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てらまち・ねっと



 新聞5紙を取っていると、いろいろな記事がある。
 昨日2月27日の朝日新聞の朝刊の別紙「be on Saturday」に
 浅野史郎さんが退院と出ていた。

 昨年から治療に専念されていた浅野さん。
 病気の特質から、まだまだ・・・

 数年前、ずっーと以前からの知人の女性が病気になった。
 ときどき聞く経過に、たいへんなんだなぁと、あらためて思っていた。
 私より若いのに・・・
 その後、『 』つきの「元気」になって、先日は「麹(こうじ)」を送ってくれた。
 電話でも話した。

 話を戻して、浅野史郎さんは、昨年6月ごろ入院。
 今回の退院で、インターネットの浅野さんのページに「退院の報告」が出ている。
   そこには、「高い確率で再発の可能性」とも書いてある。

 浅野さんとお付き合いさせていただくようになって4年ほど。
 遠くから「元気で」と願うばかり。

(関連)2006年6月28日ブログ
      ⇒ ◆名古屋で浅野史郎さん講演会

  2009年6月6日ブログ
      ⇒ ◆浅野史郎さん、急性白血病「厳しい戦いですが、勝ち抜いていくつもりです」

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 2010年2月27日 朝日新聞 be on Saturday から
 どこかに光があるはず
「明日への願い」
 米国・メンフィス
    朝日新聞 2010年2月26日
 グレースランドには今も世界中からエルビス・ファンが訪れる。当時の衣装などを見て往時をしのぶ=米国・メンフィス

 メンフィスは米国南部、テネシー州西部の、ミシシッピ川に面した水の都です。人口の半数を黒人が占めています。かつて綿花の集積地として栄えましたが、それは、白人に収奪された黒人の労働力に支えられていました。労働のなかでブルースが生まれ、ソウルが育まれました。アメリカ音楽の原郷といえるこの都市は、ロックンロールの帝王、エルビス・プレスリー(1935~77)が育ち、愛した街でもあります。

 この街を、多くのエルビス・ファンが訪ねています。元宮城県知事の浅野史郎さん(62)も在任中だった2000年、夏休みを取って、訪れました。

 浅野さんは知事時代、仙台市のコミュニティーFM「ラジオ3」でレギュラー番組「シローと夢トーク」を持ち、DJをしていました。「エルビスのことしかしゃべらない。エルビスの曲しかかけない」番組です。

 浅野さんとエルビスとの出会いは中学3年のとき、仙台市のレコード店で、でした。「当時、ドーナツ盤は洋楽で330円だったかな。350円を握りしめ、コニー・フランシスかニール・セダカのレコードを買うつもりだった」。でもその日、店内にかかっていた曲に耳を奪われました。「これ、誰の歌っしゃ?」。エルビス・プレスリーの「夢の渚(Follow That Dream)」でした。4曲入り400円のEP盤が買えず、日を改めて買いに行きました。「1分36秒のこの曲が私の人生を変えた」と、浅野さんは振り返ります。

 高校生のころは、帰宅すると自室でエルビスのレコードをかけ、ジャケットの歌詞を見ながらエルビスと一緒にうたって英語を覚え、「DJごっこ」をしたそうです。「エルビスの曲は、レコードやCDで500曲くらい持っていました」と浅野さん。念願のDJを96年に始めた際、オープニング曲は「夢の渚」にこだわりました。

 DJを持ちかけたラジオ3営業部の佐藤研さん(43)は話します。「仕事や肩書の話はしない。曲をかけたら声をかぶせない、フェードアウトせずにかけきる。台本なしですべてお任せでした」

 逆に、浅野さんが公務にエルビスを持ち込んだ形跡はあります。2000年12月29日の朝日新聞によれば、28日の仕事納めの際、浅野知事は財政再建や職員不祥事などに触れ、エルビスの「明日への願い(If I Can Dream)」を引用してこう訓示しました。「きっとどこかにもっと明るくともる光があるはず。明るい未来があると信じ、何ごともできると確信したい」

 実は、浅野さんは現在闘病中です。ラジオ3の特番用に昨年は4回、声を吹き込みましたが、いずれも病室ででした。第1回の7月の番組の終盤、自分のリクエストとして「明日への願い」を流したそうです。

 「エルビスのなかでもこの曲は特別に力がこもっているんだ、これを聴くと力がわいてくる、とおっしゃってました」と佐藤さんは言います。

 先日、浅野さんの退院の報が届きました。

   (続きは2月27日付け朝刊の別刷り「be」をお読みください。)


浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』 から  /  詳しくは リンク先をどうぞ
最終更新日:2010年2月27日

2月27日付け朝日新聞「be」on Saturdayの第一面の《どこかに光があるはず エルヴィス・プレスリー「明日への願い」 》で、エルヴィスの曲と浅野史郎の取材記事が掲載されました。new

 この度は、浅野 史郎に関して大変ご心配、ご迷惑をおかけしております。 報道された通り、成人T細胞白血病(ATL)と診断されました。2009年6月はじめより、全ての仕事をキャンセルし、当面治療に専念させて 頂きます。 本人はもとより家族も皆、病気と闘う決意でおり、1日も早い復帰を 願い頑張ります。 何より突然の事で多くの皆様に、多大なるご迷惑をおかけしていることを心よりお詫びいたします。

たくさんの方々からお心のこもったお見舞いのメールをいただき、ありがとうございます。闘病生活を送る本人にとって何よりの勇気をいただいております。お一人お一人にお返事をさしあげたいのですが、入院中のことでそれがかないません。このサイトにて御礼申し上げるご無礼をお許しくださいませ。温かいお励ましをありがとうございました。

浅野史郎から 2010.2.27 new 

 今回の私の病気(ATL=成人T細胞白血病リンパ腫)のことに関しては、大変ご心配をいただきました。おかげさまで、その後順調に治療を終えて、先日、2月3日に退院し、8ヶ月ぶりに横浜の自宅に戻ってまいりました。この間の、皆様からのお励ましに心から感謝を申し上げます。

 この病気の性格上、退院ですべて憂いなしということにはなりません。高い確率で再発の可能性がありますし、GVHD(骨髄移植に伴う拒絶反応)の発生の可能性はまだまだ続きます。それを抑えるために、免疫抑制剤を今後1年ほどは服用し続けなければなりません。無理やり免疫力を低下させるのですから、感染症が発症するリスクが高くなります。主治医からは、自宅でも入院中のつもりで、気を緩めずにいてくださいと言われています。

 こういったことはありますが、心配ばかりしていても仕方がありません。この戦いに必ず勝つという信念を持ちつつ、前向きに対処していきたいと考えております。  まずは、皆様の心遣いに心から感謝しつつ、退院の報告をさせていただきました。


Webページのトップページというものは
順次替わっていくものだから今朝を記録




  > [週刊コラム・走りながら考えた] <  ○「わが友エルヴィス」(浅野史郎)2002/8/13 第49号
お盆休みの期間である。この「走りながら考えた」のコラムも、お休みモードの題材にしたい。といえば、エルヴィスである。なにしろ、8月16日が、彼の25回目の命日なのだから。

 2年前の今頃、夏休みを長く取ることができたので、思い切ってエルヴィス追悼メンフィス・ツアーに、妻と一緒に行ってきた。私の妻を除いた21人のメンバーは、いずれ劣らぬエルヴィス・プレスリーの熱狂的なファン。中には、命日に欠かさずメンフィス参りをしている人が何人もいる。同じく夫妻で来ている笠原弘之さんと私以外は、80歳の一人を含み、全員女性。この時期、世界のあらゆるところから、何万人ものエルヴィス・ファンがここメンフィスにやってきている。

 (・・以下、リンク先を・・・)


  浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』
 ジョギング日記 7月第1~2週分   2006.7.8(土)  から
 出発前に3キロだけ、白楽から菊名方面を走って、新横浜駅から名古屋へ。新幹線で石川牧子さんとばったり出会う。席が前後。こんな偶然が、新幹線では何度かある。彼女も名古屋で講演があるとのこと。

 名古屋での用務は、名古屋女性会館にて、シンポジウム「政治を市民の手に!~ひとりからはじまる」で基調講演などをするというもの。参加者は150人ぐらい。
13:00-14:30「脱政党の時代に」という講演を、例によって、13:00前の前座15分も含めてやらせてもらった。
14:40-16:00はパネル・ディスカッション「私たちに何ができるか」でのパネラー。
他のパネラーは、小川まみ(三重県桑名市議会議員)、小池みつ子(愛知県長久手町議会議員)、今大地はるみ(福井県敦賀市議会議員)、寺町知正(岐阜県山県市議会議員)、高瀬かおる(岐阜市民・「む・しネット」プロジェクト・チーフ)の各氏。
コーディネーターは、寺町みどり(「む・しネット」事務局)さんが務めた。「む・しネット」の「む・し」は、無党派・市民派議員の略らしい。
寺町みどりさんには、「市民派議員になるための本」、「市民派政治を実現するための本」(上野千鶴子、ごとう尚子共編著)の著書がある。前者は、送っていただいて読んでいた。とても面白い。後者は、今日、会場で買い求めた。

  17:00からは、第二回「M&T企画/選挙講座」が始まる。こちらの参加者は30人ほど。
17:05-18:05「浅野史郎~わたしの選挙」ということで話をする。
M&Tというのは、みどり、ともまさの寺町夫妻のこと。
Mからは「市民型選挙の基本/選挙に当選する人・しない人」、Tからは「各地の選挙を見て」という、それぞれ30分ほどの解説。
その後、各地の地方議会議員選挙に出て、当選した人、しなかった人が9人出て、一人3分ずつ「私の勝因・敗因」を語るコーナー。
3分という時間制限が厳格に守られていること、ほとんどの人がその時間内に言いたいことを的確に述べていることに感心させられた。
この語りを聞いての参加者全員によるディスカッションもあって、終了したのは20時過ぎであった。

  そこからホテルに移動して食事。参加者は20人ほど。
時間は21時を過ぎていた。
なんと厳しいスケジュールなのだろう。それにきっちりとお付き合いした私もえらい。これを企画した人もえらい。ちゃんと実行した人たちもえらい。
ほんとにエライ会合であった。

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 岐阜県は、前梶原知事時代の浪費で、ここのところ急激に大変な財政難に陥っている。
 以前は中位だっけど、今は、全国最低クラスにランクされているらしい。

 前知事時代はもちろんだけど、今の知事(2期目)になってもすぐに改善に取り組まなかったことが原因とされている。

 「 借金返済額に当たる公債費も増え続け、
   収入に対する借金返済額の割合を示す実質公債費比率は、
   08年度末で17・6%、
   09年度決算時には18%を突破することが確実。
   18%を突破すると、県債発行時に総務相の許可が必要な
   起債許可団体に転落する。 」(毎日新聞)

と見られている。

 岐阜県民としては見過ごせないこと。
 特にこの10数年、岐阜県の浪費や無駄遣いについて住民監査請求、住民訴訟をたくさんやってきた身としては。

 たとえば、
 ○ 前知事の退職後の秘書を外郭団体職員にさせていた件は今も岐阜地裁で続いている。
 その外郭団体は、今回「解散」にするとか(「県イベント・スポーツ事業団」)。
 初めっから、岐阜県に必要な優先順位は低かったというべきか。
 だから、個人秘書の隠れ蓑にされたのかも。

 ○ 豪華な県営住宅建設も、住民訴訟を続けていたら、今の知事になって見直し、当初の入居者分の建設が完了した段階で中止とか。
 今回は、そもそもの「県営住宅の基金」を大幅に取り崩して他に使うらしい。

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  岐阜県/公式ページ
・「行財政改革アクションプラン(案)」を策定しました。

 

・平成21年度第2回岐阜県行財政改革懇談会を開催しました。
・「行財政改革アクションプラン(案)策定に向けた財源不足解消の枠組み」がまとまりました。
・平成21年度第1回岐阜県行財政改革懇談会を開催しました。
・岐阜県行財政改革推進本部の「分科会案」がまとまりました。
・「岐阜県の財政状況が厳しいってホントですか?」を掲載しました。
・「岐阜県行財政改革指針」を策定しました。         
  ご意見・お問い合わせは、c11127@pref.gifu.lp.jp

       岐阜県 総務部 行政改革課 改革推進担当

行財政改革アクションプラン(案)について

 ○行財政改革アクションプラン(案)(骨子)
 ○行財政改革アクションプラン(案)~向こう3年間の行財政改革の取組み~
 ○別紙 1~5 
     (参考)

  岐阜県財政の現状

 本県財政は、国の制度改正により、県で自由に使い道を決められる財源総額が大幅に減らされたり、公債費(過去の借金の返済)や社会保障(福祉や医療)関係経費の増加などに加え、景気の後退による県税収入の減少などにより、構造的な財源不足が深刻化しており、この危機的な状況を打破するためには、歳入に見合った歳出構造への転換など思い切った改革を早期に成し遂げなければなりません。

平成21年度における行財政改革の取組み
 
 こうしたことから、平成21年4月に行財政改革推進本部を立ち上げ、財源不足の解消に向け議論を行い、特に財政状況が厳しい平成24年度までの3年間における行財政改革の取組みをまとめたアクションプラン(案)の策定に向けた検討を行ってきました。9月には行財政改革推進本部の「分科会案」を公表し、これを議論のたたき台にして、市町村や関係団体等との意見交換を進めてきました。

 当初、11月中を目途にアクションプラン(案)を策定する予定でしたが、意見交換を進める中で、市町村や各種団体の補助金削減への批判が多いことや、政権交代により国の制度や予算が見直され、地方財政に重大な影響を及ぼしかねないなど様々な不確定要素が増したことから、議論をさらに進めつつ、国の動向をも十分見極め、平成22年度予算編成作業とあわせてアクションプラン(案)を取りまとめていくこととしました。

財源不足解消の枠組みの公表

 こうしたなか、各方面から早く行財政改革の全体像を示すべきとのご意見があり、平成21年末に国の平成22年度予算案の枠組みが示されたことから、今後3年間における財源不足解消の大まかな枠組みをまとめ、平成22年1月19日に現段階における行財政改革の全体像をお示ししました。

行財政改革アクションプラン(案)の公表

 このたび、平成22年度予算案がまとまり、同時に「行財政改革アクションプラン(案)」を公表しました。

 今回公表したアクションプラン(案)では、向こう3年間に約920億円の財源不足が見込まれる未曾有の財政危機にあるなかで、財源不足の解消に向け、①赤字予算、財政再生団体への転落回避、②県民生活への配慮や未来の岐阜県を見据えた政策の展開、③構造的な財源不足の段階的な解消を基本的な考え方とし、
「歳出削減対策」、「人件費の削減」、「歳入確保対策」の3つの対策をバランスよく実施することにより、平成25年度当初予算までの間に構造的な財源不足額を解消することを目指しています。

おわりに
・・・・・・・・
  ご意見・お問い合わせは、c11127@pref.gifu.lp.jp 


●【岐阜】県、蓄え底つき背水の陣 財源不足を3年で解消
      中日 2010年2月20日
 県は19日発表した行財政改革アクションプランで、財政の立て直しに本腰を入れる。過去の借金が重くのしかかり、貯金は底をついて追い詰められた状況。古田肇知事は「背水の陣で取り組む」と約束し、2010年度当初予算案で改革の第一歩を示した。

 県は財政再建の具体的な取り組みを示す行財政改革アクションプランに、事業の縮小・廃止や補助金カット、施設の休廃止などを盛り込んだ。3年間で920億円に上る財源不足の解消を図る。半面、英語教育など一部の分野では直接、県民サービスの低下につながる懸念もある。

 補助金は市町村向けで50事業、各種団体向けで57事業を見直し、計139億円を削減。乳幼児や重度心身障害者の医療費助成は補助率を2分の1から5分の2に引き下げる。
 県は当初、3分の1まで下げる案を示したが、負担が増える市町村の猛反発でカット率を緩和した。

 公的施設は46カ所を見直し、うち9カ所を休廃止する。伊自良青少年の家などの野外活動施設は老朽化が進み、民間キャンプ場など代替施設もあるため廃止を決めた。

 削減効果が最も大きいのは未来会館(岐阜市)の休止で、維持管理費など約3億7600万円が浮く。市内にホール施設が増え、巨額の県費を投入してまで維持する必要はないと判断した。

 外郭団体の整理にも踏み切り、4団体を解散。花の都ぎふ花と緑の推進センターと県イベント・スポーツ振興事業団は、主な業務の公園や体育施設の管理を民間の指定管理者に移すため、役割を終えることになる。

 人件費削減では、職員の臨時的な給与抑制で知事は30%、副知事や教育長は20%、一般職は6~14%を3年間カットする。組織の見直しで名古屋事務所を廃止、ニューヨーク駐在を休止する。

 一方、県立高に配置している外国人の外国語指導助手(ALT)は現在の35人から8人に大幅減となる。県教委は「国際理解関連学科などのある高校に重点配置し、効果を上げたい」と説明するが、多くの高校でALTがいなくなる。

◆「大なた」遅かった サービス低下の危機に
 <解説>県が「3年間で構造的な財源不足を解消する取り組み」と位置付けた行財政改革アクションプラン。巨額の維持管理費がかかるハコモノの休廃止など過去の“負の遺産”に大なたを振るう。だが、遅れた感は否めない。

 最近まで県は、全国でも財政運営の優等生だった。財政の健全度を示す経常収支比率は2004年度に全国1位。その後、急に悪化し、08年度は44位にまで下がった。

 主な要因は、借金返済に充てる公債費の増加。かつてハコモノや道路の建設は借金に頼った。バブル崩壊で他県が公共事業を控えても、県は「国の景気対策にお付き合いを続けた」(幹部)。その結果が財源不足だ。

 行革によって住民サービスは低下の危機にさらされる。たとえば乳幼児医療費助成などの補助金削減。当面は市町村が負担を増やして住民を守る。でも市町村の財政が傾けば、住民の負担増につながりかねない。

 県財政の破綻(はたん)を防ぐためには行革が不可欠で、中途半端でも困る。ただ、財政難に至った原因の説明は必要だ。古田知事はプランをめぐり「住民と意見交換する機会を設けたい」と語った。前知事の時代にやったことだと言い訳はせず、しっかり説明責任を果たしてほしい。

◆古田知事は自信「レール敷いた」
 「3年間の大きなレールを敷いた。事情が変わっても応用動作でこなしていける」

 古田肇知事は会見で行財政改革アクションプランの出来栄えをこう自己評価し、将来的な財源不足解消に自信をのぞかせた。
 昨年9月にプランのたたき台を示すと、補助金を減らされる市町村や関係団体などから「雨あられといろんな批判があった」。時間をかけて議論を重ね、削減率を引き下げるなどして何とか折り合いを付けた。

 ただ、事業の縮小・廃止によって県民サービスの低下は避けられない。「(国の管理を受ける)財政再生団体に転落しないという県の取り組みに、理解と協力をいただければありがたい」と県民にメッセージを送った。

 プラン初年度となる新年度当初予算案については「財政再建と確かな未来づくりの両立に尽きる」と特徴を説明。国の補正予算で積んだ基金を最大限活用し、雇用対策や地域医療の充実などを重点的に進める姿勢を強調した。
 (大橋洋一郎、河原広明、久下悠一郎)

●県行財政改革案:10~12年度、財源不足に苦肉の策 920億円埋め合わせ /岐阜
       毎日新聞 2010年2月20日 
 ◇給与減額など
 県が10年度当初予算案と同時に発表した「行財政改革アクションプラン(案)」は、10~12年度の3年間に予想される920億円の財源不足を埋め合わせるための苦肉の策だ。

 赤字予算と「財政再生団体」への転落回避▽県民生活への配慮や未来の岐阜県を見据えた政策展開▽構造的な財源不足の段階的解消--のための策定という。10年度は310億円分を補うため、県職員一般職の給与を6~14%、知事、副知事ら特別職の給与を30~20%減額するほか、以下の対策を取る。
・・
 ■視点
 ◇公共施設などにメス、やむにやまれぬ決断--プラン案
 3年間で920億円の財源不足を埋め合わせる「行財政改革アクションプラン」がいよいよ実行される。

プラン案では、県県民文化ホール未来会館をはじめとする多数の公共施設を休廃止。
市町村への補助金にもメスを入れ、福祉・医療分野の補助金までも削減した。一時は国の管理下で財政運営する財政再生団体への転落も現実味があっただけに、やむにやまれぬ決断だったのだろう。

 しかし、プラン案が予定通り進まない場合、3年後も社会的弱者や市町村に補助金削減などの負担を強いる可能性を残す。今井良博・白川町長は「町民に負担を強いる訳にはいかず、しわ寄せは自治体にいく。長期化すれば市町村が行う現行制度の破綻(はたん)を招く」と懸念する。

 今後も県税収入の増加は見込めず、1人当たり66万円にも及ぶ借金は簡単には減りそうにない。県は今後、財政難の中でも進める事業については、必要性を県民に丁寧に説明すべきだ。ぎふ清流国体や全国豊かな海づくり大会についても同様だ。

 私たち県民も県財政に無関心では済まされない。県行財政改革懇談会委員で社会福祉法人「新生会」の石原美智子理事長(71)は「県が財政難に至った要因の一つは県民の無関心さだ。県と県民がともに財政を考える必要がある」と指摘する。

 苦境の3年を乗り越えた後、県にどんな未来が待っているのか。県民と知事、県職員が同じ予想図を描くことができれば、改革の成果も見えてくるだろう。【山田尚弘】

●一般会計7502億4000万円 県新年度予算案
      岐阜 2010年02月20日08:51 
 県は19日、総額8881億2991万円の2010年度当初予算案を発表した。09年度当初比9・3%減。一般会計は同1・3%減の7502億4千万円で、9年連続マイナス予算となった。策定した向こう3年間の財政再建計画「行財政改革アクションプラン案」を反映させ、財源を確保した。

古田肇知事は「厳しい財政事情の中、国の補正予算による基金を活用し、財政再建と経済危機の克服、未来づくりに向けた予算編成」としている。予算案は26日に開会する県議会定例会に提出される。

 同プラン案は財政再建の柱で、3年間の行財政改革を具体化。年間300億円もの財源不足の県財政を立て直し、13年度当初予算までに構造的な財源不足の解消を目指す。職員の給与削減のほか、県事業や県施設、外郭団体の見直し、県から市町村、各種団体への補助金削減などを行う。

 同プラン案の初年度となる10年度一般会計当初予算案は、市町村、各種団体、県職員とも痛みを分かち合う形で不足分の財源をねん出。人件費は09年度当初から26億円削減したほか、各事業費にも切り込み、普通建設事業費は172億円を削減、県単独事業枠も10%削減するなど、歳入に応じた歳出規模とするため、厳しく切り詰めた。

●県税収入1900億円割れ
      朝日 2010年02月20日
 県は19日、2010年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は7502億円で、前年度当初比1・3%減。9年連続で前年度を下回った。景気低迷の影響で県税収が22年ぶりに1900億円を下回るなど大幅な減収となった。「行財政改革アクションプラン案」もまとめ、10年度からの3年間で920億円と見込まれる財源不足の解消に乗り出す。(石倉徹也、鷹見正之)

◆歳入
◆歳出
◆県民サービスに懸念
 県の借金は、予算規模の2倍近い1兆4千億円に膨らんだ。その返済にあてる公債費は、新年度も歳出の2割近くを占めるなど、財政の硬直化が政策の選択肢を狭めている。古田肇知事は「県が自由裁量で使える金は、145億円だ」と説明した。

 ここ数年で県税収の落ち込みは激しく、2年前の08年度に比べると855億円も減った。今後も大幅な好転は見込めない。すでに貯金は前年度で底をつき、借金をしようにも起債許可団体となることが確実視されているため、今後は国の許可が必要になる。

 状況打破のため、県は新年度から3年間、「アクションプラン」という行財政改革を始める。事業の廃止や縮小には、県民に痛みを求めたものも多い。乳幼児医療費負担金など市町村への補助金は50億円以上減らされる予定だ。各地域の振興局を廃止することも、県民サービスの低下が懸念されている。

 その3年間で痛みは和らぎ、借金まみれの体質は改善されるのか。県は2006年にも「県行財政改革大綱」を策定して、事業のスリム化に取り組んだことがあった。当時、県債発行を抑制した効果はあったが、結局、事業が整理できたのかは検証されず、今回の「アクションプラン」まで先延ばしされた形だ。

 「生活や安全分野の予算は削減しない」と明言してきた古田知事。我慢を強いられる県民が求めるのは、財政再建に向けた知事のリーダーシップの発揮だ。(石倉徹也)

●県の新年度予算案 歳出削減を徹底
県債残高1兆3823億で過去最高

       2010年2月20日 読売新聞
 県の新年度予算案は、厳しい財政事情をそのまま反映した予算編成となった。徹底した歳出削減を行い「財布のひも」を締める一方で、雇用創出や就労支援、出産・育児対策などの県民の安全、安心を守る分野を手厚くした。古田肇知事は「県の確かな未来を作り出すための予算」と位置づけた。(倉橋章、天野雄介)

●県:当初予算案 一般会計、9年連続前年度下回る /岐阜
      毎日新聞 2010年2月20日 
・・・・ 借金返済額に当たる公債費も増え続けている。収入に対する借金返済額の割合を示す実質公債費比率は、08年度末で17・6%。09年度決算時には18%を突破することが確実な情勢だ。18%を突破すると、県債発行時に総務相の許可が必要な起債許可団体に転落する。

 ■解説
 ◇厳しい台所事情
 県の10年度一般会計予算案を家計に置き換えてみると、親(国)からの仕送りに依存しながら、ローン返済に追われる厳しい台所事情が浮かび上がる。

 ◆収入
 年収は750万円だが、給与(県税)は180万円しかなく、景気悪化で前年度より28万円減った。頼みは親からの仕送りで、277万円(地方交付税、国庫支出金、地方譲与税など)。借金(県債)は131万円。親の家計も苦しく、131万円のうち70万円は、親の仕送り(地方交付税)の不足分を補うための一時的な借金(臨時財政対策債)だ。

