をフルネームで呼ばれる」「興味本位の扱いを受ける」などが多かったが、中には、医師から「うちでは診ることができない」と診療を拒否される例もあった」
「「流れ作業で指示するのではなく、『あなたの症状を診るためにはこういう検査をすることが必要なので、肺の音を聴かせて下さい』と一つ一つ丁寧に説明をすれば、患者は不安が軽減した状態で身体をみせられる可能性があります。トランスジェンダーに限りませんが、患者の不安に配慮した声かけが必要です」」
一般論で正しい。
しかしどうか、通例、健康診断等々の経験から、例えば風邪で医者にかかるとき、当然肺の音を聞こうとするだろう。医者はそうした社会的な合意形成をもとに流れ作業が可能になり、それは診察時間の極小化に役立ち、診察可能人数を増大させる。よほどのものでなければ「言わなくても気づけよ」という判断をされはしまいか。
「「以前、カミングアウトしても理解されるどころか、頭ごなしに批判された」という経験から、受診をためらう気持ちになったと書いてくる人もいた」
「「私の友人でも『早く元の体に戻しなさい』と医療者に説教された人がいます。そういう不快な経験がトラウマになって、次も同じことが起きるかもしれないと受診をためらってしまい、体調を悪化させてしまう人もいます」」
これは論外。批判すべきところ。特に性転換手術済みの場合、戻すも何も不可逆的であったりしてにっちもさっちもいかんだろう。それを論じる場では、そこはないだろう。
また、ガワが男で中身が女、それで男が好き、なんて例はそれなりにあろうが、それは別に特段の自己決定によってなされたものでは普通なく、説教してどうこうなるものでもない。
「「取り違えなどを防ぐためにも本人確認が重要なのはわかるのですが、受付で説明した後にも、呼び出しや診察室でもなんども本人確認されることが多いのですね。医療者が内部で情報を共有してフルネームで呼ばないようにするなどの配慮を求めたいところです」と浅沼さんは言う」
となると、そうした情報等々について予め様式に従って情報提供しておかねばならないが、それで宜しいか。「お前の取り扱いマニュアルを、お前が用意して来い」という雑な言い方ならわかろう。まあ本気で個別の様式だとこまるので、代表団体なりなんなりが医者の団体と交渉して一定の様式をつくってくれろ、ということになろうが。落とし所はこうなるだろう。
…研修をやってくれ、とかあるが、研修した上で個別対応というのは無理だぞ。個々の現場にあまりに過大な負担を負わせることになる。ほんとに個別的な問題はともかく、どういう呼び方で呼び出すか、みたいな、一定の形式化が可能なところはそこそこ形式に落とし込んでおいてもらえないと。
「「岡山大学病院では当事者が手続きをすれば、診察券の名前や性別の変更を可能にしています。僕は最近、婦人科に受診をしたのですが、苗字だけで呼んでくれたり、他者と待合室が一緒にならないよう配慮してくれたりしたことが嬉しかったです」」
とまあ、要はきちんと手続きを踏んでくれ、と言う。
なお「苗字だけで呼んでくれたり、他者と待合室が一緒にならないよう配慮してくれたり」については、呼び方の形式の違いという異例形の摘出で、その人に特段の事情がある(トランスだとか)とばれたり、待合室を別立てにすることでばれたり、さらにはそうした資源があるところでないと対応できそうでないとか、そんな問題点は一応指摘できる。
「「精神科の受診先を探している時に、性同一性障害の診断がついていることを伝えると初診も断られた」「医師に『特別な治療をしている人だから他で診てもらってください』と言われた」と受診拒否にあった経験を書く人もいた」
「「トランスジェンダーが直面する問題は、時として命や身体に深刻な影響を及ぼすことにもなるので早急に取り組んでほしいのです」」
とまあ、だからこそプロとして診療拒否したくなるのも分ってくれ、とも。
そりゃまあ盲腸で緊急入院、なんてときにやらかされたら、そりゃあどっちも困るが。「ああ私は、私のセクシャリティに配慮した名前の呼び方をされねば、この服をあげて体を見せることなど不快でしょうがありません!」とかいうバカはおるまい。いてほしくない。なんかこれ仏典に似たような話があったな。
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