空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

エチオピアはオガデン問題での非難に反論する

2007-08-05 13:42:28 | Newsメモ
 BBCの報道によれば,エチオピアは同国治安部隊がオガデン地方で村落を焼き,援助物資輸送を妨害しているという疑いを否認する。同国としては,これはエリトリアやソマリアのイスラム主義者らが偽情報を流すものと理解する旨,声明。真実には,現地でおこなわれる虐殺などは,エリトリアやイスラム法廷と協調する,オガデン解放戦線の仕業であるとする。

 対してオガデン解放戦線は,これは人工的飢饉だとエチオピアを非難する。

 エチオピアはまた,赤十字を非難する。エチオピアに寄れば,現地の赤十字は,様々な物品を供給し,オガデン解放戦線への経済的・物質的導管の役割を担っている。
 もちろん赤十字は,反乱組織に補給などしないと反論する。エチオピアは赤十字の当地での活動を差し止めた。

BBC news, Africa Ethiopia denies Ogaden blockade 2 August 2007

関連記事:
エチオピアはオガデン問題で非難される:エチオピア(7月8日)
オガデン地方のいざこざと米人記者の解放:エチオピア(5月24日)

「悪いのは全部むこう」という主張は,発言したのがどちらにせよ,受け入れられない話です。

 エチオピアは後ろ暗いところがないなら,ニューヨークタイムズの記者に,反政府勢力の蛮行を心行くまで取材させればいいわけで(安全確保や軍事上必要な情報の制限の問題はありますが)。
 反政府勢力だって,綺麗な身じゃありません。日本人の記憶に新しいところでは,オガデン地方の労働者大量殺害事件:エチオピア(4月24日)の件があります。

 なんにせよ,「エチオピアとその背後の米帝が」「エリトリアとイスラム法廷勢力が」云々という非難の応酬の陰では,相当数の一般人が塗炭の苦しみをなめている,のはたしかなことなのでしょう。

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