 一時は底をつくと予想されていた貯金(基金)は、やりくりの結果、何とか6万円が残る見込みだ。

 ◆支出
 悩ましいのがローン返済(公債費)だ。10年度の返済は132万円に上った。それでも借金(県債残高)は、年収の倍近い1382万円も残る。食費(人件費)を2万5000円切り詰めて229万円としたが、ローン返済に家族の薬代や治療費(生活保護費などの扶助費)を加えた必要経費(義務的経費)は149万円かかり、品物の購入費用(建設や災害復旧に使う投資的経費)は116万円しかない。


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 公務員が民間団体の署名活動に協力した関連事務について、「職務を逸脱して違法」とした判決が出された。

 県や町の「行政運営に重大な支障を及ぼすため署名の協力依頼を行った」との主張に、判決は「活動目的や内容が地方公共団体の利害と結果的に一致する場合でも(適法でないことに)変わりない」としたもの。

 それは、先日24日の宇都宮地裁。

 裁判は、ガソリンの暫定税率維持を求める民間団体の依頼を受け、県職員が県内市町に団体の署名活動への協力を求めたのは違法だとして、市民団体が県に対し、要請文の印刷代などの損害賠償を求めたもの。

 県や町側は「暫定税率廃止は県(町)政運営に重大な支障を及ぼすため署名の協力依頼を行った」と主張したが、判決は「活動目的や内容が地方公共団体の利害と結果的に一致する場合でも(適法でないことに)変わりない」とした。

 関連訴訟は2件あって、署名用紙に用いた紙と印刷代、集まった署名の送付に用いられた封筒代など合わせて計110円を県に、用紙代計102円を高根沢町に返還するよう命じたもの。

 金額の多少ではない。
 世の中にこんな類のことはたくさんあるに違いない。
 是正が求められる。

 このブログ末では、提訴した「市民オンブズパーソン栃木」のWebページと訴状にリンク。

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●公務員署名協力は違法 地裁判決「職務を逸脱」
     2010年2月25日 読売新聞
 県職員が職務中に民間団体の署名活動に協力したのは地方公務員法に反するとして、市民オンブズパーソン栃木が福田知事を相手取った住民訴訟の判決が24日、宇都宮地裁であった。

 竹内民生裁判長は「公務員は全体の奉仕者で、署名協力は職務を逸脱し、適法な職務行為とは言えない」と違法性を認める判決を言い渡した。

 判決によると、県交通政策課は2008年1月、道路特定財源の暫定税率維持を求める民間団体の署名活動について、当時の課長の指示に基づいて県内の全市町と県土整備部内の12課に協力依頼のメールを送信。集まった署名約5000人分を団体に返送した。

 竹内裁判長は「公務員が特定の私的団体の活動に協力することは、団体の活動目的と自治体の利害が一致する場合であっても、適法な職務行為とは言えない」と指摘。原告が、署名協力に使ったコピー用紙代など133円を賠償させるよう求めていたのに対し、判決では、当時の課長に110円の支払いを請求するよう命じた。

 オンブズ栃木側は「言い分が認められ、全国の公務員に民間団体への署名協力は違反と示した画期的な判決」と評価。一方、福田知事は「主張が認められず残念。判決内容を精査した上で、控訴する方向で検討する」とのコメントを出した。

●公費支出は違法 民間団体の署名に協力 県、高根沢町が敗訴
        東京 2010年2月25日
 県が民間の署名依頼に公費を支出して手助けしたのは違法だとして、市民団体「市民オンブズパーソン栃木」が、福田富一知事に損害賠償を求めるなどした住民訴訟の判決が二十四日、宇都宮地裁であった。

 竹内民生裁判長は県の違法性を一部認め、福田知事に、当時の県交通政策課長にコピー用紙代など百十円の支払いを請求するよう命じた。福田知事個人については「不法行為はない」とした。

 訴状によると、県交通政策課は二〇〇八年一月、「必要な道路整備を進める女性の会」からガソリン暫定税率の維持を求める署名の依頼を受け、県職員と県内市町に呼び掛けて集めた約五千人分の署名を同会へ郵送。原告はコピー代など百三十三円を支出したことを「職務外の行為で、政治的活動にあたる」と主張していた。

 判決では、課長が署名を送付した際に県の封筒を使ったことと、署名を依頼した県土整備部各課に署名用紙をコピーさせた行為が、地方公務員法に違反する「職務外の行為」に当たるなどとした。

 オンブズパーソン栃木は「公務員の同様の行動を防ぐことができる画期的な判決」と評価。県は控訴する方針を示した。
 また、県の依頼を受けて署名を集めた高根沢町に損害賠償を求めた住民訴訟の判決も同日、同地裁であり、竹内裁判長はコピー代百二円の違法性を認める判決を言い渡した。

●栃木県職員の署名活動は公務外 宇都宮地裁、違法性認める
         2010/02/24 18:35 【共同通信】
 栃木県職員が職務中に民間の署名活動に協力したことの是非が争われた住民訴訟の判決で、宇都宮地裁(竹内民生裁判長)は24日、「公務員は全体の奉仕者で、私的団体への協力は職務を逸脱し、適法な職務行為ではない」と違法性を認めた。

 市民オンブズパーソン栃木が、署名活動に使った封筒代など約130円の賠償を求めており、判決は県知事に対し、県職員に110円の支払いを請求するよう命じた。

 オンブズパーソン栃木は「今後、公務員の署名活動を抑制できる画期的な判決」と評価した。
 判決によると、県土整備部交通政策課長(当時)は2008年1~2月、「必要な道路整備を進める女性の会」からガソリン暫定税率の維持を求める署名の依頼を受け、県や市町村の関係部署に呼び掛けて約5千人分の署名を同会に送付した。

●公費返還訴訟:署名活動に支出、紙代など一部返還命令--地裁判決 /栃木
       毎日新聞 2010年2月25日 
 道路特定財源の暫定税率を維持するため、県交通政策課長と高根沢町の都市整備課長らが、市民団体の署名活動に協力を求める文書の作成に公費を支出したのは違法として、市民オンブズパーソン栃木(秋元照夫事務局長)や住民が公費の返還を求めた二つの訴訟で、宇都宮地裁(竹内民生裁判長)は24日、「公務員は全体の奉仕者であり、特定の私的団体の活動に協力するのは職務の範囲を逸脱する」などとして、それぞれの訴訟で公費の一部返還(計212円)を命じる判決を言い渡した。

 両課長は昨年1~2月、暫定税率維持を求める市民団体の署名活動に、市や町の紙や封筒を使用して協力したとしている。

 県や町側は「暫定税率廃止は県(町)政運営に重大な支障を及ぼすため署名の協力依頼を行った」と主張したが、判決は「活動目的や内容が地方公共団体の利害と結果的に一致する場合でも(適法でないことに)変わりない」と指摘。
 署名用紙に用いた紙と印刷代、集まった署名の送付に用いられた封筒代など合わせて計110円を県に、用紙代計102円を高根沢町に返還するよう命じた。

 判決を受け、県は「主張が認められず残念。内容を精査し控訴する方向で検討する」との談話を発表。高根沢町は「精査して対応を検討する」とコメントした。【吉村周平】

●暫定税率署名訴訟で宇都宮地裁が県側の違法性を認定
     下野新聞 2月25日 05:00
 ガソリンの暫定税率維持を求める民間団体の依頼を受け、県職員が県内市町に団体の署名活動への協力を求めたのは違法だとして、市民オンブズパーソン栃木が県に対し、要請文の印刷代などの損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、宇都宮地裁であった。竹内民生裁判長は「署名の協力依頼は職務の範囲を逸脱し、適法な職務行為とは認められない」と違法性を認定、県が県職員に対し印刷代など計110円の賠償や支払いを求めるよう命じた。また同日、県の依頼に応じた高根沢町の違法性が問われた訴訟の判決でも、地裁は同様に町側の過失を認めた。

 パーソン栃木は「ほぼ主張が認められた。自治体が民間団体の署名に協力してはいけないと明確に認定された」と判決を評価した。一方、福田富一知事は「県の主張が認められず残念。控訴する方向で検討する」とのコメントを出した。

 判決によると、県交通政策課長(当時)は2008年、女性団体からの依頼で県内31市町(当時)や県庁の関係課に電子メールで署名への協力を依頼。集まった約5千人分の署名を団体に送付した。

 判決は、すべての公務員は全体の奉仕者とした憲法などを踏まえ、「署名は県や同課とは無関係な私的団体からの依頼に基づく」と指摘。福田知事は暫定税率維持の立場だったが、「協力依頼は課長の職務には当たらない」とした。

 さらに「課長は署名の協力依頼が職務外であることを容易に認識できた」として、送付に県の封筒を使ったことを「重大な過失」とした。

 また高根沢町の男性が同町を提訴した訴訟でも、竹内裁判長は同様の理由で、町の用紙が署名に使われた点を「財産権の侵害」と認定。町が署名に協力した担当課長に対し、用紙代102円の支払いを求めるよう命じた。

 同様の訴訟では、宇都宮地裁が昨年12月、那須烏山市職員の職務専念義務違反を認めたが、コピー代の支払い請求を棄却した例がある。

  市民オンブズパーソン栃木/公式ページ
・・・・
■「道路特定財源暫定税率維持」の署名活動に対する取組
正体不明の「必要な道路整備を進める女性の会」が栃木県に働きかけ、県はこの正体不明の女性の会の要求に従い、県土整備部交通政策課長名で各市町村長に対し「ガソリン税の暫定税率維持」を求める署名活動を指示しました。指示された市・町の多くが、市(町)長名で各職員に対し署名を呼び掛け、その集約を県が行っています。

 政局最大の争点の一方に加担した署名を地方公務員に求めるのは、政治的中立に反するものです。パーソン栃木は例会で提起されたこの問題を重視し、直ちに県に対し「市長・町長に署名を指示した一切の資料とその経費の一切」「女性の会」の実態に関する一切の資料について開示請求をしました。公務員としてのあるまじき行為に対し、パーソン栃木は厳しく追及する所存です。

    パーソン訴訟へ

 パーソンはこの署名運動はまさに政治活動にほかならず、一般公務員の政治的中立性に違反する行為として宇都宮地裁に損害賠償を求める訴えを起こした。因みに損害賠償請求額は133円、訴状に貼付した印紙代は13,000円。金額は少額であるが問題は大きく、根は深い。

  訴状はこちらから>>>



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 国会で民主党議員が、
    「八ツ場ダム業者が国会議員らに献金」
    「談合の疑いも」
    「自民、民主側に4925万円、受注業者が献金」

 と質問したという。
 献金が与野党関係なく、というが象徴的かつ分かりやすい。

 八ツ場ダムのこれだけでなく、今頃は、いろんなところで、政権与党の民主党の議員関係に「献金」がされていると思う。
 いずれ、野党がそれを追及することになるのだろう。

 (私の経験) かつて、少数与党から当選したある自治体の長が言っていた。

    「当選したら、放っといても(自民党)組織が動いてくれる」
    「放っといても、後援会に金が入ってくる」
    「あなたも自民党に入ったらどう」
        ・・・・・・・・

 ところで、ダム問題。
 有明海では、栄養塩不足により養殖ノリが不漁となっている問題で、上流のダムを緊急放流して栄養塩を多く含む淡水を流しているという。

 滋賀県では、県がダム建設中止の根拠にした調査報告書を作成したコンサルタント会社への委託料が不当に高額だとして、ダム推進派の彦根市長が知事らに契約金額の1176万円の返還を求める住民訴訟を大津地裁に起こしたという。

 当分、ダムにまつわる話題は尽きないだろう。

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●八ツ場ダム業者が国会議員らに4925万円の献金 「談合の疑いも」
    サンケイ 2010.2.24 17:46
 八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)建設工事の受注業者が、平成20年までの3年間で自民、民主両党の国会議員らが代表を務める党支部などに総額4925万円を献金していたことが分かった。24日の衆院国土交通委員会で民主党の中島正純衆院議員が指摘し、総務省が認めた。

 献金を受けたのは、自民党では、現・元職の国会議員7人や地元自治体の首長らが代表を務める党支部など19団体で総額4839万円。内訳は上野公成元参院議員が1370万円▽中曽根弘文前外相604万円▽山本一太参院議員500万円-など。民主党も石関貴史衆院議員が代表の民主党部など3支部が計86万円を受け取っていた。

 前原誠司国交相は「受注業者から多額の献金をもらうのはいかがなものか。客観的に見れば談合が行われていたのではないかと疑われる状況だ」と述べた。


●八ッ場ダム:自民、民主側に4925万円 受注業者が献金
       毎日 2010年2月24日
 八ッ場(やんば)ダム関連工事を受注した業者が群馬県内の自民、民主両党の政党支部などに、06~08年の3年間で計4925万円を献金していたことが24日の衆院国土交通委員会で明らかになった。

 民主党の中島正純氏が国交省、群馬県の資料と県に提出された政治資金収支報告書をもとに分析した資料を示し、前原誠司国交相に調査を要求。前原氏は「できる限り調査したい」と答弁した。

 中島氏によると、01~08年度に国や群馬県が発注した同ダム関連工事(100万円以上)のうち、264件を受注した業者が自民と民主の同県内の選挙区支部や職域別支部など計22政治団体に献金していた。内訳は自民党が19、民主党が3。

 献金額は代表者が国会議員(元職を含む)の団体は自民が7団体で1370万~60万円、民主が1団体で24万円。県議や首長(同)では自民が12団体で765万~13万円、民主が2団体で32万円と30万円。最多は自民の上野公成元参院議員の1370万円だった。


 中島氏の追及に対して、前原氏は「調べていないので談合があったかは分からないが、客観的に見れば談合が行われていたのではないかという状況だ」と述べた。【石原聖】

●八ツ場ダム工事高値落札、調査へ 国交相「談合の疑い」
      朝日 2010年2月24日17時13分
 八ツ場(やんば)ダム(群馬県)に関連する国と同県が発注した工事をめぐり、前原誠司国土交通相は24日、過去8年に実施された入札の7割が95%以上の高値落札だったことが「極めて異常で、客観的にみれば談合が行われていたと疑われる状況だと思う」と述べ、今後、調査する方針を明らかにした。

 中島正純衆院議員(民主)が同日の衆院国土交通委員会で、国交省や群馬県の資料を元に指摘した。

 2001年度から08年度までに発注された100万円以上の入札264件のうち、180件が、予定価格の95%を超える金額で落札されていた。国は予定価格を事前公表していないが、トンネル舗装工事で99.56%、町道の改良工事で99.36%と、ほぼ予定価格通りに落札されている例もあった。

 前原国交相は、「(落札額が)これだけ予定価格に張り付いているのは極めて異常」との認識を示した。その上で、「捜査権限がなく、限界はあるかもしれないが、省内でできる限り調査していきたい」と語り、談合の有無を調査する考えを示した。

 国直轄のダムを巡っては、胆沢(いさわ)ダム(岩手県)でも談合の疑いが指摘され、前原国交相が調査を指示している。(歌野清一郎)

●国交相、談合調査の意向……八ッ場ダム関連工事で 落札率95%以上が7割近く
        2010年2月25日 読売新聞
 八ッ場ダム関連工事の入札を巡り、前原国土交通相は24日の衆院国土交通委員会で、2001~08年度に発注された100万円以上の工事のうち、落札率95%以上が7割近くに上るとの指摘を受け、「談合が行われていたと疑われるような状況。できる限り調査したい」との意向を示した。民主党の中島正純議員の質問に答えた。

 中島氏は落札率について、国交省や県、県選管の資料や収支報告書を基に分析した。01~08年度に入札された264件のうち、180件で落札率が95%以上との結果が出たという。

 これに対し、前原国交相は「明らかに落札率が高すぎる」との見解を示し、「これだけ予定価格に張り付いているのは極めて異常だ」と言及した。

 これに関連し、中島氏は06~08年の3年間で、八ッ場ダム事業の受注業者から県選出国会議員や県議らが代表を務める22の政治団体に対し、総額4925万円の献金が行われていると指摘した。内訳は自民19、民主3という。

 前原国交相は「公共事業を受注している業者から多額の献金を受けるのはいかがなものか」と述べた。

●ダムの環境アセス独占の財団法人、廃止検討へ 国交相
       朝日 2010年2月24日17時13分
 前原国交相は、全国のダムの環境影響評価(アセス)業務を独占的に受注してきた財団法人「ダム水源地環境整備センター」について、「基本的にいらないのではないか」と述べ、廃止を検討していく考えを示した。

 前原国交相は、ダム工事の受注企業が出資した同センターは、常勤役員3人がいずれも国交省OBで占められていることについて「許してはいけない団体。ほかの企業で代替できるのであれば、この財団法人はいらないのではないかとの観点から厳しく精査する」と語った。

 同センターはダムの新設時に環境アセスを実施するのが主な業務。専門家による検討委員会の開催や報告書の作成などを請け負っている。

●彦根市長が滋賀県知事提訴 ダム建設中止めぐり
       サンケイ 2010.1.20 23:09
 滋賀県が芹谷ダム(多賀町)建設中止の根拠にした調査報告書を作成したコンサルタント会社への委託料が不当に高額だとして、ダム推進派の獅山向洋・彦根市長は20日、嘉田由紀子・滋賀県知事らに契約金額の1176万円を県に補填(ほてん)するよう求める住民訴訟を大津地裁に起こした。

 県は昨年1月、芹川下流の土砂を取り除けば安全が確保できるなどとしてダム建設の中止を決定。獅山市長は昨年10月、県監査委員に住民監査を請求したが、棄却されていた。


 訴状によると、獅山市長側は、コンサルタント会社の調査結果について「県などの資料をもとに作成、提出されたもので、専門的知見に基づいておらず1176万円の価値はない」などと主張している。県河港課は「現時点ではコメントできない」としている。

●浅川ダム:監査請求を棄却 反対市民グループ、住民訴訟起こす方針 /長野
       毎日新聞 2010年2月23日 
 県営浅川ダム(長野市)の建設に反対する市民グループが、建設に県の公金を支出しないことなどを求めた住民監査請求について、県監査委員事務局は22日、請求を棄却したと発表した。市民グループ側はこれを不服として、近く村井仁知事を相手取り、長野地裁に住民訴訟を起こす方針だ。

 複数の市民グループでつくる「浅川ダム建設差し止めの住民監査請求をすすめる会」(神戸今朝人代表)のメンバーらが昨年12月、監査請求していた。請求人の数は3445人。請求では「(ダムは)洪水調節にほとんど効果がなく、公金の支出は税金の無駄遣いで不当だ」と主張。浅川流域の水害は千曲川の水位上昇などに起因しているとし、「建設による治水効果はほとんどない」などと指摘した。

 これに対し、県監査委員は、ダム計画の決定手続きの違法性▽建設予定地の地滑りの危険性▽穴あきダムの「目詰まり」の危険性--など同会の主張をいずれも退け、本体工事に公金を支出しても「地方財政法に違反していない」とした。

 22日、県庁で会見した神戸代表は「請求が全く無視され、極めて残念。納得できない」と話し、住民訴訟に踏み切る考えを明らかにした。【竹内良和】

●ノリ不漁 中木庭ダム緊急放流へ
       朝日 2010年02月24日
 有明海の栄養塩不足により養殖ノリが不漁となっている問題で、県は24日から3月8日まで、中川上流の中木庭ダムを緊急放流することを決めた。不漁が深刻な県西部(鹿島市など)に栄養塩を多く含む淡水を流す。

 養殖に必要とされる栄養塩濃度は「7」だが、県の23日の調査では、県西部沖は1前後と低い値になっている。2月下旬から、ノリの栄養塩を横取りするプランクトンも増加傾向という。東部(佐賀市)沖も必要量の半分を下回っている。

 危機感を募らせた県有明海漁協が23日、県に対して中木庭ダムの放流を求めた。県は同日、通常は毎秒0・2立方メートルとしている維持流量を1立方メートルまで上げることにした。

 ノリ不漁を打開するための緊急放流をめぐっては、1月末、県などの要望を受けた国が県東部(佐賀市)沖に栄養塩を供給する筑後川のダム放流を行った。


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 どこかの自治体の首長、あるいは議会が頑張ると周辺の自治体にも影響するという経験則がある。

 名古屋市長が市議会の議員報酬を半分にすると表明。

 先日、名古屋のとなりの 岐阜県議会は「議員報酬20%削減」を議員提案、と報道された。
 岐阜県の財政が急激に悪化していることの反映はもちろんだけど、来年春の「県議選」を前に、県民にアピールする必要もあるのだろう。

 ともかく、名古屋市長は突っ張る。
    「議員兼務の組合報酬全廃を 『二重払い』と批判」
    「『市議政調費』実態調査を副市長に指示」


 今朝の読売新聞は、
   「名古屋市長、来月9日の本会議会で議員定数を半分、政務調査費廃止を追加提案」
  とも報道している。

 議会側ものんびりできない。
    「市議会側が条例4本 名古屋市長に対抗、提出へ」
    「自民党市議員団、住民投票条例案提出へ」


 刺激的なことはいいことだ。

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●名古屋市議報酬の半減を諮問 河村市長、議会改革で
        2010/02/16 16:57 【共同通信】
 名古屋市の河村たかし市長は16日、市議報酬を現在の半分の年額約816万円に引き下げる改定案を市の審議会に諮問した。河村市長が掲げる議会改革の一環で、実現すれば全国の政令指定都市で最も低い額となる。

 同日の審議会では「市長の政治理念については答申しようがない」とする意見が相次いだ。明確な減額答申が出ない場合、河村市長は諮問内容を盛り込んだ条例案を議会に提出するとみられ、報酬引き下げをめぐり市議会との対立が激化する可能性もある。

 市によると、名古屋市議の年額報酬は現在約1633万円で、政令市では大阪市に次ぎ第2位。

 河村市長は昨年11月、議員の定数と報酬を「半減をめど」に減らす条例案を提出。議会側は「独自の改革案を出す」として超党派の研究会で検討を進めており、条例案は継続審議となっている。

●【河村vs市議会】市長「市議報酬半減」提案へ 審議会、判断できず
     <中日 2010年2月23日
 名古屋市の特別職報酬等審議会(会長・細谷孝利名古屋商工会議所専務理事)は23日、河村たかし市長が諮問した「市議の報酬半減」案について、「市長の政治理念と密接に結びついており、審議会としては判断できない」との答申をまとめた。

 答申を受けた河村市長は「政治や議員がどうあるべきか。その姿を議会で議論し、求めていきたい」と述べ、開会中の市議会2月定例会に、報酬と定数を半減する条例案を提出する考えをあらためて示した。

 報酬は年1633万円から817万円へ、定数は75から38へ、それぞれ引き下げる案が有力。議会側の全面的な反発は避けられず、市長周辺が準備する議会の解散請求(リコール)に向けた署名集めにつながる可能性がある。

 審議会は弁護士や税理士、大学教授、労組、マスコミ関係者ら10人で構成する。市長の給料を年800万円に引き下げる案も、今年1月に「政治理念の問題」として判断を避ける答申をまとめている。

●名古屋市議会:改革座長案まとまる 市長との衝突必至
       毎日新聞 2010年2月16日 1時36分
 名古屋市議会の吉田隆一議長(基本条例制定研究会座長)は15日、議会改革を形にする市議会基本条例の骨子座長案を各会派幹部に提示した。議会や議員の在り方・理念を条文化したものだが、河村たかし市長が半減を迫る議員の定数・報酬について他自治体との「均衡を考慮する」と表現するなど、全体的に抽象論にとどまっている。市長案との隔たりは極めて大きく、両者の衝突は避けられそうにない。

 座長案は、昨年末から5回行った基本条例制定研究会の議論を踏まえて作成した。議会の役割や議員活動、会議の運営など議会の一般的な姿を示しつつ、「議員相互間の討議」「市民3分間議会演説制度の実施」など、従来は見られなかった内容も盛り込んだ。

 ただし、基本条例という性格から改革の具体策にはほとんど触れていない。特に議員の身分に関する条項では議員定数、報酬とも「同規模地方公共団体との均衡等を考慮し、別に条例で定める」などと規定。政務調査費の在り方についても別途条例で定めるとし、これら条例を制定・改廃するときは「議員が提出する」と市長の介入への歯止めも施した。

 座長案は16日に開かれる研究会で正式に提示される。三つの分科会で議論したうえで19日開会の2月定例議会に条例案を提出し、制定を目指す。一方、河村市長も11月定例会に提出した「政治ボランティア条例案」をより具体化した議会改革の条例案を提出する方針で、市長と議会との対立先鋭化は必至だ。

 市長は、これまでの議会の議論について「議員のボランティア化が良いのか、税金で身分保証された職業化議員がいいのかなど、私が投げかけた本質部分に応えようとしていない」と強く批判している。研究会からも「(座長案は)市長に対抗できる内容ではない。さらに議論して修正しなければならない」(自民・藤田和秀市議)などの危機感が出ている。【岡崎大輔】

●名古屋市議会:4会派座談会 改革の姿、早急に /愛知
       毎日新聞 2010年2月20日 
 名古屋市議会の2月定例会が19日、始まった。焦点の議会改革について各会派代表に議論してもらった。出席は民主・服部将也政審会長、自民・藤田和秀政調会長、公明・加藤武夫団長、共産・江上博之幹事長、毎日新聞報道センター・月足寛樹行政キャップ。司会は三岡昭博報道センター副部長。

 ◇議会基本条例は出発点--服部
 ◇片手間で議員できない--加藤
 --河村たかし市長は「議員のボランティア化にイエスかノーかで答えろ」と言っています。議会は反対ですよね。

 公明・加藤 ボランティア化っていうのはね、全くナンセンスな話であって。そのまま進めると「金持ち、地縁持ち、時間持ち」の代表になっちゃう。ボランティア精神は大事なんだけども、政令市ぐらいになると市民の要求も多様化している。本当にやろうとすると、そら時間が足りないんですよ。片手間にできる仕事じゃない。

 --土日、夕方だけではできませんか。

 加藤 よう考えてみてくださいよ。土日が休みじゃない人もいっぱいおるんですよ。矛盾、矛盾、矛盾ですよ。

 自民・藤田 私も全く理解できない。土日でとおっしゃられたけど、2兆6000億の財源規模を持った政令市の審議が土日だけでいいんですか。プロフェッショナルでなければいけないんですよ。

 月足 議員がボランティアか否かっていう設問自体ナンセンスだと思いますね。議員が半分でいいのか、100人がいいのかって聞かれたら、誰だって少ない方がいいっていうのに決まってる。究極のポピュリズム。ただ、そこに一定の市長支持の声があるところを考えなきゃいけない。

 共産・江上 河村さんが言ってることをやれば独裁、強権政治ですよ。市民は暮らしを守ってほしいと願っても、独裁を求めてはいない。市長は市民を利用して、市民と違うことをやろうとしてる。

 --先日、議会基本条例の座長案が示されました。理念が書いてあるだけですね。

 加藤 抽象的過ぎると、こういうことでしょ。具体的な問題は分科会で詰めていく。

 藤田 議論が一般論を抜けないところもあって、それを集約してったらああいう形になっちゃった。ちょっと残念です。報酬とか定数は別の話で、名古屋市議会としての独自性が出ていない。我々はこういう所信で議会を作っていきますというメッセージ性も弱い。

 --報酬や定数など身分に関する部分は「別に条例で定める」という構成になっています。別途の条例も早急にまとめるんですか。

 加藤 早く結論を出したい。議会はこれでいく、何を言われてもこれで行くと。早く結論を出して、後は(会期)200日とか委員会の持ち方とかをじっくり議論していくのがいいんじゃないかなと思いますけどね。

 藤田 加藤先生がおっしゃられたように、可及的速やかに結論を出さなければいけないでしょう。その結論を皆さんが気に入るかどうかは分からんけどね。

 民主・服部 基本条例ができたから、それで終わりじゃないんですよ。そこから先、さまざまな条例を作っていく。基本条例は(改革の)始まりなんです。

 ◇住民投票、関与が必要--藤田
 ◇市民のチェックで十分--江上
 --議会は2月定例会に四つの条例案を出しますね。自民の住民投票条例案に皆さん賛成ですか。

 江上 条例案では(必要な署名は有権者の)10分の1となっている。厳しいハードルですよ。それだけに(議会の3分の2が反対すれば投票ができないという)3分の2条項が問題です。10分の1でも十分市民のチェックを受けるんですよ。(3分の2条項をやめて)10分の1だけでというなら、それはそれでいいと思います。

 加藤 何でも投票でというと「(議員報酬は)2400万円がいいのか800万がいいのか」で投票することになりかねない。間違いなく800万に○つけますわ。(住民投票の)乱発にならないようなチェック、10分の1が適当かどうかの議論をやらないと。

 --住民投票条例を作ること自体は?

