空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「全世界かつ全時間軸」

2022-11-29 22:43:19 | Weblog
 訂正情報


 追加情報ここまで



 私としては現物の音声を確認していないものの、この定義は「恐らく先方さんの思うところではこうだろうなあ」と考えていた所で、大変に「我が意を得たり」といったような感を持つ。
 およそ「女性の性的収奪」「性的消費」「女性の性的対象化」といった用語で、現実の女性の奴隷化等々ではなく漫画・アニメ絵への攻撃がしばしばなされていたことの理由はまさしくこれであろうと考えていたのである。

 なんで二次元絵を見て興奮することが「女性の性的収奪」に当たるかといえば、現実の女性が所有する女性的美を(しばしば女性以外の人物が)客体化し、現実の女性総体の同意なく・代価の支払いなく消費してしまうから、であり―

 ―つまり全世界の・全時代の女性たちが分有している所有物を略奪し、消耗したからであって、その罪はそこらで現実の女性一人をもてあそんでカネを貢がせ、性風俗に身売りを強要するような個々の悪事ごときではとても比較にならぬ大罪なのである―と理解すれば、なんでああも漫画・アニメを嫌うかという理由が分かる。

 そして自分たちはそんな全世界かつ全時間軸の女性の代弁者である。なぜなら自分たちは女性であるから。漫画・アニメ絵を描いて非モテ男性に資するような女性がいるとしたら、それは単に騙されていたり、認識がおかしかったり、名誉非モテ男性なのであって女性ではない―と理解する―

 ―という理解なら、先方さんの理屈はほんと論理的に整合的に理解できると私は考えている。

 そうした意識であろう傍証が出てきたというなら、先方さんの理論構成の理解に資する。

 関連メモを掘り出しておく。



「ひとをモノとしてのみ扱ってはならぬ」という倫理規定の過剰適用に発するものかなーとか思ってる。
 そりゃまあ、どうしてもひとはひとを手段として用いることには、なるのである。だって世界は欲望の体系にはなっちゃうし。
 けど、純粋にモノとして扱う場合、本気でその対象はモノにしかならん。

 …つまりまあ、女性の肉体が、「女性」ではなく、ほどよく保温されたダッチワイフ以外のなにものでもないモノになっちゃう。

 この際、『いや、そうじゃないんだ、女性をモノとして扱うというのは』云々いう反論があろう。まあ端的には強姦あたりを想定して。しかし強姦が強姦として成立するためには、なんらかの人間的な要素が必要だろう。たとえば抵抗の要素。『いや、俺は手荒な扱いの果てに、人間としての尊厳を奪われ、生還する見込みも含めて一切の希望を失った、そんな雰囲気に興奮するんだ』というごっつい趣味であってもなお、「希望などなどが失われた」状態というのは、その時点以前には希望などなどがあった状態を予定するのであり、そこには人間が存在するのである。

 純粋な肉塊に、純粋な肉塊であるがゆえに性的興奮を覚えるほどのど変態は、ほぼ想定できないだろう(いや、すごいことに存在するらしいが)。



 ―というのは、極論を想定すると、なるほどと得心できるなあと思ったことである。たぶん、こんなアレな極端な状況を想定して書いてはいないと思うけど。

 美しい話で中和しておこう。




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