TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

北アルプスへ (7) 明鏡止水   

2015年08月08日 | 山(県外)
8月2日(日)
いよいよ最終日、朝食前にゆっくりと大正池を散策しました。

朝の大正池


湖面に焼岳が満月とともに映っていました。湖面は鏡のよう…


カメラを持って多くの人が集まってきました。


さわやかな朝、そしてこの風景。心がどんどん浄化されるようです。
まさに明鏡止水、湖面には「逆さ穂高」






大正池は今からちょうど100年前に、焼岳の噴火によって一晩でできた池(湖?)だそうです。池と言っても絶えず梓川の水が入っているので湖面は波打っわけですが、なぜか朝の時間帯に、このように水面が鏡のようになるときがあるそうです。


朝食後は、10時40分のバスの発車時刻まで、ゆっくりと上高地を歩きました。


河童橋の近くで… 毎日ここで穂高を描いているという吉田康(日展会友)さん。




清流


上高地ビジターセンター


小梨平キャンプ場


ここにも穂高の絵を描いている方がいらっしゃいました。
「上高地を描き続けて56年というアマチュア画家の渡辺勝夫」さん。


小梨平キャンプ場に4月下旬から10月中旬までテントを張って絵を描いているそうです。
「上高地 渡辺様」で世界各地から届いた郵便物を見せてもらいました。




吉田さん、渡辺さんともに仕事は息子さんに譲って好きな絵に専念されているそうです。
「出会いが6割、絵が4割」とは渡辺さんの言葉ですが、その言葉通りに見ず知らずの私たちにいろいろなことを話してくださいました。またの再会を約束して上高地を後にしました。


新島々駅に向かうバス いよいよ上高地ともお別れ、「穂高よさらば、また来る日まで…」


名古屋に向かう特急「ワイドビューしなの」の中で お弁当



JRは全席指定にしていた 余裕の大人の旅…
なのに慣れていない 早め早めにホームに向かってしまう
ホームにキスリングを並べて座り込み、自由席の順番取りをしたのは遠い昔のこと

山小屋泊まりで行った北アルプス常念山脈の旅
テントやシュラフを担いで登ったのも遠い昔のこと

山は昔のまま…。 しかし、登る人の様相は大きく変わっていた
色とりどりの華やかな出で立ち ウェアーから身に付けている小物までブランド物
「破れズボンにドタ靴履いて」汚い格好で登っていたのも遠い昔のこと

しかし山は変わらない
あえぎ苦しみ、汗をダラダラ流してでも登りたいという魅力に満ちている
「えっ~」と思うような高齢の方も多くいらっしゃった
そして今をときめく「山ガール」も
彼女たちと話ができたことも良かった
みなさんしっかりした考えの持ち主だということが会話や行動から伝わってきた
ふだんは仕事に追われ一生懸命の毎日を生き、まとめて取れた休暇を使って山を楽しむ
山に来ている多くの方がそうだろう、そして私もその一人

山は変わらない、今も昔も
そこを訪れる人の心も変わらない、今も昔も
そしてこれからも

明鏡止水
山を映す湖も 山に登る人の心も





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