沖縄の基地問題。
県内の他の島への話が出ているらしい。
防衛省も調査しているという。
実は、小沢周辺のお金の動きがまたまた報道されているので、インターネットでみてみたら、「小沢」が「県内宮古島市/伊江島、下地島」を勧めている話がいくつもあった。
それで、ついつい、ひろい集めてしまった。
基地問題、国外、国内、県外、県内・・・いろんな案が浮上・再燃し、実現可能性もまた議論されている。
(関連) 2009年12月12日
⇒ ◆「普天間移設など再編は一体」/「海兵隊は辺野古ではなくグアムへ返せる」・週刊朝日
12月14日
⇒ ◆普天間問題/きょう、一つの節目か
20代のとき、沖縄本島に1ヶ月、石垣島に1ヶ月いた。
だから、イメージはそれなりに。
沖縄本島から、石垣島まで船で一晩。
宮古島はその手前にある。
宮古島市/公式ホームページ
宮古島市「下地島空港等利活用計画書」.pdf(2.9MB)
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●普天間移設:小沢幹事長「下地島」提起
毎日新聞 2009年12月30日
沖縄県宮古島市の下地島の位置
民主党の小沢一郎幹事長は29日夜、東京都内で開いた与党3党の幹事長・国対委員長の忘年会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について「(同県宮古島市の)下地島に使っていない空港がある」と述べ、現行計画に基づく米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に代わる移設先として、下地島を検討すべきだとの認識を示した。
小沢氏は会合で、社民党の重野安正幹事長に対し、普天間飛行場の移設先について「あなたのところ(社民党)は、沖縄県だったら全部駄目なのか」と質問。重野氏が米グアム移設案を重ねて主張したところ、小沢氏が下地島案に言及したという。小沢氏は「きれいな海を埋め立てるのは駄目だ」とも語り、現行案での決着に否定的な考えを示した。
下地島は沖縄本島と台湾のほぼ中間にある。3000メートルの滑走路を持つ下地島空港(79年7月開港)があるが、現在定期便はなく、航空会社がパイロットの離着陸訓練などに利用してきた。普天間飛行場の移設先として浮上したこともあり、北沢俊美防衛相は10月、井上源三地方協力局長を派遣し、沖縄県の伊江島などとともに視察させていた。
忘年会には、民主党から小沢氏のほか、山岡賢次国対委員長、社民党からは重野氏と辻元清美副国土交通相、国民新党から自見庄三郎幹事長と下地幹郎政調会長がそれぞれ出席した。小沢氏は席上、来夏の参院選後も3党連立体制を続ける意向を示したという。
●「伊江島か下地島に」普天間移設先で小沢氏が与党関係者に意向
2009.12.30 01:17 サンケイ
移設地の結論が先延ばしになった米軍普天間飛行場。夜には住宅地の夜景の中に滑走路がオレンジ色に浮かび上がった=16日午後、沖縄県宜野湾市(桐山弘太撮影)
民主党の小沢一郎幹事長が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の新たな移設先について、沖縄県内の離島を軸に検討する考えを与党関係者に伝えていたことが29日、分かった。小沢氏は同県内の米軍伊江島補助飛行場(伊江村)、下地島空港(宮古島市)への代替施設建設に前向きだ。
鳩山由紀夫首相も県内移設を示唆しており、民主党は政府・与党協議で両島への移設案を示す一方、日米合意に基づき米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)に移設する現行計画は選択肢から除外する。
伊江島は沖縄本島北部西海岸の本部(もとぶ)半島から約9キロに位置する離島。約1600キロの滑走路を備える補助飛行場や米海兵隊の訓練施設がある。下地島は沖縄本島南西の宮古列島に位置し、民間パイロット訓練施設も備える下地島空港がある。
小沢氏は28日、「沖縄の人の声は尊重しないといけない。きれいな海を汚していいのか」と現行計画に否定的な見解を新党大地の鈴木宗男代表に示した。
与党関係者によると、小沢氏はこれに先立つ15日、県内移設を念頭に「(米軍が)使っていないところで使える所があるのではないか」と述べるとともに、伊江、下地両島移設の検討が必要との認識を示した。29日には与党幹部との会合で「下地島空港」に言及した。
移設問題に関し、政府は28日から政府・与党協議を始めており、鳩山由紀夫首相の来年5月に結論を出す意向を踏まえ、1月末までに各党が移設先を明示して協議を加速することにしている。民主党側は両島を有力な選択肢として検討する構えだ。
防衛省は21年10月、伊江、下地両島への移設の可能性を探る現地調査を行っている。1月に沖縄入りする平野博文官房長官も、伊江島や下地島を訪問する意向だ。
●沖縄の海を汚すな―小沢氏 普天間現行案に慎重
2009/12/28 21:49 【共同通信】
民主党の小沢一郎幹事長は28日、鈴木宗男衆院外務委員長と国会内で会談した。
鈴木氏によると、小沢氏は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題について「首相官邸の判断を待つが、沖縄の声は尊重しないといけない。あの青い沖縄のきれいな海を汚してはいけない」と強調。日米合意した現行のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)移設案に慎重な姿勢を明らかにした。
この後の与党幹事長会談で、鳩山由紀夫首相が政府与党協議前に、社民党が主張するグアム移設に否定的な見解を表明したことについて同党の重野安正幹事長が苦言を呈すると、小沢氏は「頭の中に入れておく」と応じた。
現行案は辺野古沖を埋め立てて代替施設を建設することになっている。
●普天間移設で小沢氏、現行案を重ねて否定「きれいな海、埋め立てるな」
サンケイ 2009.12.29 21:20
米軍普天間飛行場の移設候補地となっている名護市辺野古のキャンプシュワブ=沖縄県名護市(桐山弘太撮影)
民主、社民、国民新の与党3党の幹事長、国対委員長は29日夜、都内の料理店で会合した。席上、民主党の小沢一郎幹事長は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について「辺野古の環境はすばらしい。きれいな海を埋め立てたらダメだ」と述べ、日米合意に基づく米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(沖縄県名護市辺野古)移設の現行計画に否定的な見解を示した。
小沢氏は28日に新党大地の鈴木宗男代表と会談した際にも同様の発言をしており、現行計画を見直すべきだとの強い意欲を表明したと受け止められている。
また、民主党の山岡賢次国対委員長は会合後、記者団に国会審議活性化に向けた国会法改正について「新年早々にも政党間協議をしたい」と述べ、与野党間の調整を急ぐ考えを示した。
●与党3党、1月までに移設案 普天間問題で検討委初会合
朝日 2009年12月28日22時31分
第1回沖縄基地問題検討委員会に出席する平野博文官房長官(右列中央)。左列奥から国民新党・下地幹郎政調会長、社民党・阿部知子政審会長=28日午後、首相官邸、飯塚悟撮影
鳩山政権は28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先を検討するため、連立3党でつくる「沖縄基地問題検討委員会」(委員長・平野博文官房長官)の初会合を開いた。来年1月末までに3党がそれぞれの移設案を持ち寄って検討し、5月までに結論を出すことで合意した。
出席者によると、検討委では1月中に各党が持ち寄る案について、平野氏が「現行案以外で提案すべきだ」と要請した。その上で「現実的な説明ができる案にしてほしい。硫黄島なんて案を出されても困る」とも述べ、実現性へのこだわりを見せた。火山島で地盤が安定していない硫黄島には、基地の建設は不可能との認識とみられる。
一方、鳩山由紀夫首相が抑止力維持の観点から「無理がある」と指摘したグアム移転は、排除しない方針だ。
米軍基地の受け入れには地元自治体の理解が必要で、新たな移設先を短期間に見つけるのは困難だ。このため、平野氏は「基地機能の分散も排除しない」という。普天間飛行場の使用を暫定的に継続し、既存の米軍や自衛隊の施設に部隊の一部を移す可能性も探る考えと見られる。
ただ、米側は名護市辺野古に移設する現行計画の履行を一貫して要求しており、辺野古移設なしに、米側が基地機能の分散を認める可能性は低い。
一方、民主党の小沢一郎幹事長は28日夕、新党大地の鈴木宗男代表と会談。この中で小沢氏は、辺野古に移設する現行案について「あの青い、美しい海を埋め立ててよいのか」と述べ、否定的な考えを示したという。
●普天間検討委、1月中に候補地案持ち寄り協議へ
2009年12月28日21時35分 読売新聞
政府・与党は28日、沖縄の米軍普天間飛行場の新たな移設先を検討する「沖縄基地問題検討委員会」の初会合を首相官邸で開き、来年1月中に移設候補地の案を持ち寄って検討を本格化させることで一致した。
5月をメドに結論を目指す方針も確認した。しかし、現行案の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部以外の移設先を探すのは困難だとの見方がなお強く、調整は難航が予想される。
委員会は平野官房長官が主宰し、政府側は武正公一外務副大臣と榛葉賀津也防衛副大臣、与党側は社民党の阿部知子政審会長と国民新党の下地幹郎政調会長らが出席。今後、1週間から10日間に1回程度のペースで開き、必要に応じ有識者らを加えることも確認した。
これに関連し、民主党の小沢幹事長は28日、国会内で新党大地の鈴木宗男衆院議員との会談で、「首相官邸の判断を待つが、沖縄の声はちゃんと聞かないとダメだ。あの美しい海に基地を造ることはやめた方がいい」と述べた。
●在日米軍再編:普天間移設 民主・小沢氏、社民幹事長に「下地島」提起
毎日新聞 2009年12月30日
◇現行案には否定的
民主党の小沢一郎幹事長は29日夜、東京都内で開いた与党3党の幹事長・国対委員長の忘年会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題について「(同県宮古島市の)下地島に使っていない空港がある」と述べ、現行計画に基づく米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に代わる移設先として、下地島を検討すべきだとの認識を示した。
小沢氏は会合で、社民党の重野安正幹事長に対し、移設先について「あなたのところ(社民党)は沖縄県だったら全部駄目なのか」と質問。重野氏が米グアム移設案を主張したところ、下地島案に言及したという。小沢氏は「きれいな海を埋め立てるのは駄目だ」とも語り、現行案での決着に否定的な考えを示した。
下地島は沖縄本島と台湾のほぼ中間にある。3000メートルの滑走路を持つ下地島空港(79年7月開港)があるが、現在定期便はなく、航空会社がパイロットの離着陸訓練などに利用してきた。普天間飛行場の移設先として浮上したこともあり、北沢俊美防衛相は10月、井上源三地方協力局長を派遣し、沖縄県の伊江島などとともに視察させていた。
忘年会には、民主党から山岡賢次国対委員長、社民党からは重野氏と辻元清美副国土交通相、国民新党から自見庄三郎幹事長と下地幹郎政調会長がそれぞれ出席した。小沢氏は来夏の参院選後も3党連立体制を続ける意向を示したという。
●「良い案なければ現行案で決着」 普天間移設で岡田外相
日経 12.29
岡田克也外相は29日の記者会見で、沖縄の米軍普天間基地の移設問題について「より良い案が出てくればそちらにすればいいが、出てこなければ現行案が生き続ける」と述べた。政府・与党の検討委員会で新たな移設先が見つからない場合、日米で合意したキャンプ・シュワブ沿岸部に移設する現行案で決着する可能性があるとの認識を示した発言だ。
来年1月中旬に最終報告をまとめる予定の核兵器の持ち込みなどに関する日米間の「密約」に関する有識者委員会の調査については「納得いくだけの議論をしてもらうことが必要だ」と、最終報告の時期が2月以降にずれ込む可能性を示唆した。
28日のモスクワでの日ロ外相会談については、ロシア側から北方領土問題を巡る新たな提案はなかったと指摘。ロシアが求めている北方領土での共同経済活動には「(領土の)帰属問題を明確にしないなかで事実だけが先行することは望ましくない」と否定的な考えを示した。(00:28)
●首相、グアム移転「無理がある」 普天間問題で認識示す
朝日 2009年12月26日21時24分
鳩山由紀夫首相は26日のラジオ番組収録で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先にグアムを挙げる意見が政権内にあることについて「抑止力の観点からしてみて、グアムに普天間(の基地機能)をすべて移設させるということは無理があるんじゃないか」と述べ、実現は困難との認識を示した。
司会者に「そうすると国内で解決をするということか」と問われると、首相は「そうだ」と応じ、国外移設は難しいとの考えを示した。首相は来年5月までに移設先を決めたいとしているが、今後は日米合意に基づく移設先(名護市辺野古)を含め、国内を中心に移設先を選定するとみられる。
グアム移設を巡っては、首相が4日、グアムを一つの選択肢として検討する考えを明らかにした。そもそも、日米合意では沖縄の負担軽減策として海兵隊8千人がグアムに移転する計画がある。
ただ、北沢俊美防衛相は今月上旬に現地視察し、「(現行の)日米合意から大きく外れる話だ」と述べ、実現は難しいとの考えを示した。岡田克也外相も否定的な考えだ。一方、県外・国外移設を主張する社民党は「グアムや硫黄島への移転検討」を緊急提言しており、近く同党議員団が現地視察を予定している。
また、首相は閣内で意見がばらばらだったことについて、「各閣僚も自分の思いを、勝手にとは言わないが正直に話されてきた。しっかり打ち合わせをして、話すべきでないところは話すべきではなかった。本来なら、1人だけが発言するようにとどめておかなければいけなかった」と述べた。
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市内全戸に新聞折込で配布している「新しい風ニュース」。
たいてい、年末の30日とか31日に折込を入れる。
この時期だと、すでに帰省や旅行でいない人もある可能性もある。
他方で、年末年始でゆっくり読んでいただける、そんな雰囲気も感じる。
いろんな感想から・・・
正月ごろの話題にしてもらうのもいいこと。
とはいうものの、新聞販売店さんは、店によっては25日ころには年末の折込みチラシを組んでしまう、そんなところもあるので早めにニュースを作るこの時期。
そのせいで、年末の仕事のきり上がりは割りと早い。
今年の新聞折込は「30日朝刊」にお願いした。
今日は、まずインターネットだけで、「(本日)28日付発行」のニュースを掲載。
なお、今年の年末は、臨時の用事。
40年ほど前に親が機械組み立て用に造った倉庫があり、私は百姓などに使っていた。
・・・それが、雨漏りはする、床板はそりあがってきた・・・まともに使える状態でなくなっていた。
ということで、今シーズン、思い切って建て直すことにした。
そのためには、まず、古物から含めて、放り込んであったモロモロを片付けなければいけない。
この数日は、その作業だった。
昨日で、おおむねの作業も済み、メドもたった。
30日に新聞折込で配布するニュースは、
ニュース217号 印刷用PDF版 4ページ 399KB
これ以前のニュースを ブログ で見るには カテゴリー をさかのぼってください
⇒ 山県市議としてのニュースや一般質問など
ニュースだけまとめたページは、
⇒ 新しい風ニュースのページ/寺町ともまさのネットワーク
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新しい風ニュース NO 217
やまがたの環境とくらしを考える会 (通巻254)
岐阜県山県市西深瀬208 ℡・FAX 0581-22-4989
なんでも相談 どの政党とも無関係の 寺町ともまさ 2009年12月28日
H P ⇒ http://gifu.kenmin.net/teramachi/ メール ⇒ tera@ccy.ne.jp
毎日、千何百のアクセスがある私の日記(ブログ)は「て ら ま ち」で検索するのが一番はやい |
2009年もいつの間にか、年の瀬になってしまいました。
今年もいろんなことがありました。みなさんは、いかがでしたか。
今年の最後の新しい風ニュースは、11月30日の議会定例会初日に可決された職員の給料などの引き下げの説明と私の一般質問の報告(テレビ放送は、12月25日となんと「1月1日」)。
ここでは、一般質問の結論のみ紹介。
詳しくは、「裏面」と「次号」で。
一般質問のまとめ
◆「地方議会議員年金は廃止すべきとの市長の意見表明を」との質問に、市長は「公費負担の側面だけを捉えて意見書等を提出することは、現在考えていない。」との答え。
◆「インターネットの通信環境の改善を」との質問に、総務部長は、「今議会で補正予算を決議いただき次第、早急に事務を進める。ニフティ側の工事や、機器の入札、納入などに日数を要するため、実際に改善されるのは、2月から3月頃の見込み。」との答え。
山県市のインターネット利用は、「対全世帯数で33%」「対加入者数で40%」。困っている人、不満な人は少なくない。そこで、今回は、まずこのことの答弁を紹介(裏面)
⇒これら2テーマのやり取りの全文は、私のブログ「てらまち・ねっと」の 「2009年12月21日(火)」 に載せておきました。
◆美山地区について、「6割を公共下水道で4割を合併浄化槽で環境改善していく『基本計画』から、合併処理浄化槽にした方が経費もはるかに少ないから政策転換を」との質問に対して、副市長は、経費が71億円と22億円と違うこと、「個別の合併浄化槽方式で改善していくことも選択肢の一つ」「近いうちにこの計画の見直しを考えいく」と答弁。
⇒これら2テーマのやり取りの全文は、私のブログ「てらまち・ねっと」の 「2009年12月20日(月)」 に載せておきました。
職員の給料やボーナスの引き下げの状況
12月議会の初日に職員の給料などの減額を議決。事前に、市に、分かりやすい資料の提供を求めたところ、先の6月議会での減額を含めた下記の表が作成・配布されました。
(下の表の見方)
上から「議員」「市長・副市長」「職員」の順。
左から右へ
「役職」「人数」「内容」「(減額になる)給与月額」「12月(期末手当の減)」
