空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

紛争下の子供たち:ソマリア

2007-12-23 00:54:02 | ソマリア関連
 ユニセフは戦闘状態の続くソマリア首都モガディシュに,子供らのための安全地帯を設けるよう要請する:

BBC news, Africa Somali 'child safety zones' call 19 December 2007

 延々と政府軍・反乱勢力間の戦闘の続くモガディシュでは,現状アフリカ最悪とも言われる人道危機状況が継続している。60%ほどの住民がその家を離れたものと推計される。
 情勢不安は食糧援助や,水・医療サービスに近付く事さえ難しくする。

「我々は双方がチャイルド・ソルジャーを募兵しているという報告を受けた」とユニセフのChristian Balslev-Olesen氏はBBCに語る。例えば,反乱勢力側が,地雷埋設に子供らを使う,など。

「学校いきたい。私,パイロットになりたいな」。避難生活を送る14歳の少女は言う:

Somaliland Times ‘I Would Like To Go To School And Become A Pilot’ Nairobi, December 11, 2007

「世界の人にお願いあるんだ,私たちを助けて欲しいの。居なくなったお兄ちゃんに戻ってきて欲しいの。ここから出たい,家族と一緒に―で,どこかで暮らしたいの」

 少女Fartounの声はどこまで届くだろう?
 毎日,誰かしらblogでソマリアに言及する人がいる。悲惨な,失敗国家の代名詞としてソマリアを挙げる。日本の(或いは与党の)政策に反対し,或いは賛成する話に具体例としてソマリアのことを挙げる。

 何それを止めてその分を援助すればいいのに,とか。
 例えばソマリア沖の海賊活動を抑えるために対テロ法は必要だとか。

 しかし時には,我々の国政論議から離れて,彼らは個々に名前をもつ個人たちなのだという事実を思い起こしてはいただけまいか

 ああところでロシアがソマリア向けに100万ドル分援助ですって:Garowe Online Russia allots $1 mln in aid to Somalia Dec 20, 2007 - 6:50:46 PM。
 国連食糧計画に100万ドル預けて,その分は2008年1月に届くはずですって。

 日本も多少援助して,で宣伝してもよいかと思いますけど。
 いや何の見返りがあるかって,長期的にエネルギー確保の選択肢を広げる可能性にはなりますから。ソマリアの石油法はまだ確定してないはずですが(その所為でゲディ前首相が失脚する破目に),結局石油資源の管理は連邦政府の手に握られることになるでしょうし:

Garowe Online Somalia's resources do not belong to clan: Federal official Dec 21, 2007 - 4:45:04 PM

 …ならゲディ前首相続投でもよかったんじゃあ? 意外に政治的に有能だったのが悪かったか? 

 …無論,ソマリア石油を獲得したところで,輸送路はインド洋ですから,結局海上警備行動に参加すべきという理屈は変りませんが。でもまぁ,取引先の分散は当然図るべきだと思いますけどね。

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