非政治化ってダメな事？ ―人民解放軍80周年

　中国，人民解放軍は創立80年―。

　毎年二桁成長だなどといわれており，これが経済ならどれほどの好景気かと驚愕と祝福の言葉をかけるところですが，軍事費の伸び―といわれては，「そんなに戦争がしたいか」と平和主義者さんたちから，非難されちゃうんじゃないかな。第一，抑止力として十分であろろう数の，核兵器だってもっている。

　うーん。核兵器だけじゃ，そりゃあ足りないでしょうけどね。あれは持っていても，使ってはいけない兵器，ですからー。

　ともあれ。
　そんな風に軍事費がかかるのも，近代化を進める必要がある，進めつつあるから，ではありますね。ハイテク機械は高いし，その開発だってとてつもないお金がかかる。それを裏付けるのは経済発展でしょうけど，民間が豊かになれば，そりゃあ軍人さんへのお給金も沢山必要で，人件費が高くなり…。何もかもが関連してうなぎのぼり。

　衛星破壊ミサイルだなんて，大顰蹙兵器の実演で大迷惑かけたのも，ついこの間のことでしたね，そういえば。

　そんな人民解放軍。事実上の国軍です。事実上の，ということは，無論名目上のことがあるわけで，周知のとおりあれは共産党の軍隊です。

　そんなわけで，「西洋化」…はまあ判りますが…「非政治化de-politicise」って，人民解放軍としてはマイナス評価のようなのですよ：

BBC news, Asica-Pacific China showcases transformed army 31 July 2007

　軍隊の非政治化。それになんの問題が？と思ってしまう私です。別の理屈で動くから別の組織になるんでしょうに―しかし人民解放軍は祖国防衛より党への忠誠が優先されるらしい。

　…「自由と正義のために」というのも，ある種の主義への忠誠を表明する言葉じゃないか，だなどと反論を考えてみましたが。どうも「政治的軍隊」という存在にはいい印象を持っておりませんで，違和感の拭えぬ私なのです。