「(減額になる給与月額と12月の期末手当の減の)合計」 「6月(期末手当の減)」
「(引き下げ額の)年間合計」(上段「職・役職ごとの合計」/と下段「一人あたりの計」)
右下の「48.690千円」は今年の職員全体の減額合計が「4869万円」との意味。
読み方の例:下から6列目⇒ 主幹級職員は26人いる。一人当たり、12月分の給与とボーナスで計8万3千円減額、6月議決の減額分8万9千円、年間合計17万2千円減額。
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
山県市議会 2009年12月11日の寺町知正の一般質問から
インターネットの通信環境改善と多目的利用
【質問/寺町】 【答弁/総務部長】
山県市は、市営で光ケーブルを敷設、テレビ番組の配信とともにインターネット通信の環境を提供している。
事業開始の2005年、インターネットの通信速度30メガを月額利用料2625円で、10メガを2100円で、という2コースを設定した。民間のCATV等に比べて一見格安だが、1接続あたり5万2500円の加入金のほか、事業実施のために市の起債(借金)や財源として「市民一人当たり10万円」ほどを費やしていることからすれば、民間と一概に比較しきれるものではないということで、評価が分かれる。
5年経過した今年の春から、特に夏以降、市民の利用者からは、時間帯によって、自分でスピード測定しても、0.5メガとか0.3メガしか出ていないという人が随分いる。「これはもう、詐欺だ」という声まで届いている。
問い1. 現在のケーブルテレビ、CCYの加入者数とインターネット利用者数、供用開始後の年度別インターネット利用者数の推移、現在の利用者数の率はどのようか。
答弁/総務部長 加入者数は、
平成21年10月1日現在8353件で、インターネットの利用者数は 3364件。
17年1928件、18年2584件、19年2896件、20年3130件、
21年3364件。 「対全世帯数で33.19%」 「対加入者数で40.27%」。
問い2. インターネット接続に関して、過去3年の年度ごとの苦情件数と、本年の主な苦情内容と市の回答はどのようか。
答弁/総務部長 メールが18年度は16件、19年度は15件、20年度は10件、21年度は現在までに23件。電話での苦情は記録がないが、今年8月中頃から増え、多いと週に5~6件。主な内容は、ネットのスピードが遅いとの事。CCYからは、同時接続ユーザー数の多い時間帯は利用の少ない時間帯程のスピードが出ないこと、混雑時の利用でも通常のネット利用に対して支障が出ないように改善を行っていきたい旨回答している。
問い3. そもそもの原因をどのように考えるのか。
答弁/総務部長 当初は、ホームページの閲覧やメールの送受信が主なネット利用の内容。その後、利用形態が多様化、ファイル交換ソフトの利用、ネット動画の視聴、音楽データのダウンロード、企業活動で大量のデータ送信など。さらに、今年度になって、ネットゲーム利用者の増加も見うけられ、休日や夜間の通信環境も悪化するようになってきた。
問い4. 今回12月議会に提案されている環境改善のための約1000万円の補正予算では、機器の導入などに関して「100メガ対応の現在のものを150メガ対応とする」という。供用開始後の上位回線との接続メガ数の経過と現状はどのようか。
問い5.利用者の市民には1日も早く改善してほしいとの強い願いがある。改善時期は。
答弁/総務部長 4点目・5点目は一緒に説明する。接続メガ数は、当初60メガで、その後、利用者数の増加や利用形態の変化に合わせ、 平成18年6月より80メガ、平成20年8月より100メガで接続し、現在に至っている。
状況変化への対応策は、ネット関係機器をギガ対応にリニューアルすると共に上位回線を増速する必要があるが、補正予算を決議いただき次第、早急に事務を進める予定。
CCYが契約しているプロバイダであるニフティ側の光ケーブルの工事や、CCY機器の入札、納入などに日数を要するため、実際に改善されるのは、2月から3月頃の見込み。
問い6. 150メガ対応しても、利用が増えればまたスピードを圧迫。将来的には。
答弁/総務部長 利用が増えればスピードが遅くなり、遅くなれば帯域を増やさなければならない。増やせば、上位プロバイダへの支払いも多くなる。市のインターネット利用料は、他の事業者より大変安い。快適なインターネット環境を提供して行く為に、帯域の大幅な増加が必要となった場合には、利用料金の改定も視野に入れていかなければならない。
問い7. 「ネット人口約1%のヘビーユーザー これが配信能力の50%を消費」との新聞報道もある。大量の情報流出の原因として、また使い方次第で違法になる「ウィニー」などのファイル交換や共有ソフトの問題があるし、著作権問題の犯罪も起きている。「帯域制御のガイドライン」適用についての市の考えはどのようか。
答弁/総務部長 「ガイドライン」の適用は、ネットワークの品質を確保するため、またヘビーユーザーのトラフィックがネットワーク帯域を過度に占有している結果、他のユーザの円滑な利用が妨げられるような状況が発生する場合には適用するべきと考えている。
問い8. 光ケーブルを利用して、市民を巻き込んだ活用展開を進めていくとされていたが。
答弁/総務部長 現在、具体的な計画は未定で、今後は、社会情勢などを見ながら検討。
問い9. 最近は全国各地の議会でインターネットの放送を始めている。山県市は、さいわい、議会の様子を撮影している。これらでインターネット放映も実施するときだ。
答弁/総務部長 議会のインターネット放映は、市庁舎内にネット用サーバーを設置するとともに、有線テレビ局で録画したデータをインターネットで送信可能なデータに変換することで可能。今後のインターネットによる議会放映については、議会と協議していく。
※ インターネットによる議会中継の状況(市提供/県内21市中)
録画= 下呂市
ライブ中継= 岐阜市 高山市 多治見市 関市 中津川市 土岐市 各務原市
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11月の終わりから先日24日までに、とても面白い3つの判決・決定があった。
それは、議会には
「お金などを返せと請求する権利を『放棄する』議決権」
というすごい権限(地方自治法96条1項10号)があるのだけれど、その効力に関するもの。
地方自治法96条
最近、この権利放棄の議決があちこちで出ている。
いま関連する裁判は次の3つ。
●(1) 神戸市の外郭人件費補助、
2億5千万円の返還命令が確定
最高裁 朝日 2009年12月11日
●(2) 神戸・公金返還訴訟:請求放棄条例は無効 「住民訴訟否定」
◇神戸市長に55億円命令
--大阪高裁判決 毎日新聞 2009年11月28日
●(3) 栃木・さくらの公金返還訴訟:請求放棄議決、無効 三権分立に反する--東京高裁判決
毎日新聞 2009年12月25日
興味ある人は、この3つの裁判所の判断を報道から読み比べれてほしい。
そもそも、普段からこんなことやってだめだぞ、と表明しておかないと何が起きるのか分からないのが議会。
↓【(3)の 東京高裁判決から】↓
地方自治法96条1項10号に基づく権利の放棄の可否は,議会の良識にゆだねられているものではあるが,裁判所が存在すると認定判断した損害賠償講求権について,これが存在しないとの立場から,裁判所の認定判断を覆し,あるいは裁判所においてそのような判断がなされるのを阻止するために権利放棄の決議をすることは,損害賠償請求権の存否ついて,裁判所の判断に対して,議会の判断を優先させようとするものであって,権利義務の存否について争いのある場合には,その判断を裁判所に委ねるものとしている三権分立の趣旨に反するものというべきであり,地方自治法も,そのような裁判所の認定判断を覆す目的のために権利放棄の議決が利用されることを予想・認容しているものと解することはできない。
したがって本件議決は,地方自治法により与えられた裁量権を逸脱又は濫用したものとして違法無効なものというべきであり,本件議決により秋元に対する損害賠償請求権は消滅するものではない。
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●「地方議会は有害」論 行政のムダ遣い擁護?
j-cast 2009/12/16 13:13
<テレビウォッチ>納税者である住民が自治体相手の納税訴訟に勝ったが、議会のとんでもない裏ワザで元の木阿弥になるケースが相次いでいる。
グーグル書籍データベース訴訟 日本では「和解参加」が大勢 : J-CAST ...
NHK未払い訴訟 費用かさみ「倒産」説 : J-CASTニュース
Google からクリッピング - 2009年12月26日
番組が「そんなのあり?」と取り上げた納税者無視の裏ワザとは??
大阪・大東市。住民が2年前、市の条例に定められていないにもかかわらず、非常勤職員に退職慰労金を支給したのは違反だと、損害賠償請求の訴訟を起こした。
1審の大阪地裁は、市側の違法性を認め市長ら4人に270万円の賠償を命じたが、市側は不服として控訴した。
ところが、2審の大阪高裁の判断が注目される最中の昨2008年12月、市議会が裏ワザとなるある条例を可決した。
それは『損害賠償請求権の放棄』。市が賠償する必要はないという『放棄』を議決したのだ。
これを受けて大阪高裁の2審は「放棄の議決により、損害賠償請求権は消滅した」と判断、住民側の敗訴となった。
原告側の住民代表は「議会は、数さえあればどんなことでも出来てしまう。極論すれば裁判所はなくてもいい」と悔しがる。
しかも、税金の無駄遣いを正す納税者訴訟をめぐる議会の『損害賠償請求権の放棄』は、この10年間で、他に埼玉・久喜市、兵庫・神戸市など8自治体でも起きている。
ただし、議会が議決した『損害賠償請求権の放棄』に「無効」を言い渡したケースもある。
神戸市が職員を派遣している外郭団体に、人件費として補助金を出したのは違法だとした納税者訴訟。神戸地裁は昨年4月、市長などに48億円の返還請求を行うよう命じた。
その後、市側は不服として控訴。今年2月には市議会が『請求権の放棄』を賛成多数で可決した。
しかし、11月2日に開かれた2審の大阪高裁では、こんどは「放棄の議決は、議決権の乱用に当たる」と「無効」を言い渡したのだ。
もとが違法だったのに、市側は「法律に基づいて合理的に放棄したのだから」と最高裁の上告している。
スタジオに生出演した地方制度調査会の副会長を務める慶大教授の片山善博(元鳥取県知事)は議会の横暴を次のように非難した。
「納税者訴訟は、議会に代わって税金の無駄づかいを正す納税者の法律上の権利。せっかく権利を行使し、取り戻そうとしたのに議会が無にしてしまう。本来、議会は住民の立場に立って行政を監視しなければならないのに、それもナシ。税金のムダ遣いをなくそうとしても消してしまう。これでは議会無用論どころか議会有害論になる。行政の監視役がお仲間、インサイド、グルですよグル」
活性化のための地方分権も結構だが、議会がこのていたらくでは分権実現のあかつきに何が起きる事やら……
/文 モンブラン
●補助金返還、住民側の勝訴確定 最高裁が神戸市の上告棄却
2009/12/10 19:18 【共同通信】
神戸市が三つの外郭団体に派遣した職員らの人件費に充てるため、補助金を支出したのは違法として、市民団体のメンバーが04、05年度分の計約2億5千万円を返還するよう求めた住民訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は10日、市側の上告を退ける決定をした。
矢田立郎市長らに計約2億1800万円を返還させるよう市に命じた一審神戸地裁判決を変更し、請求通り計約2億5千万円を返還させるよう命じた二審大阪高裁判決が確定した。
三つの外郭団体は「こうべ市民福祉振興協会」「神戸市地域医療振興財団」「神戸市障害者スポーツ協会」。
●神戸市の外郭人件費補助、2億5千万円の返還命令が確定
朝日 2009年12月11日
・・・二審判決を受け、神戸市は今年2月、多額の賠償金を矢田市長らに背負わせるのを避けるため、矢田市長と外郭団体への返還請求権を放棄する条例改正案を市議会に提案し、賛成多数で可決された。
しかし、05~06年度に支出した別の補助金の違法性が問われた同様の住民訴訟では、大阪高裁が先月27日、返還請求権を放棄する議決について「議決権の乱用で無効」として、約55億円を矢田市長と外郭団体に請求するよう市に命じる判決を言い渡した。
神戸市は10日、この大阪高裁判決を不服として最高裁に上告した。この日の最高裁の決定については「内容を把握していないのでコメントできない」(財務課)としており、今後の対応については上告した訴訟の結果を見た上で判断する方針だ。
●「債権放棄」なお対立 神戸市の補助金返還確定
神戸 2009/12/11 10:43
神戸市の上告が棄却され、矢田立郎市長らに約2億5千万円を返還させるよう命じた二審大阪高裁判決が確定した補助金返還訴訟。市側は「非常に厳しい判断」と受け止めるが、上告後に議決された債権放棄については「判断が示されたとはいえない」と、それを「無効」とした別の補助金返還訴訟の控訴審判決(市が10日に上告)とは「異なる」とみる。一方で勝訴した原告住民側は「債権放棄が有効なら、棄却されないはず」と訴えている。
上告棄却の決定に、「決定書が届いていないので詳細が分からずコメントできない」と神戸市。ただ、「(市側の)上告理由はない」とした今回の最高裁の決定は、いわゆる“門前払い”で、ある職員は「最高裁は控訴審判決だけをみて判断した」とする。
つまり、控訴審判決後、市の債権放棄を認めた市会の議決は、考慮されていないと理解できるという。
これに対し、原告の市民団体「ミナト神戸を守る会」の東條健司代表は「事実上、議決は無効と判断されたに等しい」と指摘。「これを機に外郭団体の必要性を見直すべきだ」と話す。
補助金を返還させるのか、議決通り債権を放棄するのか。議決を無効とした同様訴訟の最高裁判断を待つのか。市の対応が注目される。
(藤原 学、田中陽一) |
●公金返還訴訟 神戸市が最高裁へ上告
神戸
神戸市が外郭団体に、派遣した職員の人件費として補助金を支出したのは違法として、大阪高裁が、矢田立郎市長と外郭団体などに対し、計55億円を市に返還するよう命じた判決を不服として、同市は10日、最高裁に上告する。
先月27日の判決で大谷正治裁判長は、控訴審の争点となっていた市側の債権放棄を「住民訴訟の制度を根底から否定するもので、有効とは言えない」と判断。「(条例改正案を可決した)議会は市長の違法行為を放置し、是正の機会を放棄したのに等しい。議決権の乱用に当たる」と非難した。(藤原 学)
●神戸・公金返還訴訟:請求放棄条例は無効 「住民訴訟否定」--大阪高裁判決
◇神戸市長に55億円命令
毎日新聞 2009年11月28日
神戸市が外郭団体に派遣した市職員の給与として補助金を支出したのは違法として、市民団体が市を相手取り、矢田立郎市長に約79億円を返還請求するよう求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁(大谷正治裁判長)は27日、約45億円の返還請求を命じた1審・神戸地裁判決(08年4月)を変更し、約55億円の返還請求を命じた。また、1審判決後に市議会が制定した返還請求権放棄の条例については「議決権の乱用。住民訴訟制度を根底から否定するもの」とし、条例を無効とする初判断を示した。【日野行介】
訴えていたのは、市民団体「ミナト神戸を守る会」のメンバー。市が05~06年度、20の外郭団体に派遣した職員の給与分を含む補助金などを支出したのが地方公務員派遣法に違反するとして、全額の返還を求めていた。
判決は、派遣職員の給与支出について「市の職務に従事していない職員に給与を支給できないことは当然。補助金などから支払われることが予定されており、派遣法を逸脱する」と違法性を認定。補助金のうち約55億円を給与分と推認し、返還を求めるよう命じた。
控訴審で市長側は、1審判決が命じた返還請求権を放棄する条例(今年2月成立)を根拠に「請求権は消滅した」と請求棄却を求めた。この条例について、大谷裁判長は「請求権放棄には、公益上の必要性や合理的理由が必要」と指摘。その上で、「放棄する合理的理由はない。住民訴訟を無にしてしまうものだ」と結論付けた。
◇矢田立郎・神戸市長の話
極めて意外で驚いている。適法に行われた議会の議決を否定するもので、上告する方向で検討したい。
◇自治法改正で議決相次ぐ
住民訴訟で敗訴した自治体が、議会の賠償請求権放棄の議決を受けて敗訴確定を免れるケースは、全国各地で相次いでいる。
山梨県玉穂町(現・中央市)発注の工事を巡り、元町長が予定価格を漏らし町に損害を与えたとして、町を相手に元町長への賠償請求を求めた訴訟では、1審で住民側が勝訴した。しかし、町議会が賠償請求権放棄を議決。東京高裁は議決を有効と認め、住民側逆転敗訴とし、07年に最高裁で確定した。
土地区画整理組合に派遣された埼玉県久喜市職員への給与支払いを巡り、住民が市を相手取って市長らに返還させるよう求めた訴訟でも、住民側勝訴の1審判決後に市議会が請求権放棄を議決し、07年に住民側逆転敗訴が確定した。
栃木県氏家町(現・さくら市)の浄水場用地購入を巡る住民訴訟や、東京都檜原村の非常勤職員に対する賃金支出を巡る住民訴訟でも、住民側勝訴後に議会が請求権放棄を議決し、係争中だ。
こうした状況が生まれたきっかけは、02年9月の地方自治法改正だ。それまでの住民訴訟は、違法支出をしたとする首長らを直接訴えることができた。しかし法改正で、首長らに賠償請求するよう自治体を相手に提訴する制度に変わった。「首長ら個人が訴訟当事者になると、負担が大きすぎる」との自治体関係者の声を受けた改正だったが、当時から反対論が根強かった。
同法は議会の議決権限として「自治体の権利の放棄」を定め、これが請求権放棄の根拠になっている。しかし、住民訴訟を骨抜きにするような対応が各地で相次いだため、政府の地方制度調査会は今年6月、「住民訴訟制度の趣旨を損ないかねない」として、当時の麻生太郎首相に訴訟係争中の請求権放棄を制限する措置を講じるよう答申した。総務省は法改正などを検討中だ。
全国市民オンブズマン連絡会議幹事の高橋利明弁護士は「議会は自治体の執行部を監視する立場なのに、逆に不正を免除するようなことをしてきた。市民から委ねられた役割を放棄したに等しく、議決権乱用以外の何物でもない。住民訴訟の原告にとって歯ぎしりするような行為だったので、今回の判決は大歓迎だ」と話した。【北村和巳、伊藤一郎】 |
●栃木・さくらの公金返還訴訟:請求放棄議決、無効 三権分立に反する--東京高裁判決
毎日新聞 2009年12月25日