 加藤 それはいいんじゃないですか。

 服部 議会制民主主義の補完という意味でね、私は肯定的にとらえておりますね。ただ、何でも住民投票にすればいいのかとなると、やはり議会の責任というのがある。そういった意味で、中身の議論はきちんとしないといけない。10分の1は議論を深めないと。

 藤田 議会が出す以上、議会には責任があるんです。住民投票は間接民主主義の補完的な役割なので、議会の判断はエッセンスとしてあるべきだと考え(3分の2条項を入れた)条文を作りました。

 江上 でも、地方自治は直接民主制度を残しているわけですよ。(3分の2を付ければ)議会が妨害しとると(取られかねないと)僕は思っているわけ。

 --いずれにしても2月議会に出てくるわけですよね。提案者も質問者も議員。議員同士の討議に注目しています。継続審議にせずにぜひ結論を出していただきたい。

 月足 名古屋には河村市長っていう稀有(けう)なキャラクターもいるし、もっとガンガンやってほしいなと。もっともっと活発に議論をしてもらえると取材する側も楽しくなります。

 藤田 それは望むところ。

 ◇市民と議会、なお深い川--月足
 --ところで、民主市議団には(民主出身の)河村市長を支えるっていう意識はあるんですか。

 服部 支える……。まあ二元代表制ですから、チェックすべきところはチェックする。

 --近親憎悪みたいなのは?
・・・・・・・・・・以下略

●議員報酬:県議、月額20%減額へ /岐阜
     毎日新聞 2010年2月20日 
 県議会(定数46)の4会派は19日、代表者会議を開き、10年度の県議の議員報酬を月額で20%減額することを決めた。26日に開会する2月定例会に、特例に関する条例案を議員提案する。

 減額後の報酬月額は▽議長81万6000円(条例で定める報酬と比べ20万4000円減)▽副議長73万6000円(同18万4000円減)▽議員68万円(同17万円減)となる。減額期間は11年3月31日までの1年間で、期末手当(ボーナス)は減額しない。

 20%減額で、全議員では条例で定めた報酬額に比べて年間約9400万円が削減されるという。

 県は財政難を理由に、古田肇知事ら特別職の給与を減額する条例案を今議会に提案する予定で、一般県職員の給与についても減額を決めている。【宮田正和】

●市議会側が条例4本 名古屋市長に対抗、提出へ
     中日新聞 - ‎2010年2月16日‎
19日開会する名古屋市議会の2月定例会に民主、自民、公明の3会派から計4本の条例案が提出されることになった。 市会事務局によると、政策的な条例案が議員提案されるのは同市議会で初めてとなり、議会側が河村たかし市長に対抗し、改革姿勢をアピールする狙い。16 ...

●名古屋市:自民党市議員団、住民投票条例案提出へ
        毎日新聞 2010年2月13日 
 名古屋市議会の自民党市議員団は、19日開会の2月定例議会に常設型の住民投票条例案を提出する。河村たかし市長の支援団体が来月、議会改革を問う住民投票条例制定を求める署名を始めるのに対抗する動きで、桜井治幸団長は13日、毎日新聞に「議会も反撃しないといけない。署名活動の機先を制する目的もある」と語った。

 条例案は、有権者の10分の1以上の署名を集めれば住民投票を直接請求でき、議会で3分の2以上の反対がない限り投票を実施するとしている。住民だけでなく、市長や議会も発議できる。投票結果に法的拘束力はないが、市長と議会に尊重義務が課される。

 条例案提出は、2月議会が議会改革をめぐる市長と議会との攻防の場となるのを踏まえたもの。市長サイドは、議員の定数や報酬の半減などを盛り込んだ議会改革の条例案を改めて提出したうえで、住民投票条例制定の署名に入るシナリオを描いており、何もしなければ議会が守勢に立たされる恐れがある。

 自民としては、主体的に住民投票条例を制定することで、議会としての改革姿勢を印象づけようという狙いがあるようだ。

 議会の動きについて、市長の支援団体「河村サポーターズ」の柳川喜郎代表は「議会から条例案が出てくることはいいことだ。住民投票のハードルが高すぎないかチェックする必要があるが、署名活動をする意味がなくなる可能性もある」と話した。【丸山進】

●議員兼務の組合報酬全廃を 河村名古屋市長、「二重払い」と批判
       サンケイ 2010.2.23 20:12
 名古屋市の河村たかし市長は23日、同市と愛知の議員で構成する名古屋港管理組合、名古屋競輪組合の報酬を全額廃止するよう、両組合の議長に申し入れたことを明らかにした。

 河村市長は「市議(と県議)としての報酬が出ているのに二重払いだ」と批判し、4月から2組合の報酬全廃を要求。会議に出席すると支給される日額1万円の「費用弁償」も、実費支給にするよう求めた。議員側が応じない場合には、河村市長自ら法的手段をとる方針を示した。

 名古屋港管理組合は市議と県議計30人で構成、年間約10日の会議開催で報酬は年46万8千円。名古屋競輪組合は市議と県議計16人で、年3日の会議で年37万2千円と独自条例で定めている。

 報酬改定には、両組合の3月議会で報酬条例の改正と来年度予算の減額が必要となる。

●河村たかし市長「市議政調費」実態調査を副市長に指示
    janjan 2010年02月17日 自治体愛知 宮永正義
 2月15日(月)午前9時30分から「政務調査費の情報公開を求める名古屋市民の会」メンバー5名は河村たかし名古屋市長と30分余り面談した。08年度分・政調費の「ずさん極まりない」使途を指摘すると同時に、政調費の抜本的改革を要請した。

 なお市長応接室での面談には「戦後初めて民間出身」で選任された大西聰副市長(元・愛知トヨタ取締役)も同席し意見を交換した。
    ・・・・・・以下略

●名古屋市議会 きょう開会
      朝日 2010年02月19日
【減税で市民サービスに影響は?】
【定数と報酬で市長案と議会案】

 名古屋市議会2月定例会は19日に開会し、新年度予算案を審議する。市民税10%減税に必要な161億円の財源確保のため、「市民サービスに影響が出ないか」が大きな争点になる。また河村たかし市長は市議の定数、報酬を半減する条例案を、市議会も独自案をそれぞれ会期中に出す予定で「市議のあり方」も議論になる見通しだ。

 6月から実施される市民税減税では減収分について、無駄を省いて節約する「行財政改革」で生み出しているのが特徴。2月議会では、その改革方法の是非が議論される。河村市長は「減税で市民サービスは絶対削らない」と公言しているが、市長与党の民主市議からも「そこらじゅうでカットしている」と反発の声が上がる。

 第3子以降の乳幼児に独自支給していた子育て支援手当の段階廃止や、私学助成の減額、5千人近くの存続を求める署名が提出された自動車図書館の廃止方針などに批判が集まっている。

 減税で税収減となる一方、予算案では、市債発行額が前年度比208億円増となる1233億円に上った。長引く不況の影響や経営難のあおなみ線の財政支援が主な要因だが、「市債残高を害悪視しない」とする河村市長の政治姿勢も問われそうだ。

 河村市長は昨年末の市議会終了後、報道陣に対し、「議会のあり方を問う2月こそが関ケ原の戦いになる」と位置づけた。河村市長は、開会後に市議の定数(75)と報酬(約1500万円)を半減させる条例案を提出する予定で、議会側も対抗し、現在、独自案をまとめている。

 市議会では河村市長の条例案は否決される可能性が高い。だが、市長の支援団体「河村サポーターズ」が、「市長と議会の改革案はどちらが良いか」を問うため、住民投票実施の準備も進めている。3月6日にも実施に必要な署名集めを始める予定だ。

 2月議会は3月19日まで。まず、予算案に関係しない案件を審議する。2月25日に市議による個人質問があり、26日~3月3日までは委員会審査がある。予算案については3月4~8日、市議による質問が、10~18日に委員会審査がある。


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 一昨日から、「5月から始めるの選挙講座」の準備なども含めて出かけていた。

 その日曜日の夜のニュースは、早い時間から自公候補の勝利を伝えていた。
 結果は、事前の予想のとおり。
     2月20日ブログ ⇒ ◆長崎知事選、町田市長選/民主候補に大逆風/鳩山・小沢のスキャンダル

 政権与党側の敗因について「政治とカネ」問題が指摘される。

 それは当然として、小沢氏が今でも開き直っているのは、 
 麻生政権の最後をずるずると長く引っ張った「麻生氏の決断」が、当時の与党の惨敗につながったことに重なって見える。

 政治は適当なバランスが大事。
 7月の参議院選挙で、民主党単独の政権にならないためには、それが効果的で良いことなのかもしれないとも思えてくる。

 すると「小沢、鳩山、そのまま『開き直れ』」ということになるのか・・・

 今日は、そんな、長崎県知事選と町田市長選の分析を記録しておく。

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●知事選敗北、官邸に衝撃=参院選へ厳しさ増す
       2010/02/22-19:54 時事
 長崎県知事選での与党推薦候補の敗北は、首相官邸に衝撃を与えた。鳩山由紀夫首相は22日、自身や小沢一郎民主党幹事長の元秘書らが起訴された政治資金規正法違反事件の影響を認めざるを得なかった。夏の参院選を前に、小沢氏の進退問題が再燃する可能性も指摘され、政権運営は厳しさを増している。

 首相は同日、知事選の結果について記者団に「国政の影響は否めない。政治とカネの問題の影響を受けたというべきだ」と表明。主要閣僚も口々に「少なからずそういう影響があったことは否定できない」(平野博文官房長官)、「やはり政治とカネの問題だろう」(仙谷由人国家戦略担当相)と同様の考えを示した。

 政権が自らの不祥事を、注目選挙の敗因に挙げるのは異例とも言える。ただ、各種世論調査をみても、首相らをめぐる事件が内閣支持率の急落の要因になっているのは明らかだった。官邸としては、自らの「落ち度」をあえて認めることで、敗北の悪い流れを早めに断ち切りたいとの思いがあると見られる。

 首相は政権立て直しに向け、2010年度予算案を「早く成立させることが大事だ」と強調。事業仕分け第2弾はじめ衆院選マニフェスト(政権公約)を着実に実行する方針だ。とはいえ、このままでは参院選までに巻き返すのは難しい。

 政権交代を果たした昨年に比べ、民主党政権への期待が衰える中、政権内では小沢氏は表舞台から身を引くべきだとの声が膨らみつつある。

 ある政府高官は「(演説が)言い訳から始まる選挙は苦しい」と、参院選前に「けじめ」を付ける必要性を指摘。首相周辺は、参院選前の小沢氏辞任の可能性について「分からない。情勢によってだ」と否定しなかった。

●選挙:長崎県知事選 「敗因」認めても、「政治とカネ」首相策なし
       毎日 2.23 
 与党推薦候補が惨敗した21日の長崎県知事選は、昨夏の衆院選で政権交代をもたらした民意の「民主党離れ」を浮き彫りにした。鳩山由紀夫首相は敗因の一つとして、首相自身と小沢一郎・民主党幹事長の「政治とカネ」の問題を強調したが、小沢氏は国会での説明に慎重な構えを崩していない。偽装献金問題を抱える首相は、小沢氏に国会での説明責任を迫れず、政権浮揚の糸口を見いだせないでいる。

 鳩山首相は22日夜、首相官邸で記者団に対し、長崎県知事選の敗北について「私も含め、必要に応じて国民の理解を求めていく努力が必要だ」と語り、「政治とカネ」問題で小沢氏に説明責任を果たすよう踏み込んだ。

 県知事選では都市部での民主優位が崩れ、無党派層の民主離れが鮮明になった。県内13市で民主系候補が得票で上回ったのは長崎市だけ。同じ全県区で構図が同じ07年の参院選で13市の合計得票数をみると、民主系候補が自民系候補を上回っており、「政治とカネ」に敏感な都市部有権者の投票行動が選挙戦を直撃した。

 今夏の参院選をにらみ、小沢氏の幹事長続投を認める以上、どこかで政治資金問題に決着をつけなければならない。鳩山首相は18日、小沢氏に電話で「お互いに国民に向かって、もっと説明する努力をしよう」と要請。首相自身、国会審議で偽装献金事件への釈明を繰り返しており、小沢氏にも国会で説明責任を果たしてほしいとの本音がのぞく。

 しかし、小沢氏や同氏周辺に衆院政治倫理審査会など国会での説明に応じる気配はない。小沢氏は22日の記者会見で「検察の強制捜査の対象になり、結果として不正な事実はないことが明らかになった」と強調。説明責任についても「全国をこれからも回っていきたいと思うので、疑問があれば答えていく」と述べるにとどめた。

 鳩山首相は敗因を認識しながらも、下落し続ける内閣支持率の浮揚策を打ち出せないでいる。首相周辺は「10年度予算審議も順調に進んでおり、政策でミスをした認識はない。政治とカネしか敗因は考えられない」と解説。一方で「それでも小沢さんは辞めないだろう」と無力感さえ漂う。【坂口裕彦】

 ◇「小沢神話」崩壊の兆し
 長崎県知事選での与党推薦候補の敗北で、民主党内では小沢幹事長の求心力を支えてきた「選挙に強い小沢神話」が崩れる兆しが見えている。参院選に向け幹事長辞任論が党内で再燃しそうだ。

 小沢氏は参院選に向け、地方や組織、団体の陳情を党幹事長室に一本化するシステムを構築してきた。政権与党の利点を生かし、党主導で効率的に得票につなげる狙いだ。

 長崎県知事選はこのシステムの最初のテストケース。小沢氏側近の細野豪志組織・企業団体委員長をはじめ、現地入りした副幹事長らも街頭演説より組織、団体回りを優先した。副幹事長の一人は「陳情を受け付ける出前」と表現し、与党の利益誘導を前面に出す戦術だったことを明かす。だが、組織重視の小沢戦術を忠実に実行したにもかかわらず、現地入りした党幹部は「結局、農協、漁協を自民党からはがすことができなかった」と認め、危機感を募らせる。

 小沢氏は22日の会見で「個々の議員が草の根の活動を続け、どのような状況でも有権者の支持を得られる党にならなければいけない」と所属議員の活動不足を敗因の一つにあげた。しかし、今夏改選を迎える参院議員は「特に小沢氏の問題が効いて票が掘り起こせない。今後は小沢氏に引いてもらいたいという期待が高まる」と語った。
【須藤孝】

●長崎県知事選の惨敗から一夜 民主党内に小沢幹事長の辞任を求める声くすぶる
     FNN 02/23 00:21
 長崎県知事選の悪夢の惨敗から一夜、民主党内には、このままでは参院選を戦えないとの弱気な声も出始めた。

自民党は、小沢幹事長の証人喚問を求めて予算委員会をボイコットするなど、国会がにわかに緊迫している。

長崎知事選で与党候補が大差で敗北する中、なぜか笑顔で会見に現れた小沢幹事長。

しかし、小沢幹事長は「私自身の不徳の致すところで、大変、申し訳なく思っておりますし、プラスの要因に働いたはずはないので」と述べた。

小沢幹事長は、自身の「政治とカネ」をめぐる問題が、長崎知事選に影響したことを認めた。

それでも小沢幹事長は、強気の姿勢を貫く。
小沢幹事長は「国政選挙と地方選挙というのは、基本的に有権者の意識も違いますし、いろいろな意味で違っております」と述べた。
選挙での神通力は失われたのか。

勝利に沸く野党は、ここぞとばかりに攻勢を強める。
自民党の舛添前厚労相は、「さまざまな今の政権に対する幻滅ということがあると思いますから、厳しい判断を国民に下させた原因だと思います」と述べた。

自民党の大島幹事長は、「堂々と私どもが聞きたいことを証人喚問の場でお話しすることが、大幹事長も今、責任ではないか」と語った。
自民党の谷垣総裁は、「そういうことをはっきりさせるための説明責任を果たすことであります。それがない限りは、やはりこの総理大臣に辞めてもらわなければいけない」と話した。

自民党は、・・・・

●街頭演説では与党候補有利? 長崎知事選で起きていたコト
    j-cast 2010/2/22 15:54
 <テレビウォッチ>潮先が変わったのか、7月の参院選の前哨戦と位置づけられた2月21日の長崎県知事選は野党に軍配が上がった。

原口総務相も「手ごたえ」
自民・公明が支援した元副知事の中村法道(59)が、与党3党推薦の元農水省官僚、橋本剛(40)を破り初当選した。その差は、約9万票の大差だった。
番組が選挙戦さなかの模様とは違う、予想外の結果をVTRで浮き彫りに……

投票日直前の街頭演説会。与党の推す橋本候補の演説にはかなりの人が集まった。応援に来た原口総務相も「上り調子、しっかりとした手ごたえを持っている」と強気の発言を。

一方、野党が推す中村候補の演説では人がまったく集まらず、通行人も足を止める様子がない。これには本人も沈痛な表情で「(勝敗の行方は)まったく分からない」と。

昨2009年の衆院選では、長崎県は4選挙区で民主党が完勝しており、街頭演説を見る限り、民主党にまだまだ追い風が吹いている気配なのだが。


「説得力欠いたのでは」
取り上げたリポーターの長谷川豊が「それなのに何故?」と……

政治ジャーナリストの角谷浩一は「中央と県政は別だが、『政治とカネ』の問題の影響はあっただろう。1年生議員がほとんど中央で関与できない中で政治とカネの説明ができない。説得力を欠いたのではないか」という。

『政治とカネ』の問題に限らず、公約に関するブレも目立ち、今や内閣支持率は4割を下回った(朝日新聞の世論調査では37%)。

「参院は(過半数は)やらないよ」。今回の知事選がそんな有権者の声を反映した結果だとしたら、民主党が目指す単独過半数は難しくなりそうだ。

●長崎知事選敗北、真摯に受け止める=平野官房長官
      ロイター 2010年 02月 22日

●長崎県知事選/民主党の敗因は心得違い 
      2010年02月23日火曜日 河北
参院選の前哨戦して注目を集めた長崎県知事選は自民、公明両党が支援した前副知事の中村法道氏(59)が、民主党などが推薦した元農林水産省改革推進室長の橋本剛氏(40)ら6人を破り、初当選を果たした。

 九州の一地方選の結果には違いない。だが、9万4千票あまりの大差は一体、何を物語るのか。過大評価は戒めるとしても、政治の潮目が変化しつつある表れと見ていいだろう。

 鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」をめぐる問題が、与党系候補の敗因となったことは明らかだ。政権交代の高揚感は急速にしぼみ、予算審議にも暗雲が垂れ込めている。

 民主党は有権者の堪忍袋の緒が切れかかっていることを認識すべきだ。小沢氏の進退問題などが再燃することは間違いなく、政権運営は危険水域に入ったと言っていい。

 昨年の衆院選、民主党は長崎県内4小選挙区で全勝した。劣勢に立つ自民党は知事選で相乗りを模索したほどだった。橋本氏は知名度で中村氏に劣るものの、政権交代の余勢を駆って知事のいすを射止める。これが民主党の基本戦略だった。

 敗因は大きく分けて二つある。

 一つは「政治とカネ」問題で昨年末以降、内閣支持率が急落したことだ。


 例えば、小沢氏は自らの資金管理団体の収支報告書虚偽記入事件について「不正なお金は一切もらっていない」と潔白を強調するが、国民への説明となると終始、消極的だ。「参院選で全国行脚する機会に、希望があれば答えていきたい」。こうした内向きの理屈が嫌気されたことは疑いようがない。

 二つめは露骨な「利益誘導」が見られたことだ。選挙中、橋本氏の当選と高速道路の建設などを関連づけるような発言が党幹部、閣僚から飛び出した。

 民主党は政官業の癒着を断ち切り、清新な政治文化を打ち立てると主張して政権を奪取したのではなかったか。票と引き換えに個別利益を約束するなど、旧政権の手法そのまま。権力の行使について、心得違いをしていると言わざるを得ない。

 東京都町田市長選でも、与党系候補が大差で敗れた。浮動票が多く民主、社民支持層が厚い都市部でも厳しい結果が出たことで、民主党は選挙戦略の練り直しを迫られるだろう。


 鳩山首相はきのう、長崎県知事選で敗北したことについて「政治とカネの問題の影響を受けたと言うべきだ。真摯(しんし)に受け止める」と述べたが、新たな対応については踏み込んだ発言を避けた。時間稼ぎが内閣支持率の低下を招いていることを知るべきだ。

 自民党は退潮傾向に歯止めがかかり、一息ついた形。民主党が小沢氏らの国会招致に応じなければ、国会審議を拒否する方針を決めた。

 「対決するのは今をおいてほかにない」(谷垣禎一総裁)。その決意はいい。だが、審議拒否にはパフォーマンス以上の効果は望めない。国対政治の限界も国民はとうに見抜いている。

●社説:長崎ショック まず「政治とカネ」決着を
         毎日新聞 2010年2月23日
 与野党対決の構図となった長崎県知事選は自民、公明両党が支援した前副知事が当選し、民主など与党3党の推薦候補は大敗を喫した。同様に東京都町田市長選でも民主党などの推薦候補が敗北し、鳩山政権には大きな打撃となった。

 地方選とはいえ、鳩山由紀夫首相が22日認めた通り、首相と小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」の問題が敗因の一つになったのは間違いなかろう。鳩山政権が昨秋の事業仕分け以外に国民の目に見える形で政権交代の成果を出していないという現実もある。発足後5カ月余りとなる鳩山政権そのものに厳しい評価が下されたといっていい。

 長崎県は地元選出の衆参両院議員すべてを民主党が占める「独占県」で、今回の知事選も当初は楽勝ムードが漂っていたほどだ。
 状況を一変させたのは一連の政治資金問題であり、しかも、小沢氏は「不起訴により、不正なお金をもらっていないことが明らかになった」と、これ以上説明する必要はないとの姿勢を続けている。

 各種の世論調査を見れば、事件後の対応にも多くの国民が不満を募らせているのは明らかだ。

 米軍普天間飛行場の移設問題など鳩山政権は内政、外交ともに迷走が目立ち、昨夏、政権交代を実現させた、うねりのような有権者の期待感はうせつつある。

 小沢氏は22日の会見で「どのような状況になっても勝つようにするには足腰を強くしなくてはならない」と組織力や選挙区での議員の日常活動が重要だと重ねて強調したが、今回の結果はそれだけでは勝てないことを示したのではないだろうか。

 政治とカネの問題に対する厳しい世論に、もう少し謙虚に耳を傾けたらどうか。

 国会は今後、ますます参院選をにらんだ攻防となるだろう。民主党内には「参院選前に小沢氏が幹事長を辞任するのでは」と期待交じりの声もある。しかし、世論任せの対応で乗り切れるとは思えない。

 野党側は22日、小沢氏らの証人喚問などを申し入れる一方、自民党は与党が要求に応じない限り、衆院予算委など国会審議を拒否する方針も決めた。審議拒否は決してほめられた手法ではない。だが、事態を打開するためには、やはり小沢氏が国会で説明するのが先である。

