空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ソマリア政界:混沌の渦

2010-04-25 18:49:22 | ソマリア関連
 まず,ジブチ宗教相が外交団を引き連れモガディシュを訪問した件:

Garowe Online Djibouti delegation in Mogadishu to mediate Somalia leaders Apr 22, 2010 - 2:36:25 PM

 ジブチ宗教相Minister of Religious AffairsたるHamud Abdi氏が代表団を引き連れモガディシュを訪問,木曜,Sheikh Sharif Sheikh Ahmed大統領およびSheikh Adan Madobe議長と会談してソマリア暫定政権内部の混乱を収めようとした。

 ジブチとしては議会を再開し,政府の説明責任を果たさせようという方針の模様。
 Madobe議長としては,もしそのような議決がなされれば自分は辞職するとは言った模様。ジブチ大統領も両名に電話で連絡を取ったとのこと。

 この記事の時点では,大統領は自派支持者にSheikh Madobe辞任を組織するよう言っていた模様。代わりにその右腕,財務相Sharif Hassan Sheikh Adenを宛てようというのである。

 議長は,しかし,辞任はしないと意気軒昂たる様子は示している:

Garowe Online Somalia: Parliament Speaker defies pressure to resign Apr 23, 2010 - 8:07:50 PM

 彼を辞任させようとしている連中は国家を破壊し反政府勢力の支配に委ねようとする,隠れた意図を持っているのだ!というのである。「私は私の地位を捨てはしない。この,ソマリア人民に対する高貴な職務high officeを保ち続ける。だから私は,アルシャバブのシンパたる者たちが示す道に動きはしない」。

「私は日曜の議会を司会する」。おどろくべきことに,大統領は心変わりをしたらしい。もし議長が信任投票に失うならば,自分も道を譲るであろうとジブチ外交団にいったという。この背後にはエチオピアの意向―Madobeを議長に据えておくべきとする―があるとかで―ジブチはMadobeを辞めさせたいらしいのである。

 モガディシュの軍閥であったMohammed Qanyare Afrah議員としては,Madobeが議長であること自体,任期切れで問題であるうえ,それを認容しさらには自己の辞職の脅しをもって援護するのは,憲法を蔑する行為である!

 で,大統領は財務相との対決を選んだらしいと:

Garowe Online New dispute surfaces between President, Finance Minister Apr 24, 2010 - 11:05:25 AM

 議員300名ほどが議長に反対―とくれば,550ほどで定員maxです,議長の命運は定まったとみえます。この背後には財務相の影があったようですが,財務相だって議会からの圧はあるとのこと。議会の財務監視の権利を認めないとか,給料の支払いがないとか,財務相/省向けの非難は非難でてんこもりっぽいのです。

 で,先日閣議が行われ―それは首相府で行われたとのこと。何が問題か? ―情報相Dahir Ghelleは大統領の親しい友人であるとのこと,彼はAMISOMによって大統領府に入るのを止められたという。というのも,財務相のところからやってくる閣僚を差し止めるよう,命令があったのだというのだ。

 ―AMISOMの指揮官らは,大統領に嘗ての彼の命令を思い起こさせる必要があったという,つまり,AMISOMは財務相の命令にも従うべきといった,その命令に。

 ジブチ政府のみならず,エチオピア政府からも代表団がきているというモガディシュ。次に起こることはなにか,Its not clear what happens nextなのであります…。

 いやあ,複雑怪奇とはこのことか。
 17日付の記事は:

Garowe Online Dispute widens between President, Parliament Speaker Apr 17, 2010 - 10:30:06 AM

 とあって,Madobe派がSharmarke首相への譴責議案を提出するだのなんだのと,大統領と議長との亀裂について語るものだったのにねえ。

 ときに,政府軍同士の戦闘:

Garowe Online Somalia: 3 killed as govt forces clash in Mogadishu  Apr 22, 2010 - 2:15:36 PM

 兵士少なくとも3名が死亡,5名が負傷。Wabari地区で一方が民間人から盗みを働こうとし,それを止めようとした者たちと戦闘になった。Wadajir地区行政官はこれが政府軍兵士間のものであることを認める。

 うん,まあ。

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