栃木県氏家町(現さくら市)が適正価格を大幅に超えて浄水場用地を購入したのは違法として、住民が合併後の市を相手に支出時の町長に1億2192万円を返還させるよう求めた住民訴訟の控訴審判決で、東京高裁は24日、元町長に全額支払いを請求するよう命じた1審判決を支持し市の控訴を棄却した。
市議会は控訴審結審後、元町長への賠償請求権を放棄する議決をしたが、房村精一裁判長は「三権分立の趣旨に反し裁量権を逸脱、乱用した。議決は違法で無効」と指摘した。市は25日にも上告する。
原告は同市の会社役員、桜井秀美さん(55)。桜井さんは、氏家町が04年に2億5000万円で購入した用地について、適正価格は7590万円と主張。08年12月の宇都宮地裁判決は訴えを認めた。市が控訴したが、結審直後の9月、市議会は元町長への賠償請求権を放棄する議案を可決。これを理由に市は請求棄却を求めていた。
高裁は1審同様「町の支出は違法」と元町長の賠償責任を認定。議決について「裁判所の認定判断を阻止するための議決で、裁判所の判断に対し、議会の判断を優先させようとするもの。地方自治法も、そうした議決は認容していない」と指摘した。請求権放棄で敗訴を免れようとする自治体の動きを巡っては、大阪高裁が11月、神戸市の支出を巡る住民訴訟で「住民訴訟制度を否定するもの」と議決を無効とする判断を示している。
代理人の米田軍平弁護士は「東京高裁では請求権放棄を認める判決が3件続いていたが、流れは変わる」と話した。【伊藤一郎】
◇人見健次・さくら市長の話
上告して最高裁の意見を聞きたい。
●請求権放棄の議決は無効=市に返還請求命令-浄水場用地費訴訟・東京高裁
2009/12/25-01:18
栃木県氏家町(現さくら市)が浄水場用地を不当に高額で購入して町に損害を与えたとして、住民が市を相手に、適正価格との差額を当時の町長に返還させるよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は24日、元町長への約1億2000万円の返還請求を命じた一審判決を支持し、市側の控訴を棄却した。一審判決後、元町長への請求権を放棄した議会の議決を違法と判断した。
同種訴訟では11月、大阪高裁が神戸市の条例改正を無効と判断している。
一審判決後の今年9月、合併後の市議会は元町長への損害賠償権を放棄することを議決。市側はこれを根拠に、請求を退けるよう求めていた。
房村精一裁判長は、市議会の議決について、「高裁で、土地購入価格が不当に高額と認定されることを阻止するために決議された」と認定。「議決権の乱用で、三権分立の趣旨に反する」と指摘した。
一審宇都宮地裁は昨年12月、住民側の請求を全面的に認め、差額の支払い請求を命じていた。
●賠償命令無にする地方議会、東京高裁が認めぬ判決
朝日2009年12月24日22時32分
住民訴訟で自治体の首長側が賠償を命じられても、議会が首長への請求を放棄してしまう「帳消し」が各地で相次いでいる問題で、東京高裁は24日、栃木県さくら市の公金支出訴訟の控訴審判決で、「帳消し」の市議会議決を無効とする判断を示した。房村精一裁判長は「議決権の乱用」と指摘し、議会の姿勢を「三権分立の趣旨に反する」と批判した。
自治体議会による「帳消し」をめぐっては、これまで一審で勝訴した住民側が議決によって逆転敗訴するケースが続いてきた。しかし、大阪高裁が11月、神戸市の補助金をめぐる訴訟で「議決権の乱用」とする判断を示したことから、この日の東京高裁の判決も注目されていた。
訴訟は、合併してさくら市になる前の旧氏家町が購入した浄水場の用地代が周辺価格と比べて高すぎるとして住民が起こした。2008年12月の宇都宮地裁判決は住民側の主張を認め、当時町長だった前市長に約1億2千万円を請求するよう市に命令。これを不服として市が控訴した。
市議会は、控訴審判決が言い渡される直前の今年9月、前市長への賠償請求権を「放棄する」と議決。この議決の是非が判決の焦点となった。
房村裁判長は一審と同様、前市長が用地を不当に高い価格で買収したことを認定した。そのうえで、市議会の議決について「高裁で(一審と)同様の認定がなされることを阻止するために決議された」と判断。「裁判所の判断より、議会の判断を優先させようとするもので三権分立の趣旨に反する」と述べた。
さらに、議会による請求権放棄が地方自治法で認められていることに触れ、「同法は裁判所の認定判断を覆す目的のために権利放棄の議決が利用されることを予想・認容していない」との法解釈を明示。議決は無効と結論づけ、市側の控訴を棄却した。(浦野直樹)
判決全文
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先日、最高裁が、東京の「たぬきの森」をつぶして建設中のマンションの建築確認の取り消しの確定した事件。
高裁判決を支持して、取り消した。
「たぬき」という滑稽さと、建設中のマンションを取り壊す事態という痛快さとを感じだ。
とはいえ、日本の法律にもとづく裁判は現状追認が多い。
悔しい思いはいくつもある。
●たとえば、ひとつは、ゴルフ場の開発許可。
開発や建築の許認可を受けて業者が事業・工事を進めていく。
周辺住民が「許認可処分の取り消し」を求めて訴えても、もし、「完成」してしまえば、そこで「もう、訴えの=処分を取り消す=利益がない」として却下されてしまうのが日本の法律。
以前、ここの町のゴルフ場の開発許可の取り消しを求めた訴訟、原告は開発の下流域の数十人の住民だけど、そんな風に門前払いされてしまった。
都市計画法の許可取り消しで、まず、県の建築審査会に申し立て、認められなかったので、裁判所に提訴(法律でこの順番が決まっている)。
そんなことで、訴訟手続きが何年か経過していくうちに、工事が強行されたゴルフ場が完成。
進行中の訴訟で、被告の県が、
「このほど、完了検査も済んだ」
として、その証拠書類出してきたので、中身に踏み込まないままに終結して、却下の判決。
おかしな裁判所の考え方だ。
●ところで、最高裁の判決や決定が出るには、通常は数年かかるのが相場。
最近でこそ、1年.2年というケースもあるけど。
今回のタヌキのマンションは、7割から9割の建築が進んでいたが、高裁判決で「取り消し」判決が出て、建設はストップ。
最高裁が、完成したら原告の訴えは元もこもなくなるからと急いで判決したのだろうか。
だって、高裁判決が「平成21年1月14日」と1年も経っていないから。
あるいは、肝心の主要な争点については、高裁判決を追認して上告を棄却するだけだから早かったのか。
(最近では、最短の棄却コースは4~5ヶ月もあるらしい)。
●こちら、去年の春と去年の秋に上告した2件について、まだ音沙汰がないので、なお、気になる最高裁のこと。
●ともかく、今後のために、ブログ末で今回の判決全文を記録しておく。
今日もお仕事を片付ける。
それを済ませて、夕方には名古屋へ。
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7位から9位あたり
●新宿・たぬきの森 建設中マンション 区の建築確認『違法』
東京 2009年12月18日
「たぬきの森」と呼ばれ、緑地が残っていた東京都新宿区の住宅跡地で建設中のマンションをめぐる訴訟の判決で、最高裁第一小法廷(宮川光治裁判長)は十七日、「区の建築確認は違法」として建築確認を取り消した二審東京高裁判決を支持、区側の上告を棄却した。完成間近のマンションが違法建築と確定する異例の事態となった。
建築に反対する周辺住民が、「安全基準を満たしていない」として、区の建築確認の取り消しを求めて提訴していた。区側は今後、マンションを取り壊すなどの対応を迫られる。業者側は「区への賠償請求も含めて対応を検討する」としている。
問題となったのは、新宿区下落合で建設中の三階建て約三十戸のマンション。都建築安全条例では、災害時の避難路の確保などのために、この規模のマンションでは幅八メートル以上の通路が必要と定めている。しかし、周囲が住宅地やがけとなっているため、もっとも狭い所で幅四メートルしか確保できていなかった。区は「中庭などがあり、安全に支障はない」として特例で建設を許可していた。
一審東京地裁判決は、住民側の訴えを退けたが、今年一月の二審東京高裁判決は、区の建築確認は条例に反すると判断し、住民側が逆転勝訴した。
マンション建設現場は、樹齢二百年の古木などがあった屋敷跡で、タヌキの生息も確認されていた。周辺住民は公園用地として買収し、保存するよう区に要望。しかし、区による買収は進まず、二〇〇六年からマンション建設工事が始まった。〇九年春に完成予定だったが、二審で住民側が勝訴して以降は、工事がストップしていた。
●マンション:9割完成 建築確認取り消し 最高裁判決
毎日新聞 2009年12月17日
建築確認が取り消された「タヌキの森」のマンション。
手前左が問題とされた通路
=東京都新宿区下落合で2009年12月17日午後1時37分、
本社ヘリから内林克行撮影
タヌキがすむ東京都新宿区の住宅跡地へのマンション建築を巡り、反対する周辺住民が区を相手に建築確認取り消しを求めた行政訴訟の判決で、最高裁第1小法廷(宮川光治裁判長)は17日、区の上告を棄却した。区側逆転敗訴の2審・東京高裁判決(1月)が確定した。
住民側代理人によると、マンションは9割方完成していたが、高裁判決後の1月に工事がストップ。完成間近の建物の建築確認が取り消されるのは異例。違法建築になるため、建設業者は建物の取り壊しを迫られる。区の責任を追及する動きも起こりそうだ。
問題となったのは、新宿区下落合4に建設中の3階建てマンション(30戸)。敷地はがけや塀に囲まれ、長さ約34メートル、最小幅4メートルの通路だけで外の道路に通じる。
災害時の避難のため建物敷地に接する道路の幅を定めた都条例では、幅8メートルの通路が必要とされているが、区は「中庭が設置され、耐火性があるなど安全上支障はなく、条例の例外規定に該当する」として建築確認を出していた。
1審・東京地裁は区側勝訴としたが、2審は「幅8メートルの通路がある場合と同程度の安全性はなく、例外を認める根拠はない」と指摘。小法廷も「2審の判断は是認できる」と述べた。
◇200年の古木「タヌキの森」
周辺住民は、樹齢200年の古木がある「タヌキの森」の保存を区に要望。土地を買い取り公園化するよう求め、一時は約2億3000万円の基金を集めていた。しかし、区は土地を買収できず、06年に工事が始まった。
現在、敷地内の樹木は伐採され、タヌキも姿を消したが、周辺では生息が確認されているという。記者会見した原告の武田英紀さん(44)は「大変うれしい判決。また自然を復元する活動を続けたい」と喜びを語った。【銭場裕司】
▽中山弘子・新宿区長の話 司法の最終判断を真摯(しんし)に受けとめ、適切に対応していきたい。
▽建設業者の話 区が安全認定を出したことを信頼して土地を取得し、許可を得て開発を進めてきた。判決に非常に困惑している。当社の手続きに不備はないので、今後は区とも協議し、区に何らかの対応を求めていく。
●完成間近のマンションの建築確認を取り消し 最高裁で確定
サンケイ 2009.12.17 20:13
建築確認が無効とされたマンション
=1月、東京都新宿区下落合 (原告の武田英紀さん提供)
東京都新宿区内のマンション建設に反対する周辺住民が、区の建築確認を取り消すように求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(宮川光治裁判長)は17日、区側の上告を棄却した。建築確認を取り消した区側逆転敗訴の2審東京高裁判決が確定した。マンションは完成間近の状態で、工事がストップしている。
最高裁が建築確認の取り消しを求めた訴訟で判断を示したのは初めて。住民側の代理人の弁護士らによると、工事が進んだ建築物の建築確認を取り消すのは異例。区や業者は取り壊しなど、対応を迫られる。
問題のマンションは、タヌキが生息する「タヌキの森」と親しまれている同区下落合の屋敷跡に建設。地上3階地下1階で、延べ面積約2800平方メートル。敷地の周囲はがけ状で、長さ約30メートル、最小幅4メートルの空き地で外の道路に通じるが、災害時の避難のために建物敷地が接する道路の幅を定めた都条例では、延べ面積が2000平方メートルを超える場合、幅8メートルの通路が必要とされていた。これに対し、区は特例で対応していた。
今回の判決で、「違法建築」が確定したため、区や業者は対応を迫られることになる。区などによると、取り壊しのほか、適法にするために、外の道路に通じる空き地の幅を広げたり、建物の面積を圧縮したりすることも考えられるという。
原告の1人は「住環境が守られた。更地に戻して木を植えるなどし、自然を後世に残したい」と話した。中山弘子区長は「司法の最終判断を受け止め、適切に対処する」、建設業者は「当惑している。不備はないと考えているので、区と協議し、対応を求める」とのコメントを発表した。
●7割完成のマンション、最高裁「建築確認違法」
2009年12月18日 読売新聞
・・宮川光治裁判長は「マンションの建築確認は違法だ」として、建築確認を取り消した2審・東京高裁判決を支持し、原告勝訴の判決を言い渡した。マンションは本体工事を終えるなど7割方完成しているが、建築確認が取り消されたため、建物を取り壊すなどの措置を取る必要が出てきた。
国土交通省などによると、工事が進んでいる大型建築物の建築確認が取り消されるのは極めて異例。
問題となったのは、千葉市の建設会社が同区下落合で建設中の地上3階地下1階建てのマンション(約30戸、延べ床面積約2820平方メートル)。周囲ががけなどに囲まれ、西側に長さ約34メートル、最小幅約4メートルの通路だけで外部の道とつながっている。
判決によると、都建築安全条例では、延べ床面積が2000平方メートルを超える建築物は幅8メートルの通路が必要だが、区長が安全だと認める場合には例外とする規定がある。新宿区はこの例外規定を適用した上で、2006年7月に建築確認をした。
1審・東京地裁は08年4月、「提訴できる期間を過ぎている」として訴えを退けたが、同高裁は今年1月、「マンションの敷地は周囲ががけになっており、通路以外で避難できない。災害時の避難に支障がないとする区長の判断は合理性を欠き違法」と請求を認めた。
●都心近くの「タヌキの森」、住民ら復元目指す マンション建築確認違法、建設会社「被害者の気分」
読売 12.18
豊かな緑が残る東京・新宿区下落合の「タヌキの住む森」と呼ばれる一角で建設中のマンションについて、最高裁が17日、区の建築確認を違法として取り消した。
都心近くの緑の保護を訴えてきた原告の住民らは、この日の記者会見で「伐採された緑を復元したい」と話した。一方、敗訴した区は「違法建築になったので、建設会社を指導する」と言葉少な。都心のタヌキたちのすみかは、これからどうなるのか――。
建設現場はJR目白駅から西へ約500メートルほどの高台で、目白通りと新目白通りに挟まれた場所にある。以前は古い住宅と屋敷森で、近くに区立下落合野鳥の森もあり、タヌキや貴重な野鳥が生息している。住民らによると、最近も路上や民家の軒下を歩くタヌキが目撃されているという。
マンション建設計画が持ち上がったのは2004年11月。建設会社が土地を買い取り、3階建て約30戸の集合住宅を建てる計画を示した。これに対し、地元住民は翌年、森の保全を求めて「下落合みどりトラスト基金」を設立。森の買い取り資金を集めて区立公園にするよう区に働きかけた。
しかし、集まった資金は建設会社が提示した10億5000万円に届かず、同社は06年、区の建築確認を受け、着工に踏み切った。建設地の樹木は伐採された。今回の訴訟は、こうした中、近隣住民が起こしたものだった。
判決後、霞が関の司法記者クラブで記者会見した、基金の事務局長で原告の武田英紀さん(44)は、「地域住民の住環境が守られた。この地域にはタヌキやたくさんの自然が残されており、後世に残す一歩を踏み出したと言える」と語った。今後、改めてトラスト活動で買い取り資金を募る考えで、「区は知恵を出してほしい」と求めた。
同席した基金の会計担当、森山崇さん(63)も、「最終的に公園になるまで努力していく」と話した。
ただ、判決を受けて建設中の建物は取り壊す必要などが出てきたものの、実際にどうなるかは不透明だ。
マンション建設は7割ほど進んでいるが、東京高裁で住民側が勝訴した昨年1月以降、停止している。建設会社は区に損害賠償を求める構えで、同社の役員は「区が建築確認を出したのに、こんな判決が出るとは。被害者のような気分だ」と戸惑った様子で話した。
これに対し、区建築指導課は「現状で違法建築物になったので、建設会社に今後改めるよう指導していく」と話すだけ。住民と今後のことを話し合うかどうかは「未定だ」としている。・・ 野村昌玄、渡辺光彦)
最高裁 判決のページ
事件番号 平成21(行ヒ)145
事件名 建築確認処分取消等請求,追加的併合申立て事件
平成21年12月17日 最高裁判所第一小法廷 判決
原審 東京高等裁判所 平成20(行コ)217 原審裁判 平成21年01月14日
判決全文
主文
1 原判決のうち被上告人X1に関する部分を破棄する。
2 上告人のその余の上告を棄却する。
3 上告費用は上告人の負担とする。
4 本件訴訟のうち被上告人X1に関する部分は,平成20年5月25日同被上告人の死亡により終了した。
理由
第1 上告代理人石津廣司ほかの上告受理申立て理由第1点及び上告補助参加代理人大脇茂ほかの上告受理申立て理由(ただし,排除されたものを除く。)について
1(1) 本件は,上告補助参加人及びAを建築主とする建築物の建築計画に対して建築基準法6条1項に基づき新宿区建築主事がした建築確認について,本件建築物の敷地の周辺に建物を所有し又は居住する被上告人らが,同建築主事の所属する上告人を相手としてその取消しを求める事案である。
(2) 東京都建築安全条例4条1項は,法43条2項に基づき同条1項に関して制限を付加した規定であり,延べ面積が1000㎡を超える建築物の敷地は,その延べ面積に応じて所定の長さ(最低6m)以上道路に接しなければならないと定めている。ただし,本件条例4条3項は,建築物の周囲の空地の状況その他土地及び周囲の状況により知事が安全上支障がないと認める場合においては,同条1項の規定は適用しないと定めている(以下,同条3項の規定により安全上支障がないと認める処分を「安全認定」という。)。特別区は,特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例により,安全認定に係る事務を処理することとされ,区長がその管理及び執行をしている。
本件条例4条1項によれば,延べ面積が約2820㎡である本件建築物の敷地は8m以上道路に接しなければならないとされており,本件建築物の建築計画につき,Aほか1社は,その申請に基づき新宿区長から平成16年12月22日付けで安全認定を受け,その後,上告補助参加人及びAは,その申請に基づき新宿区建築主事から同18年7月31日付けで本件建築確認を受けた。被上告人らは,本件安全認定は違法であるから本件建築確認も違法であるなどと主張している。
