空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

暫定政府内部の不和の兆し:ソマリア

2007-09-25 23:34:27 | ソマリア関連
 ソマリア暫定政府に権力闘争の兆しあり。

BBC news, Africa Somali violence amid sacking row 24 September 2007

 国連事務総長特使Ahmedou Ould Abdallahさんは土曜日,ソマリアで活動。暫定大統領ユースフ氏や暫定首相ゲディ氏と会談。この二人の間には亀裂が広がりつつある―と言われている,というわけです。

 週末に,司法長官と副官が政府に免職処分を受けたというのです。不正と権力乱用の廉で―というのだそうです。しかし,当の司法長官Attorney-General,Abdullahi Dahir氏はこの決定を拒否します―大統領だけが自分を免職できるのだ,といって。

 三権分立を重んじるような立場から見て,暫定政府のやり方に問題無しとはいかないでしょうねぇ。

 ともあれ。これは権力闘争の一環と見るべきなんでしょう。私の知る,印象深い例はプントランド地域での石油開発問題の件です(中国の石油探査計画について続報:ソマリア)。中国の会社がプントランドの地下資源探査権利を獲得! などというニュースに接して首相曰く,「聞いていない」。

 以後,ソマリアの地下資源については,ソマリア国立会社に権利を集中する方向で話が進みました(石油を巡る動向と法整備:ソマリア)。ソマリア駐ケニア大使曰く,石油の権利について「大統領の公式なサインのある合意など,我々は見てはおりませんが」。

 他方,首相弾劾の動きが議会で起こったりもするのであった(ソマリア:バイドア議会でゲディ首相追及の動き)。

 ゲディ首相は固有の武力集団をもっていたりはしないでしょう。何しろ学者出身です。それにもかかわらず,閣僚(及び議員ら)の忠誠を一定以上確保している様子。
 他方,ユスフ大統領は元プントランド大統領。固有の地盤があるわけです。

 さて今回の件,傷口が広がらなければいいんですが。


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