去勢抵抗性前立腺がんの最初の治療(第1世代ホルモン療法)は画期的に効果が出る。
しかし、いずれ効かなくなる。それが「去勢抵抗性前立腺がん」。
その治療の基本は「第2世代ホルモン療法」の薬を使うこと。病勢が悪質な場合には、一気に抗がん剤や強い薬に行く、という考え方が最近の主流らしい。
ともかく基本は、では、エンザルタミド(イクスタジン)という薬が代表的な薬の一つ。
私は、昨年「第2世代ホルモン療法」の最新薬のアーリーダ(アパルタミド)を使った。が数か月で腫瘍マーカー PSAは上昇し始めた。
・・その後、抗がん剤を投与しても効果なし。
今年になって、BRCA2遺伝子変異が原因と確認された。
しかも、今年から去勢抵抗性前立腺がんの保険適用が始まるというタイミング。
4月から使った。それでも、7月には、PSAが上昇開始。
8月には、現在の標準医療・療法が示す基準として、去勢抵抗性前立腺がんとしては「2剤目で最後の抗がん剤『カバジタキセル』」を使う段階になった、という・・・・が、私は留保している。
ともかく、PSA値の上昇スピードが速い。
ところで私の場合、去勢抵抗性前立腺がんの進行状態なのに、「第2世代ホルモン療法」の薬は何も処方してもらえなかった。理由は、最初の抗がん剤の使用で、「第2世代ホルモン療法」の時期はすでに過ぎているから。
・・・あとは、主治医との交渉になる流れ・・・
最後の対処策である抗がん剤「カバジタキセル」を使うべき段階に来たから、もうあとは制限がなしでもいいはずと考えた私は、
先週、主治医にお願いして、まだ私としては、使っていない「エンザルタミド(イクスタジン)」を処方してもらった。
飲み始めて1週間。
この薬の体内での時系列、日数経過にともなう変化を確認しておいた。
いろいろな薬について、その薬が体内に残っる時間をみてみると面白い・・・
調べた結果。
⇒「エンザルタミド(イクスタジン)」は、おおざっぱにいうと、単回で飲んだ場合は5日目あたりがピーク、毎日飲み続けると20日ぐらいから最高濃度のラインで推移するらしい。
・・・ま、効果がいつ出るかは・・・ともかく、次の腫瘍マーカー PSAの検査を見るしかない、世界・・・・
ともかく、下記にその薬理のデータを抜粋しておく。
●イクスタンジ錠 /医薬品インタビューフォーム
イクスタンジ錠 80mg:1 錠中にエンザルタミド 80mg を含有する。
製造販売承認:2018 年 2 月 23 日 販 売 開 始 年:2018 年 6 月 11 日
製造販売:アステラス製薬株式会社
ダウンロード PDFファイル (リンク先の左下の欄の「ダウンロード」の「インタビューフォーム」をクリックすると展開する)
(43ページ) Ⅵ.薬効薬理に関する項目
2.薬理作用
(1)作用部位・作用機序 28~30)
エンザルタミドはアンドロゲン受容体(AR)のシグナル伝達阻害作用を有する新規抗アンドロゲン剤である。
去勢抵抗性前立腺癌細胞において、エンザルタミドは AR のシグナル伝達を複数の段階で阻害することが確認されている。
まず、細胞質内において AR と結合しアンドロゲンの結合を阻害する。
また、AR と結合することにより、AR の核内移行を阻害する。
更に核内では、AR と DNA の結合を阻害することから、AR 標的遺伝子の転写を抑制すると考えられている。
加えて、エンザルタミドは R とコアクチベーターとの結合を促進しないことが確認されている。
AR と DNA との結合阻害並びにコアクチベーターとの結合を促進しない作用から、転写が抑制されていると考えられる。
AR のシグナル伝達を阻害された去勢抵抗性前立腺癌細胞は増殖することができず、腫瘍は縮小・退縮していく。
エンザルタミドの作用機序 4)
★単回投与したときの体内での変化
★反復投与したときの体内での変化
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エンザルタミド(イクスタンジ)の投薬を開始されたとか、体調はいかがですか?寝る前に飲んで倦怠感を回避する、いい作戦だと思います。
エンザルタミドは、私が現在服用しているアーリーダーと同じ作用を有しており、私の場合は、リュープリンと併せてADT療法を実施中と理解しています。尚且つエンザルタミドの適応症は去勢抵抗性前立腺がんのみのため、今の私には保険適応外なので未使用だと理解しています。
また、アーリーダーには遠隔転移を有する前立腺がんに対する適応があるので、私にはアーリーダーが処方されているのだと思います。
エンザルタミドもアーリーダも良い薬だと聞いています。次の薬に進むより、未使用のエンザルタミドを試す価値は十分にあると思います。
北里大学の佐藤威文先生の講演で、前立腺癌患者のステージ別の対応薬や放射線の有効性について、色々参考になるデータがありました。
お時間があれば、検索してご覧になってください。
YouTubeのアドレスを添付しようとしましたが、不適格なアドレスが見つかったという表示が出て添付できませんでした。よろしくお願いいたします。
治療の流れをよく理解されておられますね。
エンザルタミドの副作用でヘロヘロ、散々になったという人もいたらしいのでは、「個別化」はついて回るのでしょうね。
佐藤威文氏のそれらしいデータは検索しました。
ありがとうございます。