2 原審は,本件安全認定は,新宿区長がその裁量権の範囲を逸脱し又はこれを
濫用してした違法なものであるから,本件建築物の敷地は本件条例4条1項所定の
接道義務に違反しており,本件建築確認は違法であると判断して,これを取り消し
た。
所論は,先行処分である安全認定が取り消されていない場合,たとえこれが違法であるとしても,その違法は後続処分である建築確認に承継されないのが原則であり,本件において本件安全認定が違法であるとの主張はできないのであるから,これと異なる原審の判断には,法令解釈の誤りがあるというのである。
3(1) 本件条例4条1項は,大規模な建築物の敷地が道路に接する部分の長さを一定以上確保することにより,避難又は通行の安全を確保することを目的とするものであり,これに適合しない建築物の計画について建築主は建築確認を受けることができない。同条3項に基づく安全認定は,同条1項所定の接道要件を満たしていない建築物の計画について,同項を適用しないこととし,建築主に対し,建築確認申請手続において同項所定の接道義務の違反がないものとして扱われるという地位を与えるものである。
平成11年東京都条例第41号による改正前の本件条例4条3項の下では,同条1項所定の接道要件を満たしていなくても安全上支障がないかどうかの判断は,建築確認をする際に建築主事が行うものとされていたが,この改正により,建築確認とは別に知事が安全認定を行うこととされた。
これは,平成10年法律第100号により建築基準法が改正され,建築確認及び検査の業務を民間機関である指定確認検査機関も行うことができるようになったことに伴う措置であり,上記のとおり判断機関が分離されたのは,接道要件充足の有無は客観的に判断することが可能な事柄であり,建築主事又は指定確認検査機関が判断するのに適しているが,安全上の支障の有無は,専門的な知見に基づく裁量により判断すべき事柄であり,知事が一元的に判断するのが適切であるとの見地によるものと解される。
以上のとおり,建築確認における接道要件充足の有無の判断と,安全認定における安全上の支障の有無の判断は,異なる機関がそれぞれの権限に基づき行うこととされているが,もともとは一体的に行われていたものであり,避難又は通行の安全の確保という同一の目的を達成するために行われるものである。そして,前記のとおり,安全認定は,建築主に対し建築確認申請手続における一定の地位を与えるものであり,建築確認と結合して初めてその効果を発揮するのである。
(2) 他方,安全認定があっても,これを申請者以外の者に通知することは予定されておらず,建築確認があるまでは工事が行われることもないから,周辺住民等これを争おうとする者がその存在を速やかに知ることができるとは限らない(これに対し,建築確認については,工事の施工者は,法89条1項に従い建築確認があった旨の表示を工事現場にしなければならない。)。
そうすると,安全認定について,その適否を争うための手続的保障がこれを争おうとする者に十分に与えられているというのは困難である。仮に周辺住民等が安全認定の存在を知ったとしても,その者において,安全認定によって直ちに不利益を受けることはなく,建築確認があった段階で初めて不利益が現実化すると考えて,その段階までは争訟の提起という手段は執らないという判断をすることがあながち不合理であるともいえない。
(3) 以上の事情を考慮すると,安全認定が行われた上で建築確認がされている場合,安全認定が取り消されていなくても,建築確認の取消訴訟において,安全認定が違法であるために本件条例4条1項所定の接道義務の違反があると主張することは許されると解するのが相当である。これと同旨の原審の判断は,正当として是認することができる。論旨は採用することができない。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 宮川光治 裁判官 甲斐中辰夫 裁判官 櫻井龍子 裁判官 金築誠志) |
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揺れる鳩山首相、というべきか。
「ガソリン税率維持、子ども手当所得制限なし」
事情や背景はあるだろうけど、納得しにくいこと。
税率維持について、首相は
「税率維持を決めた理由として、環境と景気に配慮したと指摘。
温室効果ガス25%削減する野心的な目標、
税収の極めて大きな落ち込みに対処」(ロイター/22日)
という。
この首相説明を裏返せば、
公約を優先するなら、温室効果ガス25%削減はいえなかった。
つまり、そのときから、公約を破りを予告していた。
「公約」の変更がすべいけないとは思わないけど、高速道無料化にしろ、「公約」「マニフェスト」の意味が形骸化していくのはたしか。
これでは、支持率はますます下がることは間違いなし。
「首相は子ども手当で、小沢氏は税率維持でメンツを保った」(毎日/22日)
とされるけど、財源で見れば、
子ども手当で所得制限の有無は、「所得2000万円」あたりだと、数十億円の違いだけらしい。
対して、税率維持は、約2兆5千億円の違い。
注目のなかで、「鳩山 vs 小沢」の結果は 3桁=「1/1000」も違うということになるのか。
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8位あたり
●ガソリン税率維持、子ども手当所得制限なし 首相表明
日経 12.21
鳩山由紀夫首相は21日夜、来年度予算編成でガソリン税などの暫定税率を廃止したうえで新たな仕組みを導入し、現在と同じ規模の税収を維持すると表明した。民主党の重点要望を大筋で受け入れた。子ども手当は所得制限を設けないと明言した。地球温暖化税(環境税)は1年以内に結論を出す。税制改正の主要項目が固まり、政府は22日夕の臨時閣議で税制改正大綱を決定する。予算案も週内の閣議決定を目指す。
首相は21日夕、首相官邸で民主党の小沢一郎幹事長に税制改正の方針を伝え、了解を得た。自動車重量税は国の取り分の半分(約1800億円)を削減する。これで新規国債の発行額は44兆円以下となることがほぼ固まった。
暫定税率は本来の税率(本則税率)に上乗せして一時的に徴収する税。国・地方合わせて約2.5兆円と、本則税率の約2.6兆円に匹敵する規模だ。政府内では暫定税率分を維持するため、本則税率を引き上げて一本化する案が有力となっている。首相は関係閣僚に雇用や地域活性化を目的に「2兆円の新たな措置」の検討を指示した。 (04:03)
●ドキュメント・鳩山予算:子ども手当、制限なし ガソリン税率は維持
毎日新聞 2009年12月22日
◇「暫定」廃止、新税で
鳩山由紀夫首相は21日、10年度税制改正の最大の焦点となっているガソリン税などの暫定税率を廃止したうえで、新たな税制措置に置き換えると発表した。税率は現行水準に据え置き、ガソリン価格などの引き下げを見送った。ただ、国税の自動車重量税は暫定税率分を半額に引き下げ、新税に置き換える。一方、マニフェスト(政権公約)の目玉施策である「子ども手当」では、民主党が求めていた所得制限の実施を見送る考えを示した。
◇マニフェスト守れず
民主党はマニフェストで暫定税率を廃止し、2・5兆円の減税を実施するとしていた。しかし、景気低迷で国の財政悪化が深刻化する中、大幅な税収減を避ける必要があると判断し、最終的に上乗せ課税の継続を決めた。鳩山首相は21日、環境面からもガソリン税などの大幅な引き下げは難しいとの考えを示し、税率維持に理解を求める一方、「率直におわびをしたい」と述べ、マニフェストに違反したことを陳謝した。
また、暫定税率廃止に伴う財源不足を補うため、導入が検討されていた地球温暖化対策税(環境税)については「1年以内に結論を出したい」と述べ、来春の導入を見送った。新たな税制措置は、環境税導入までのつなぎ的な措置になる見通しだ。
民主党は16日に示した重点要望で、暫定税率について「現在の租税水準を維持する」ことを要求。一方、鳩山首相はガソリン税の引き下げに意欲を示し、5円程度の減税を軸に実現の可能性を探ったが、与党に加え、政府内にも減税に慎重な意見が強く、断念せざるを得なかったとみられる。また、子ども手当の所得制限については、「子どもを社会全体で育てる」考えから、所得制限を設けないとした。【赤間清広】
◇首相引き下げ指示/小沢氏「そんなんじゃダメだ」
21日朝、鳩山由紀夫首相の官邸執務室に、菅直人副総理兼国家戦略担当相、藤井裕久財務相、平野博文官房長官らが入った。ガソリン税などの暫定税率の引き下げ問題。首相が出した指示は、民主党の要望に反して「税率は引き下げるように」だった。
首相は同日朝、腹を決めて公邸を出た。記者団には「今日中にでもしっかりと決めてまいります」と強調。午前中の会議で一気に流れを作ったかに見えた。
ところが、「暫定税率引き下げ」の報告を受けた民主党の小沢一郎幹事長は怒りをあらわにした。小沢氏は昼前に首相に電話し、「そんなんじゃダメだ」と強く迫った。「税率下げ」で最終調整に動き出していた首相や関係閣僚はあわてた。
昼には再び菅、藤井氏らが首相官邸に入り協議。そのさなか、小沢氏はテレビ東京の番組収録で「石油価格が安定しているので今回は勘弁してください、となった」と語り、暫定税率の維持を改めて主張。さらに「安易な廃止はやめてくれという陳情が多かった」と説明した。子ども手当の所得制限に関しても「国民感覚から言うと、何千万、何億円の収入のある人にまでやるのかというのが普通の感覚だ」と語った。
小沢氏の態度が変わったのは、同日午後に党本部で開かれた役員会だった。小沢氏は「予算は越年とか言われていたが、25日までに終わる。職員の皆さんは25日で終わるから休んでください。幹部は念のため26日まではいてください」と上機嫌に語った。同席者は「役員会の前に官邸から税率維持の連絡があったんだろう」と推測する。
一方、首相は「最終的な結論」を21日夕に記者団に発表する予定だったが、2度にわたって発表を延期した。暫定税率の実質維持ではマニフェストと齟齬(そご)が生じるため、「予算に関して国民にしっかり説明したい」との意向からだった。
首相は同日夕、首相官邸で菅、藤井氏らと最終調整し、小沢氏も加わった。「子ども手当の所得制限は設けません。ぜひ、ご理解いただきたい」。そう語る首相に、小沢氏は「よく分かりました。それで結構です」と了承した。小沢氏がいたのはわずか10分。首相は子ども手当で、小沢氏は税率維持でメンツを保った。
首相は同日夜、「環境問題を考えていく中で、ガソリン価格などは割と低位で安定している。地球環境を守ろうという国民の意思も大事にした」と税率維持の理由を語ったうえで、マニフェスト違反を陳謝。一方、子ども手当の所得制限は行わないかわりに、「自治体に寄付できる制度を設けることにした」と語った。【高山祐、野原大輔、念佛明奈】
●骨を抜かれたマニフェスト 崩れる「家計支援で内需拡大」のシナリオ
サンケイ 2009.12.22 00:08
大詰めを迎えた平成22年度予算編成をめぐり、鳩山政権がマニフェスト(政権公約)に掲げた重点施策の軌道修正が相次いでいる。廃止を明記したはずのガソリン税の暫定税率は「衣替え」で租税水準を維持し、高速道路無料化は大幅に予算額を削減する。子ども手当はなんとか所得制限の導入を見送ったものの、マニフェストの骨抜きが進んだ印象は否めない。鳩山政権が目指す家計支援による経済成長は「看板倒れ」に終わる恐れもでてきた。
「景気を何とかしてくれという(国民の)思いの下で、だからこそ暫定税率を(マニフェスト通りに)廃止することが一つの方策だと考えていた…」
鳩山由紀夫首相は21日夜、記者団への応答で、当初のマニフェストに沿った決着に未練をにじませた。こうした言葉が鳩山政権が抱える苦悩と政策の「ぶれ」を物語る。
直接給付や減税で家計が使えるお金を増やし、内需主導の経済成長につなげる-。鳩山政権の経済政策運営の基本理念を集約した存在がマニフェストであり、その柱がガソリン価格の大幅値下げにつながる暫定税率の廃止や子育て世帯に直接支給する子ども手当、高速道路の無料化などだ。景気対策であると同時に「鳩山政権誕生の原動力」(民主党議員)でもあった。
だが、22年度予算の概算要求が過去最大の95兆円超に膨むなか、マニフェスト関連予算も「聖域」から外れ、約2兆5千億円の減収となる暫定税率の廃止は事実上撤回された。高速道路無料化も初年度は概算要求額の6分の1の1千億円と大幅に予算圧縮され、実施地域も大幅に絞り込まれる見通しだ。かろうじて子ども手当は民主党などの見直し要求をはねつけたものの、全体の仕上がりをみると、当初描いていたほどの家計負担の軽減は見込めそうにない。
首相は21日夜、「景気を早く上向きにしていかなければいけない」と述べ、暫定税率維持で確保した財源を景気対策に振り向ける考えを示した。だが、それは同時に、家計支援を通じて日本経済の成長軌道を内需主導につくりかえるという鳩山政権の経済政策運営の基本軸を大きく揺るがすことにもなる。
なし崩し的にマニフェストを骨抜きにし、経済政策の基本理念があいまいになれば、国民の信頼が一段と揺らぎ、政権運営の致命傷にもなりかねない。(会田聡)
●暫定税率 与党内から批判も
NHK 12月22日 4時22分
政府が、ガソリン税などの暫定税率の今の水準を維持する方針を決めたことについて、与党内では、現実的な対応だという受け止めの一方、政権公約に反し、国民の信頼を失いかねないという批判もあり、鳩山総理大臣は、国民に対するていねいな説明が求められることになります。
鳩山総理大臣は21日夜、記者団に対し、来年度の税制改正で焦点となっていたガソリン税などの暫定税率について、廃止するものの、仕組みを変えて今の税率の水準を維持する一方、子ども手当には所得制限は設けず、必要ない人は自治体に寄付できる制度を設ける方針を明らかにしました。
先の衆議院選挙の政権公約=マニフェストでは、暫定税率の廃止とこれに伴う減税が明記されており、鳩山総理大臣は「熟慮に熟慮を重ね、国民のさまざまな意見に耳を傾け、わたしが最終的に結論を出した。形のうえでは廃止だが、現実は存続することになった。
マニフェストに沿えなかったことは国民に率直におわびしたい」と陳謝しました。政府のこうした方針について、与党内では、民主党の小沢幹事長が鳩山総理大臣と会談した際「よくわかりました。それで結構です」と了承したほか、民主党の重点要望も踏まえた現実的な対応だったという受け止めが出ています。
一方で、地方を中心に暫定税率の廃止による減税を期待していた議員も少なくなく、ある中堅議員は「民主党の政権公約の大幅な変更だ。
世論の受け止めも厳しいと思う」と指摘するなど、国民の信頼を失いかねないという批判も出ています。また、野党側は、自民党の谷垣総裁が「『マニフェスト詐欺』にだんだん近くなってきている」と述べるなど、政権公約違反だとして政府・与党への批判を展開することにしています。
鳩山総理大臣としては、暫定税率の水準を維持することで、確保できる税収も念頭に、新たな経済対策に2兆円を充てる考えもあわせて示し、政府の方針に理解を得たい考えですが、各種の世論調査で内閣支持率が下落傾向にあるなか、国民に対するていねいな説明が求められることになります。
●「公約違反」と一斉批判=暫定税率維持、首相追及へ-自公
時事 12.21
自民、公明両党は21日夜、鳩山由紀夫首相がガソリン税などの暫定税率を実質的に維持すると決めたことについて、「公約違反だ」と一斉に批判した。両党は来年1月召集の通常国会に向け、鳩山政権を徹底追及する方針だ。
自民党の石破茂政調会長は、都内で記者団に「ガソリンの価格を下げる(との民主党)公約に反する」と指摘。「通常国会で首相の見解をたださねばならない」と強調した。田野瀬良太郎総務会長も取材に対し、「明らかに公約違反。国民受けのいいことを選挙で言った方が勝ちということだ」と語り、酷評した。
公明党の斉藤鉄夫政調会長は「民主党のマニフェスト(政権公約)は一体何だったのか。昨年の騒ぎは混乱だけを狙った対応だ」と述べ、野党だった民主党の抵抗で昨年春、暫定税率が一時失効したことを持ち出し、同党の対応を厳しく非難した。
一方、首相が所得制限を設けないとした子ども手当について、石破氏は「内閣の方針は一体何なんだと多くの国民は疑問を抱いている」と述べ、所得制限の是非をめぐり政府・与党が迷走したことを問題視した。斉藤氏は「所得制限を設けないことは、国民の理解が得られないのではないか」と指摘した。(2009/12/21-22:01)
●子ども手当:「所得制限を」71% 全国世論調査
毎日新聞 2009年12月20日
毎日新聞が19、20日に実施した全国世論調査では、来年度から中学生以下の子どものいる家庭に支給される「子ども手当」に所得制限を設ける案への賛成が71%を占め、反対の25%を大きく上回った。子ども手当の創設を公約した民主党の衆院選マニフェストに所得制限は盛り込まれていなかったが、来年度予算編成に当たって同党は厳しい財政事情を背景に所得制限の導入を政府に要望。国民の側にもマニフェストの修正に柔軟な意見が強いことがうかがわれる。
子ども手当の所得制限に対しては子育て世代の20~40代も6割以上が賛成と答え、世代間で大きな温度差はなかった。支持政党別でも民主支持層の77%、自民支持層の66%、無党派層の67%が賛成と違いは少なかった。
民主党はまた、マニフェストに「廃止」と明記したガソリン税などの暫定税率の水準維持も政府に求めている。調査では、これについても賛成が54%と半数を超え、反対は40%にとどまった。鳩山内閣を支持する層も民主支持層も57%が賛成と答えた。
●クローズアップ2009:公約破り、小沢氏圧力(その1) 首相、苦しい釈明
毎日新聞 2009年12月22日 東京朝刊
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
鳩山政権は初めての予算編成で、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)に掲げた目玉政策の修正に追い込まれた。税収の落ち込みに加え「事業仕分け」による歳出削減も思うように進まず、財源確保に苦しむ鳩山由紀夫首相に代わって民主党の小沢一郎幹事長が「公約違反」を決断した構図。政権の主導権を小沢氏が握っていることを印象づけるとともに、「無駄遣い根絶で財源を確保する」とうたったマニフェストの根幹も揺らぐ結果となった。【中村篤志、田中成之】
「悩みに悩んだのは間違いない」
(略)
●クローズアップ2009:公約破り、小沢氏圧力(その2止) 背景に財源不足
毎日新聞 2009年12月22日