 小沢氏は国会での説明に依然消極的のようだが、会見では「与野党の話し合いに任せていきたい」とも語った。鳩山首相が選挙結果を「真摯(しんし)に受け止める」というのなら、首相自らが小沢氏に国会で説明するようもっと強く求めるべきである。そして原点に立ち返り、政権交代して政治はどれだけ変わったのか、具体的に示していくしかない。
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●自公支援の石阪氏再選 町田市長選
     東京2010年2月22日
 町田市長選は二十一日投開票され、自民、公明が支援する無所属現職の石阪丈一氏(62)が、無所属新人の元首都大学東京教授秋山哲男氏(61)=民主、社民、国民新、ネット推薦=ら四氏を破り、再選を果たした。当日有権者数は三十三万六千四百四十四人、投票率は前回の44・10%を5・92ポイント上回り、50・02%だった。

 「よし」「やったー」。当選確実の報が町田市森野二の石阪氏の事務所に入ると、詰め掛けた支持者から歓声が上がった。

 石阪氏は支持者の拍手に迎えられて事務所へ。握手で祝福された後、万歳を繰り返した。

 自公の支援を受けた石阪氏は、現職の強みと固い組織票に支えられ、混戦を制した。市職員定数の削減など行財政改革の推進に努めた一期四年間の実績を強調。地元・町田生まれをアピールし、着実に支持を広げた。選挙戦では、自公の国会議員や都議、市議選候補者らが応援に入り、競り合う秋山氏らを振り切った。

 秋山氏は与党の民主、社民、国民新やネットの推薦を受け、民主の小沢一郎幹事長も激励に訪れた。まちづくりのプロをアピールし「市民の力で新しい市政を」と訴えたが、知名度不足を克服できなかった。

 他に立候補したのは無所属新人の政治団体役員宮本聖士氏(43)、共産新人の党地区常任委員古橋良恭氏(48)、無所属新人のタクシー事業者仲政江氏(58)。

 宮本氏は「若さと活力あふれる町田へ」と訴え、鳩山友愛塾出身をアピールしたが、自民、民主支持層を取り込めなかった。

 古橋氏は「市新庁舎建設を中止し、暮らし優先の市政に」と無党派層などへの浸透を図ったが、支持を広げられなかった。

 仲氏は「町田の緑と環境を守る」として、公費負担をなくす独自の選挙戦を展開した。

◆町田市長選開票結果
当 79,000 石阪丈一 無 現<2>
  47,500 秋山哲男 無 新 
  16,000 宮本聖士 無 新 
  13,000 古橋良恭 共 新 
  5,000 仲政江 無 新 
  開票95%

●町田市長に石阪氏再選!小沢氏の選挙区入り実らず
     スポニチ 2010年02月22日 
 任期満了に伴う東京都町田市長選は21日投票、即日開票の結果、無所属現職の石阪丈一氏(62)が、無所属新人の元大学教授秋山哲男氏(61)=民主、社民、国民新推薦=ら4人を破り、再選を果たした。

 町田市は比較的、民主、社民勢力が強いとされていたが、鳩山首相と小沢氏の「政治とカネ」をめぐる問題が影響を及ぼしたとみられる。

 与野党対決の構図で、参院選を前に、自民と民主は国政選挙並みの態勢で臨んだ。自民は、石原伸晃都連会長ら東京選出の国会議員が街頭演説で鳩山政権を追及。民主は、小沢幹事長や菅直人副総理兼財務相らが応援に入り、てこ入れした。

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 今朝は、関係なさそうで関係ある、そんなことをとっておいた。
 
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●ネットカフェ、増える女性客 失業者が長期滞在も(1/2ページ)
朝日 2010年2月7日23時23分
女性専用ブースで化粧するギャル漫画家・浜田ブリトニーさん=東京都渋谷区宇田川町のネットカフェ「マンボー」、福岡亜純撮影

 これまで男性客中心だったネットカフェで、女性客が増えている。終電に乗り遅れた会社員や地方からの旅行客がホテル代わりに利用するのに加え、仕事と住まいを失った「難民」が長期滞在するケースも。不況が女性の生活にも影を落としているとの見方もある。ネットカフェ側は女性専用ブースやネイルコーナーなどさまざまなサービスを打ち出している。

 渋谷駅や東急ハンズに近いネットカフェ「マンボー」渋谷宇田川町店。青いタイル張りの床、オブジェ風の照明のある受付は一見ホテルのようだ。夕方、キャリーバッグを引きずる20~30代の女性客やカップルが次々に訪れる。

 「2003年のオープンのころに3割程度だった女性が、今では4割。日によっては客の半分が女性」と「マンボー」本社の広瀬智司部長。約50店ある同社全体でも、男女の割合が10年ほど前は7対3だったが、現在は6対4にまで女性の割合が増えている。

 8時間連続して利用しても夜間のパック料金だと千円台と割安なネットカフェに、ホテルなどから切り替える客が多いためらしい。

 渋谷に集う若い女性の生態を描いた「パギャル!」で知られる「ホームレスギャル漫画家」浜田ブリトニーさんによれば、宿泊の女性客が急に増えたのは2年ほど前から。年齢は25~35歳くらいで、地方から都心に遊びに来た観光客、終電を逃した会社員、そして「難民」の3種類に分類できるという。

 特に目につくようになったのが「難民」で、浜田さんの観察では女性客全体の約3割を占める。衣類やタオル、洗面道具の入った大きなバッグを抱え、受付と同時にシャワーの予約を入れるなど「慣れた行動」が特徴で、ほとんどが常連という。

●若年層の失業、先進国で深刻 09年末、欧州21%日本8.4%
       日経  2010/02/06 23:55
 先進国で若年層の失業が一段と深刻になってきた。国際労働機関(ILO)の調査では、2009年の若年層(25歳未満)の失業率は前年に比べて4.6ポイント上昇の17.7%となり、全世代平均の8.4%を大幅に上回った。世界的に景気は回復基調にあるが、雇用改善は進んでおらず、とくに若年層に雇用悪化のしわ寄せが及んでいる。

 若年層の失業率は08年秋以降の金融危機をきっかけに急速に悪化している。日米欧などの先進国では金融危機前の07年は全世代と若年層の失業率のかい離は6.5ポイントだったが、09年は9.3ポイントに急拡大。09年秋以降も若年層は悪化傾向に歯止めがかからない。

●米新規失業保険申請は48万件、予想外の増加
      2010年 02月 5日 01:26  ロイター 
 ウクライナ大統領選、ヤヌコビッチ前首相が勝利宣言
夏まではかなり厳しい景気状況、踊り場的状況も=日銀副総裁
株価1万円割れ、下値切り下げ回避の期待感も=市場関係者
イラン大統領がウラン濃縮を指示、9日に作業開始へ  [ワシントン 4日 ロイター] 米労働省が4日発表した1月30日終了週の新規失業保険週間申請件数は、前週比8000件増の48万件と、予想外に増加した。

 アナリスト予想は46万件だった。

 スボド・クマール・アンド・アソシエーツの首席投資ストラテジスト、スボド・クマール氏は、失業保険申請件数はこのところ50万件を下回っているものの、依然として高水準で推移しているとし「雇用の改善が緩やかなペースになることを示唆している」と述べた。

 4週間移動平均は46万8750件と、前週から1万1750件増加した。4週間移動

平均の増加は3週連続。それまでは19週間減少していた。

●「男の勘違い、女のすれ違い」 勝間で生きられず、香山にもすがれない
      日経ビジネス 2010年2月12日(金) /遙 洋子 
 大阪東京間を行ったり来たりしていると、地方と都会を実感する。けっこう都会の大阪でそんな感じだから、もっと地方と東京を行き来している方の格差感はいかばかりだろう。

 「皆が皆、東京に出てくるのではなく、地方をもっと見直そう」的スローガンはもう何年も前からある。地方の活性化を思えば賛成するし、私自身もまた、出身の大阪で働いてきた。

 だが、最近少し地方都市のよくない所が気になりだした。

 地方でも生きられる。それは、私のようにぼちぼちずっと仕事を続けていれば、それなりに生きられた。なんせ出身である。実家に頻繁に帰れるし旧知の仲間もいる。隅々まで知り尽くした土地では、ぼちぼち生きられたらけっこう精神的には豊かで充実した日々を過ごすことができる。

 仮に仕事ばかりの人生で遠くに住む親の介護や妻にまかせきりの育児など、人生の味わいの堪能できなさを思うと、ワークライフバランスとは、“ぼちぼち働く”なのではないかと思うほど、いろんな側面を生活にもたらしてくれる。だが、その“ぼちぼち”が、たかが“ぼちぼち”のくせに、そんな“ぼちぼち”ごときが、難しい時代になったと感じる。
    ・・・・(以下、リンク先を)・・・
 
● 勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!

● 香山リカとは
   ○ 香 山 リ カ 室
      ○  著作

● 遙洋子ネットワーク /公式サイト。活動記録、出演スケジュール、日記、Q&A。



  ●日本テレビ/ドキュメント10 カツドウカ、政府へ 反貧困・湯浅誠の1年
      カツドウカ、政府へ 反貧困・湯浅誠の1年   30分枠
放送時間 : 2月21日(日) 24:50~(深夜0:50~)
ナレーター : 永田亮子
制作 : 日本テレビ
再放送 : 2月28日(日) 18:30~
CSニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」

 「ネットカフェ難民」も「貧困ビジネス」もこの人が着目したことで社会問題になった。貧困問題の活動家、湯浅誠40歳。1年前「年越し派遣村村長」として一躍、名を馳せた。頭脳明晰、冷静沈着が代名詞の理詰めの人。その彼が去年10月政府に入った。肩書きは「内閣府参与」。年末年始に派遣村を作らなくてもよい体制を作る、という鳩山首相からのミッションを帯びて…。

 しかし、失業者・困窮者支援策の青図を描く彼の前に、行政の縦割りや国と自治体との確執など「役所の論理」が立ちはだかる。代々木に出来た「公設派遣村」でも相談体制やケアの不十分さが目についた時、彼はついにキレた。3年間、湯浅氏に追跡してきたカメラが「参与」としての日々の裏側に迫る。


………………………………………………………………………………
●NHKスペシャル 総合テレビ/権力の懐に飛び込んだ男・100日の記録(仮)
       NHKスペシャル 総合テレビ
2010年2月28日(日)  午後9時00分~9時49分

 昨年”年越し派遣村”の村長を務めた湯浅誠氏。NPOとして在野で活動を続けてきた彼が民主党に招かれ、この秋から内閣府の参与となり、緊急雇用対策本部「貧困・困窮者支援チーム」事務局長として活動を始めた。待ったなしの貧困対策。カメラは、従来の枠組みを超え、官僚や政治家、地方自治体の間を自在に飛び回り、貧困者の対策に乗り出す湯浅に密着。「

 誰もが平等に尊厳を大切にされる社会」を理想に掲げ、現場一筋に解決策を見出してきた湯浅は、果たして行政に横たわる様々な障壁を乗り越え、効果的な施策を実現してゆけるのか。困難に直面しながら格闘し、時に挫折する湯浅の100日を通して、政治主導を掲げる新政権、そしてなかなか崩れない縦割りの官僚組織や、疲弊する地方自治体の現実を描いていく。


●講演会:派遣村の湯浅氏、盛岡で来月15日 /岩手
       毎日新聞 2010年2月6日 
 「年越し派遣村」で村長を務めたNPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」、反貧困ネットワークの事務局長、湯浅誠氏の講演会「STOP! 広がる日本の貧困 ジェンダーの視点から」が3月15日午後1時半、盛岡市盛岡駅西通のアイーナで開かれる。県男女共同参画センター主催。

 湯浅氏は、1990年代から路上生活者の支援に携わり、新政権では、内閣府参与に任命された。年末年始は「公設派遣村」で、生活困窮者支援の陣頭指揮をとった。講演では、こうした経験を踏まえ、高齢の単身女性や母子の世帯が貧困者を占める割合が高くなっている現状など貧困の背景を、男女共同参画の視点から語る。

 入場無料。定員200人。申し込みは同センターで22日午前9時から先着順に受け付ける。問い合わせは同センター(電話019・606・1761)。【狩野智彦】

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 2月12日に県の監査委員に住民監査請求した「行政委員らは4億3310万円を不当利得として返還すべき」とのデータを載せる。

 国や県、市町村には、法律や条例で「行政委員」が定められている。
 たまに開かれる会議に出席する「非常勤」でありながら、月ごとに一定額を支払っているケースがある。
 昨年1月、大津地裁は、判決で「(月額報酬は)勤務日数に応じた報酬を定めた地方自治法に違反する」として支出差し止めを命じた。

 それを受けて、検討する自治体もあるし、現状追認の自治体もある。

 岐阜県の場合、選挙管理、収用、労働など8の行政委員会がある。
 内水面漁業管理委員会だけが日額制。
 7委員会は月額10万2300~21万8550円。
 委員は、議会の同意を受けるなどして首長が任命する専門家。
 たとえば、選挙管理委員は、選挙の当選証書を手渡したり、投開票時の確認作業などを行い、月に1度、約2時間の総会に出席するほか、知事選があった昨年1月は2回の委員会を開催。
 2008年度は13回の委員会があった。

 一回あたり、6万円から20万円ほどにもなる、超高額な日当。

 そこで住民監査請求した。
 今回は、会議1回の報酬は最高で2万円が限度だと設定し、それを超えて支給された4億3310万円を不当利得として返還を求めた。
 
 (関連) 2009年2月4日ブログ
    ⇒ ◆行政委員の月額報酬は違法/支出差し止めを命じた大津地裁判決/日本中、同じ状態
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                     (転載、転用ご随意に)
 ● 住民監査請求本文、印刷用PDF 4ページ 168KB
 ● 住民監査請求本文、テキスト・データ 10KB

 ● 第1号証 岐阜県行政委員会の特徴や状況 印刷用PDF 1ページ 60KB

 ● 第2号証 行政委員会の執務実績と委員一人1回の日当額、支給総額及び返還すべき不当利得額の集計表 印刷用PDF 2ページ 53KB

岐阜県行政委員の高額な月額報酬の是正と
不当利得分の返還に関する住民監査請求 


第1 措置請求
1. 概要
 行政委員は、首長が任命する専門家である。委員は、議会の同意等を経た上で選任される。

行政委員会は、政治的中立性を確保する観点から、長の指揮監督を受けない。なぜなら、権限が執行機関に集中して行政の公正さが損なわれることを防ぐため、行政委員会制度を設けているからだ。

委員は非常勤である。委員への報酬は、岐阜県各種委員等給与条例(「本件条例」という)に基づいて支給されている。本件条例第1条及び別表に定めるところの、特別職である非常勤の上記委員会の委員の給与は、月額報酬を支給すると定めているが、この規定は、以下に述べるとおり、地方自治法203 条の2第2 項に違反して無効である。

実態の調査に関して、ある政令市の場合、監査委員、人事委員会、選挙管理委員会の会議の1 回の所要時間は大部分が1 時間以内であったという。このように、一回ずつの会議は極めて短時間、簡略な場合が多く、相対的に常軌を逸した高額な日当となっている。

ごく短時間であろう会議のための日当(報酬は)1会議あたり10万円から19万円である。
 よって、
(1) 知事らに対し、本件各委員への月額報酬支出を差止めること、

(2) 一人1回の会議で2万円を超えて支給された分は不当利得というべきであるから、各委員はそれぞれの受領分を県に返還すべきである。すなわち、過去6年分の支給総額5億0562万円のうち、不当利得額というべき4億3310万円の返還をすべきことを各委員に、

(3) もしくは各委員に不当利得額4億3310万円を返還請求すべきであると知事らに、

以上を勧告することを監査委員に請求する。

2. 条例と会議の実態や支出の現況
(1)  普通地方公共団体の委員会は、法律の定めるところにより、法令又は普通地方公共団体の条例若しくは規則に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則その他の規程を定めることができる(地方自治法第138条の4第2項)。行政委員会は、その権限に属する事務の一部を、長と協議して、長の補助機関等に委任又は補助執行させることができる(法180条の7)。

行政委員会と長が協議し職員を融通する方法としては、兼職・事務従事・充て職がある。特に事務量が多く、専任職員を必要とする委員会では行政部局からの出向の形を取る。このように、委員会の職務の大部分や実務は「職員」が遂行しているから、委員らの仕事は少ない。
なお、行政委員会の趣旨や定例会等開催実績は岐阜県も十二分に把握している(第1号証)。

(2) 本件条例第1条は、「この条例は、次の各号に掲げる者に対する報酬及び費用弁償又は給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法を定めることを目的とする。 一 執行機関である委員会の委員及び監査委員」とし、別表において「1号委員」として規定している。

 表-1  具体的な会議の日数などの状況の抜粋 (詳しくは第2号証)
         (略/上記のリンク先を)

 3. 違法性
(1)  地方自治法203条の2第1項は、「普通地方公共団体は、その委員会の委員、非常勤の監査委員その他の委員、自治紛争処理委員、審査会、審議会、及び調査会等の委員その他の構成員、専門委員、投票管理者、開票管理者、選挙長、投票立会人、開票立会人及び選挙立会人その他普通地方公共団体の非常勤の職員(短時間勤務職員を除く。)に対し、報酬を支給しなければならない。」と規定し、同条2 項は、「前項の職員に対する報酬は、その勤務日数に応じてこれを支給する。ただし、条例で特別の定めをした場合は、この限りでない。」と規定する。

上記地方自治法203条の2第2項本文は、非常勤の職員に対する報酬は、生活給付としての性格を有さず、純然たる勤務に対する反対給付としての性格のみを有するから、勤務量、具体的には勤務日数に応じてこれを支給すべきとしたものである。

そして、同項ただし書は、勤務の実態がほとんど常勤の職員と異ならず、常勤の職員と同様に月額ないし年額をもって支給することが合理的である場合や、勤務日数の実態を把握することが困難であり、月額等による以外に支給方法がない場合などの特別な場合について、条例の特別な定めにより、月額あるいは年額による報酬の支給を可能にしたものである。

(2) 普通地方公共団体は、法第203条の2第1項に所定の非常勤の職員に対しても、特別な事情がある場合には、同条第2項本文の例外として同項ただし書に基づき、条例で特別の定めをすることにより、勤務日数によらない報酬を支給することができるとされているが、例外的な扱いはその勤務実態が常勤の職員と異ならないといえる場合に限られるべきである。

普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて条例を制定することができるにとどまるから(法第14条第1項)、議会の制定した条例が上記のような法第203条の2第2項の趣旨に反するときには、当該条例は法令に違反するものとして、その効力を有しないといわなければならない。(大津地裁平成21年1月22日判決)

結局、本件条例の月額の規定は法203 条の2第2 項に違反して無効である。

(3) なお、内水面漁場管理委員会は、日額であり、会長1万5千円、その他委員1万3千円と規定されている。すなわち、県や県議会は、法令上は「日額」という制度であることを十二分に認識していたにもかかわらず、本件で指摘する委員らには「月額」を規定し、委員らも十二分にこれを認識したう上で、常軌を逸した高額な報酬を受領し続けたものである。
 以上、内水面漁場管理委員会については「日額」であるので本件住民監査請求の対象としない。

(4) 法第180条の5第5項で、普通地方公共団体の委員会の委員又は委員は、特別の定めがあるものを除くほか、非常勤とする旨が規定されており、非常勤の職員に対する報酬については「その勤務日数に応じて支給する」と規定されている。

(5) 法第2条第16項は、「地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない 」とし、同17項は「前項の規定に違反して行った地方公共団体の行為は、これを無効とする」としている。

(6) したがって、本件委員に対し、勤務日数によらないで月額報酬を支給することとした本件条例は、地方自治法の各規定の趣旨に反しその効力を有しないのであり、本件公金支出は、法第204条の2の規定に反し、違法であって、無効である。

4. 岐阜県の損害
本来、勤務実績に応じた日額での支給が法令の主旨であり、本件条例の規定は違法であって無効であるから、「本件条例が根拠である」として支出された委員の報酬は本来岐阜県の負担すべきものではない。全額が損害であるとの考え方もあり得るが、本件請求では、日額で支給した場合を超えた部分の差額相当額は、「委員の不当利得」であると主張する。この不当利得分は、結果として県に損害を与えている。

5. 本件請求人が監査委員に求めること
(1) 差し止め請求の勧告 
知事らに対し、本件委員に対して月額報酬支出をしてはならない(差止め)と勧告すること。

(2) 受給した相手方に対する不当利得の返還請求の勧告
 県民目線あるいは社会通念上、一人1回の会議あたりその報酬は「日額1万円」程度で十分というべきである。が、関係者の体面などに配慮し、この請求では、あえて控えめにして、「一人1回の会議で2万円」を超えて支給された分は不当利得というべきである。

この前提に立ち、この基準、つまり一人1回の会議で2万円を超えて支給された分は法律上の根拠がないから、「不当利得」というべきである。過去のどこまで返還すべきとするかであるが、本件請求においては、過去6年分の不当利得額の返還を請求すべきであるとする。
明細は第2号証に示すが、合計は以下である。

表-2 委員の執務状況、日当額、支給総額、返還すべき不当利得額の集計(詳しくは第2号証)

   (略/上記のリンク先を)

 よって、委員らに、各委員としてのそれぞれの受領した上記の不当利得分を速やかに返還するよう勧告すること。

※ 民法第703条 (不当利得の返還義務)「法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(「受益者」という)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。 」

(3) 知事らに対して返還請求することの勧告 
前項の不当利得分相当につき、知事あるいは他に権限がある者に、「速やかに、各委員に返還請求する」ように勧告すること。

6. 岐阜県の財政の逼迫
 岐阜県の財政の困窮は著しい。職員給与等の削減を行っても足りず、県民に直接大きな影響を与える各種施策の費用の削減も実施する事態である。本件のような常識を逸した高額な手当てはただちに廃止し、これ以上の損害を生じさせないために違法な支出を差し止めるとともに、過去の支給分は速やかに返還して県の財政再建に資するべきである。  

第2 請求者 「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」&「市民オンブズマン・ぎふ」の呼びかけに賛同した県民
          寺町知正 ほか104名

 以上、法第242条第1項により、事実証明書を添えて、必要な措置を請求します。
                             2010年2月12日
岐阜県監査委員 各位

          別紙事実証明書目録
第1号証 岐阜県行政委員会の特徴や状況 
第2号証 行政委員会の執務実績と委員一人1回の日当額、支給総額及び返還すべき不当利得額の集計表          
                 以上

 ●なお、今回の住民監査請求は県民の皆さんに呼びかけて、応えた104人で請求。
  その呼びかけ資料は↓
 ★ 住民監査請求の呼びかけ 印刷用PDF 90KB
 
 ★ 岐阜県の行政委員の報酬や会議の状況 PDF 57KB

 ★ 住民監査請求の署名用紙 印刷用PDF 89KB



 ● 2010年2月13日の報道記事  印刷用PDF 2ページ 310KB

 ●「県の非常勤委員 報酬高い」
    朝日 2010年02月13日
◆返還求め監査請求
 県の非常勤の行政委員の報酬が高すぎるとして、市民団体「くらし・しぜん・いのち岐阜県民ネットワーク」(代表・寺町知正山県市議)が12日、月額報酬の支払いの差し止めと、報酬4億3千万円の返還を求める住民監査請求書を県に提出した。寺町代表は「月額制は常軌を逸した高額。日額制に変更するよう求めていきたい」としている。

 請求したのは寺町氏ら105人で、人事、教育、選挙管理など6委員会と監査委員に所属する委員の報酬が対象。請求によると、2004~09度年の6年間で年に12~36回の会議があり、計5億562万円が支払われた。会議1回当たりで委員1人に支払われた報酬は、6万7千~19万円となる計算だという。

 寺町代表は「社会通念上許されない高額」と指摘。会議1回の報酬は最高で2万円が限度とし、それを超えて支給された4億3310万円を不当利益として返還を求めた。

 地方自治法では、委員の報酬は「勤務日数に応じて支給」と定めているが、「条例で特別の定めをした場合はこの限りでない」と例外規定がある。県の場合、条例で委員の報酬を月額10万~23万5千円としている。月に1日も勤務しなかった場合は支給されない。


 ●住民監査請求:山県市議らが 県行政委員「非常勤の月額報酬過大」 /岐阜
        毎日新聞 2010年2月13日
 非常勤でありながら月ごとに一定額を支払っている県の行政委員の報酬について、寺町知正・山県市議ら105人が12日、過大な報酬支払いは地方自治法に反するとして、今後は月額制で支出させない措置をとるよう、住民監査請求を行った。

 県人事課によると、県には選挙管理、収用、労働など8の行政委員会があり、委員はいずれも非常勤。内水面漁業管理委員会だけが日額制。同委員会を除く7委員会の報酬は月額9万3000~21万8550円。
 報酬額は県の「各種委員等給与条例」で定められ、財政難で県職員の給与を削減した今年度から、県幹部と同様に月額7%を削減している。

 請求申し立てによると、04~09年の各委員の会議日数は、教育委員会83回▽選挙管理委員会84回▽人事委員会121回▽公安委員会206回▽監査委員104回▽労働委員会74回▽収用委員会72回。日数が少なく、実際の勤務量と照らし合わせると、平均日当は過大になると指摘。知事らに対し、月額制支給の取りやめを求めたほか、1日の会議で2万円を超えた支出は不当利得だとして、過去6年間の不当利得分の返還を求めている。

 寺町市議は「会議の数を考えると高額だ。財政難というなら、速やかに修正してほしい」と主張している。
 行政委員報酬を巡っては、大津地裁が昨年1月、滋賀県の月額制を地方自治法違反と判断した。【山田尚弘】


●非常勤行政委員の報酬、日当制に…静岡県
     2010年2月8日23時38分 読売新聞
 静岡県は新年度から、非常勤の行政委員の報酬をすべて月額制から日当制に切り替える。

