空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

韓国経済情勢メモ:造船拠点が困ったことに

2018-08-31 00:50:12 | Weblog
中央日報 韓国、造船業不況の津波…統営市の2人に1人は無職 2018年08月30日15時01分

造船業の不況で構造調整の直撃弾を受けた巨済市(コジェシ)と統営市(トンヨンシ)の失業率が急激に悪化している」、これはまあ、せやろな、というか、先だってから聞いてきたことだな、という傾向の裏づけだなあ、というあたりなのだが。

統計庁が29日に発表した「2018年上半期の地域別雇用調査」によると、今年1-6月に慶尚南道巨済市の失業率は全体の154市・郡のうち最も高い7%だった。前年同期比4.1ポイント上昇した。市・郡地域の失業率が7%台となったのは2013年の調査開始以降初めて。雇用率も昨年の63.5%から今年は58.6%と4.9ポイントも落ちた

 こうして「全般的に最悪の数字になりつつあります」というイヤゲな全般的な数字のほかに、「ああ、これマズいわ」というのが:

年齢別には青年層(15-29歳)就業者が3万人以上減少した半面、高齢層(55歳以上)就業者は14万人以上増加し、全国的に就職市場の高齢化が見られた。ビン課長は「高齢化する人口構造の影響で青年層就業者の比率は減り、高齢層就業者の比率は増える傾向」と伝えた

 高齢化+若年者就業数低下で、「高齢者はなんとか生きていける+稼いだカネで無職の我が子に仕送りできる」一方、「若者は職もカネもなくいるばかり」という状況が目に見えるようだ。まあそりゃあ子供も作らないわな。そりゃ出生率もアレになる…。

朝鮮日報 【社説】経済指標悪化で統計庁長更迭、韓国政府は統計結果をねじ曲げるつもりか 2018/08/28 10:28

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が統計庁長を交代させた。これまで統計庁長は一度任命されると通常2年前後の在任期間があったが、今回は13カ月で交代となった。その理由も明確ではない

辞任した統計庁長はメディアの取材に「私はそれほど従順な人間ではなかった」と言い残した。大統領府から非常に強い圧力があったことをうかがわせるコメントだ

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現状では雇用や所得に関するあらゆる統計は、政府の政策に効果が出ていない実情を示している。少子高齢化、造船と自動車産業の不振などが構造的な問題となっているからだ。このように内需が振るわない状況で最低賃金を無理やり引き上げ、その悪影響が数字として表れているのは間違いない。経済副首相さえその事実を認めている。だとすれば政策を再検討し、見直すことが政府としてやるべき仕事だ。ところが今の政府は火が出た事実を放置し、火が出たことを知らせた人間を更迭した。統計を自分に都合が良いように切り貼りして修正すれば、雇用が増えて低所得層の所得が増えるのだろうか

 この辺はもはや「痛切」というに足りる。

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