暫定税率廃止にはこれまでも「税収不足の中、見送るべきだ」「地球温暖化対策に逆行する」との批判もあったが、今回の決断で、ガソリンなどにかかる税負担が「暫定」から「恒久」に変わる可能性が高い。一方、民主党に突きつけられていた子ども手当の所得制限は見送られ、負担増のみで手当をもらえない層が出る事態は避けられた。【平地修、赤間清広、井出晋平】
◆暫定税率
◇「恒久負担」の可能性
(略)
●鳩山首相は暫定税率維持する決定、予算年内編成へ前進
ロイター 2009年 12月 22日 01:10 JST
・・・・・・その上で、税率維持を決めた理由として、環境と景気に配慮したと指摘。温室効果ガスを2020年までに1990年比で25%削減する野心的な目標を打ち出している鳩山政権として「地球環境を守らなければならない」との思いがあったと述べるとともに、「税収の極めて大きな落ち込みに対処し、経済政策などもきちんと打ち出していかなければならない」と厳しい台所事情も考慮した苦渋の決断だったことを明らかにした。
鳩山首相は暫定税率維持とあわせ、「経済対策が十分でないとの国民の気持ちがいろいろな世論調査で明らかになっている。例えば雇用と地域活性化への配慮が大事だ」と述べ、景気に配慮した2兆円規模の「新たな措置」を実施する考えを表明した。
年末が近づくなか、ようやく鳩山首相が暫定税率維持を決断したことで、2010年度予算は年内編成に向けて大きく前進する。
10年度予算は概算要求段階で歳出規模が95兆円超と過去最大に膨らむ一方、景気の先行きに不透明感が漂うなか、税収は37兆円程度に落ち込む2009年度に続いて低迷することが確実。財源ねん出が大きな課題となっていたなかで、暫定税率維持に伴う地方分を合わせた約2.5兆円の税収減回避は年内編成を大きく後押しすることとなる。
藤井裕久財務相は21日午前、10年度予算案の決定が25日になるとの見通しを表明。鳩山首相は、年内編成の重要性をあらためて指摘した上で、「一番大事なことは、それなりのスピード感を持って必要な時に(予算を)編成し終える姿を見せることだ」と強調した。
(ロイターニュース 伊藤純夫記者:編集 石田仁志)
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昨日に続いて、山県市議会の12月11日(金)の一般質問の報告。
その答弁をインターネットに載せる。
昨日は、下水の計画の見直したらどうかという質問と答弁。
今日アップするのは、議員年金の問題。
市議会は廃止の意見書を全会一致で議決。
◆全会一致で可決/県内唯一全国6番目とか
市長も廃止の意見をだしたらどうか、そんな趣旨の質問。
もうひとつは、ここ山県市内のインターネットの通信環境のこと。
今年、特にスピードが遅くなった。利用増であるとして、対策が待たれる。
併せて、議会の議論もインターネットに中継したらどうかとも質問。
市によれば、現在、岐阜県内で
インターネットによる中継をしているのは、21市中、
◎ライブ 岐阜市 高山市 多治見市 関市 中津川市 土岐市 各務原市
◎録画 下呂市
だという。
これらの議論の記録。
昨日のWebページのデータの送信の不調の原因は、今朝、発想の転換をしてみて、やっと解明。
送信・保存先のプロバイダーの私の契約している容量つまり「倉庫」が満タンだったから。
ずーっと古いころの写真を削除して、空き容量を確保して送信したら解決。
思い出すと、今までも、2年に一回くらいずつ、追加料金を払って「容量の増加」をしてもらっていた。
ということで、各データのリンク設定も済んだ。
なお、今日は名古屋高裁で岐阜県庁裏金20年分返せの住民訴訟の控訴審の弁論がある。
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7位から9位あたり
12月3日のブログ
⇒ ◆一般質問/議員年金廃止を/下水や合併処理浄化槽=家庭排水対策/インターネット通信環境の改善を
12月20日のブログ
⇒ ◆公共下水計画の見直しの答弁/一般質問で/これで合併処理浄化槽への転換は間違いなしと確信
●インターネットのデータは、前回は通告文でしたが、今日は、本番の質問と答弁を統合
⇒ 2009年12月議会のページ
12月11日の一般質問の本番の質問と答弁を理解しやすく質問項目・内容ごとに並べ替えて読みやすくさせて掲載しました。もちろん、語尾も紋切り型に。
印刷用 本番の質問と答弁を対応して統合したPDF版 114KB
1番 地方議会議員年金は廃止すべきとの市長の意見表明を 答弁者 市長
質問/寺町
市民から、議員特権と批判の絶えない「3期12年以上」で退職した議員への年金の問題がある。
この年金制度は、存続のために、議員の掛金率の引き上げと給付の削減がされてきた。それでも、2年後(の2011年度平成23年度)には破綻するといわれている。
今年、国では、「現職議員の負担金をさらに引き上げ年金給付を引き下げるなどして存続させる案」や「制度を廃止する案」を検討している。
これに対して、全国市議会議長会は議員負担などを現状のままにして、自治体による公費負担を「さらに10%増やす」よう要求している。
このような中、山県市議会は、11月30日に「地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書」を国に提出することを全会一致で議決した。意見書は全国で6番目と報道されている。
山県市では、月額32万円が1人の議員報酬。現職議員には年金掛け金の納付義務が課され(地方公務員等共済組合法166条1項)、毎月の報酬からの天引きされる(同6項)掛け金が一人「5万1200円」。期末手当からの天引き(同7項)は、一般の議員で年間「9万8400円」。これら年間合計で議員1人当たり「71万2800円」の現職議員の負担(掛け金)がある。16人の議員の負担合計は年間で「1143万4350円」。
議員年金の給付に要する費用は、前記の議員負担分のほか「地方公共団体が負担する」(同167条各項)とされている。山県市の公費の負担は現在で諸費の50%弱の割合と推測する。
問い1. 山県市の年間の負担金額及び事務費負担金額、その合計額はいくらか。
答弁/市長 山県市の年間の負担金額が1千13万7千6百円、事務費負担金が20万8千円で、あわせて1千34万5千6百円。
問い2. 市内で、実際に議員年金を受給している本人の数、本人でない場合の続柄と人数はどのようか。年間の支給総額はいくらか。支給対象とされる続柄はどこまでか。
答弁/市長 現在、市内で実際に年金を受給している本人の数は28名で、年間の支給額は2千36万856円。また、本人でない場合(遺族年金)の受給者は全てその配偶者となっており、人数は23名で、年間の支給額は7百64万368円。あわせて、総支給額は、2千8百万1千224円。
遺族年金の支給対象は、会員の配偶者、子、父母、孫、祖父母となるが、配偶者以外については、支給にあたり条件がある。
問い3. 過去に議員であった人やその遺族への年金は、憲法や判例解釈として、基本的に廃止できないとの認識か、廃止できるとの認識か。減額できると見られる範囲はどのようか。
答弁/市長 地方議会議員の年金制度は、現在国において見直しが検討されているところで、憲法で保障されている財産権との関係もあることから、現在の年金受給者に係る年金について、現段階で廃止できる、できないあるいは減額できるとみられる範囲を、一市長としてお答えできるものではない。
問い4. 制度が続くかぎり山県市の公費の負担は永久に続き、市の財政を圧迫し続ける。
これらから山県市議会は、当事者の意見として廃止すべきとの意思を正式に表明した。
国会議員の年金も既に廃止されている。
山県市が財政再建に努力していることは周知とおりで、評価を受けている。
この際だから、市の財政健全化の一助とするために、市長として国や関係機関に対して、「山県市は議員年金の廃止を求める」との旨の意見書等を提出してはどうか。それをしないなら「これ以上の自治体の負担増は受け入れ難い」との旨の意見書等を提出してはどうか。
答弁/市長 本市議会では、本定例会の開会日において、地方議会議員年金制度の廃止を求める意見書を全会一致で採択された。
現職の本市議員の皆様の総意であると思っている。
市の財政的なことだけで申すなら、現在、国で議論されている案は、市の負担を増やすもののようなので、一定の憂慮はしている。
しかし、一義的には、地方議員の現職及びOBの皆様の年金制度そのもののあり方についての問題であり、これから議員を志される、若手で有能な人員を確保する面からも議論が必要だと考えており、市長として、公費負担の側面だけを捉えて、意見書等を提出することは、現在考えていない。
今後、どのような議論がなされ、どのように改革されていくのか、私としては、その動向を注視していきたい。
●再質問/寺町
4番目の答え、国の検討している案では市の負担増となるというニュアンス、軽く答えられたが、実も厳しいもの。たとえば、その数字は、国が今回の検討会に出しているけれども、市の負担分、従来は9.5%、それが平成14年の改正で10.5%に上がった、H18年改正では12%になった、これは事実として現在もこれできている。今、国が出している見直し案Aでは13~14.5%に引き上げる、B案で14%に引き上げる。
一方、廃止とは別のこと。放っといても上がる。これが年金制度が続けばずっといる。そうであるなら市の議会も廃止と皆さんが言っているから、市長としても、廃止すれば徐々に負担が減っていく。国がデータをだしている。
そういう事実の前で、山県市長は、市の財政に責任がある。市民に対しても、国に対しても、やはり山県市としてはなしにして欲しいというべきではないか。
先ほど、財産権のこと、正確には答えられなかったが、国の発表しているデータではやはりゼロにはできない、すでに権利として取得している方の分をゼロにはできないということは法律の解釈なので、そこは心配する必要はないから、とりあえずは現状の制度は廃止ということの意見書を出していくことは可能である。お願いしたい。
再答弁/市長 今の国の見直しが進んでおるということは私も知っている。明確な判定が出たわけでもない。どんな数字になっていくかは今後の問題だと思う。
現職の皆さんの議決があったというが、先ほどいったようにOBの方もみえるので、それを考えると、今、私から積極的に申し述べる立場にない。
● 再々質問/寺町
国の案、すでに過去に権利を得ている方は減らせない、ゼロにはできない、せいぜい10%程度減らすという案を出している。一方で、自治体の負担はあげていくという案。
議長会は国の案以上に市に増やしてくれといっている。だからここの市議会は意見書をだした。過去のひとをゼロにするのではない。1割減らすだけ。
あらためて言ってほしいが、時間がない、45分しか時間がないのでここまでにする。 |
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3番 インターネットの通信環境改善と多目的利用 答弁者 総務部長
質問/寺町
山県市は、市営で光ケーブルを敷設、テレビ番組の配信とともにインターネット通信の環境を提供している。
事業開始の2005年、インターネットの通信速度30メガを月額利用料2625円で、10メガを2100円で、という2コースを設定した。民間のCATV等に比べて一見格安だが、1接続あたり5万2500円の加入金のほか、事業実施のために市の起債(借金)や財源として「市民一人当たり10万円」ほどを費やしていることからすれば民間と一概に比較しきれるものではないということで、評価が分かれる。
5年経過した今年の春から、特に夏以降、市民の利用者からは、時間帯によって、自分でスピード測定しても、0.5メガとか0.3メガしか出ていないという人が随分いる。「これはもう、詐欺だ」という声まで届いている。
市は、HP(Webページ)で、「現在、インターネット接続が、休日及び平日の20時から24時の時間帯に集中して、接続しづらい状況。お客様や有線テレビ局の機器等の故障ではありません」との告知している。「テスト結果を今後のネット環境改善に利用」としていた。
この種の問題は全国にいくつかある。「特定のヘビーユーザー」利用の多い人、「特定のアプリケーション」対策として「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」も2008年5月に出された。
問い1. 現在のケーブルテレビ、CCYの加入者数とインターネット利用者数、供用開始後の年度別インターネット利用者数の推移、現在の利用者数の率はどのようか。
答弁/総務部長 CCYの加入者数は、平成21年10月1日現在8,353件で、インターネットの利用者数は 3,364件。
供用開始後の年度別インターネット利用者数の推移は、各年10月1日現在では、平成17年は1,928件、18年は2,584件、19年は2,896件、20年は3,130件、21年は3,364件となり、現在の利用者数の率は、「対全体世帯数で33.19%」「対加入者数で40.27%」。
問い2. インターネット接続に関して、過去3年の年度ごとの苦情件数と、本年の主な苦情内容と市の回答はどのようか。
答弁/総務部長 インターネット接続に関しての過去3年の年度毎の苦情件数は、メールでの件数が18年度は16件、19年度は15件、20年度は10件、21年度は現在までに23件。
電話での苦情は記録がないので数値で答えられないが、今年の8月中頃から苦情の電話が増え、多いときには、週に5~6件ほどあった。
主な内容は、ネットのスピードが遅いとの事。CCYからは、他のプロバイダと同様でベストエフォート契約の為、同時接続ユーザー数の多い時間帯は、利用者数の少ない時間帯程のスピードが出ないことのご理解と、混雑時の利用でも通常のネット利用に対して支障が出ないように改善を行っていきたい旨の回答している。
問い3. そもそもの原因をどのように考えるのか。
答弁/総務部長 原因は、当初の供用開始時には、ホームページの閲覧やメールの送受信が主なネット利用の内容だったが、その後、ネット利用の形態が多様化しており、ファイル交換ソフトの利用、ネット動画の視聴、音楽データのダウンロードや、企業が企業活動にCCYのネットサービスで大量のデータを流されるようになってきたことなどが考えられる。
さらに、今年度になってからは、ネットゲーム利用者の増加も見うけられ、休日や夜間の通信環境も悪化するようになってきた。
問い4. 当時、「上位回線は、提供開始当初は本市のシステムへ40メガから50メガで接続。上位回線が原因で加入者側の速度が出ないということがないというよう努める。ベストエフォートにて提供」と、2004年6月議会で答弁されていた。
今回12月議会に提案されているこの環境改善のための約1000万円の補正予算では、機器の導入などに関して「100メガ対応の現在のものを150メガ対応とする」と説明された。
実際に供用開始後の上位回線との接続メガ数の経過と現状はどのようか。
問い5. 利用者の市民には1日も早く改善してほしいとの強い願いがある。補正予算が認められると、作業の段取りはどのように進み、「市民は、『いつごろ』から、『どの程度』に快適なインターネットが使えるようになるのか」、市の見込みは。改善時期について、速やかに整った場合と手間取った場合の展望を示されたい。
答弁/総務部長 4点目・5点目は一緒に説明する。
供用開始後の接続メガ数は、当初60メガで、その後、利用者数の増加や利用形態の変化に合わせ、 平成18年6月より80メガ、平成20年8月より100メガで接続し、現在に至っている。
利用状況の変化への対応策としては、ネット関係機器をギガ対応にリニューアルすると共に上位回線を増速する必要があるが、今議会で補正予算をご決議いただき次第、早急に事務を進める予定。
なお、上位回線の増速のためには、CCYが契約しているプロバイダであるニフティ側の光ケーブルの工事や、CCY機器の入札、納入などに日数を要するため、実際に改善されるのは、2月から3月頃の見込み。
改善後の快適さの程度は、現時点で把握する事は困難だが、加入者の利用状況の把握及び回線スピードのチェックなど快適なインターネット環境を提供できるよう監視をしながら、随時、改善に向けた努力していく。
また、障害がでた場合は、原因の究明と共に一刻も早い復旧に努めていく。
問い6. 通信利用料収入は、3200人×2300円=736万円/月額と私は推測する。上位回線のニフティに払うのは、100メガでも150メガでも月約300万円程度と認識している。150メガ対応の後、利用が増えればまたスピードを圧迫する。将来的にどのように対応するのか。
答弁/総務部長 ニフティへの支払いに関して、基本料金の他に、加入件数割りが月約200万円ほど掛かっている。
インターネット利用状況は、日々変わっている、インターネットの利用が増えればスピードが遅くなり、遅くなれば帯域を増やさなければならない。帯域を増やせば、上位プロバイダへの支払いも多くなる。
山県市のインターネット利用料は、他のインターネット事業者より大変安い料金設定となっている。利用者の皆様に、快適なインターネット環境を提供して行く為に、今後、帯域の大幅な増加が必要となった場合には、利用料金の改定も視野に入れていかなければならない。
問い7. 「ネット人口約1%のヘビーユーザー これが配信能力の50%を消費」との新聞報道もある。大量の情報流出の原因として、また使い方次第で違法になる「ウィニー」などのファイル交換や共有ソフトの問題があるし、著作権問題の犯罪もインターネットでは起きている。
「帯域制御のガイドライン」適用についての市の考えはどのようか。
答弁/総務部長 「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」についは、平成20年5月に定めら、その適用に関してはネットワークの品質を確保するため、またヘビーユーザーのトラフィックがネットワーク帯域を過度に占有している結果、他のユーザの円滑な利用が妨げられるような状況が発生する場合には、適用するべきと考えている。
問い8. 開始前、光ケーブル(「道路」のようなもの)という市内共通の媒体を利用して、単なる情報発信以外に、市民を巻き込んだ活用展開を進めていく、ともされていた。実際に動き出して5年、具体的に何が行われているか。今後はどうするのか。
答弁/総務部長 光ケーブルを活用した事業展開にいては、現在のところ、具体的な計画は未定で、今後は、社会情勢などを見ながら検討していく。
問い9. 最近は、議会のインターネット放映に社会の要請もあり、撮影の機材やスタッフから発信設備まで諸経費がいる中で、全国各地の議会でインターネットの放送を始めている。