 年間数日しか勤務しない委員もいるためで、報酬総額はほぼ半減され、年間約6000万円の歳出抑制につながる。

 県によると、非常勤委員への日当制の全面導入は都道府県で全国初となる。県によると、9行政委員の報酬は現在すべて月額制で、66人いる非常勤委員の報酬は月額5万9000~25万円。これを原則1日3万5400円とすることで、年間活動日数が平均65日と最多の公安委員で月約19万円、3日程度の内水面漁場管理委員は月1万円以下となる。監査、人事の常勤委員は月額制のままとする。

●住民訴訟:非常勤の県行政委「月額報酬は違法」 市民オンブズ、差し止め提訴 /山形
  毎日新聞 2010年1月16日 非常勤の県の行政委員の報酬が月額なのは、勤務日数に応じた報酬を定めた地方自治法違反だとして、市民オンブズマン県会議(外塚功・舟越範夫代表)は15日、行政3委員の月額での支払い差し止めを求める住民訴訟を山形地裁に起こした。

 訴状によるとオンブズ側は、選挙管理、教育、収用の3委員には08年度、月額で6万1500~19万2000円が支払われたが、会議は年6~16回で、時給に換算すると9万~14万円になると主張。勤務日数や実態にそぐわず、地方自治法違反だと主張している。

 オンブズ側は昨年10月、月額での支払い差し止めを求め県監査委員に住民監査請求したが、監査委員は昨年12月、請求を却下した。
 行政委員の報酬を巡っては、大津地裁が昨年1月「(月額制の)滋賀県条例は地方自治法違反」と判決。滋賀県は控訴したが、北海道や神奈川など全国8道府県で見直しの動きがある。【浅妻博之】

●市民団体の訴え却下 徳島県の委員報酬訴訟 徳島地裁
      サンケイ 2010.1.15
 徳島県が行政委員会の委員に月額制で報酬を支払うことに反対する市民団体メンバーが、日額制に条例改正しないことの違法確認を求めた訴訟の判決で、徳島地裁は15日、訴えが不適法だとして却下した。

 判決理由で黒野功久裁判長は「条例改正の権限は議会にあり、知事を相手取った訴訟は不適法」と判断した。

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 明日投開票の「長崎知事選」。
 「民主が苦戦 政権交代象徴の地で 有権者落胆『自民と同じ』」などと報道されている。
 民主党は昨年の衆院選で長崎県内の全4小選挙区を制したにもかかわらず。

 民主党は、「かなり大差で敗れるなら重く受け止める必要はあるが、いい勝負はできている」、
 「負けても小差なら問題ない」と強調しているという。

 ところで、その逆風は東京の町田市長選でも吹いている。

 「人口42万人の県庁所在地なみの規模の町田市は菅直人副総理・財務相のグループの強い地域だ。4年前の同市長選選では偽メール事件の余波で民主推薦候補が敗北した。『今回も最悪のタイミング』との弱音も漏れる。」
 「地方選で連敗すれば、スキャンダルを抱える鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長への党内の不満が表面化する恐れもある。」

 という報道もある。
 鳩山・小沢の両スキャンダルで地方が重大な影響を受ければ、政権の運営にも波及。

 ところで、昨日、話をした経営者は「自民党もだらしないけど、民主党もだらしない」と呆れていた。
 この種の思いは、国民の多くに通じているのだろう。

 (関連) 2月16日ブログ
     ⇒ ◆長崎知事選は自公候補リード、という / 「福田衣里子が握る『小沢の命運』」

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● 注目の長崎県知事選挙 「政治とカネ」の影響顕著

データ・マックス 2010年02月19日
 小沢民主党幹事長が、資金管理団体「陸山会」の土地購入にからむ政治資金規正法事件で不起訴になり、鳩山首相も国会で「偽装献金」を追及されるなか、長崎県知事選挙の結果に注目が集まっている。

 任期満了にともなう長崎県知事選挙は、今月4日に告示され7人が立候補。21日の投・開票日を目指し激戦を展開している。17、18の両日、長崎県内で知事選取材を行ったが、各陣営の意気込みをよそに、県民の反応はいまひとつ。

 昨年8月の総選挙時のような熱気は感じられない。しかし、「政治とカネ」の問題で厳しい視線を向けられる民主党にとっては、この夏の参院選を占う重要な戦いとなっている。

 選挙戦は、事実上、元県副知事の中村法道候補と、民主党推薦で元農林水産省改革推進室長の橋本剛候補の一騎打ちとなっている。

 中村候補の陣営幹部は「自分たちの知事は自分たちで作る。(民主党のように)知事候補を中央で作るのはおかしいし、政党が決めた候補に乗ることはない。民主党は『脱官僚』『地方主権』と言ってきたのに、全く反対のことをやっている」としたうえで「農政連や商工関係など34団体で立ち上げた選挙母体は46団体になった。

 自民党や公明党もその中のひとつ。新幹線など様々な課題を抱える中、『自分たちの知事は自分たちで作る』という訴えが浸透してきた」と語る。

 一方、民主党の推薦を受けた橋本候補の陣営は「中村陣営の選挙では、金子(原二郎・現知事)後援会がフル回転している。停滞する長崎県の状況を変えるには、新しい人材、新しい手法が必要だ。従来型の県政運営ではもうやっていけない。

 幸い、民主党所属の8人の県選出国会議員が最高の候補者を見つけてくれた。党や連合長崎、そして陣営がフル回転で票の上積みを図っていく。フレッシュなリーダーの下、県の再生を実現したい」とコメントした。
 
 戦いは中村候補と橋本候補の接戦とされてきたが、ここに来て中村陣営の組織力が目立ちはじめた模様。同候補が卒業した島原高校や長崎大学のOB有志らが活発に動くと同時に、正式推薦を控え、裏に回った自民・公明がラストスパートに入っている。

民主党にとって「政治とカネ」の問題が逆風になっていることは明らかで、この点については各陣営が認めるところだ。推薦候補が敗れた場合、小沢幹事長の政治責任を問う声が上がる可能性は否定できない。

 同選挙は21日に行われ、即日開票される。

●【特報】長崎知事選異変 民主が苦戦 政権交代象徴の地で 有権者落胆『自民と同じ』
     東京 2010年2月19日
 参院選の前哨戦として注目の長崎県知事選が21日に投開票される。鳩山内閣の支持率低下を反映するように、伝えられるのは民主党候補の苦戦だ。政権交代の追い風に乗って来た民主党、ここで一敗地にまみれれば「やはり小沢ショックか」と失速イメージは免れない。逆に「江戸の敵を長崎で」と自民党の宿願はなるのか。現地から報告。 (鈴木伸幸、岩岡千景)
【こちらは記事の前文です】

●「政治とカネ」が影=長崎知事選を注視-与野党
      時事 2010/02/16-21:50
 21日投開票の長崎県知事選の行方を与野党が注視している。小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の政治資金規正法違反事件後、与野党対決となった初の大型地方選挙で、夏の参院選の前哨戦とも位置付けられているためだ。

 特に民主党にとっては小沢氏と鳩山由紀夫首相の政治資金問題が影を落としており、結果次第では小沢氏の求心力低下につながる可能性もある。

 「かなり大差で敗れるなら重く受け止める必要はあるが、いい勝負はできている」。民主党の高嶋良充参院幹事長は16日の記者会見で、負けても小差なら問題ないと強調した。

 知事選は民主、社民、国民新3党が推薦する橋本剛氏と、自民、公明両党が支援する中村法道氏の事実上の一騎打ち。民主党は昨年の衆院選で長崎県内の全4小選挙区を制しており、知事選も「本来なら確実に勝てる選挙」(党幹部)とみていた。それだけに、敗北の可能性にも言及して予防線を張った高嶋氏の発言は異例と言える。


 民主党は、首相と小沢氏の「政治とカネ」の問題で漂う沈滞ムードを、知事選の「勝利」で振り払いたい考え。小沢氏は既に告示前に現地入りしており、告示後は、前原誠司国土交通相や輿石東参院議員会長ら閣僚・党幹部が相次いで訪れた。前原氏らは県内の自治体首長から直接要望を聞く場を設け、政権政党をアピールしている。

 ただ、首相の長崎入りは見送られる見通しだ。一時は13日の応援が検討されたものの、首相は15日、記者団に「知事選に入る日程は考えていない」と否定的な考えを示した。接戦が伝えられる上、首相自身が偽装献金問題の渦中にいるため、「地元も首相側も、置かれている状況を考慮した」(政府関係者)という。

 一方、自民党は反転攻勢への足掛かりをつかもうと懸命だ。

 谷垣禎一総裁は16日の党役員連絡会で「さらに皆さんの力を発揮してほしい」と訴え、最終盤に向け引き締めを図った。党本部は地元の要請に基づき、小池百合子元防衛相や小泉進次郎衆院議員ら知名度の高い応援弁士を投入し、無党派層の取り込みを狙う。集会や街頭での演説では、「首相は脱税王」「鳩山政権は小沢独裁」などと政府・民主党の「ツートップ」批判を積極展開している。

 ◇長崎県知事選立候補者(届け出順)
橋本  剛 40 元農水省室長 無新
深町 孝郎 67 元党県委員長 無新
中村 法道 59 前副知事   無新
押渕 礼子 71 前県議    無新
大仁田 厚 52 元参院議員  無新
松下 満幸 62 元会社員   無新
山田 正彦 44 会社役員   無新

●【政治】長崎知事選 21日投開票 『政治とカネ』影響は
      東京 2010年2月19日
 小沢一郎民主党幹事長らの「政治とカネ」問題がくすぶる中、二十一日投開票の長崎県知事選が熱を帯びている。小沢氏の資金管理団体による政治資金規正法違反事件が影を落とし、結果次第では夏の参院選や、民主党内での小沢氏の求心力にも影響しそうだ。

 金子原二郎知事の引退に伴う同知事選には、無所属新人七人が立候補する混戦。民主党など推薦の元農林水産省室長橋本剛氏と、自民党が支援する前副知事中村法道氏による事実上の一騎打ちの構図だ。

 地方選挙ではあるが、鳩山政権を揺るがす「政治とカネ」問題が重くのしかかる。各種世論調査で小沢氏続投への批判が高まる中で、党内の最大の関心事は、これらが夏の参院選に及ぼす影響だ。同知事選に勝てば、そんな不安もひとまずぬぐい去ることができる。輿石東参院議員会長は十八日の記者会見で「必勝に全力を尽くす」と訴えた。

 逆に、負ければ参院選での単独過半数獲得という目標が揺らぎ、くすぶっていた小沢氏責任論が再燃しかねない。党内では「勝てる選挙で負けたら政権に与える影響は強いが、今回は追いつく選挙」(高嶋良充参院幹事長)と、予防線を張るかのような発言も目立つ。

 一方、自民党は、党勢回復の糸口として期待。昨年の衆院選では同県内の四小選挙区で民主党に全敗したが、今回は十分勝機はあるとみている。谷垣禎一総裁は先の役員連絡会で「全力を挙げてバックアップする。力を発揮してほしい」と指示した。

 実際、知事選の結果が国政に影響したケースは珍しくない。

 昨年三月の千葉県知事選では民主党など推薦の新人が敗北。西松建設巨額献金事件の影響も指摘され、小沢氏は五月に党代表を辞任した。同七月の静岡県知事選では、民主党など推薦の新人が自民党など推薦の新人を破り、衆院選での政権交代に弾みをつけた。

 二十一日には、長崎県知事選と同様に与野党対決型となる東京都町田市長選も投開票される。都市部の民意を占う地方選として注目されている。

●民主支持32%、自民25% 知事選 本社情勢調査
       2010年2月16日 読売新聞
 読売新聞社が12~14日に実施した知事選(21日投開票)の世論調査の結果では、九州新幹線長崎(西九州)ルート建設など大型事業に反対する意見が賛成を上回った。

一方、こうした事業を推進してきた金子知事の県政運営に対しては、評価する声が多かった。

 民主支持は32%で、自民支持は25%。選挙区別では、長崎1区で民主支持が自民支持を13ポイント上回ったが、長崎4区では2ポイント差だった。女性の自民支持は27%で、民主支持を1ポイント上回っていた。年代別では、70歳以上で自民支持が多かった。

 3期12年の金子県政に対して、「大いに評価する」と「多少は評価する」を合わせると、60%を超えた。

 金子知事の下で副知事を務めた中村氏の支持層では、80%弱が評価。一方、橋本氏の支持層では50%強の評価にとどまった。地域別では、長崎1区の長崎市で「あまり評価しない」「全く評価しない」が合わせて50%弱と最も高かった。

 2008年に着工した長崎ルート建設には、「反対」と回答したのが60%で、「賛成」の30%を大きく上回った。地域別では、整備区間となっている諫早市で「反対」が69%に上っているのが目立った。

 また、基本的に建設推進の立場を取る橋本氏の支持層では、「賛成」が26%にとどまっていた。同じく同ルートの必要性を訴える中村氏の支持層では、「賛成」が37%で候補者別では最も高かった。

 諫早湾干拓事業の開門調査の是非に関しては、「賛成」が40%で「反対」が33%。開門した場合、少なからず影響を受ける農林水産業では44%が「反対」と回答した。

 県は開門反対の立場で、同事業を担当する県農林部長を務めた中村氏の支持層では、41%が「反対」だった。

 県庁舎の移転事業は、「反対」が50%に対し「賛成」が32%だった。県は長崎市のJR長崎駅近くの魚市跡地に移転させたい方針だが、同市から遠い長崎4区の市町では「賛成」が29%と最も低く、職業別では農林水産業が25%と最低だった。

 県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダムについては、「賛成」が29%で「反対」が36%だった。

 石木ダムは佐世保市の水不足を解消する目的があり、佐世保市に限っては「賛成」が54%と反対を上回った。支持政党別では、ダム計画の見直しを掲げる民主支持層の46%が「反対」と答えた。

●「政治とカネ」直撃で民主が21日の長崎知事選、町田市長選にやきもき
     サンケイ 2010.2.16 19:57
 「政治とカネ」をめぐる問題が直撃し、民主党が地方選挙で厳しい戦いを余儀なくされている。

21日投開票の長崎県知事選では、民主など与党3党が推薦する候補が、自民、公明両党が支援する候補と激戦を展開中だ。

大都市部の民主党の金城湯池であるはずの東京都町田市長選(21日投開票)も予断を許さない情勢だ。地方選で連敗すれば、スキャンダルを抱える鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長への党内の不満が表面化する恐れもある。

 「政権交代を守るんだ」(高木義明長崎県連代表)
 「そうだ。お互いがんばりましょう」(海江田万里都連会長代行)
 「今、矢面ですけどね」(高木氏)
 15日、国会内の廊下で出くわした長崎と東京の民主党衆院議員が励まし合うひと幕があった。
 「大変厳しい状況です。50音別の電話帳で長崎と佐世保に10人か20人か30人、電話を入れてください」

 16日の民主党代議士会。衆院長崎3区選出の山田正彦農水副大臣が長崎県知事選への協力を求めた。

 民主党は長崎県で衆参両院の選挙区を独占している。「普通なら勝てる」(幹部)はずだが、長崎市など都市部で支持が伸び悩む。小沢氏や鳩山首相の問題で「無党派層にそっぽを向かれた」(中堅)のだ。

 党本部は知名度の高い福田衣里子衆院議員(長崎2区)や赤松広隆農水相ら閣僚を応援に駆り出し、連合組織もフル回転させている。だが自民党も人気の高い小泉進次郎衆院議員らを投入し、勝負の行方はわからない。

 民主党の高嶋良充参院幹事長は16日の記者会見で「どれだけ追いつけるかだ。かなりの大差で敗れたら重く受け止める必要がある」と、予防線を張らざるを得なかった。

 逆風は大都市部の町田市長選でも吹いている。人口42万人の県庁所在地なみの規模の町田市は菅直人副総理・財務相のグループの強い地域だ。4年前の同市長選選では偽メール事件の余波で民主推薦候補が敗北した。「今回も最悪のタイミング」(都連関係者)との弱音も漏れる。

●町田市長選、21日投開票 5人が激しい舌戦
      サンケイ 2010.2.19 19:19
 任期満了に伴う東京都町田市長選は21日に投票が行われ、即日開票される。1期4年にわたり市長を務めた現職に新人4人が挑む構図で、激しい選挙戦を繰り広げている。有権者数は13日現在、34万1132人。

 立候補しているのは新人で政治団体役員、宮本聖士氏(43)▽現職の石阪丈一氏(62)▽新人で共産党公認の党地区役員、古橋良恭氏(48)▽新人で民主、社民、国民新各党と生活者ネットが推薦する元大学教授、秋山哲男氏(61)▽新人で個人タクシー事業者、仲政江氏(58)-の計5氏。

 選挙戦の主な争点は、総事業費約150億円に上る新市庁舎建設の是非や、赤字経営のため地方公営企業法の全部適用が導入され、事業管理者の運営に変わった市民病院のあり方。保育所待機児童ゼロへの取り組みなどでも舌戦が展開されている。

●町田市長選告示 激戦現新5人の争い 市議選には48人立候補
     東京 2010年2月15日
 町田市長選と同市議選(定数三六)が十四日告示された。
 両選挙とも二十一日に投票が行われ、即日開票される。

 市議選も、定数を十二人上回る四十八人が立候補。激しい選挙戦が見込まれる。新旧別では現職二十七人、元職五人、新人十六人。
政党別の内訳では、
 民主十人、自民七人、公明六人、共産五人、ネット二人、
 みんなの党二人、社民一人、無所属十五人。

 十三日現在の有権者数は、三十四万一千百三十二人。 (堂畑圭吾、布施谷航)

◆候補者の第一声(届け出順)
◇住民意見をど真ん中に 宮本氏
 人に優しい政治を実現する。市新庁舎の建設を中止する。地域住民の意見をど真ん中に据えた市政運営を進める。市民税を10%減税し、地域経済の活性化に取り組む。

◇改革推進し元気な街に 石阪氏
 市民に信頼される市政を実現するため、改革をさらに推し進める。町田を元気にしたい。税金を預かり、責任を持って市民のために使う。市職員にこの意識を植え付けたい。

◇市新庁舎の建設中止を 古橋氏
 市新庁舎の建設をストップさせる。暮らしや財政が厳しい中、大型開発により市民の負担を増やすわけにはいかない。市民の暮らし優先の市政に転換していきたい。

◇市民の着想生かしたい 秋山氏
 市民とキャッチボールして政策をつくり上げたい。高齢者が安心して住めるサービスと施設を整備したい。(市政運営では)市民に出してもらったアイデアを生かしたい。

◇心つなげて庶民の政治 仲氏
 政党に任せてはダメです。庶民の政治をみんなで実現しましょう。市民の力を結集してごみを削減し、資源化を進めます。地域の心がつながりあう町田にしたい。

■町田市長選立候補者(届け出順)
◇宮本聖士(みやもときよし) 43 無新 
政治団体役員(元)衆院議員秘書・会社員▽東大
<公約>(1)市民税の10%減税(2)市新庁舎建設の中止(3)小学校給食費の無料化(4)中学三年までと七十五歳以上の医療費無料化(5)企業誘致や雇用、産業振興            

◇石阪丈一(いしざかじょういち) 62 無現<1>
市長(元)横浜市港北区長・横浜市職員▽横浜国大
<公約>(1)保育所待機児童ゼロの実現(2)ごみの資源化促進(3)モノレールなどの新交通システムの整備計画作り(4)コンベンションホールの整備計画策定          

◇古橋良恭(ふるはしよしやす) 48 共新 
党地区常任委員(元)日本民主青年同盟町田地区委員長▽和光大
<公約>(1)市新庁舎建設や大型開発の中止(2)認可保育所、特養ホームを増設し、待機児や入所待ちを解消(3)中学三年までと七十五歳以上の医療費無料化     

◇秋山哲男(あきやまてつお) 61 無新 
日本福祉のまちづくり学会副会長(元)大学教授▽明星大院      =民社国ネ
<公約>(1)市民病院の救急医療の確立(2)施設保育の拡充と子育てセンターの建設実現(3)コミュニティバスの拡充(4)市民力・地域力を生かした市政展開  

◇仲政江(なかまさえ) 58 無新 
個人タクシー事業者▽カリタス女子短大
<公約>(1)町田の緑と環境を守る(2)ごみの資源化推進(3)健康な市民の国民健康保険料を半額化(4)市新庁舎建設の見直し(5)地域通貨のボランティア券導入  

●長崎知事選の世論調査 県関係者も注目
       朝日 2010年02月17日

●若者よ 知事選に関心を 大学生5陣営訪問 ネット通じ報告    西日本 2010年2月19日

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 先日、ある会議のあと、「選挙権がほしいなら帰化すればいい」と話す人物がいて総スカン。

 国でも、そういう人たちがいる。

 政権交代して、外国人に地方参政権を認める法案の提出が指向されていたけれど、参政権推進だった「小沢」への金権批判が高まる中、民主党のトーンダウンが顕著。

 それに、自民党の組織的な反対運動=差別主義や、特定団体の過激な行動もエスカレート。

 ところで、すでに15年も前になった最高裁判決は次のように言う。↓
憲法第8章の地方自治に関する規定は、民主主義社会における地方自治の重要性に鑑み、住民の日常生活に密接な関連を有する公共的事務は、その地方の住民の意思に基づきその区域の地方公共団体が処理するという政治形態を憲法上の制度として保障しようとする趣旨に出たものと解されるから、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方公共団体の公共的事務の処理に反映させるべく、法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない

選挙人名簿不登録処分に対する異議の申出却下決定取消請求事件
最高裁判所 平成5年(行ツ)第163号平成7年2月28日 第3小法廷判決


 なお、この判決を出した当時の最高裁判事の一人の園部氏が『政治的に配慮した』旨を最近述べて、話題になっている。

 数年前、知り合いで著名な弁護士が
   「最高裁というのは政治的な判断をするところ」
 と話していたことを思い出した。
 社会を変えていくためにも、いろんな意味で、分かりやすいこと


 ともかく、いつまでたっても続く、狭いこと好みの排外、排他主義にはへきえき。

(関連) 2010年1月12日のブログ
    ⇒ ◆外国人地方参政権/政府は法案提出へ/自民党は政権脱落後に方針転換し反対に

(関連) 2009年8月24日ブログ
    ⇒ ◆地に落ちた自民党/恥も外聞も無く、誹謗中傷だらけ/政党の公式ページで

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●外国人地方選挙権:自民が反対採択を全国県連に指示
       毎日新聞 2010年2月11日
 自民党の石破茂政調会長は10日、党本部で開かれた全国政調会長会議で、永住外国人への地方選挙権付与などに反対する意見書の採択を地方議会に促すよう各都道府県連に指示した。

 自民系が多数を占める地方議会を足場に鳩山政権を揺さぶる狙いがある。

 石破氏は「多数で何でもできるという民主党政権を一日も長く続けさせてはいけない。怒りの声を地方からも上げてもらうのが肝要だ」と強調した。反対意見書の例として、外国人地方選挙権のほか、陳情窓口の民主党幹事長室への一本化▽子ども手当の地方負担▽農家の戸別所得補償制度--なども示した。【田所柳子】

●外国人の地方選挙権、首相が慎重姿勢
      2010年2月9日20時26分 読売新聞
 鳩山首相は9日の衆院予算委員会で、政府・与党が検討している永住外国人に地方選挙権を付与する法案に関し、国会提出の是非を慎重に判断する立場を示した。

 首相は「政府で考えが一つにまとまっているわけではないし、各党で意見を一致させねばならない。強引に行い過ぎてもいけない話だ」と述べた。一方で、1995年の最高裁判決の傍論をひいたうえで「憲法に抵触する話ではない」と強調した。

 小沢民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で起訴された同党の石川知裕衆院議員への対応については「身の処し方が十分でない、国民の思いと違う、となる時に、党としての判断も当然出てくる」と述べた。

 小沢氏の責任に関しては「小沢一郎個人のイメージが先行している部分もある。丁寧に説明する努力でギャップを埋める必要がある」と、説明責任を果たすよう求めた。そのうえで「国民の『日本の政治を立て直してほしい』との思い(に応じること)もひとつの責任の取り方だ」と述べた。

●クローズアップ2010:揺れる外国人選挙権 自民、地方で抵抗
      毎日新聞 2010年2月17日
 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
 今国会への提出が焦点となっている永住外国人への地方選挙権付与法案が揺れている。地方議会から反対意見書が続出し、今年に入ると、閣僚からも反対・慎重論が目立ち始めた。国内の永住外国人は91万人(08年末)。「(外国人地方選挙権は)憲法上禁止されていない」とした最高裁判決(95年)などをきっかけに、かつて1500を超える地方議会が賛成・推進の意見書を採択したが、政権交代で現実味を増す「外国人選挙権」を巡り思惑が交錯している。【渡辺暢、近藤大介】

 「今は鎖国するわけにいかない」。全国都道府県議会議長会が今月9日、東京都内で開いた「永住外国人の地方参政権についての各政党との意見交換会」。民主党の今野東・参院議員が党方針を説明すると、激しいヤジがわき起こった。

 「帰化しやすい環境を整えればいい」(畠山和純・宮城県議会議長)、「(民主は)マニフェストから選挙権の項目を外していた」(森田英二・高知県議会副議長)など、反対意見が続出した。「(反対論は)純血主義のようだ」と賛成の立場を示したのは、民主系が第1会派を占める三重県議会(三谷哲央議長)のみ。自民系が第1会派を維持している地方議会の実情を象徴する一幕だった。

 「地域主権を掲げながら地方制度を国が一方的に決めるのはおかしい」が反対派の論旨だ。議長会は1月21日、「地方の意見が重視されるべきだ」との特別決議を採択。自民党も今月10日の全国政調会長会議で、地方議会を足場に反対意見書の採択を促すよう各都道府県連に指示、地方と連携して政府・民主党に揺さぶりをかける。

