空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

フランス,ケニアの軍事行動に協力

2011-10-25 22:51:05 | ソマリア関連
 事態が激動しているので,BBCに頼って大筋を捉えなおす:

BBC France to support Kenya's incursion into Somalia 25 October 2011 Last updated at 11:12 GMT

 フランスは,ケニアがソマリア国内でアルシャバブを追討するのに際し,後方支援をする旨,声明した。広報官はThierry Burkhald大佐。彼によれば,フランス軍航空機は,ケニア首都ナイロビからソマリア国境近くの空港まで軍用装備を輸送するという。大佐は,フランスの作戦は「規模において限定的である」とする。

 なお,フランス軍が土曜日,ソマリアの町を爆撃したとの疑惑を否定した。これについては土曜,ケニア軍広報官Emmanuel Chirchir少佐が,Kudaなる沿岸の町をフランス海軍が爆撃したと報道した由。しかし,Burkhald大佐は,フランス軍は当該地域に艦艇を配置していないとするのである。

 先週のうちに,アルシャバブはRas Kamboniを失陥。これは例の(現在,政府側の)Ras Kamboni旅団の名字の土地なので,精神的には価値高い勝利であろう。

 ソマリア大統領Sheikh Sharif Ahmedはケニアの直接的な軍事介入を非難。訓練と後方支援は歓迎するが,彼の政府とソマリア国民はケニア軍の展開に反対するのだとする(BBC Somali President Ahmed opposes Kenyan troop incursion 24 October 2011 Last updated at 12:40 GMT,モガディシュで記者会見し,大統領は,ケニアの援助とは訓練とロジスティクスのことであるとするのである)。ナイロビとしては,自軍の行動は,大統領の同意を得てのことだと主張したいところだが―難しい立場である。

 まあ勿論,ケニアがJubalandをケニア軍の実力で解放した場合,傀儡政権を打ち立てられかねないから―そう危惧するからではある。
 今どきの世で,そんな見え透いたことできるかというのも常識的な見解とはいえようが,善意だのなんだので国際政治が動くなら苦労はない。

 …いやまあ,国際社会的に,そこまで見え透いた傀儡国家形成は許す可能性は低かろうが,ところでJubalandが独立・半独立までこぎつけるようなら,『うわぁいじゃあ僕たちもっ』って喜びそうな地域とか,『いやあうん,独立の実質があれば,まあそれもいいんじゃないかな(うちも便利だしなあ)』とか思いそうな地域強国とかありそうである,うん。

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