ここ山県市は、さいわい、議会の様子の撮影からテレビ放送まで、10数年前から、定例会ごとに行っている。これらデータを変換してインターネット発信すれば、省力的で有効な利用策の一つと思うが、その「技術的な可能性」と「実施する意思」、この有無はどうか。
議場の撮影は、現在のままにしろ、あるいはもっと簡単にしても良いから、インターネット放映も実施するときではないか。
答弁/総務部長 議会のインターネット放映は、市庁舎内にネット用サーバーを設置するとともに、有線テレビ局で録画したデータをインターネットで送信可能なデータに変換することで可能。
今後のインターネットによる議会放映については、必要であれば、他市の状況を調査し、議会と協議しいく。 |
(ここ山県市議会は、一般質問は「一人、3問45分」という制限がある。この答弁で時間切れ)
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山県市議会は、12月11日(金)が一般質問だった。
2回に分けて、その答弁をインターネットに載せる。
今日は、自治体合併前の「美山」地区について、「6割を公共下水道で4割を合併処理浄化槽で環境改善していく計画から、全部合併処理浄化槽にした方が経費もはるかに少ないから政策転換したら」との質問の報告。
行政側は「近いうちにこの計画の見直しを考えいく」と答弁した。
一般質問の通告は12月1日なので、その前の11月20日過ぎから担当課と現在の状況の確認作業。
「美山地区について、計画『書』はあるが、財政的にも厳しいから
今進めてる高富・富岡地区が終わるH29年以降の話」という程度の説明。
そこで、この数字ははじけるでしょ、この金額はわかるでしょ、と順番に詰めていってから、いろいろなことが「見える」ようにした。
そして、お互いの状況認識をおおむね同じステージにしてから通告内容を確定した。
一般質問のことは、翌日12日の新聞で
「副市長は、『美山地域の公共下水道を整備する事業費は71億円、
合併処理浄化槽の場合は22億円と想定される。
今後は、合併処理浄化槽も選択肢の一つとして検討する』と述べた」
と書かれた。
放っておけば、「公共下水道計画」が亡霊のように続いていたろうけど、意外にすっきりと見直し方向が示された。
気持ちのいいこの間の経過とやりとりだった。
他に2つの質問は(このgooブログが『1万字』という制限があるので=今、これだけで約8000文字)改めて。(年末までに、溜まっていることを順次、インターネットにアップしてしまおうと 汗 )
なお、印刷用にWebページにアップするようにPDFに変換し、Webページのデータも書き直したけれど、送信の機能が不調でパソコンのハード内にはあるけど、インターネットに出て行かない
(なんだかだで、ブログのアップが昼前になってしまった)。
後で、原因を調べて、アップし直すのしばしお待ちを。
(21日追記/原因が分かって、データにリンク設定済み)
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12月3日のブログ
⇒ ◆一般質問/議員年金廃止を/下水や合併処理浄化槽=家庭排水対策/インターネット通信環境の改善を
●前回は通告文でしたが、今日は、本番の質問と答弁を統合
⇒ 2009年12月議会のページ
12月11日の一般質問の本番の質問と答弁を理解しやすく質問項目・内容ごとに並べ替えて読みやすくさせて掲載しました。もちろん、語尾も紋切り型に。
印刷用 本番の質問と答弁を対応して統合したPDF版 178KB
2番 家庭排水処理としての下水道や合併処理浄化槽の現状と将来 答弁者 副市長
●質問/寺町
下水道事業は、全国の自治体財政を圧迫している。
「企業債残高のうち下水道事業債は5割を超え、下水道の汚水処理の経費回収率は約6割、つまり汚水処理に係る経費の約4割が一般会計から補てんされている」と専門書にも書いてある。
国では政権が交替し、先月、全国から注目された「事業仕分け」において、公共下水や農業集落排水事業については、象徴的な方針転換の方向が示されている。その資料では「住民の必要性や地域の実情を踏まえて事業を行うべき」「より低いコストで整備可能な合併処理浄化槽へのシフトを促進させ、予算を縮減すべき」「工事対象地域の見直しや工事単価の縮減に務めるべき」などとされている。
ともかく、水洗トイレ、台所、風呂などの排水を処理する合併処理浄化槽の場合の経費がもっとも安いことは確か。実際、全国町村長会は、以前から、「下水道から合併処理浄化槽へのシフトにより大幅なコスト削減を実現した長野県下條村の例」などをPRしている。
国が来年度以降の家庭排水処理の予算をどうするかに関係なく、山県市としては、将来の計画を考えていく必要がある。市内で残っている地域は美山地区だ。
山県市は、「高富・富岡地区の公共下水計画」が完了するのは2017年H29年以降だから、美山地区の計画の具体化はまだまだという意識があると受け止める。
しかし、準備に5年かかるとみれば、そろそろ方針をイメージしていく必要がある。
今の時代に馴染む発想に転換することを求めて質問する。
●問い1. 山県市の公共下水と農業集落排水のための諸支出の概要、一般会計からの補填額、利用料収入額はどのようか。
⇒答弁/副市長 平成20年度の決算額で、公共下水道事業は合計予算額11億2800万円程度、起債償還残額32億2000万円程度、年間償還総額の元金315万9千円、利子分6000万円弱、合計で6300万円程度。また一般会計からの補填額1億0377万円程度を見込み、利用料収入額394万7千円程度を見込んでいる。
農業集落排水事業は合計予算額4億6900万円程度、起債償還残額は42億3400万円程度、年間償還総額の元金1億9100万円程度、利子分9300万円程度、合計2億8500万円程度となっている。ま一般会計からの補填額3億4500万円程度、利用料収入額1億1600万円程度を見込んでいる。
●問い2. 農業集落排水施設は市内で6地区あるが、「高富の4地区」と「伊自良の2地区」の平均の「接続率」はどのようか。
接続してもらえない人の理由はどのようなものか。
⇒答弁/副市長 高富地区4施設の平均接続率は87.7%、伊自良地区2施設の平均接続率は79.0%で、農業集落排水事業全体の平均接続率は84.1%。
また、接続がかなわない人の理由にいて、農業集落排水事業区域での接続されていない世帯のアンケ-ト調査結果では、「接続工事費が高く改修資金不足のため。」「高齢者世帯であり後継者がいない。」「市外に居住につき空き家状態で今後住むかどうかわからない。」というような内容。
●問い3. 例えば、若い世代が住むには、水洗トイレはいまやほとんど不可欠。家庭排水処理も望まれる。そこで、美山地域の「全世帯中」の「合併浄化槽」「単独処理槽」「くみとり式」の比率はどのようか。
⇒答弁/副市長 美山地域の「全世帯中」の「合併浄化槽」、「単独浄化槽」、「くみ取り式」の比率は、「合併浄化槽」が28.0%、「単独浄化槽」が37.1%、「くみ取り式」が34.9%。
●問い4. 旧美山町は、1994年H6年に「下水道基本構想」を策定、特定環境保全公共下水道と農業集落排水事業で整備、とした。
その後、合併前の2003年H15年にできた「基本計画」では、「整備手法の多様化を勘案」「必要な機能を確保した上での最小の投資額の算定」としている。2つの大きな処理区域と対応する2つの施設に分けて「集合処理」する人口は6割、他の地域の人口4割は合併処理浄化槽で対応というものだ。
この計画が示している「経費総額」はいくらか。
⇒答弁/副市長 美山地域の下水道計画は、合併前の旧美山町において、平成15年2月に岩佐地区から谷合地区一部までの区間を特定環境保全公共下水道として2処理区域、その他地域を個人の合併処理浄化槽で整備するという計画が策定され、その後、個人の合併処理浄化槽設置事業については、順次進めている。
当該計画が示す「経費の総額」は、特定環境保全公共下水道2処理区域で行った場合の「費用」は、第1処理区約47億円、第2処理区約24億円、合計概算事業費約71億円。
また、その他の地域での個別で設置される合併処理浄化槽設置事業の「費用」は、概算事業費約10億円であり、併せて約81億円を見込んでいる。
●問い5. 美山地域の全世帯の85%を合併処理浄化槽にした時の費用はどの程度と予測するのか。
⇒答弁/副市長 美山地域の全世帯の85%を合併浄化槽にしたときの「費用」は、概算事業費約22億円になると想定している。
●問い6. その際に「最低限の集合処理」が考えられるが、効率的とみて良いエリアはどのあたりのどの程度の世帯数か。
⇒答弁/副市長 谷合地区の一部地域と西武芸地区の一部で、世帯数は約600戸と想定される。
●問い7. 公共下水の浄化力、例えばBOD、それはかなわないとしても、通常の合併処理浄化槽のレベルで相応の環境改善効果が達せられのだから、何十億円もかけずとも家庭排水処理が実現できるとの考え方にならないのか。
●問い8. 合併処理浄化槽を精力的に整備するとの方針を立てれば、スタートすれば結果も早いのではないか。
⇒答弁/副市長 7点目・8点目は一括して答える。既存の下水道計画をもとに、再度各事業の採択要件、将来の人口予想、また、6点目の約600世帯の皆さんの排水先や設置場所の問題もある、美山地域の実情を良く調査するとともに、個別の合併浄化槽方式も一つの選択肢として、下水道計画の見直しも含め今後、検討していく必要があると考えている。
●問い9. 下水工事が進む高富と富岡の合併処理浄化槽の補助金は今後どうするのか。
⇒答弁/副市長 合併浄化槽の補助金は、平成3年に厚生省通知の中に、下水道の整備計画が7年以上見込まれない地域を補助対象とするとされている。質問の高富・富岡の下水道の第3期整備区域においては、平成29年度完成予定なので、今年度末をもって補助金の補助対象地域でなくなる。
参考に申し上げると、第3期整備区域の自治会は、高富地域が森・南・大北・石田町・佐賀、富岡地域は伊西・宮本・栗洞・八京・笹倉・向塚・金屋洞・中央通り・本郷南・向イ東・尾右・東野台。尚、自治会には、全てが対象でなくなるところ、一部だけが対象でなくなるところがあるので詳しくは、担当課に尋ねてほしい。
◆再質問-1/寺町
公共下水の一般会計からの今の補填額は1年間で1億円という。
では、工事が終了し事業が安定した時点では一般会計からの補填額は1年当たり 何億円ほど予測するのか。
⇒再答弁/副市長 一般会計からの補填額は、今後完成したときからのさらに続くが、年平均3億円くらいと見込んでいる。
◆再質問-2/寺町 私は、次のように考えるが間違っていないか確認したい。
概算的に見れば、集合処理(公共下水、農業集落排水=高富と伊自良の全域)の対象地域の市民22000人約7000世帯に対して、すべて加えてみると約230億円の投資があるとでてくる。利子分を除いて考えての実際のお金だ。
美山地区の現在の集合処理の計画を進めれば、答弁では約71億円かかる。1700世帯が対象。
これらから、大雑把に見れば、集合処理という方式に関しては、一世帯当たりの投資額としては、だいたい350万から450万くらい。市民一人当たりにすれば約100万から140万と見れる。
高富や伊自良の接続率85%を加味していくと、「美山でも85%」としていくと、合併処理浄化槽で整備するのは、答弁のとおり約22億円。
計算すれば、ひと世帯あたり約100万円が合併処理浄化槽。
美山地区では既に合併浄化槽が28%整備されている。のこりの地域に整備すると、答弁の22億円の約72%、つまり約16億円でよいということになる。
それと、公共道路まで自己資金で工事することに比べれば、敷地内の住宅近くに処理槽を埋めればよいから、配管の距離も短い、つまり市民の自己負担が少ない。敷地の広い家になればくより言える。
このような考え方の基本認識で間違っていないか。
⇒再答弁/副市長 整備費のことだけ考えれば、そのとおり。しかし、合併浄化槽についても、法定点検あるいは汚泥の汲み取りなどの経費が必要となってくるので、その辺、どちらがどうかは一度は比較しないといけないと思う。
◆再質問-3/寺町 「美山地域の実情を良く調査する」という答弁につき、美山町時代の計画書を一読すれば、十分に調査がされていると私は見る。いまさら「実情調査」は必要ないと考える。ともかく、必要なのは、市民の皆さんの「意向や希望の調査」ではないのか。
⇒再答弁/副市長 美山町の下水道構想は平成6年、基本計画は平成15年に作成。時間的には今後も含めて相当経過する可能性がある。先ほどの600世帯のこともあるので実情を調査する必要がある。もちろん、地域の皆さんの意向や希望の調査も含めての実情調査と理解してほしい。
◆再質問-4/寺町 答弁の「個別の合併浄化槽方式も一つの選択肢とする」「下水道計画の見直しも含め今後、検討していく」とは、どういうことか確認したい。
従来の集合処理するという計画の中でそういう予定のエリアについても、個別の合併処理で改善していく、そのように想定したと受けとめてよいか。
⇒再答弁/副市長 この計画は、集合処理人口が6割で合併浄化槽人口が4割となっている。今後、美山地域の皆さんの意向なども踏まえて、この比率の変更も想定されということになる。
たとえば極端に申せば、集合処理人口が0割で合併浄化槽人口が10割、このようなこともありうるということを申し上げたかった。
議員ご発言の個別の合併浄化槽方式で改善していくことも選択肢の一つであるという意味である。
● 再々質問/寺町
合併処理が10、集合処理が0、も含めたということで従来の方針とはだいぶ違う方向を考えていくとは受け止めた。
先ほど、合併浄化槽の法定点検がある、汚泥の汲み取りがあるということだった。それは、通常の公共下水、集落排水でも使用料として毎月払う分の年間の料金、それとだいたい対応するということは経験的に明らか。個人負担の方は同じ天秤に乗っているからあまり問題はない。
確認したように、合併浄化槽は先ほどみたように、一世帯で約100万円。このうち、従来の方式だと、1割が自己負担、残りを国、県、市が30%ずつ、1/3ずつ負担する。そういう意味で山県市の負担は30万円。一世帯あたり、というふうだ。
整備するには、当然、税金の少ない方がよい、それが先ほど確認したように、公共下水、集落排水より合併浄化槽がいいということは従来からいわれているとおりだ。その認識が市内でも改めてできていると思う。
すでにある合併浄化槽を、公共下水の網がかかると壊して使わない、という不合理なことがおきる。補助金を出して個人のお金で作ったもの。この解決は矛盾してくる。
答弁にあったように高富・富岡の公共下水の地域はもう合併浄化槽補助金はやめるという。
まさにその分を美山地区に集中して投入していけば整備も早くできる。
財政負担もより少なくできると考える。
そこで、高富・富岡が終わってからが前提にあるということだが、早めに合併浄化槽に転換できるという調査も含めて検討してほしいと思うがいかがか。
⇒再々答弁/副市長
いわゆる下水道は、下水道区域のエリアとして都市計画決定した場合は、そこに住む方々はどうしても下水道につながなければいけないという法律の根拠がある。そういう中でつなげない方もある。そういうことも勘案しながら、個人の合併浄化槽を設置する必要度も高くなってくると思う。が、600戸の問題、いわゆる排水先のない方、設置する場所が狭隘であるということもある。合併浄化槽を設置したが壊さなければならないという問題、そういうものを取り混ぜて、考えないといけない。
平成20年度で合併浄化槽の補助金を出しているのが60世帯。21年度が48世帯、22年度の予算額は50世帯を予定しているが、今まで、高富地域、富岡地域もその補助金を交付していた。それが今度は美山のほうに集中していける。これも国、県の枠なので、この50世帯を保ちながら、今後予算要求しながら、近いうちにこの計画の見直しを考えいくという方針でいく。 |
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人口200万人超の名古屋市の河村市長は、話題をまいている。
河村氏はもともと目立つ。
民主党の国会議員のときは、テレビにもよく出ていた。
「総理になる」といってみたものの出ることができず、とかもあった記憶。
今年4月、名古屋市長に圧倒的な支持で当選して、「議会改革」に挑む。
以前から河村氏の知恵袋として支えていたのは名古屋大学の「後(うしろ)房雄」氏。 名古屋大学大学院法学研究科教授。
ずっと以前、住専問題のとき、岐阜で市民運動をたちあげて、最初に呼んだのが後房雄氏。
明確な「2大政党論」者だった。
今年、それが実地になっている。
河村サポーターズも設立させた。
その後、前御嵩町長の柳川さんが河村サポーターズの代表になった。
柳川さんとは町長時代からのお付き合い。
行政訴訟で岐阜県知事に勝つと、いつも賞賛・激励の手書きFAXを送ってくださっていた。
(現職当時は、「匿名にしといてね」とのことだったが、
離職したし、もう時効だろうから、明かすこと)
産廃の全国集会で講師にお願いしたり、自治ネットの公開講座で講師にお願いしたり・・・
現職の最後のころは少し疲れた感じだったけど、今は、元気にテレビや新聞に出ている。
ともかく、名古屋市長の発する刺激は東海地区の首長や議会に大きな影響を与えることだろう。
2009年12月2日ブログ
⇒ ◆名古屋市長と市議会の対立/どっちが先?/自分流と独善は紙一重??/ともかく、小選挙区はまずい
12月10日
⇒ ◆名古屋市長VS議会/減税条例・再議へ/市長側のリコール・サポーターズクラブも
なお、つれあいが静岡で講演するため出かけるので
これから、駅まで送っていく。
つれあいのブログ⇒ 女性議員割合100位ランキング(女性参政資料集2007年版)
積雪は約20センチ。
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6位、7位あたり
日曜の朝はニッポンを考えよう。「サンデープロジェクト」番組公式サイト
12月20日 11時ごろから
特集 追跡200日 ナゴヤ革命 〜 河村市長 挑戦と苦闘 〜
尾張・ナゴヤが燃えている。
今年4月“庶民革命”を旗印に、「市民税10%減税」と「地域委員会創設」の2大公約を掲げ、名古屋市長となった河村たかし氏。
メディアでは「10%減税」を巡る議会と市長とのバトルばかりが報じられるが、その奥底にある真相をサンプロだけが知っていた-
河村市長は市長選史上最高の51万票を獲得した民意を背景に、自らが「税金で楽をしている人たち」と呼ぶ市役所や議会に対し、次々と改革を迫る。
彼がまず手をつけたのは市役所改革。
就任早々、河村市長は自らの給料を800万円に減らし、退職金返上を表明。市役所職員にも自ら身を切る覚悟を迫った。そんな市長に反発する市職員たち。
河村市長は職員を味方にできるのか?