 議長会によると、政権交代前、外国人選挙権について賛成の意見書を採択したのは34都道府県。うち8県が交代後反対に転じた。この動きは今後広がる見通しで、外国人選挙権問題を軸に国政レベルの「民主」対「自民」だけでなく「政府・民主党」対「地方」の構図も浮かぶ。

 一方、選挙権取得を求める在日本大韓民国民団(民団)は、危機感を強める。

 99年に賛成意見書を採択した千葉県議会は昨年12月反対に転じた。民団県本部の金龍雄事務局長は「決めたことをひっくり返すとは理解できない」と話す。自民系議員とも交流が深く、賛成意見書は「自民県議が中心に動いてくれた」との思いがあるからだ。同じく転向した茨城県議会。民団県本部の孫元道副団長は「選挙権を政争の具にしている」とため息をついた。

 国立国会図書館によると、主要先進国のほとんどは外国人の地方選挙権を認めている。

 ◇民主内にも異論
 法案の提出時期や具体的な内容は固まっていない。連立を組む国民新党は「民族感情が間違った形で刺激される危険性」を理由に猛反発している上、民主党内にも異論はくすぶる。小沢一郎幹事長がこだわりを持つ「重要法案」とはいえ、強引な提出は政権に亀裂を生みかねず、身動きが取れないのが実情だ。

 法案は、原則的に日本と外交関係がある国の国籍を持つ人に投票権を与えるとする野党時代の民主案が軸となる見通し。その場合、(1)戦前から日本にいるか、その子孫の在日韓国・朝鮮人ら特別永住者約42万人(ただし、朝鮮籍の人を除く)(2)一般永住者約49万人--の成年者が対象。

 政府・民主党は1月11日の首脳会議で、法案は議員立法でなく政府提案とする方針を確認した。昨年12月の訪韓時、李明博(イミョンバク)大統領に実現への強い意欲を見せた小沢氏は、11日の会議で「今後の日韓関係を考えても、政府が姿勢を示した方がいい」と強調し、鳩山由紀夫首相も同調した。

 小沢氏には、参院選前に法案を成立させ、選挙で民団に民主党を支持してもらう思惑もあるようだ。

 しかし、政府側の動きは鈍い。法案検討を指示された原口一博総務相は「民主主義の基礎にかかわることは行政府がやることか」と議員立法を主張した。民主党幹部は党内の慎重論を背景に「無理に成立を目指せば党がバラバラになる」と懸念する。

 国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は「国民新党が反対するので絶対成立しない」と強硬だ。

 鳩山首相は1月27日、「連立与党でまとまることが最低限必要。簡単な話じゃない」と、発言を後退させた。

==============
 ◆都道府県議会の外国人地方選挙権に関する意見書提出状況◆
政権交代前 後

北海道 ○
青森  ○
岩手  ○
秋田    ×
宮城  ○
山形    ×
福島  ○
東京  ○
神奈川 ○
千葉  ○ ×
茨城  ○ ×
栃木  ○
埼玉    ×
群馬  ○
山梨  ○
長野  ○
新潟    ×
愛知  ○
三重  ○
静岡  ○
岐阜  ○
富山  ○ ×
石川  ○ ×
福井
京都
大阪  ○
兵庫  ○
奈良  ○
和歌山
滋賀  ○
広島  ○
岡山
鳥取  ○
島根  ○ ×
山口
香川  × ×
徳島  ○
高知  ○
愛媛  ○
福岡  ○
大分  ○ ×
佐賀  ○ ×
長崎  ○ ×
宮崎
熊本    ×
鹿児島 ○
沖縄


 ※全国都道府県議会議長会の集計(16日現在)を基に作成。○は賛成、または検討を求める意見書。×は反対、または慎重な審議を求める意見書

●野田財務副大臣「選挙権ほしいなら帰化すればいい」
     朝日 2010年1月30日21時9分
 野田佳彦財務副大臣が30日、愛知県豊田市であった民主党支部の会合で、鳩山政権が提案する方針の永住外国人に地方選挙権を付与する法案について、「選挙権がほしいのだったら、帰化すればいい」と発言した。

 同党愛知県第11区総支部の総会後、支部長の古本伸一郎財務政務官との公開の時局討論会で述べた。野田氏は「世論調査をやると、6割の人は外国人に地方選挙権を認めてもいいと言うが、それに対する厳しいリアクションもある。党内でも(賛否は)半々だ」としたうえで、自らの立場については、「明確に反対だ。外国人が、帰化の手続きを簡略にできるようにすればいい」と話した。

 政府と民主党は今月11日の首脳会議で、法案を今国会に政府案として提出することで合意。しかし、連立を組む国民新党の亀井静香代表が一貫して反対しているほか、民主党内にも根強い慎重論があり、鳩山由紀夫首相は27日、「簡単な話ではない」と、法案提出の見送りもあり得るとの考えを示していた。

 野田氏は「いま、法案を出して、党内をばらばらにする必要はない。政府提案であっても、議員提案であっても、出すべきではない」と述べた。

●「外国人参政権判決は金科玉条ではない」園部元判事の証言要旨
    サンケイ 2010.2.19 00:23
◇ (平成7年の判決の背景には)最高裁としては「国民」だけでなく、永住外国人を含む「住民」に触れなければいけないとの思いがあった。韓国人でも祖国を離れて日本人と一緒に生活し、言葉も覚え税金も納めている。ある特定の地域と非常に密接な関係のある永住者には、非常に制限的に選挙権を与えても悪くはない。地方自治の本旨から見てまったく憲法違反だとは言い切れないとの判断だ。

 韓国や朝鮮から強制連行してきた人たちの恨み辛みが非常にきつい時代ではあった。なだめる意味があった。日本の最高裁は韓国のことを全く考えていないのか、といわれても困る。そこは政治的配慮があった。

 (判決で)はっきりと在日韓国人とは書かなかったが、最高裁判決でそんなこというわけにいかないからだ。ただそういう非常に限られた、歴史的に人間の怨念のこもった部分、そこに光を当てなさいよ、ということを判決理由で言った。たとえそうでも、別の地域に移住してそこで選挙権を与えるかというと、それはとんでもない話だ。そこは本当に制限的にしておかなければならない。

 (一般永住者への付与は)あり得ない。(日本に)移住して10年、20年住んだからといって即、選挙権を与えるということはまったく考えてなかった。

 判決とは怖いもので、独り歩きではないが勝手に人に動かされる。(参政権付与法案の政府提出は)賛成できない。これは国策であり、外交問題であり、国際問題でもある。

 最高裁大法廷で判決を見直すこともできる。それは時代が変わってきているからだ。判決が金科玉条で一切動かせないとは私たちは考えてない。その時その時の最高裁が、日本国民の風潮を十分考えて、見直すことはできる。

◇ 園部(そのべ)逸夫(いつお) 京都大法学部卒。成蹊大教授などを経て平成元年に最高裁判事。11年に退官。現在は弁護士。外務省参与や「皇室典範の見直しに関する有識者会議」座長代理を務める。80歳

●「政治的配慮あった」外国人参政権判決の園部元最高裁判事が衝撃告白
      サンケイ 2010.2.19 00:18
 平成7年の最高裁判決が永住外国人への地方参政権(選挙権)付与に関し、判例拘束力のない「傍論」部分で「憲法上禁止されていない」との判断を示した問題で、判決に加わった園部逸夫元最高裁判事は18日までに産経新聞に対し、「(在日韓国・朝鮮人を)なだめる意味があった。政治的配慮があった」と明言した。

 さらに判決に際し、地方参政権付与の対象者について「(在日韓国・朝鮮人ら)非常に限られた永住者に限定する」ことを想定したとし、民主党などが「一般永住者」にも与えようと検討していることを「ありえない」と批判した。

 園部氏が判決の背景として、「政治的配慮」に言及したことは、最高裁判決の当事者としては極めて異例の発言といえる。

 判決は特別永住者に限らず、経済的基盤を日本に持ち10年以上在留など一定要件を満たせば得られる「一般永住者」についても、参政権を付与する案の根拠とされている。この点について園部氏は「(一般永住者に)選挙権を即、与えることは全然考えていなかった」と語った。同法案を政府提出とすることにも「賛成できない」と表明した。

 判決理由については、「憲法の地方自治の本旨に従って、特定地域と非常に密接な関係のある永住者に、非常に制限的に選挙権を与えることが望ましいと判断した」と証言。歴史的経緯があり、何世代にもわたり日本国内に在留する韓国人、朝鮮人、台湾人に限り、住み続けている地域に限定して地方参政権を付与することは、「全く憲法違反だとは言い切れないという判断だった」という。

 園部氏は当時の判決について「金科玉条で一切動かせないとは考えていない」と述べ、時代の変化に合わせ見直すことも可能だとした。

 ■外国人地方参政権に関する最高裁判決 永住外国人に地方参政権を認めない公選法などの規定は、住民自治を定めた憲法に違反すると、在日韓国人9人が起こした訴訟の上告審で最高裁第3小法廷は平成7年2月、「憲法上、わが国に在留する外国人に対し、選挙の権利を保障したものではない」とした一審判決を支持し、原告の請求を棄却した。

 ただ、判決理由の判例拘束力のない「傍論」部分で「永住外国人に対し、地方レベルの参政権を法律をもって認めることは憲法上禁止されていない」との判断も示し、地方参政権付与推進派を勢いづかせた。

 政治はギャンブルじゃない




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 政権の公約の一つ、子ども手当て。
 これも賛否がある。

 良しとしても、地方自治体にも負担を求めることの是非も問われている。
 「子ども手当て」という政策自体はともかく、財源があやふやで将来にも懸念がある。
 最終的には「既存の児童手当の枠組みなら」ということで落ち着く雰囲気。

 もちろん、「親が使ってしまうのでは」ということは当初から言われている。

 ともかく、各地の自治体の反応を見て、ブログの最後は法律案である
    「議案名:平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案 」

      にリンク、抜粋しておく。

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●子ども手当:地方負担問題 知事、検討会議設置へ /神奈川
         毎日新聞 2010年2月17日
 子ども手当の財源に地方負担が導入された問題で、松沢成文知事は16日の定例会見で、憲法や地方自治の専門家6人による検討会議を設置すると発表した。

 兼子仁・東京都立大名誉教授(行政法)が座長に就く予定。子ども手当のほか、地方自治体の行財政に大きな影響を及ぼす国の政策の問題点や課題を探り、5月末までに結果を松沢知事に報告する。

 県は子ども手当の財源の一部となる児童手当の県負担金として、約200億円を10年度当初予算案に計上している。全額国庫負担を求めてきた松沢知事は、予算の執行について「報告書の内容によって最終判断したい」と述べた。
【木村健二】

●【週刊知事】子ども手当は満額で 神奈川・松沢成文知事
      サンケイ 2010.1.9 21:04
 県民が受ける「子ども手当」は減るのか。はっきりしないまま年を越したが、松沢成文知事は5日の定例会見で、県民や支給事務を担う市町村に「迷惑をかけてはいけない」と、満額支給を明言した。

 財源の地方負担をめぐり、いち早くボイコットを宣言していた松沢知事。政府が現行の児童手当と同額負担を地方に求めたのに対し、先月24日に「来年度予算に計上しない」と断言した。その際、「県だけ子ども手当が少ない可能性が出てくる」と示唆していた。

 しかし、知事に呼応していた市長会や町村会は路線を転換。関係者から「既存の児童手当の枠組みなら、出さざるを得ない」との声も聞かれた。

 松沢知事はボイコットを事実上、撤回したものの、「児童手当の負担は今年限り。来年は住民税の扶養控除廃止による増収分を巻き上げる。法廷で闘えるか検討を行っている」。
国とのバトルは持ち越すようだ。

●子ども手当20町村で「負担せず」 国の方針転換を批判
      2010年2月13日 読売新聞
 子ども手当の地方負担を巡り、国の全額負担を前提に2010年度当初予算案を編成する町村が、県内24町村のうち少なくとも20町村に及ぶことが12日、読売新聞の調べでわかった。県町村会(会長=真塩卓・榛東村長)は同日の定期総会で、国の全額負担を前提に予算案を編成する方向性を改めて確認した。

 子ども手当の支給は、10年度については地方が財源を負担する現行の児童手当制度に上乗せする形で行われるため、「全額国庫負担を掲げていた鳩山政権の方針転換だ」と反発する自治体が相次いでいる。

 そのため、県内の町村の多くは国の全額負担を見込んで予算編成作業を進めている。一方、草津町は「これまで通り、児童手当分の財源を確保する」方針だ。南牧村も同様に自前の財源を充てる。上野村は「児童手当の名目の予算を組む」とし、長野原町は「未定」としている。

 町村会の申し合わせに拘束力はないが、真塩会長は記者団に「反対意見もなく、了承されたものと認識している」と述べ、全町村が足並みをそろえることに期待した。


 町村会は、「子ども手当の国の全額負担」と「八ッ場ダムの建設中止撤回」や「国会議員定数の半減」を決議文に盛り込み、民主党県連に提出した。

●子ども手当を批判…愛媛の市町長
         2010年2月16日 読売新聞
 加戸知事らと愛媛県内の全20市町長が地方行財政などについて意見を交わす「えひめトップミーティング」が15日、県庁で開かれた。

 財源不足に苦しむ各市町長からは、「地方交付税増額は一過性では困る。数年間は継続してもらいたい」(甲岡秀文・鬼北町長)との意見や、鳩山政権が掲げる子ども手当について「ばらまきだ。おそらく地方に大きな無理が来る」(菅良二・今治市長)との批判が出た。

 加戸知事は「民意を得た政権の政策を地方が否定はできないが、地方に大きなしわ寄せがこないよう要望していく」とした。

●松阪市長の発言に戸惑う議会と国 児童手当めぐり
       共同通信・中日 2010年1月7日
 松阪市の山中光茂市長が、政府の子ども手当政策に異議を唱えて、新年度の当初予算案に児童手当を計上しない意向を表明してから一夜明けた6日、市議会や関係省庁の間には、批判や戸惑いが広がった。

 水谷晴夫議長は、国が事前に十分な協議をしないまま、児童手当の地方負担分を維持する方針を明らかにしたことに疑問を呈しつつも、「市の負担は関係法に定められている。当初予算案への対応は個々の議員に委ねられるが、市長は踏み込みすぎているのではないか」と指摘した。

 一方、子ども手当を所管する厚労省は「全国市長会などから協議の場を設けるように申し入れを受けており、説明を尽くそうという段階。現時点で、松阪市長の意向について、何とも答えられない」と困惑を示した。

 総務省によると、市の児童手当の負担は、地方自治法が定める国からの法定受託事務に当たる。市が実施を拒否した場合、罰則規定はないものの、是正を指示できるほか、都道府県が代わりに事務を行う代執行も可能という。 (我那覇圭)

◆「子ども手当」どうなるの?
 全国の自治体ではことし6月から、15歳以下の子ども1人につき毎月1万3000円の手当が支給される予定だが、山中市長の発言通りに松阪市の対応が進めば、同市では市民に給付されない可能性が高い。市長の“ボイコット”に、市民も動揺している。

 7カ月の子どもがいる会社員の高羅雅史さん(25)は「松阪だけ受け取れないのは納得できない。隣町に引っ越そうかと思ってしまう」と肩を落とす。

 雑貨店経営の山中阿貴子さん(49)は「育児にはお金が掛かり、今回のことに母親はがっかりすると思う。市長はもっと市民に説明してほしい」と語気を強めた。

 一方、小学生以下の2児がいる30代の主婦は「政府のお金のばらまきには疑問も感じる。同年代として市長の姿勢を見守りたい」と話した。この主婦以外にも「前からもらっていたお金ではないので、あきらめられる」といった声が子育て中の親から聞かれた。

 同市によると、市役所には6日、子ども手当に関する20件弱の問い合わせが寄せられた。多くが支給の有無に関する質問だった。「何とか手当が受け取れるようにしてほしい」という要望もあったという。 (石原猛)

●児童手当を一転計上へ 松阪市長「不公平感望まぬ」
        中日 2010年1月23日
 国の子ども手当政策に反発し、財源の一部となる児童手当の経費を、新年度当初予算案に盛り込まない方針を表明していた松阪市の山中光茂市長は22日、市役所で会見し、当初の方針から一転、「経費を予算計上する」と述べた。

 方針を変えた理由として、山中市長は「(子ども手当の不支給で)他の自治体と比べて、市民に不公平感が生じるのは望んでいない」と説明し、「地方自治体としての覚悟を見せることができ、国と戦っていく同志も確認した」などと述べた。

 山中市長は「私の発言で、多くの自治体が協働した。国や地方のお金の使い道を市民に考えてもらうこともできた」と強調した。

◆「問題提起できた」 成果を強調
 国の子ども手当政策への反発を抑え、新年度当初予算案に財源の一部となる地方負担の児童手当経費を計上する考えを明らかにした松阪市の山中光茂市長は22日、「私の発言で、市民に国と地方の問題を考えてもらうことができた」と成果を強調した。

 市役所で開いた会見には、通常の倍以上の報道関係者30人が出席。昨年12月の子ども手当“不支給”発言と、現在の姿勢とのぶれをただす質問に、山中市長は「私が最初から予算計上する考えを示していたら、メディアは子ども手当の問題を真剣に取り上げたのだろうか」と述べた。

 一方、繰り返し国や政権与党の民主党のやり方には納得していない考えを表明。「振り上げた拳を降ろしたつもりはない。国の方針に対して、地方自治体が協働できることを確認した。今後も戦っていく」と強調。市民に向けても「子育て環境の整備などまちづくりをするのは市民。皆さんも真剣に自分たちのこととして考えてほしい」と呼び掛けた。

●子ども手当満額「異論」、火消しに躍起の政府
         2010年2月3日12時06分 読売新聞
 子ども手当の2011年度からの満額支給を見直すべきだとの意見が財務省を中心に出始めていることについて2日、政府内で火消しの動きが相次いだ。

 満額支給が困難だとする異論は財務省の野田佳彦、峰崎直樹両副大臣が唱えた。

 鳩山首相は2日夜、「歳出削減に最大の力を傾注すべきで、その先の話はすべきではない。満額支給できるよう努力するのが政府の務めだ」と記者団に述べた。

 菅財務相も1日、野田氏を口頭で注意し、峰崎氏にも同様の対応をとった。

 民主党の最大の支持団体である連合の古賀伸明会長も2日、札幌市での記者会見で、「(民主党)マニフェスト(政権公約)の背骨部分だから、様々な工夫と知恵で努力した方がいい」と指摘した。

 政府としては、10年度の支給を規定する子ども手当法案が今国会で審議入りしてもいない中で、11年度の話をするのは、参院選を控えた時期に得策でないと判断。従来通り、無駄の徹底削減などにより、満額支給に必要な財源約5・5兆円を捻出(ねんしゅつ)すると強調することにしたようだ。

 ただ、政府内では「最初から満額2万6000円ありきではない」(副大臣の一人)との意見がなお出るなど、異論は根強い。政府は財政再建目標などを議論する「中期的な財政運営に関する検討会」を1月25日に設けたばかりだが、「マニフェストを修正し、財政再建を図る布石ではないか」との見方が出ている。


●給食費:「払いたくない」対策、首相「子ども手当充当」 自治体要望に前向き
   毎日新聞 2010年1月31日    
 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
 鳩山由紀夫首相は30日、小中学校の給食費の滞納分を「子ども手当」から充当できるよう地方自治体が求めていることに関し、「そういう仕組みができないか考えたい。簡単にできるかどうかは分からないが、具体的な要望に応えられるような政府でありたい」と述べ、前向きに検討する姿勢を示した。視察先の甲府市内で記者団に語った。

 首相は「長妻昭厚生労働相にどうなっているか聞いてみたい」と述べ、検討を指示する考えも表明した。ただ、政府が29日に国会に提出した子ども手当の法案は、給付金の差し押さえを禁じており、充当には法案の見直しが必要になる。

 首相によると、山梨県知事や市町村長と意見交換した際、「(滞納の)3分の2は経済的理由ではなく、『払いたくないから払わない』みたいな話だ」などと子ども手当からの充当を求める意見が相次いだという。

 全国市長会は27日の会合で、給食費や保育料などの悪質な未納に対応するため相殺できる仕組みの検討を求める緊急決議を採択している。【鈴木一也】

●子ども手当で滞納給食費、10年度は見送り 厚労省方針
        日経 2.01
 厚生労働省は1日、小中学校の給食費の滞納分を子ども手当から差し引く仕組みについて、初年度の2010年度は導入を見送る方向で検討に入った。支給額を月2万6千円に増やす予定の11年度以降に導入できるか検討する。10年度中は地方自治体が給食費の滞納者に支払いを促すことなどで対応する。同省幹部が明らかにした。

 給食費の滞納分を子ども手当から差し引く仕組みの検討は鳩山由紀夫首相が指示していた。政府が今国会に提出した子ども手当法案では、給付金の譲渡や差し押さえなどを禁じている。同法案は3月末までの成立を目指しており、修正は難しいと判断した。(01日 21:01)

●子ども手当:両親いない子にも支給 約5000人、「安心基金」から支出
          毎日新聞 2010年2月4日
 長妻昭厚生労働相は3日の参院本会議での各党代表質問で、児童養護施設などに入っている子供にも「子ども手当」を支給する方針を明らかにした。政府提出法案は支給対象を親などに限定しており、親がいないなどの理由で施設に入所している子には支給されない。

 長妻氏は代替措置として、子育て支援のための「安心子ども基金」を活用して10年度分を賄う考えを示した。松岡徹氏(民主)への答弁。

 支給対象が限定されているのは現行の児童手当を踏襲したため。施設には公費補助があるので、さらに手当を支給すれば「福祉サービスの重複」になるとの考えから取られた措置だ。だが、現状では「社会全体で子供を育てる」との子ども手当の理念にそぐわないとの指摘が出ていた。長妻氏は「11年度以降は、制度のあり方を検討する中で恩恵がいきわたるよう検討する」と述べた。

 厚労省によると、対象の子供は全国約5000人で、必要な予算額は6億5000万円と見込んでいる。【鈴木直】

●子ども手当、23日審議入り提案=与党
      時事 2010/02/17-22:05

  提出回次:第174回 議案種類:閣法 6号
議案名:平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案


    理 由
 次代の社会を担う子どもの健やかな育ちを支援するために、平成二十二年度において、子どもを養育している者すべてに対し、子ども一人につき月額一万三千円の子ども手当を支給する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

   平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案
 (趣旨)
第一条 この法律は、次代の社会を担う子どもの健やかな育ちを支援するために、平成二十二年度における子ども手当の支給について必要な事項を定めるものとする。

 (受給者の責務)
第二条 子ども手当の支給を受けた者は、前条の支給の趣旨にかんがみ、これをその趣旨に従って用いなければならない。

 (定義)
第三条 この法律において「子ども」とは、十五歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者をいう。

2 この法律にいう「父」には、母が子どもを懐胎した当時婚姻の届出をしていないが、その母と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含むものとする。

 (支給要件)
第四条 子ども手当は、次の各号のいずれかに該当する者が日本国内に住所を有するときに支給する。

 一 子どもを監護し、かつ、これと生計を同じくするその父又は母

 二 父母に監護されず又はこれと生計を同じくしない子どもを監護し、かつ、その生計を維持する者

 三 子どもを監護し、かつ、これと生計を同じくするその父又は母であって、父母に監護されず又はこれと生計を同じくしない子どもを監護し、かつ、その生計を維持するもの

2 前項第一号又は第三号の場合において、父及び母が共に当該父及び母の子である子どもを監護し、かつ、これと生計を同じくするときは、当該子どもは、当該父又は母のうちいずれか当該子どもの生計を維持する程度の高い者によって監護され、かつ、これと生計を同じくするものとみなす。

 (子ども手当の額)
第五条 子ども手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、一万三千円に子ども手当の支給要件に該当する者(以下「受給資格者」という。)に係る子どもの数を乗じて得た額とする。

 (認定)
第六条 受給資格者は、子ども手当の支給を受けようとするときは、その受給資格及び子ども手当の額について、住所地の市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の認定を受けなければならない。

2 前項の認定を受けた者が、他の市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域内に住所を変更した場合において、その変更後の期間に係る子ども手当の支給を受けようとするときも、同項と同様とする。

 (支給及び支払)
第七条 市町村長は、前条の認定をした受給資格者に対し、子ども手当を支給する。

2 子ども手当の支給は、受給資格者が・・・・
3 受給資格者が住所を変更した場合又・・・
4 子ども手当は、・・・

 (子ども手当の額の改定)
 (支給の制限)
 (未支払の子ども手当)
 (支払の調整)

 (不正利得の徴収)
第十三条 偽りその他不正の手段により子ども手当の支給を受けた者があるときは、市町村長は、国税徴収の例により、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。

2 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

 (受給権の保護)
第十四条 子ども手当の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。・・・


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 沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題で、与党は17日の「沖縄基地問題検討委員会」で、「各党のそれぞれの案」を出す予定とされていたので気にかけていた。
 しかし、16日午前、「与党の足並みの乱れを露呈することになる」との懸念が出て、延期された。

 違いやズレがあることを承知の連立政権。
 先送りしていても・・・そんな印象もある。

 そんな中、
   「アメリカの上院議員(民主党)が15日、
    東京都内の日本記者クラブで会見。
    移設問題について
    『たくさんの現実的なオプションがありうる』として、
    06年の日米合意以外の解決策の可能性を示唆した。
     同議員は今回、東京と沖縄のほか、
    グアム、北マリアナ連邦のサイパン、テニアンを訪問する。」

 と報道されている。

 国内で打診などされて反発する自治体や、歓迎する旨をあらわす国外のまち、その他、状況を記録しておく。

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●普天間移設:与党視察に戸惑う自治体「負担軽減は理解…」
      毎日新聞 2010年1月31日
米軍普天間飛行場=沖縄県宜野湾市で2009年10月11日、本社機から野田武撮影 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先を巡り、鳩山由紀夫首相は「5月までに具体的な移設先を決定する」と明言し、政府・与党が移設先の検討を進めている。

