空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

今日見た記事メモ 4 Aug 2008:ソマリア編

2008-08-04 01:35:14 | ソマリア関連
 ソマリア,モガディシュ。国際空港へ続く道で路肩爆弾。20名死亡:
BBC Somalia bombing 'kills 20 people' 3 August 2008
 道脇のごみの山が爆発したもの。死傷者はゴミ掃除の女性,子供が主。犯行声明は報道段階ではない模様。

 尤も,こうした道路わき爆弾は反乱勢力の常用するもの。国際空港へ通じる道で―という情報も,『犯人は反政府派なのです!』と言いたいのでしょう―本来,AU軍を狙ったものなのでしょうね。負傷者は47人とか。

「私は死体を15数えた。殆どは女性で,ばらばらになってた」と目撃者は語る。

Garowe Online 10 Cabinet ministers resign in Somalia as govt row deepens Aug 2, 2008
 Nur氏の内閣(15名)のうち,10名が辞職の意向。信任問題に関わる。
 Nur氏がモガディシュ市長Mohamed Dheereを外そうとしたのが爆発の切欠。誰が辞めようとしているのかなどはリンク先を見てもらうとして。

 こうした際,非難相手を独裁的だとかなんとか言うのは常套句。Nurが独裁? 面白い冗談を。独裁しようもない権威も実力も無い人物であったからこそ首相に据えられたものを。

 辞任希望者リストを軽く眺めると,情報相が入っていないかな。彼はHornAfricかなにかの設立者,ハウィエの出身。これも寧ろ,power abuse等々には比較的遠そうなところ。

 ともあれ,ここに来て暫定政府内部がごたごたしてきました。Ghedi氏(Hawiye)辞任時もこんなぐだぐだ加減でしたね。Nur氏も同じ轍を踏んでいるとするなら,それはNurも一定程度,首相たる実力を身につけたということかもしれません。

 ちなみに暫定大統領はダロッド出身。ダロッドとハウィエと,微妙な関係なのです。
 ハウィエはソマリア南部,モガディシュ中心(…ってことはShabelle地区か)に勢力あり。他方ダロッドはプントランドやオガデン地方(イサックもいるけど)に分布。権力の配分には非常な綱引きがあろうと想像がつこう。

 さらに一筋縄ではいかない点は―そのダロッドの暫定大統領はエチオピアの支援を受けていて,エチオピアはオガデンでソマリ族を弾圧している点。つまりエチオピアはダロッドの虐殺者だったりもするわけで。
 更にはUIC政権時,UIC(つまりハウィエが強かったことになるわけだ。正確に調べてはいないけど)はオガデン解放戦線と仲良くしたと―。

 …まあ。ソマリア問題を語る際には,どうもしばしばサブクランの存在を念頭におかねばならぬ雰囲気がひしひしとしたりするのです。単純に「ハウィエvsダロッド」だけでは済まなかったり…。

 …そーゆー二元論者はあまり外交とか政治とか向いていないんじゃないかと思うのだったりー。いえ具体的に言って所謂アメリカと,単純な反米思想者とかを念頭においているんですが。
 よく似てますよネ 敵と味方とに単純に色分けするところとか。


 暫定政府ごたごた関連記事のメモだけ:
Garowe Online Speaker opposes accountability hearings, says Deputy Speaker Aug 1, 2008

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日見た記事メモ 4 Aug 2008 | トップ | 花火 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (teiresias)
2008-08-04 11:07:35
Related: http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2425946/3183008
返信する

コメントを投稿

ソマリア関連」カテゴリの最新記事