次に河村市長が手をつけたのは自身が「改革の本丸」と呼ぶ議会改革だ。
11月議会を前に、市長が打ち出した議会改革案に猛反発する議員たち。応援団であるはずの民主党市議からも厳しい批判を浴び、四面楚歌となった河村市長。
そんな市長の前に現れた“救世主”とは?
追跡200日、河村市長が目指す真の地方自治の姿を追った。
≪出演≫ 相川 俊英 (ジャーナリスト)
田原コーナー①
激論!小沢氏側近vs自民論客 陛下“特例面会”は
「政治利用」か?「政治主導」か?
田原コーナー②
政権交代3ヵ月 迷走する鳩山政権、2番底は回避できるのか? |
●名古屋市議会:再議権行使で招集 減税条例案は否決の公算
毎日新聞 2009年12月18日
再議に対する市議の質問に声を荒らげて答える河村たかし名古屋市長=名古屋市議会で2009年12月18日午前10時42分、兵藤公治撮影 河村たかし名古屋市長の再議権行使により招集された市議会の12月臨時会が18日開会した。11月定例会で修正可決された市民税10%減税条例案の再可決には3分の2以上の賛成が必要で、否決される公算が大きい。同市議会で再議権の行使は37年ぶり。【岡崎大輔】
冒頭、河村市長が再議権行使の理由を「市民生活を支援し地域経済を発展させる減税の目的達成には税制度上、原案が最も適切と考える」と説明した。
続いて、定例会で修正案に賛成した横井利明市議(自民)が「修正案は現下の経済状況で低所得者に配慮した。それを『暴挙』というのは市民を愚弄(ぐろう)している。真意を聞きたい」と質問。個人市民税の課税方法について、修正案は均等割り部分を大幅に減額したが、河村市長は「日本中、均等割りは3000円。それを100円にするのは許されない」と答弁した。
また田辺雄一市議(公明)が「団の調査で市民の約7割が(市長案の)定率減税を疑問視している。民意に近いのは原案と修正案どちらと考えるか」と迫ると、河村市長は「当然私の案だ。修正案では日本国民に申し訳ない」と述べた。
修正案は本会議後、市議会財政福祉委員会に付議された。名古屋市での再議は1972年9月定例会の乳幼児医療費に関する条例案以来。
●愛知県半田市で減税条例可決 名古屋市も22日可決見通し
日経 12.18
愛知県半田市議会は18日の本会議で、個人市民税を10%減税する改正市税条例を賛成多数で可決した。名古屋市では法人も含めた市民税の減税条例を22日にも改めて可決する見通し。起債している自治体でも総務相の許可があれば減税が可能になった2006年の改正地方財政法の施行後、初のケース。両市は10年4月から減税を実施する。
半田市の減税は6月の市長選で初当選した榊原純夫市長の公約で、減税規模は約6億2000万円。単年度の措置で、11年度以降も継続するかどうかは景気動向などをみながら判断する。
低所得者の減税額が手厚くなるよう自民、公明両党などが修正可決した減税条例を「再議」する名古屋市議会は22日にも、河村たかし市長が提出した原案を可決する見通し。10年度の減税規模として約161億円を見込む。同市の試算によると夫婦と子ども2人の世帯の減税額は、年収500万円の場合で9500円、年収1000万円で3万2900円となる。(18日 21:01)
●河村たかし名古屋市長:指定都市会長選に立候補
毎日新聞 2009年12月7日
河村たかし名古屋市長=2009年5月撮影 名古屋市の河村たかし市長は7日の定例会見で、25日投開票の指定都市市長会の会長選に立候補したことを明らかにした。立候補には3市長の推薦が必要だが、静岡、浜松、新潟、岡山の4市長から推薦を受けたという。立候補は4日で締め切られ、現会長の矢田立郎・神戸市長との一騎打ちになる。
河村市長は、静岡と浜松の市長から「市長会は知事会に対してメッセージが弱い。ぜひ積極的に発言してほしい」と応援されたことを明らかにし、「知事が日本中で威張っているが、実際に住民サービスをやっている市町村が一番大事だ。市町村の地位を一気に引き上げたい」と抱負を語った。
指定都市市長会は政令市18市で構成する。次期会長任期は10年4月から2年間。松原武久前名古屋市長が会発足の03年12月から今年3月末まで会長職を務め、市長引退に伴って3期目途中で退いたため、残る任期を矢田会長が引き継いだ。【丸山進】
●名古屋市議会:政治ボランティア条例案、骨抜き修正へ
毎日新聞 2009年12月5日
河村たかし名古屋市長が市議会11月定例会に提出した「政治ボランティア条例案」について、市議会は議会改革部分の大半を削除する形で修正可決する方向となった。改革は否定しないが、自ら実行するとの意思を示すもので、条例案は完全に骨抜きとなる。市長側が当初方針通り議会解散(リコール)に突き進むのか、週明けから緊迫した展開となる。【岡崎大輔】
修正は3日夕、民主、自民、公明の3会派幹部が非公式に協議した。条例案から「政治ボランティア」という言葉を外し、改革は議会が自ら進めるとの趣旨の文言を加える。定数半減、報酬半減、政務調査費廃止など具体策を記した部分もすべて削除し、「政治の職業化が住民の政治や行政の参画を阻んでいる」という基本理念そのものも別の言葉に置き換える方向だ。
一方、3日の協議では減税と地域委員会創設に関する記述については修正の対象にならなかった。今後各会派内で議論し、内容を決定するが、修正は市長による議会改革の全面否定となる。市長は議決を見届けたうえで、議会が進めるという自主改革の動きを一定期間見守るか、全面対決に出るのかを決断することになる。
河村市長は4日、毎日新聞の取材に「淡々と(定例会)最終日を迎えるだけだ。向こうさんのやることで(現時点では)ワシには何もできん」と話した。
11月定例会は8日に委員会採決、9日に本会議採決が行われ閉会する。市民税を10%減税する減税条例案は可決する見通し。
◇政治ボランティア条例案
正式名称は「住民分権を確立するための市政改革ナゴヤ基本条例」。(1)市民税減税(2)新たな住民自治として地域委員会制度創設(3)議会改革--の3本柱からなる。力点は議会改革にあり、費用弁償の実費支給、4選自粛、会派拘束の見直しなども盛り込まれている。減税と地域委は理念のみが記されており、今のところ修正論議は起きていない。
●名古屋市:地域委員会モデル地区、あすから公募--来月決定 /愛知
毎日新聞 2009年12月16日
名古屋市は15日、河村たかし市長の2大公約の一つ「地域委員会」について、モデル実施費を計上した補正予算案が市議会で可決されたことを受け、今月17日からモデル地区の公募を始めると発表した。プロジェクトチーム(PT)の会議で座長の山田雅雄副市長が明らかにした。
PTによると、応募は学区連絡協議会が申請するか、30人以上の住民の署名を集めた上で同協議会の推薦か協議を終えていることが条件。署名できるのは、17日時点で18歳以上の日本人で、申請する地域に住民登録がある人とした。
申請者は所定の書類に解決したい地域の課題などを記して地元区役所に申し込む。締め切りは来年1月12日。課題の妥当性やこれまでの活動実績などを聞き取り調査して審査し、最終的に河村市長が来年1月中旬にモデル地区を決める。市は市内の全世帯約100万戸に文書を配って公募開始を知らせる。
地域委を巡っては、11月議会で5800万円のモデル実施費用を盛り込んだ補正予算案が可決されたが、区政協力委員らが「我々の理解なしに公募はしない」と求める請願を提出し、市議会の総務環境委員会で保留となっている。【岡崎大輔】
●平針の里山、回答期限22日まで延長 名古屋市と開発会社合意
中日 2009年12月16日
開発か保全かで揺れる名古屋市天白区平針地区の里山5ヘクタールについて、河村たかし市長と開発会社シィールズ(同市名東区)の加藤常文会長は15日、同社が設定した回答期限を22日まで延長することで合意した。
市と同社は、市が用地を買い取る前提で交渉中だが、金額で折り合えず、同社は年内にも住宅建設のための開発許可を求め、提訴する考えを示している。同社は売却希望額をさらに2億円近く下げ25億円に譲歩したが、それでも差は5億円余。22日までに「25億円で市が買う」と約束する文書を交わしたいとしている。
「里山」をテーマに来年、市内で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)を強く意識する河村市長は「時価以上は税金を投じられないが、『何とか里山を残そう』と、市民をはじめ全国に寄付を呼び掛けられないか。それでも無理だったら、開発許可も視野に入れるしかない」と話した。
里山の保全をめぐり迷走が続く形だが、市長周辺には「現行法では目前の開発をなかなか止めることはできない現状を、市民に知ってもらう好機会」との声も出始めている。
●河村市長支援団体:議会リコール見送りも 定数1割削減で
毎日新聞 2009年12月11日
名古屋市議会の11月定例会が閉会したのを受け、河村たかし市長を支援する「河村サポーターズ」が10日夜、市内で今後の対応を協議した。解散請求(リコール)の署名活動について(1)来年2月定例会まで議会側の対応を見守る(2)定数半減などに踏み込まなくても、市長の選挙公約に沿う内容(定数1割削減など)であれば署名は見送る--を確認した。
会合後、柳川喜郎代表(前岐阜県御嵩町長)が記者会見し、今後について「リコール活動へのスタンバイは続ける」としたうえで、署名に踏み切るかどうかは「2月議会を見定め、(議会の改革姿勢が)本気なのか口だけかを判断して決める」と説明した。
さらに「議会が市長公約の定数1割削減などを提示すれば署名活動には踏み切らない」と述べ、市長が議会に提出した政治ボランティア条例案の内容にはこだわらないとの方針を表明。「市長が(議会を)許せないと言っても大義名分がなければ、私が市長を説得する」とも述べた。
署名を見送った場合、約1年半後にある市議選に向けた候補者発掘を進めるという。【岡崎大輔】
●名古屋市議会:河村サポーターズ、議会改革「住民投票条例」直接請求へ /愛知
毎日新聞 2009年12月13日
◇署名開始、2月議会後念頭に
河村たかし名古屋市長を支援する「河村サポーターズ」(代表、柳川喜郎前岐阜県御嵩町長)は12日、市議会改革に関する住民投票条例制定に向けた直接請求を実施すると発表した。市長が11月定例議会に提出し継続審議となった議会改革案(政治ボランティア条例案)と、議会が10年2月議会に出す改革案のどちらが良いかを住民投票にかけたいという。
柳川代表が記者会見して明らかにした。請求に必要な署名(約3万6000人分)を始める時期や条例案の内容は今後検討するとしているが、署名開始は2月議会後を念頭に置いているとみられる。
議会改革は河村市長の公約の柱。市長は定数や報酬を半減する条例案を11月議会に提出したが、議会は「越権行為だ」と批判し、可否を決める採決をしなかった。こうした経緯を踏まえ、柳川代表は「(市長と議会の)どちらの案に賛成するか民意を問うのが一番フェアだ」と話した。
議会は市長に対抗するため、議会改革の研究会を発足させ、15日から実質的な議論を始める。吉田隆一議長は2月議会に何らかの案を出したいとしており、提出された段階で署名スタートの前提が整うことになる。
ただ、必要な署名が集まり直接請求の手続きが進んでも、議会が住民投票条例案を否決する可能性もある。柳川代表は「否決されれば議会解散(リコール)の大義名分になる」と述べた。【岡崎大輔】
◇「住民意思」で改革圧力
河村サポーターズが始めるという直接請求は、名古屋市議会解散(リコール)の環境が整わない中で、議会に改革圧力をかける持ち玉のうち二の矢として公表した。実現には幾つかハードルがあるが、議会も自らの問題として突き付けられるだけに、その都度難しい判断を迫られる。
考案したのは柳川喜郎代表。岐阜県御嵩町長だった97年、市民団体とタッグを組んで産廃処分場建設の是非を問う住民投票を実施し、反対派の勝利をテコに建設中止に追い込んだ成功体験を応用した。投票結果に法的拘束力はないが、住民の意思が示される点で大きな武器となりうる。
今回の場合、最初のハードルは約3万6000人の署名集め。当初目指したリコール署名の10分の1に過ぎず、サポーターズはクリア可能とみる。次のハードルは議会の議決だが、議会は自らに向けられた住民の意思を軽くは扱えず、否決するのは容易でない。
一方、議会が住民投票を決めた場合、市長の改革案への支持が上回れば、自らが窮地に陥る。議会にとっては住民投票条例の制定を認めるか、さらに自らどのような改革案を作るか、真剣な議論が迫られることになる。
もっとも直接請求運動の背景には、リコール署名の実施態勢が整わず、新たな目標を設定しなければ運動体を維持できないサポーターズ側の事情もある。
報道各社を集める「活動の切り札を発表する」との誘い文句や、そこで配布した「住民投票で市民の多数が支持した改革案を市議会が可決しない場合はリコールを検討する」という前提付きの文書からも、会の内実の一端がうかがえた。【岡崎大輔】
●議会案か市長案か、住民投票を…河村サポーターズ
読売 2009年12月13日17時40分
河村たかし名古屋市長の議会改革を支持する市民団体「河村サポーターズ」代表の柳川喜郎・元岐阜県御嵩町長は12日、「議会がまとめる改革案と市長案のどちらが良いかを、市民に直接問いたい」として、住民投票条例制定の直接請求に取り組む考えを示した。
同市東区で記者会見した柳川代表は「議会と市長だけで結論を出すのではなく、民意を問う機会を設けるべきだ」と述べた。議会側の改革案が示された段階で、請求に必要な約3万6000人(有権者の50分の1)の署名集めを始める。
サポーターズは当初、議会の解散請求(リコール)の準備を進めていたが、議会が改革の検討を始めたことや、約37万人の署名が必要なリコールよりもハードルが低いことから、住民投票条例の制定に方針転換した。住民投票の対象を議会改革に絞るか、市政全般の課題に使える常設型にするかは、今後検討する。
署名が集まれば、河村市長が議会に条例案を提案。可決されれば住民投票が実施されるが、議会からは「改革の内容を市民に問う必要はない」(自民幹部)など否定的な意見が出ており、可決の可能性は低い。
柳川代表は「条例案が否決されれば、リコールの署名活動を始める。議会が民意を聞く気のない証拠で、解散を求める新たな大義名分になる」と話した。
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民主党が公約と違う予算要望を出したと報道されている。
国民のアンケートでは、「公約を変えてもよい」そういう意見の方が多いとも報道されているから、抵抗は少なかったろう。
政権公約の「子ども手当」、財源不足で地方自治体に負担を求める可能性を示唆したら、大反発が起きている。
地方は、当然、「国でやりなさい」、だ。
結局、台所事情が厳しいことを考慮し、「子ども手当て」公約に「所得制限」を設ける方向で要望。
民主党鳩山氏も党と歩調をそろているので、ずっと、「所得制限はしない」と話してきたにもかかわらず、ここにきて、急遽、「制限容認」に。
私は、所得制限はあってしかるべきと思う。
なお、民主党が公表した要望の要点は PDF版4ページ
⇒ 民主党公式ページ/平成22年度予算重要要点
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●けいざいフラッシュ:来年のキーワード「子ども手当」
毎日新聞 2009年12月16日
記事データベース「ELNET(イーエルネット)」を運営するエレクトロニック・ライブラリーは15日、「2010年の注目キーワード10」を発表。鳩山政権の目玉政策「子ども手当」や、消費電力が抑えられ長持ちする「LED照明」、来年6月に開かれるサッカーの「ワールドカップ」などで、検索キーワードの増減傾向を数値化して選んだ。
※記事データベース「ELNET(イーエルネット)」 記事検索データベースサービス・クリッピングサービス