 すでに与党議員の視察を受けた自治体は「沖縄の負担軽減は理解できる」としつつも「受け入れられない」と、総論賛成・各論反対の反応が目立つ。自衛隊基地がある各自治体にも戸惑いが広がっている。

 沖縄の負担軽減の議論に火を付けたのは、橋下徹・大阪府知事。「沖縄には地上戦で多大な負担をかけた。本州の人間は配慮しなければ」と述べ、関西国際空港などへの受け入れ議論を拒否しない姿勢を見せた。

 全国の米軍専用施設の74%が集中する沖縄の負担軽減については、与党の国会議員らの視察を受けた自治体も理解を示す。海上自衛隊大村航空基地のある長崎県大村市の松本崇市長は「沖縄に基地が集中するのは、一般論として当然おかしい」と語り、米海軍佐世保基地を抱える同県佐世保市の末竹健志副市長も「一応は理解できる」と述べた。

 しかし、政府・与党から正式な打診があった場合の対応は「受け入れられない。すでに基地周辺で騒音問題があり、市民感情を考慮すると考えられない」(松本・大村市長)▽「(受け入れの考えは)今のところない」(末竹・佐世保副市長)といずれも否定的。

 同じく与党議員が視察した佐賀空港のある佐賀県の古川康知事は「今の段階で言うことはない」。山口県岩国市の福田良彦市長は、米海兵隊岩国基地が普天間の空中給油機と厚木基地(神奈川県)の空母艦載機部隊の移転先になっている点に触れ「これ以上は到底容認できない。米軍再編を見直すなら、まず政府が統一的な見解を出すべきだ」と話した。

 鹿児島県の徳之島は、与党議員が25日に打診したばかり。地元3町は反対で一致し「農業立島、エコの島を目指しており、基地は必要ない」と明確に拒否。候補地と一部で報道された離島・馬毛島のある同県西之表市も、移設反対の文書を既に国に送った。

 また、空自や海自の基地がある各自治体も、今後の政府の動きを注視する。宮崎県新富町の土屋良文町長は「国がまず方向性を打ち出してから。ここは反対しており、来ないと思う」。福岡県築上町企画振興課は「米軍訓練の一部移転を受け入れており、さらなる負担は考えていない」と拒否反応が目立つ。

 一方、福岡県芦屋町の波多野茂丸町長は「仮に話があれば、門前払いはしない。議会の意見を聞くほか、住民投票も考えたい」と話し、海上空港である北九州空港がある北九州市の北橋健治市長は「仮定の話には答えようがない。政府から何か提案があるのであれば、その時点でまずは提案を聞かせてもらう」と答えた。【まとめ・井本義親】

  ◇「嘉手納統合案」首長ら反対表明            

 国民新党の下地幹郎政調会長(沖縄1区)は30日、米軍普天間飛行場の嘉手納基地統合案を政府・与党の検討委員会に提案する考えを、嘉手納基地を抱える沖縄市、北谷(ちゃたん)町、嘉手納町の首長と議長に説明した。嘉手納の騒音低減策とセットでの提案だが、首長らは改めて反対を表明した。

 北谷町役場で会談した。下地氏は▽嘉手納基地のF15戦闘機28機を米軍三沢基地に移転▽他基地から嘉手納に来る「外来機」の訓練は大阪府の関西空港で実施--という騒音低減策で地元の理解を得たうえで、普天間を嘉手納に統合すると説明。国民新党として、この案など2案を検討委に提案する意向を示した。もう1案については説明はなかった。

 これに対し、嘉手納町の宮城篤実(とくじつ)町長らは「仮に28機が三沢に移っても、残るF15が訓練するので騒音は変わらない。統合は何があっても受け入れられない」と拒否した。【三森輝久】

●在日米軍再編:普天間移設 大村移設反対、市議会決議へ /長崎
       毎日新聞 2010年2月6日
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として海上自衛隊大村航空基地(大村市)などの名前が挙がっている問題で、大村市議会は5日、議会運営委員会を開き、同市への移設反対決議を12日開催の臨時会に提出することを決めた。

 議会事務局によると、決議文の内容は「市民の代表として移設は受け入れられない」などになるという。今後は各会派で内容を協議して決議文をまとめ、臨時会では可決の見通しという。移設問題については松本崇大村市長も「絶対反対の姿勢だ」と述べている。

 同基地は、鳩山由紀夫首相の私的勉強会で元外務省局長が、陸上自衛隊相浦駐屯地(佐世保市)とともに移設先とする私案を提出したことから移設先として急浮上した。【柳瀬成一郎】

●普天間基地移設問題 サイパンとテニアン島の名前が浮上も否定的な意見聞かれる
       FNNニュース
 普天間基地移設問題で、新たな名前が浮上した。
グアムで、国民新党の下地政調会長は「サイパンとテニアンの両方で、この沖縄の米軍基地の負担をね、お互いの役割を担えるようなことができないだろうかみたいな話をしましたら、知事の方からも『ウエルカムだ』と」と話した。

普天間問題検討委員会が視察先のグアムで名前を挙げたのは、アメリカ自治領、北マリアナ諸島のサイパンとテニアン島だった。
フィティアル知事は、アメリカ政府が認めるならとしたうえで、「移転を受け入れたい」と表明した。

テニアンのデラクルス市長も「歓迎します。米軍が来ることで、島の経済が潤い、テニアンの人々を守ることができる」と語った。
しかし、BSフジのPRIME NEWSで、長島防衛政務官は「私は個人的には、テニアンというのはある種、とんでもない方向だと思っています」と述べた。

また、官邸筋からは「テニアン島って、どこ?」という声や、防衛省幹部からは「はっきり言って何もない。だから海兵隊が行きたがらない。テニアン島は常識的にあり得ない」と、否定的な意見が聞かれた。

またグアムのカマチョ知事は、社民党が主張するグアム移設案について、受け入れは困難との考えを示しており、普天間問題解決への道はまだ難航するとみられる。(02/12 00:53)

●国民新にシュワブ陸上案-普天間移設
      時事 2010/02/14-15:10
 社民党は14日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の新たな移設案として、従来の米領グアムへの移設案に加え、九州北部に5~10年の期限付きで移転する案を17日の沖縄基地問題検討委員会に提示する方向で調整に入った。

 一方、国民新党は米軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)への統合案に加え、米軍キャンプ・シュワブ陸上部(同県名護市)への移設案を提起する方針を固めた。

 両党関係者がそれぞれ明らかにした。ただ、社民党内では、国内の地名を挙げれば支持者の離反を招きかねないとの懸念も根強い。同党は国内への移設案を提示する場合、検討委員の「私案」と位置付ける方針だ。 

 社民党は九州北部について、米海兵隊が遠征時に使う強襲揚陸艦の母港(米海軍佐世保基地)があり、米側の理解も得やすいと判断。具体的には海上自衛隊大村航空基地(長崎県大村市)や佐賀空港(佐賀市)などの活用を想定している。

 ただ、同党はグアムや米自治領北マリアナ諸島のサイパン、テニアン両島への国外移設を最優先で要求。九州に移す場合でも期限を設け、最終的にはグアムなどへの移設を目指す方針だ。

 一方、国民新党が提示する嘉手納統合案とシュワブ陸上案には、地元の強い反対が予想される。このため、同党は大村基地や陸上自衛隊東富士演習場(静岡県御殿場市など)、サイパン、テニアン両島などへの訓練移転も合わせて提案する。

●普天間移設先、暫定シュワブ陸上案「有力な選択肢」 亀井氏
        日経 2010.2.16
 国民新党代表の亀井静香郵政・金融担当相は16日の閣議後の記者会見で、同党が17日の政府・与党の検討委員会に提示する、沖縄の米軍普天間基地の一部機能を暫定的に名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ陸上部に移す案について、「騒音と安全の問題を解決するということで、有力な一つの選択肢ではないか」と述べた。

 一方、社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化相は閣議後の記者会見で、国内の移設先の提示について「党内できちっと議論して最終的に詰めるが、私は国外、グアム、サイパンがベストだと思っている」と述べた。(17:06)

●混迷深まる普天間移設 社民内の意見対立受け各党案提示を先送り
     サンケイ 2010.2.16 20:47
 民主、社民、国民新の与党3党は16日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設先に関する各党案について、予定されていた17日の政府・与党の「沖縄基地問題検討委員会」での提示を先送りすることを決めた。

 候補地提示をめぐって、社民党内で意見対立があったのが主な原因。民主党も候補地名の明示による国会審議への影響を懸念していた。移設問題は、各党の政治的な思惑が絡んでさらに混迷の度合いを深めている。

 「明日は個別の案は出さないほうがいい」

 16日の与党国対委員長会談で、社民党の照屋寛徳国対委員長はこう発言した。国民新党の下地幹郎国対委員長が「17日に案を出すとやってきたのに何で今ごろ…」と疑問を呈したが、民主の山岡賢次国対委員長が「足並みをそろえたほうがいい」と議論を引き取り、提示の延期が決まった。

 これを受けて、3党国対委員長は首相官邸で平野博文官房長官に会い、17日の検討委員会の開催延期を求めた。平野氏は「開催しない理由はない」として、予定通りに検討委は開催されることになったが、3党は案を提示しない方針だ。

 候補地提示については、12日の社民党の党内協議で党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相が「社民が全国に押しつけることになる」と県外候補地の提示に難色を示したのに対して、阿部知子政審会長が「(地名を出さないと)普天間にそのまま残ってしまう」と反論していた。さらに、国民新党がキャンプ・シュワブ陸上部(同県名護市)への移設案を提示するとの話が伝わって、福島氏が猛反発するなど調整が難航していた。

 また、民主党沖縄県連が独自に提案する動きもあった。だが、同党本部は候補地提示による平成22年度予算案審議への悪影響を懸念しており、与党幹部は「各党案の提示は、予算案の衆院通過後になる可能性が高い」としている。このほか、与党内には候補地に九州北部も挙がっているため、21日投票の長崎県知事選への影響を懸念する声も少なくなかった。

 一方、提示先送りについて、鳩山由紀夫首相は16日夜、「与党の中でさまざまなお考えがあった。5月の日程には何ら影響を与えないと思う」と述べ、5月末までに結論を出すという日程には影響がないと強調した。(山田智章)

●在日米軍再編:普天間移設 検討委巡り、迷走 候補案提示「連立揺るがす」
     毎日新聞 2010年2月17日
 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR 政治>
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡り政府・与党の沖縄基地問題検討委員会が17日に開かれるのを前に、与党3党の国対委員長が16日、急きょ検討委の延期を申し入れる混乱があった。

 国民新党が意欲を示すキャンプ・シュワブ陸上部(同県名護市)への移設案に対し、グアム移転を主張する社民党が警戒感を強め、与党3党の不協和音が国会審議に影響するのを恐れたためだ。政府は延期を受け入れなかったが、5月末を移設先の決定期限に設定しながら、いまだに具体案を絞り込めない苦境を映す形になった。【西田進一郎、近藤大介、朝日弘行、横田愛】

 16日、国会内で開かれた与党国対委員長会談。社民党の照屋寛徳氏が17日の検討委について「個別の案は出さない方がいい」と主張し、国民新党の下地幹郎氏を驚かせた。民主党の山岡賢次氏が「国会審議にも影響がある」と引き取り、与党国対として延期を申し入れることになった。

 社民、国民新両党はキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)に移設する現行案への反対では足並みをそろえてきたが、具体案を検討する段になって対立が表面化。下地氏がシュワブ陸上案を提示する構えをみせたのに対し、社民党の福島瑞穂党首が反対を明言していた。

 平野博文官房長官に延期を申し入れた後、照屋氏は記者団に「シュワブ陸上案を巡って福島党首と下地議員との間で場外乱闘をやっているので、しっかり話し合ってほしいということ」と語った。山岡氏も「いきなり各党の意見を出し合うと調整に困難を伴う。連立体制を揺るがすことなく一致団結が重要だ」と強調した。

 ただ、下地氏はシュワブ陸上案のほか、米軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)への統合案を提案する方針について「100%変わることはない」と明言。あくまでグアムなど「国外」をベストとする社民党側には、政府・民主党が国民新党と歩調を合わせるのではないかとの疑心暗鬼も募る。平野氏が今週末の沖縄入りを示唆したことで「国民新党の提案を受けてシュワブ陸上案を打診しに行くのでは」との警戒感も生まれ、照屋氏が延期を働きかけたようだ。

 社民党は、グアム移設に加えて九州など県外の移設先を次善の案として提案するよう主張する照屋氏らと、国外に限定したい福島氏らとの路線対立も抱える。16日夕、照屋氏が座長を務める党内のプロジェクトチームが会合を開いたが、党としての提案内容はまとまらなかった。

 政府内には社民党の抵抗で検討委の作業がさらにずれ込むことへの危機感が広がっている。16日夜、北沢俊美防衛相が東京都内で下地氏とともに社民党の阿部知子政審会長、照屋氏と会談し「一つ一つの障害で物事が後ろにずれるのはよくない」と移設案の早期提示を求めた。これを受け社民党幹部は同日夜、記者団に「(17日の検討委に)考え方を書いた紙を出す」と軌道修正したが、具体的な移設案を示すかは明らかにしなかった。

 平野氏は16日の記者会見で、両党の提案を受けて政府・民主党からも具体案を提示する考えを示した。

 ◇発足2カ月、成果なし
 沖縄基地問題検討委員会は昨年末、普天間問題の決着を今年5月末まで先送りした政府が新たな移設先を検討するために設置した。12月28日の初会合を皮切りに6回会合を重ねてきたが、具体的な移設先の検討作業はまだ手つかずで、「連立離脱カード」を盾に現行案に反対した社民党からは「検討委はダミー。ガス抜きに使ってるだけじゃないか」との声も漏れる。

 検討委は当初、1月末までに移設候補地を募り本格的な検討に入る予定だったが、調整が整わず2月に延期。その後、グアム移設を主張する社民党の意向を受けて急きょグアムを視察した。これに伴って提案時期を17日に設定したが、これもうやむやになりそうだ。

 この間、検討委では在日米軍再編を巡る経過について公表資料や新聞記事に基づき外務、防衛両省の担当者から説明を受けただけ。在沖縄海兵隊の実人数を尋ねると「定数しか分からない」と返ってくるなど、野党扱いを受けた社民党が反発する場面もあった。

●在日米軍再編:普天間移設 「オプションはたくさんある」--ウェッブ氏会見
       毎日新聞 2010年2月16日
 ジム・ウェッブ米上院議員(民主党)が15日、東京都内の日本記者クラブで会見し、米軍普天間飛行場移設問題について「たくさんの現実的なオプションがありうる」と述べ、06年の日米合意以外の解決策の可能性を示唆した。

 同議員は海兵隊員として沖縄に駐留した経験を持ち、軍の計画官として、沖縄の米軍を米領グアムや米自治領北マリアナ連邦テニアンに移転する案を検討したことがあるという。今回、東京と沖縄のほか、グアム、北マリアナ連邦のサイパン、テニアンを訪問する。【杉尾直哉】

●普天間に複数の選択肢、と米上院議員
         2010年2月15日23時40分 読売新聞
 来日中のジム・ウェッブ米上院東アジア太平洋問題小委員長(米民主党)が15日、東京都内で岡田外相、北沢防衛相と相次いで会談し、沖縄県の普天間飛行場移設問題などについて意見交換した。

 外相は「5月までに米政府とも協議した上で結論を出す」とし、防衛相は「最適の解決策を見つけるために全力で努力したい」と理解を求めた。

 これに対しウェッブ議員は「日米関係はいかなる個別問題も克服できるほど強固だ。どんな結論でも両国に望ましいものとなると確信する」と語った。

 これに先立つ東京・内幸町の日本記者クラブでの記者会見では移設先に関し「複数の実際的な選択肢がある」として、現行案以外の移設先を容認する姿勢を示唆したが、外相、防衛相との会談では移設先に関する言及は避けた格好だ。

●鳩山首相、発言「日替わり」 子ども手当・普天間・政治とカネ…
        日経 2.16
 鳩山由紀夫首相の発言の「ぶれ」が収まらない。衆院選マニフェスト(政権公約)の目玉政策では子ども手当を巡る方針が二転三転。沖縄県の米軍普天間基地の移設や「政治とカネ」を巡る問題でも、自らの発言を1日で撤回するなど、政権内の混乱のもととなるケースが目立つ。

 首相は15日、子ども手当に関し記者団に「2011年度は当然、満額をやる」と胸を張った。前日には「無駄を削減する中で余裕ができた分だけでやろう」と指摘。満額にこだわらないとも受け止められる発言だったため、慌てて打ち消した。(07:00)

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 今度の日曜日、21日に投開票の長崎県知事選は内閣の支持率が落ちている中で行われる。

 民主側は何人かの候補を一本化し官僚出身の候補だけ。
 自公は前副知事。
   他に共産ほか合計7人とにぎやか。

 実質与野党対決。
 民主党の推薦候補が敗れたら、続投を決めた小沢一郎サイドは不利とあってか、
   「福田衣里子が握る『小沢の命運』
     長崎知事選で地元にベタ張り」
  とも報道されている。

 しかし、終盤の予測では「自公候補がリード」。
    先週の岐阜市長選じゃないけど、1対1の構図ならわかりやすいけど・・・

 ともかく、最後に逆転できるか・・・

 (追記) 2月20日ブログ
       ⇒◆長崎知事選、町田市長選/民主候補に大逆風/鳩山・小沢のスキャンダル

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長崎県知事選/公式ページ から




●↓ 長崎県知事選挙  2010年02月04日告示  2010年02月21日投票  から ↓


●長崎県知事選7人が届け出 現職引退で新人の混戦へ
       2010/02/04 10:03 【共同通信】
 任期満了に伴う長崎県知事選は4日告示され、いずれも無所属新人の7人が立候補を届け出た。3期で引退する金子原二郎知事の後任の座を争う選挙で、21日に投票、即日開票される。

 届け出たのは、元農林水産省改革推進室長の橋本剛氏(40)=民主、社民、国民新推薦、元共産党県委員長の深町孝郎氏(67)=共産推薦、前副知事の中村法道氏(59)、元県議の押渕礼子氏(71)、元参院議員の大仁田厚氏(52)、元運送会社員の松下満幸氏(62)、会社役員の山田正彦氏(44)。

 金子県政を支えてきた自民党が、金子氏の事実上の後継者である中村氏を全面的に支援するのに対し、民主、社民、国民新各党は橋本氏を推薦。与野党対決の構図を軸として、激しい選挙戦が見込まれる。

●長崎知事選、東氏が出馬断念表明
    2010年1月8日 読売新聞
 知事選(2月4日告示、21日投開票)への立候補を表明していた元ルーマニア大使の東良信氏(61)が7日、長崎市内で記者会見し、出馬の取りやめを正式に発表した。東氏は、民主党が擁立した元農林水産省職員の橋本剛氏(40)を支援する。民主党系の候補が一本化したことで、今後の選挙情勢に影響を与えそうだ。

 東氏は理由について、橋本氏との間で政策合意に至ったためと説明。「複数回にわたり政策を議論し、理解を深めた。長崎を変えるのに、同じ主義主張(の候補)が分裂的に行動するのは不合理。橋本氏とともに長崎を変えていく決意をした」と述べた。

 橋本氏は、東氏が掲げたマニフェストを全面的に取り入れるという。東氏は「自分で(県政を)何とかしたいという感情はあるが、(出馬すると)長崎を変えられる可能性が低くなると考えた。自分の支持者に、自分と橋本氏の思いが同じだと伝えていきたい」と話した。

 会見には、同党県連の渡辺敏勝幹事長が同席。東氏の出馬断念に関し、「非常に心強い。金子県政の流れを変えるという気持ちが、2人の間で一致した結果」と語った。

 一方、これまで立候補の意欲を見せていた同党県議の高比良元氏(57)も同日、本紙の取材に対して「民主党の推薦がないと勝算が見込めない」などとして、出馬しない方針を明らかにした。

 知事選にはほかに、市民団体事務局長の深町孝郎氏(67)(共産推薦)、元参院議員の大仁田厚氏(52)、県議の押渕礼子氏(71)、前副知事の中村法道氏(59)が立候補を表明している。

●選挙:長崎県知事選 21日投開票 政党色薄め、人気者頼み
        
毎日新聞 2010年2月15日 東京朝刊

 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
 21日投開票の長崎県知事選は「政治とカネ」問題で鳩山内閣の支持率が急落する中、与野党対決の構図となり、今夏参院選の前哨戦として注目されている。民主党の推薦候補が敗れれば、続投を決めた小沢一郎幹事長の求心力低下につながる可能性もある。

 昨年の衆院選県内4小選挙区で全敗した自民党は反転攻勢の好機とみるが、政党支持率の上向かない「自民」を前面に出すのには及び腰。互いに政党色を薄めた選挙戦を展開している。【阿部義正、高山祐、木下訓明】

 ■民主
 知事選は4日に告示され、現職の不出馬を受け新人7人が乱立。与党3党が推薦する前農林水産省室長、橋本剛氏(40)と自民、公明の「旧与党」が支援する前副知事、中村法道氏(59)による事実上の一騎打ちの様相となっている。

 「知事が代われば、長崎は変わります」

 10日、長崎市の個人演説会場。民主党の福田衣里子衆院議員(長崎2区)の声が響いた。衆院選で自民重鎮の久間章生氏を破り、政権交代の象徴となった福田氏は、告示前から応援で県内を奔走。「政治とカネ」の逆風を「エリー人気」ではね返す作戦だ。

 民主党は04、07年の参院選でも公認候補が当選し、県内国会議員は独占状態。自民候補に肩入れしてきた金子原二郎知事(65)が不出馬を表明し、「負けるはずのない情勢」に乗って知事選初の独自候補を擁立した。

 だが、告示日の4日に小沢氏が不起訴となったものの逆風はやまず、直後の毎日新聞の全国世論調査で69%が小沢氏の幹事長辞任を求めた。「事業仕分け」で活躍した蓮舫参院議員が7日に佐世保市に入って「長崎で(県政の)仕分けを実現させる」と訴えるなど、知名度の高い議員を送り改革イメージの回復を図る。

 14日には隣の佐賀県選出の原口一博総務相が長崎市で県内自治体の首長らと「地域主権」をテーマに意見交換。ある首長は「出席しないと目立つから顔を出した」と語り、知事選に絡む「締め付け」と受け止めたことを示唆した。

 一方で、鳩山由紀夫首相と小沢氏の長崎入りは固まっていない。敗れた場合の責任論への波及を党執行部が警戒しているためだ。小沢氏は14日、福岡県久留米市で記者団に「今年最初の知事選なので、勝利すれば心理的に勇気づけられる」と語る一方、「国政に直接影響を与えることはない」と予防線を張った。

 ■自民
 自民党は金子氏の不出馬で出遅れ、民主候補への「相乗り」まで模索したが、最終的に金子県政の後継候補として中村氏を擁立した。ただ、中村氏は政党の推薦・支持を受けない「県民党」を掲げ、自民党も所属国会議員や秘書を大量動員する「党営選挙」には乗り出していない。政党色を薄めつつ、アピール力のある著名な議員に絞って応援に投入する手法は民主党と重なる。

 告示前日の3日、小泉純一郎元首相の次男進次郎衆院議員が長崎市で街頭演説し「民主党は衆院選でクリーンさを感じさせたと思うが、今はどうか。皆さんが民主党に求めた姿ですか」と訴えた。12日には「ヒゲの隊長」として知られる元自衛官の佐藤正久参院議員が長崎県大村市の海上自衛隊大村航空基地前に立ち、「民主に『みそぎは終わった』とは言わせない」と強調した。

 今後も、党県連から要請のあった石破茂政調会長、舛添要一前厚生労働相らが長崎入りし、「政治とカネ」問題を中心に民主批判を強める構え。相手の「敵失」頼みの選挙戦が、衆院選大敗から党勢を立て直せていない危機感を映してもいる。

 自主投票で臨む公明党も中村氏への支援に軸足を置いている。

●福田衣里子が握る「小沢の命運」/長崎知事選で地元にベタ張り
        2010年02月13日 掲載
●候補者のタマの悪さを挽回
 民主党のアイドルが奮闘している。今月21日投開票の長崎県知事選のため、福田衣里子衆院議員(長崎2区)が地元でフル回転しているのだ。

「金子知事の不出馬で12年ぶりにトップが代わる注目選挙です。立候補者も7人と乱立。元プロレスラーの大仁田厚まで出馬しています。

 ただ、実質的には民主党が推す元農水省室長の橋本剛氏(40)と、自民党と公明党が支援する前副知事の中村法道氏(59)の一騎打ち。民主党は、告示前から前原国交相や赤松農相、“事業仕分け”で名前を売った蓮舫参院議員といった幹部クラスを投入している。

 中でも集票を期待されているのが、地元で抜群の知名度と人気を誇る福田議員。党からは『国会に出ないで地元にベタ張りしろ』との指示が出されているようです」

 福田本人も今月3日付のブログで<明日からは、いよいよ闘いが始まります>と書き、気合を入れていた。

 それはそうだろう。彼女の踏ん張りは、新知事選びに影響を与えるだけではない。小沢幹事長の命運も左右するのだ。

「民主党は昨年の衆院選で長崎の4つの小選挙区を独占しています。民主VS自公という知事選の構図は、当時と同じ。そんな状況で敗北すれば、小沢幹事長の進退問題に跳ね返ります」(政治評論家・小林吉弥氏)

 世論調査では7割前後が小沢の幹事長辞任を求めているが、これは瞬間風速に過ぎないし、投票行動への影響は未知数。しかし、県知事選は夏の参院選を占う有力な指標になる。そう見る関係者は多く、党内からも「長崎で負ければ、“やはり小沢ではダメだ”となる」との声が出ている。