●子ども手当財源、地方負担に反論 地方6団体声明
日経12.10
全国知事会など地方6団体は10日、政府が来年度の導入を目指す子ども手当の地方負担に反対する緊急声明を発表した。長妻昭厚生労働相が「地方負担もやむを得ない」と発言したことに対し、6団体は「少子化対策は国をあげて実施すべき重要政策。全国一律の現金給付は国が全額負担すべきだ」などと反論した。
福岡県庁で記者会見した全国知事会の麻生渡会長(福岡県知事)は「地方負担を一方的に決めれば(ボイコットなど)極めて強い反発が起こる」と国をけん制した。
全国町村会の山本文男会長(福岡県添田町長)も同日、国が子ども手当の地方負担を求めた場合、住民への支給業務に協力しない考えを示した。山本氏は都内で記者団に「(町村会は)みんなで拒否する。やりたければ(国が)自分で配って回るべきだ」と述べた。(00:26)
●暫定税率維持 子ども手当に制限 民主要望、公約と違い
朝日 2009年12月16日23時40分
民主党の小沢一郎幹事長は16日、首相官邸に鳩山由紀夫首相を訪ね、来年度予算と税制に関する要望書を渡した。ガソリン税などの暫定税率分の維持と子ども手当への所得制限導入は、8月の総選挙で掲げた党の政権公約(マニフェスト)の根幹部分を変更する内容だが、鳩山内閣は予算編成にそのまま反映する方針。小沢氏主導のマニフェスト改変で、政権の信頼性は大きく損なわれた。
小沢氏は会談冒頭、「政治主導でこうした要望について実現するよう最大限の努力をしてもらいたい」と要請。首相は「党というより国民の思い。感謝したい」と応じた。この後、平野博文官房長官は記者団に「この要望を予算編成に政府が責任を持って最大限(生かすよう)努力する」と述べた。
党の「重点要望」は、11月以降に自治体や業界団体などから寄せられた約2800件の陳情も踏まえ、計18項目。
マニフェストで「子ども一人ひとりの育ちを社会全体で応援する」としていた子ども手当には、所得制限導入を求めた。限度額は政府・与党の今後の調整に委ねた。来年度からの廃止を約束していたガソリンなどの暫定税率は、石油価格安定を理由に、「現在の租税水準を維持」とした。
公約変更の背景には、来年夏の参院選対策がある。地方からの要望の多かった高速道路や整備新幹線の整備も明記された。マニフェストで掲げた「コンクリートから人へ」の政策理念とも整合性を欠く内容だ。自民党の支持基盤だった土地改良事業の予算を半減し、農家戸別補償制度の財源に充てた。
税収減などで財政難の内閣の来年度予算編成を支える狙いもある。暫定税率維持などにより、来年度の公約実現の所要額は7.1兆円から3分の1以上減る。内閣が掲げた新規国債の発行額44兆円という目標も達成のハードルが下がる。
しかし、今回の要望は、9月の政権発足時に小沢氏と首相らで合意した「政府への政策決定一元化」をないがしろにした。選挙と国会対策に専念するはずの党が、選挙対策を理由に予算編成と税制改正に公然と介入した。
党は政権交代後、全国からの陳情を幹事長室に集約し、優先順位を判断して政府に要望するシステムを構築した。小沢氏の影響力の大きさもあり、鳩山内閣は今後、党の意向に配慮した予算編成作業を進めることになる。
一方、鳩山内閣が18日予定していた来年度の税制改正大綱のとりまとめは来週にずれ込む見通しとなった。藤井裕久財務相が16日の記者会見で明らかにした。民主党など連立3党の要望を反映する必要があるためだ。年内をめざしている来年度予算編成にも遅れが出る可能性がある。
●子ども手当に所得制限=ガソリン暫定税率は維持-「環境税」見送り・民主が予算要望
時事 2009/12/16-21:52
民主党は16日、2010年度予算と税制に関する18項目の重点要望を決定、小沢一郎幹事長らが首相官邸を訪ね、鳩山由紀夫首相に申し入れた。財源難を考慮し、子ども手当に所得制限を設けることや、ガソリン税などの暫定税率について現行水準を維持することを盛り込んだ。政権交代を果たした衆院選で掲げたマニフェスト(政権公約)と異なる内容のため、政府が追認した場合は公約違反を問われることになる。
重点要望は、鳩山内閣に強い影響力を持つ小沢氏が主導した。同氏は席上、「党というより全国民からの要望なので、可能な限り予算に反映させてほしい」と強調。首相は「国民の思いはその通りだ」と応じた。平野博文官房長官も記者団に「政府としては責任を持って最大限努力する」と語った。
子ども手当について、初年度は子ども1人当たり月額13000円とし、「地方には新たな負担増を求めない」と明記。焦点の所得制限については「その限度額は政府・与党で調整し決定する」とした。所得制限を行うことを前提に、与党が引き続き水準決定に関与する方針を打ち出したものだ。
これに対し、公立高校の授業料無償化では、所得制限は設けない。
暫定税率は「石油価格の安定」を理由に存続させるが、原油が異常に高騰した場合に税率を停止できる法的措置を設けるよう主張。自動車重量税の暫定税率のうち、国分は半分程度の減税を求めた。一方、暫定税率廃止を念頭に議論されていた環境税は「今後の検討課題とする」とし、10年度は見送りを促した。
このほか(1)整備新幹線の早期開業に向けた予算措置(2)地域医療を守る医療機関の診療報酬引き上げ-なども求めた。政府は今後、与党3党の要望も加味しながら、年内に10年度予算案を決定する方針。
●ハードル高い「子ども手当」の所得制限
産経 2009.12.17 01:30
鳩山政権は「子ども手当」に所得制限を設ける検討に入ったが、ハードルは決して低くはない。
「子ども手当」は民主党マニフェスト(政権公約)の象徴的な政策で、支給対象から外れる世帯を中心に反発は必至だ。これまで鳩山由紀夫首相自らが「所得制限を設けない」と明言してきただけに、国民に「公約破り」との失望感が広がれば、内閣支持率の低下を招きかねない。
民主党内では、来夏の参院選立候補予定者などには「釈明に追われ、選挙が厳しくなる」との声もあり、参院選への影響を懸念する見方も出ている。
政府内でも戸惑いが広がっている。平野博文官房長官は16日の記者会見で「(根本哲学が)崩れないようにしなければならない」と述べたが、所得制限を設ける場合、政府が説明してきた「社会全体で子育て」という制度理念は大きく変質しかねない。
制度設計の時間的制約を危(き)惧(ぐ)する声も出ている。政府は本格的な議論を行ってきておらず、厚生労働省幹部は「どの所得水準で線引きするのか1つとっても議論百出となる。通常国会までの時間があまりに少ない」と不安を口にする。
制度が固まっても、事務上の課題が残る。菅直人副総理・国家戦略担当相は11月に「納税者番号制度がない中で所得制限を行えば、ものすごい作業があり費用がかかる」と指摘したように、所得の捕捉が困難とみられるためだ。
現行の児童手当の所得制限基準を使えば「かなり省力化できる」(厚労省)との指摘もあるが、新たに対象となる中学生などの保護者の所得把握は必要。全く別の基準設定となれば「すべて一からやり直し」となり、事務を担うことが想定される市町村の反発もありそうだ。(河合雅司)
●社民党、子ども手当の所得制限導入にこだわらず
日経 09.10.02
社民党は2日、民主、社民、国民新3党の連立政権合意に盛り込んだ子ども手当創設について、所得制限の導入にこだわらない方針を固めた。子育て支援に積極的な姿勢を示すのが狙いで、支給額に関しても初年度は民主党が主張する1人当たり月1万3000円(通常の半額支給)を容認する意向だ。
予算編成の焦点の1つである子ども手当を巡り民主、社民両党がほぼ合意に達する見通しとなったことを受け、与党調整は民主党と国民新党との協議が焦点となる。 (16:36)
●子ども手当:松阪市長が負担拒否宣言 「傍若無人な施策」
毎日新聞 2009年12月16日 19時40分
三重県松阪市の山中光茂市長(33)は16日記者会見し、政府が来年度からの実施を目指す子ども手当について、地方にも負担を求める仕組みとなった場合、負担を拒否すると宣言した。市負担分の手当が減額される可能性もあり、「市民にも一定の覚悟をしてほしい」と呼びかけた。
山中市長は「地方負担分について政府から明確な説明がなく、地方との論議もない」と述べ、仮に地方が4分の1を負担する場合、松阪市は10年度で8億円、11年度は19億円の支出を迫られるとの試算を公表。「市財政が成り立たない。国の財源不足を理由に地方に負担を求めるのならば断固拒否する。法的手段も取る」と話した。他の自治体と連携して反対していくという。
また、市長は子ども手当そのものについて「子供を人質にとり、子育ての責任は地方にあるとして、地方にものを言わせないようにする意図が感じられる」と指摘、「迷走する民主党政権の独善的で傍若無人な施策だ」と痛烈に批判した。
山中市長は民主党衆院議員秘書や三重県議などを経て今年1月、全国最年少の市長として初当選した。【橋本明】
●社民・国民新:重点要望を民主に示す 来年度予算編成
毎日新聞 2009年12月14日 22時43分
社民、国民新両党は14日、来年度予算編成に向けて重点要望をそれぞれまとめ、民主党に示した。低炭素社会の実現に向け、社民党が高速道路無料化の先送りを求める一方で、国民新党も整備新幹線(函館-札幌、金沢-福井)の建設促進や高速道路の空白地帯解消など大型の公共事業を要望。両党とも景気回復に向け、歳出増への圧力を強めている。
社民党の重点要望は、子ども手当や雇用対策、医療など11項目。子ども手当については地方負担を求めず、全額国費で行うとした上で「満額実施には疑問がある」と指摘し、保育サービスなどとの組み合わせを求めた。阿部知子政審会長は14日の記者会見で、来年度予算の新規国債発行額を44兆円以下とする目標について「こだわらない」と述べた。
国民新党も整備新幹線や港湾の建設促進、2700億円の沖縄振興策など12項目の重点要望をまとめた。下地幹郎政調会長は14日、民主党への要望申し入れ後、記者団に「民主党は前向きに検討してもらえるとのことだった」と期待感を示した。【白戸圭一、田辺一城】
●民主「暫定税率の維持を」「子ども手当は所得制限」 首相に要望
日経 12.16
民主党は16日午後の臨時役員会で、2010年度予算編成と税制改正に向けた要望を取りまとめ、小沢一郎幹事長が鳩山由紀夫首相に提出した。重点要望は党内調整の結果18項目に上り、このうち焦点の子ども手当については、初年度は子ども一人あたり月額1万3000円とし、地方に新たな負担増は求めない方針を明示した。所得制限は導入する方向で、限度額を「政府・与党で調整し、決定する」とした。ガソリン税などの暫定税率は現在の租税水準を維持し、自動車重量税は国税分のみ半分程度の減税を提案。環境税の導入は今後の検討課題として先送りするよう促した。
高校教育は公立高校生の授業料を無償化し、私立高校生には年額12万円(低所得者世帯は24万円)を助成すると提案。所得制限は設けない方針も記した。高速道路の無料化は割引率の順次拡大などの社会実験の影響を確認し、「段階的に進める」方向を示した。
日経/(12/16)/民主党の2010年度予算重点要望
(1)子ども手当
子育ての心配をなくし、社会全体で子育てを応援するため、「子ども手当」は、初年度、子供1人当たり、月額1万3千円とし、地方には新たな負担増を求めない。所得制限については、その限度額は予算編成にあたり政府・与党で調整し決定する。
(2)高校無償化
みんなに教育のチャンスを与えるため、公立高校生の授業料を無償化し、私立高校生には年額12万円(低所得者世帯は24万円)を助成する。また、所得制限は設けない。
(3)農業戸別補償制度の導入
食の安全を確保し、わが国の農村を再生するため、戸別所得補償制度の早急な導入が必要だ。要求額を確保することとし、その財源を確保するためにも、土地改良事業に偏ってきた農業予算の大転換を求める。実施に当たっては、現在の交付金水準を下回らないようにする。
(4)地方財源の充実
地方が自由に使えるお金を増やし、自治体が地域のニーズに適切に応えられるようにするため、三位一体改革で削減された地方交付税と地方の歳出を復元充実する観点から、10年度から、所得税の税源移譲に際して削減された交付税相当額1.1兆円に見合う交付金制度を創設する必要がある。このため、公共事業について、既存の直轄・補助事業を見直し、自治体の創意工夫で社会資本整備をはじめとして原則として自由に使える、1.1兆円を上回る規模の使い勝手の良い新たな交付金を国土交通省・農林水産省において創設する。
(5)過疎法の延長
09年度で過疎地域自立促進特別措置法が失効する過疎対策については、過疎地域の現状を踏まえつつ必要な支援をし、過疎対策に切れ目が生じることのないよう所要の立法措置を講ずる。
(6)国と地方の協議の場の設置
国と地方の協議の場を、地方公共団体の意見を踏まえつつ、法律に基づき設置することとし、所要の法律案を次期通常国会に提出すべきだ。
(7)整備新幹線の整備
整備新幹線の整備については、各地域の要望が極めて強いことを受け止め、早期開業のため必要な予算措置を講ずる。
(8)高速道路の整備
(1)10年度において、高速道路会社による高速道路整備を推進するため、利便増進事業を抜本的に見直すとともに、いわゆる新直轄事業を取りやめ、これに見合う額を国が高速道路会社に対し支援する。また所要の法律を手当てする。
(2)11年度以降の新たな高速道路建設促進の枠組みとして、全国統一の料金設定、国の高速道路建設の高速道路会社への一本化をはかるとともに、地方自らが、必要とする高速道路建設を行うことができるようにするための国の支援策を検討し、来年6月中に政府として成案を得る。
(9)診療報酬の引き上げ
全国で発生している医療崩壊を防ぐため、地域医療を守る医療機関の診療報酬本体の引き上げが必要だ。
特に、救急医療や不採算医療を担っている大規模・中規模病院の経営環境を改善するため、格段の配慮を求める。また、医療を現場で支えている看護師の待遇、生活の医療である歯科医療についても診療報酬の引き上げが必要だ。
(10)介護労働者の待遇改善
介護の必要な高齢者に良質な介護サービスを提供する必要があり、とりわけ介護労働者の待遇改善が図られるべきだ。
(11)障害者自立支援法廃止
障害者自立支援法の廃止に際して、障害者の負担が増加しないよう配慮すべきだ。
(12)肝炎対策の予算確保
肝炎患者が受けるインターフェロン治療の自己負担額の上限を引き下げるとともに、インターフェロン以外の治療(核酸アナログ製剤)に対する支援に取り組み、要求額180億円を確保する。
(13)ガソリンなどの暫定税率
現在、石油価格は安定しているので、ガソリンなどの暫定税率は現在の租税水準を維持する。ただし、08年度上半期のような原油価格の異常高騰時には、国民生活を守るために暫定税率の課税を停止することができるような法的措置を講ずる。
(14)高速道路の無料化
高速道路の無料化については、割引率の順次拡大や統一料金制度の導入など社会実験を実施し、その影響を確認しながら段階的に進める。なお、実施に当たっては、軽自動車に対する負担の軽減を図ることとする。
(15)国直轄事業の抜本的見直しと地方負担金の廃止
国直轄事業が担うべき範囲の抜本的見直しに応じて、同事業に対する地方負担金を廃止する。その第一歩として、10年度は、維持管理負担金の廃止を決定すべきだ。
(16)租特見直し
不透明な租税特別措置を見直し、効果の乏しいもの、役割を終えたものは廃止すべきだ。
(17)土地改良予算の縮減
土地改良事業費は要求額4889億円を半減することとし、所得補償制度等の財源とする。同時に、農業予算の大転換を求める。
(18)環境税
環境税は、今後の検討課題とする。
(1)「協会けんぽ」の財政
(2)A重油の免税措置
(3)オーナー課税
(4)バス・トラックへの助成金
(5)たばこ税の増税 |
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