「長崎での民主党の基礎票はザッと30万票といわれています。対する自民票は20万でガクッと落ちるが、公明票が10万ぐらいあるから、勢力は拮抗している。それだけに小沢周辺はヒヤヒヤでしょう。しかも、民主推薦の橋本候補は評判がイマイチ。元官僚らしからぬ風貌もマイナスです。どうも民主党にはイヤなムードで、最後は“福田頼み”となりそうです」(地元関係者)

 6月に完成する新議員会館の部屋割りで、福田は小沢の斜め前と決まった。見た目や年齢からは想像できないが、彼女もれっきとした小沢ガールズの一員である。親分のピンチを救えるか――。

●参院選へ戦術模索 長崎知事選 国会議員を総動員 民主 保守引きはがし 自民 「新生」アピール
       西日本 2010年2月15日

●自公支援の中村氏が一歩リード 長崎知事選中盤情勢調査
        2010年2月15日16時12分
 21日に投開票される長崎県知事選で、朝日新聞社は13、14の両日、県内の有権者を対象に電話による情勢調査を実施し、取材で得た情報とあわせて中盤情勢を探った。元副知事の中村法道氏が一歩リードし、元農水省改革推進室長の橋本剛氏が激しく追っている。投票態度を明らかにしていない人が4割おり、情勢は変わる可能性もある。

 3期12年務めた金子原二郎知事は引退。事実上の後継候補となる中村氏を、自民、公明が支援している。橋本氏は民主や社民、国民新から推薦を受けている。

 投票態度を明らかにした人を分析すると、中村氏は自民支持層の8割をまとめ、民主支持層の2割、無党派層の4割に食い込んでいる。女性の支持が厚く、年代別では50代以上で他候補をリードしている。橋本氏は民主支持層の支持が6割、無党派層の支持も2割にとどまっている。

 元プロレスラーの大仁田厚氏は無党派層から一定の支持を得ているが、広がりが見られない。元県議の押渕礼子氏、元共産党県委員長の深町孝郎氏らは苦しい。

 情勢調査と同時に実施した世論調査で、知事選の投票先を決める際、民主党の小沢一郎幹事長の政治資金問題を重視するか聞いたところ、「重視する」は42%、「重視しない」46%だった。

     ◇
 調査方法 13、14の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に電話をかける「朝日RDD」方式で、長崎県内の有権者を対象に調査した。世帯用と判明した番号は1485件、有効回答は1011人。回答率68%。

●中村氏と橋本氏競る、長崎知事選で本紙調査
        2010年2月15日 読売新聞
 読売新聞社は21日投開票の長崎県知事選について、世論調査と取材を基に情勢を分析した。自民、公明両党が支援する前同県副知事、中村法道氏と、民主党などが推薦する元農水省改革推進室長、橋本剛氏が競り合い、他の候補者を大きく引き離している。ただ有権者の約2割は態度を決めておらず、情勢は流動的な面もある。

 中村氏は自民支持層の8割弱、公明支持層の9割弱を固めた。無党派層の3割強にも浸透。年齢別では、30代以上の年齢層で支持が厚かった。

 橋本氏は民主支持層の5割強、社民支持層の約7割を固めた。年代別では20歳代の支持が5割に上り、鳩山内閣を「支持する」とした人の5割弱を固めている。

 「鳩山首相や小沢民主党幹事長の『政治とカネ』の問題を投票の判断材料にするか」との質問には、4割強が「する」と回答した。

 調査は12~14日、同県内の有権者を対象に、無作為に作成した番号に電話をかける方法で行った。有権者在住が判明した1604世帯のうち、1008人から回答を得た(回答率63%)。

●中村、橋本両氏が競り合い 与野党対決の長崎知事選
      2010/02/14 18:26 【共同通信】
 任期満了に伴う長崎県知事選(21日投開票)は終盤戦に入り、無所属新人7人のうち自民、公明両党が支援する前副知事の中村法道氏(59)と、民主、社民、国民新各党が推薦する元農林水産省改革推進室長の橋本剛氏(40)が競り合う展開となっている。

 事実上の与野党対決で、民主、自民両党本部が幹部らを相次いで応援に投入。参院選の前哨戦としてだけでなく、民主党の「政治とカネ」問題などに対する反響の強さを測るバロメーターとしても注目されており、結果は今後の政局にも影響を与えそうだ。

 3期で引退する金子原二郎知事の後継といえる中村氏は、県職員として約36年間に培った経験や人脈を生かして、即戦力になると強調。農林漁業などの業界団体もバックアップしており、出身地の島原半島や県北部などの農村部を中心に支持を固めている。

 橋本氏は、若さを前面に掲げて「県政継続は衰退への道。大掃除が必要だ」と改革姿勢を強調。閣僚と一緒に街頭演説を繰り返して政府、与党との連携をアピールし、連合長崎の支援も得て長崎市など都市部での浸透を深めている。

●2010知事選ながさき:意中の候補は誰 4大事業への賛否は? 
        2月15日13時0分配信 毎日新聞
 金子原二郎知事が推進してきた「4大事業」(九州新幹線長崎ルート▽石木ダム建設▽国営諫早湾干拓事業▽県庁舎移転)。21日投開票される知事選を前に、4大事業に対する主な候補の考えを記者会見や公開討論会、アンケートなどを基に改めてまとめた。有権者にとってどの候補が「意中の候補」となるのか。【阿部義正】

 ■長崎新幹線
 3候補が反対、2候補が推進。橋本剛候補(40)は「必要だが、あり方による。将来的にフル規格にしていく可能性があるか、中国の高速鉄道と海路でつなぐことができるかが重要」。一方、深町孝郎候補(67)は「在来線を活用する現計画は新幹線とは言えない。無駄遣い。フル規格はさらに負担が膨らむ」と反対している。

 ■石木ダム建設
 2候補が反対する一方、中村法道候補(59)は「佐世保市の水事情を考えると必要なダム」と推進の立場。また、橋本候補は「反対派と対話ができていないのは問題」、大仁田厚候補(52)は「ダムがいいのか、他の方法がいいのか、もっと比較検討すべきだ」としている。

 ■諫干開門
 開門調査の必要性について深町候補は「裁判の判決でも示されており、ただちに実施すべきだ」と賛成する。一方、3候補は反対し、押渕礼子候補(71)は「干拓地の農業に悪影響が大きい」。また、大仁田候補は「佐賀県の主張も踏まえ、両県民が納得できる回答を出すべきだ」。

 ■県庁舎移転
 いずれの候補も慎重姿勢。押渕候補は「一時凍結。現在地がいいという声が多く、考え直さないといけない」。中村候補は県幹部として移転計画に携わってきたが、「建設ありきではない。県民の意見を聞いた上で対応を決めたい」としている。

 ◆質問
 (1)九州新幹線長崎ルートは推進?
 (2)石木ダム事業は推進?
 (3)諫干の開門調査はした方がいい?
 (4)県庁舎は移転した方がいい?

 ◆主な候補者(届け出順)
 ◇橋本剛候補(40)無新
(1)○
(2)△
(3)×
(4)×
 ◇深町孝郎候補(67)無新
(1)×
(2)×
(3)○
(4)×
 ◇中村法道候補(59)無新
(1)○
(2)○
(3)×
(4)△
 ◇押渕礼子候補(71)無新
(1)×
(2)×
(3)×
(4)×
 ◇大仁田厚候補(52)無新
(1)×
(2)△
(3)△
(4)×

 ※(○は「賛成」、×は「反対」、△は「検討中」)
 知事選ではこのほかに、松下満幸候補(62)=無新=と、山田正彦候補(44)=無新=が立候補している。
〔長崎版〕

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 今年になって、毎週、1泊でどこかへ出張。
        (途中、1回は旅行だけど)

 そんなふうだと、その前後の片付けなどの必要もも含めて、結構バタつくことばかりの毎日。

 加えて、昨日は、最高裁あての上告受理申立理由書を提出する期限日。

     「通知を受け取った日から50日以内に必ず提出しなければならない」
      ことが法律で決まっている。
      最終リミットはその日の夜12時前までに出さなければいけない。

 今回、予想より早く、昨日昼に仕上がって、受付場所である「名古屋高等裁判所」に届けた。

 あとは名古屋の続きの1泊で、「長島温泉」で休養することにした。

   昨日昼前、「ナガシマ」に電話で、希望の部屋を確認したら、1部屋だけ空いていたので、即予約。
    
    長島温泉は「湯あみの島」という広大な露天の温泉があるのだけれど、
    源泉が部屋にも配管されている。
    その内風呂には、「岩風呂」の部屋と洋風の風呂の部屋とがある。

    希望の部屋というのは、「岩風呂」のある部屋。
    しかも、この風呂、2人で入ってもまだまだ余裕がある広さ、大きさの ゆったりした風呂。

 残念なのは、天気が曇り。
 それに、「なはなの里」の「しだれ梅」園はどの木もまだつぼみだった。
 でも、たくさんの「しだれ梅」があり、改めて、日帰りで見に来ようと、そんな思いをもらった。

 ともかく、今日ものんびりして、明日火曜日は水曜日の夕方の裁判の書類作り、
 それに、水曜日からは、議会の各種会議が始まり、そのまま3月の定例会へ入っていく。

 ・・・今日は長島温泉の紹介・・・

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名古屋高裁 (地裁等も含めて) / 14日午後1時半過ぎ


「ナガシマ」での夜の食事 / 14日夜6時半ごろ
  


以下、「ナガシマ」の公式ページから紹介

  ● ホテルナガシマ/公式ページのトップ ↓




 ● なばなの里/公式ページのトップ ↓



  ● 開花スケジュール



●大温泉 湯あみの島TOP ↓

  ● 黒部峡谷の湯 山上の湯




 ● 奥入瀬渓流の湯 滝上の湯



 ● ホテルナガシマ/バイキング料理




  ● 三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島



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 政府には「機密費」といういわば勝手に使えるとされる「公金」がある。
 その額も「何億円」どころではない。

 自民党時代の使い道がわかりかけてきたが、民主党は以前のことは明らかにしないという。
 自分たちが追及されたら困るから、誰しもそう思う。

 実際、民主党の機密費の使い道も不明。
 昨年秋、政権後2ヶ月ですでに1億2千万支出していた・・・
     今までの合計は・・・

 政権にくつと、こうも変わるのか・・・

(関連)  2009年11月6日
    ⇒ ◆外交機密費で検査院を『接待』 、在米大使館で会食 /内閣官房の機密費・民主党は主張を転じて非公開に

  2009年11月22日
    ⇒ ◆官房機密費/麻生政権、負けた衆院選の2日後に2.5億円/民主の非公開方針は >


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自民党時代 ↓
●政府、機密費使途開示せず 情報公開で失望感も
      2010/02/12 19:47 【共同通信】
 政府は12日、首相官邸への上納が過去にあったと認めた外交機密費の使途について、開示しない答弁書を閣議決定した。鈴木宗男衆院議員の質問主意書への答弁書。政権交代後の情報公開に期待する世論の失望感を招きそうだ。

 政府は5日、歴代政府が否定してきた上納を認める答弁書を閣議決定している。

 岡田克也外相は12日の記者会見で、上納理由や使途について「当時の首相や官房長官に聞かないと分からない。私が聞こうとは思っていない」と述べ、実態の解明に消極的な考えを示した。

 質問主意書で鈴木氏は機密費上納に関し(1)外務省での処理項目(2)官邸での処理項目(3)法的根拠―などをただしたが、答弁書は上納の事実以外は回答していない。

 上納問題は2001年の機密費詐欺事件により表面化。当時の森喜朗首相らは上納を否定した。野党だった民主党は不透明な税金の無駄遣いとして、使途公開を要求した。

 公開されている決算書によると、外務省本省の報償費は、01年度に約16億2900万円だったが、翌02年度は約9億7800万円に減少。10年度予算案も9億円にとどまった。機密費詐欺事件後に上納の慣行が無くなり、減額されたようだ。

●近事片々:上納。やくざ社会の話ではない…
        毎日新聞 2010年2月6日
 上納。やくざ社会の話ではない。外交機密費、首相官邸に上納の慣行。「あった」と政府が認める。小紙がこの隠された仕組みをスクープして9年。
    ◇    ◇
 「電話じゃ話せない。霞が関から離れた所で」。午後6時半、内部証言者は待ち合わせの喫茶店に現れると、他の客から離れた席に座り、早口で本題に入ったと記事は伝える。
    ◇    ◇
 「現在はなく、将来もない」と政府。では、公共工事「個所付け」を早口に地元に知らせようと競争する民主議員の姿は何。「現在はなく、将来もない」はずのものではなかったか。
    ◇    ◇
 <冬眠の蛇や見まじきものを見し>      加藤三七子

●機密費「上納」事実上幕引き? 政府、追及に否定的
         日経 2.09
 政府は自民党政権下での外交機密費の首相官邸への「上納」問題について、事実上の幕引きに入ろうとしている。証拠書類がないことを理由に、自民党への調査には踏み込まない見通しだ。深入りしても、成果を得られないとみているためだ。

 「事実関係が分かっていないから、財政法違反かは言及するわけにいかない」。平野博文官房長官は8日の記者会見で、「上納」は予算の目的外使用や流用を禁じる財政法に抵触するとの見方について、明言を避けた。財務省によると、上納が「目的外」でないなら違法にはならない。岡田克也外相は5日の記者会見で、使途については「基本的に(外交用務の)範囲内で使われた」と説明した。(07:00)

●大阪の市民団体が河村前官房長官を背任で告発  小沢問題よりも重大

     日刊ゲンダイ 2010年02月02日 掲載
●東京地検はなぜか消極姿勢
 小沢疑惑よりも、こっちの公金“横領”の方がはるかに重大問題だ。自民党の河村建夫前官房長官が昨年9月、2億5000万円の内閣官房報償費(官房機密費)を引き出したのは背任罪か詐欺罪に当たるとして、大阪市の市民団体「公金の違法な使用をただす会」が1日、東京地検特捜部に告発状を出した。

 この機密費をめぐっては、別の市民団体が昨年10月、使途開示を求める情報公開請求を内閣官房に出したが、詳細は不開示。このため、市民団体は今年1月、処分取り消しを求める訴えを大阪地裁に起こしている。

「市民団体がこの機密費を執拗(しつよう)に問題視するのは当然です。本来は政策推進や調査情報対策などに充てられるカネだが、河村が引き出したのは昨年8月30日の総選挙後で、しかも、それまでは1カ月1億円程度の支出だったのが、たった2週間で2億5000万円を引き出したのです。目的外支出は明らかで、仮に幹部で山分けしていた場合は小沢問題どころではない」(政界事情通)

 原告代理人のひとりで、弁護士の辻公雄氏はこう言う。

「今回の支出は明らかに違法です。野党に転落した自民党が当時、機密費を使う必要性は全くないし、使途を明かさない性格のカネだからといって、“横領”していいはずもない。東京地検は告発状について『検討させてほしい』と言っているが、小沢事件では市民団体の告発をあっさり受理したのだから、こちらも同様に受理して捜査するべき。仮に受理しなければ、不受理を理由に提訴するし、受理しても不起訴や起訴猶予にした場合は検察審査会に不服申し立てするつもりです」
 検察の「恣意(しい)的」な捜査手法が追及されるのも時間の問題だ。

政権交代後の民主党 ↓
●「官房機密費」扱いにブレ、すでに1億2千万支出
       2009年11月19日03時06分 読売新聞
2003年に政府が一部開示した官房機密費の関係書類


平野官房長官 使途を公表せずに済む「官房機密費」(内閣官房報償費)を、鳩山内閣誕生後、平野官房長官が、すでに2回にわたって6000万円ずつ内閣府に請求し、計1億2000万円を小切手で受け取っていたことが18日わかった。

 民主党は野党時代、機密費の使途の公表を求めていたが、平野官房長官は就任直後、機密費の存在を認めないかのような発言をするなど、公表を巡って、わかりにくい発言を続けている。鳩山内閣が最終的にどのような結論を示すのかは、まだ見えない。

 ◆2枚の請求書◆

 政権交代後、官房機密費を管理する内閣府会計課長の手元に、平野官房長官名の請求書が届けられた。日付は9月24日と10月14日で、請求額はいずれも6000万円。請求通りの金額の小切手が官房長官側に振り出された。

 「そんなのあるんですか。全く承知していません」

 平野官房長官は就任翌日の9月17日の記者会見で、機密費の扱いを問われてそう発言をしたが、1週間後には最初の請求をしていたことになる。

 その後、平野官房長官は政権交代の際、河村建夫前官房長官から機密費の引き継ぎを受けたことを認め、今月9日には午前中の会見で「(使途の公開が)いいのかどうか、しっかりと検証したい」と述べた。一方、同日午後には「(公開は)今のところはない。私を信頼していただきたい」と語るなど、発言のたびに見解のぶれを見せている。

 ◆何に使ったのか?◆

 官房機密費は、2001年の外務省の機密費流用事件で、首相が外遊する際、随行員の宿泊費差額や「現地在外公館への心付け」などとして使われたことが判明している。

 平野長官が2度にわたって請求したのも、鳩山首相の訪米(9月21~26日)やタイ訪問(10月23~25日)など外遊が続く時期に重なっていた。外務省は、現在では宿泊費の差額を機密費では補填(ほてん)していないとしているものの、それ以外、歴代内閣の使い方は明らかになっておらず、今回も、機密費が実際に使われたかどうかも含め、はっきりとはわからない。

 ◆機密費公表法案◆

 機密費流用事件が発覚した01年、民主党は「機密費公表法案」を通常国会に提出している。

 支払先や金額を明記した文書を作成し、10~25年後に文書を公表するという内容で、当時、衆院議員として法案をまとめた現ソフトバンク社長室長の嶋聡さん(51)は「与党との議論を促すため、厳しい内容にしたが、複数の幹部から『政権を取った時のことを考えた方がいい』と忠告された」と打ち明ける。

 提出を指示したのは当時の党代表の鳩山首相。その本人は今月5日、「すべてをオープンにすべき筋合いのものとは思っていない」と語り、野党時代とは微妙に異なる見解を示した。

 ◆12億3000万円◆

 政治家のパーティーや餞別(せんべつ)、背広代……。02年4月、官房機密費が与野党の議員のために使われていたことを示す「内部文書」を共産党が明らかにした。当時の小泉政権は同じ4月、「取り扱いに関する基本方針」を策定し、使途を「調査情報対策」などに限定した上で、会計検査院の検査には官房長官が自ら説明することも決めたが、使途の公表には消極的だった。

 官房機密費の額は同年、前年比10%減の14億6165万円になって以来、毎年同額が計上され、うち12億3021万円の支出が官房長官に一任され、毎年ほぼ全額が使われている。

 その使途を官房長官以外が知ることができるのか。

 00年以降、官房副長官を務めた経験がある自民党議員に尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 「機密費の出し入れは副長官でも教えてもらえなかった。首相の女房役である官房長官には、周囲にばれてはいけない付き合いが、やっぱりあるんだよ」



●平野官房長官:機密費1億2000万円請求、認める 使途は明かさず
         毎日新聞 2009年11月19日 
 平野博文官房長官は19日午前の記者会見で、鳩山内閣の発足後、自らの決裁で内閣官房報償費(官房機密費)を6000万円ずつ計2回、内閣府に請求していたことを明らかにした。使途については「私が適切に責任を持って判断する」と述べるにとどめ、実際に使ったかどうかを含め明らかにしなかった。

 官房機密費は09年度予算で約14億円が計上されている。請求は9月24日と10月14日に平野長官名で行われ、計1億2000万円分の小切手が長官側に渡された。官房機密費は過去、国会対策や議員の海外視察の際に餞別(せんべつ)などとして使われたケースがあったが、平野氏は「(これらの使途では)今日まで使っていない」と否定した。

 ただ、実際に支出したかどうかや、具体的な使途などは「必要なことがあれば適切に支出する」と繰り返し、将来的な公表についても「(公表で)情報提供が可能でなくなるなら、国益や政府の諸活動に障害が出る恐れがある。慎重に対応したい」と公表しない考えを改めて強調した。

 民主党は01年、機密費に支払い記録書の作成を義務づけ、機密性に応じて10~25年後に公表させる機密費改革法案を国会に提出した経緯がある。

 毎日新聞が04年の情報公開請求で、自民党政権時代の98年4月から04年1月の機密費関連文書の開示を受けた際は、1回の請求で5000万円を引き出し、毎月2回、計1億円が長官の手元に届く慣行がうかがえる内容だった。【横田愛】

●官房機密費1億2千万円受領 平野官房長官、使途語らず
       朝日 2009年11月19日12時45分
 平野博文官房長官は19日の記者会見で、鳩山政権の発足後、すでに9月と10月の2回にわけて、計1億2千万円の官房報償費(官房機密費)を内閣府に請求し、受け取っていたことを明らかにした。機密費をめぐっては、平野氏は当初、存在を「承知していない」としたが、今月5日になって前政権から引き継ぎを受けていたことを認めている。

 平野氏は1億2千万円について、「(内閣府に)支出請求をしたことは事実だ」と認めたうえで、「具体的な使途は、適切に私が責任を持って判断し、対応しているところだ」と述べ、支出の有無や使途などについては、明らかにしなかった。

 平野氏はこれまで、官房報償費を国会対策や議員の海外視察費などには使わないと強調しており、今回請求した1億2千万円についても「現時点で想定していないということは、使っていないということだ」と述べた。

 今後の官房報償費の公開の可能性については、「(来年度)1年間通じてどういう風な官邸・政府の運営がなされていくのか全部しっかり見たい。その上で『これは必要だ』『必要でない』『公表すべきだ』というところも含めて見届けたい」と述べ、来年度1年間、使途などを検証した上で、公開するかどうか検討する考えを示した。

●機密費の使途公表、慎重に検討と官房長官
       2009年11月19日12時26分 読売新聞
 平野官房長官は19日午前の記者会見で、今年9月の就任以降、2回にわたって計1億2000万円の官房機密費(内閣官房報償費)を内閣府に請求して、小切手で受け取っていたことを認めた上で、「私が適切に責任を持って判断して対応している」と述べた。

 一方で、機密費のあり方について「まだよく私自身も分かっていない」と発言したことから、報道陣から「分からないのに請求したのか」などと追及され、「前政権がどういう風に使ったか、全く承知していない。この1年間で、どういうところに必要なのかを見極めたい」と釈明した。

 使途の公表を巡っては「先方さんとの関係で、情報提供が可能でなくなるということであれば、政府の活動に障害が出る可能性がある」として慎重に検討するとの見解を示し、「自らが国民の気持ちを踏まえて対応したい」と述べた。

 平野官房長官は9月と10月に6000万円ずつ、官房機密費を請求し、内閣府からは小切手が振り出されている。計1億2000万円を使ったかどうかについては「差し控えたい」として明らかにしなかった。

●異例の公表 鳩山政権、機密費受領 2回で合計…
        スポニチ  2009年11月19日 12:12
 平野博文官房長官は19日午前の記者会見で、鳩山政権が発足した9月17日以降、内閣官房報償費(機密費)として2回にわたり計1億2千万円を内閣府から受け取っていたことを明らかにした。政府が機密費をめぐり、受領額であっても詳細を公表するのは異例だ。

 平野氏によると、受領は1回につき6千万円で、それぞれ9月下旬と10月中旬に内閣府会計課を通じ、小切手で平野氏に支出された。

 平野氏は使途については「請求したのは事実。使途は私が適切に責任を持って判断し対応している」と明かさなかった。今後、公表するかに関しても「支出する先方との関係もある。情報提供に支障があれば国益を損ねる。慎重に対応したい」と述べた。

 平野氏は先に、機密費の公表をめぐって「どのような支出が発生するのか、来年4月から1年間、自ら検証したい」として、将来の公表に含みを残している。

 機密費は行政機関が事務を円滑に行うため、情報収集などに使う経費とされ、使途の不透明さがたびたび問題視されている。

●機密費一定の透明化も検討 平野官房長官
      2009/11/09 13:07 【共同通信】
 平野博文官房長官は9日午前の記者会見で、非公開方針を表明した内閣官房報償費(機密費)の使途に関し、一定の透明化を検討したいとの意向を示した。「政権交代で、どう公開するかについて意見があることは承知している。いろいろな声を踏まえ(使途を)国民に出すことが良いのか検証したい」と述べた。

 同時に「検証していない中で(公開を)言うことは軽々にすぎる。相手のあることであり、目的に照らして適切に処理することに変わりない」として、当面は非公開とする方針も強調した。

 機密費をめぐっては、鳩山由紀夫首相が5日に「国民にすべてをオープンにすべき筋合いのものとは必ずしも思っていない」と述べ、民主党政権でも使途を非公開とする意向を表明。民主党は2005年の党政策集で透明度を高める法整備を明記するなどした経緯がある。

 また平野氏は5日の会見で、使途を「政府にとって重要な情報収集への対価だ」と説明。国会運営の円滑化のため野党対策として使う可能性については明確に否定した。

●官房機密費の公表を示唆 平野長官、柔軟姿勢に転換
    朝日 2009年11月10日4時19分
 平野博文官房長官は9日の記者会見で、官房機密費(官房報償費)の金額と使途について一定期間検証した上で公表する可能性を示唆した。平野氏は、前政権を踏襲し鳩山内閣でも公表しない考えを示していたが、閣内で公表を求める声が出たことも踏まえ柔軟姿勢に転じた。

 平野氏は「政権が代わってまだ50日というなかで、本当にこの報償費を国民に出すことがいいのかどうか、自分なりにしっかり検証したい」と述べたうえで、「(公表を求める)声があることも踏まえて、受け止め、今後の対応を考えたい」と述べた。

 平野氏は5日には「少なくとも相手様のあることでもあるから、オープンにしていくということについては考えているわけではない」と明言し、鳩山由紀夫首相も同日、「すべてをオープンにするべき筋合いのものとは必ずしも思っていない」としていた。これに対し福島瑞穂消費者担当相が7日のテレビ番組で「何らかの形で透明性を高めた方がいい」と述べていた。

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