西郷輝彦氏が去勢抵抗性前立腺がんの治療でオーストラリアに渡ったのが4月。最後の治療、その覚悟なのだろう・・・
放射線や抗がん剤治療を11回行ったけれど、芳しくないということで外国での最新医療に出かけた旨。
このブログでも、その治療法のことを何回か見てきた。
同氏の情報発信がまだ、2回だけのようなので、ブログでの整理は少し進めてきたい。
今日は、「1. ある専門家」と「2. 患者や医師らのネットワーク」と「医療を海外で受けていただくお手伝いをしている有志の医師のグループ」の3件から関連情報を見ておく。
ブログのタイトルに「全身の転移に ルテチウムPSMA療法 アクチニウムPSMA標的治療・・・」と書いた。
私の場合も全身の転移という検査結果が出ているのだけれど、今の国内での治療で転移は減少してきている。来週も、3ケ月ぶりの
骨転移の現況の検査が組まれている。…つまり、当面は、今の病院での治療、着くにBRCA遺伝子変異の治療薬の「リムパーザ」で行くつもりでいる。
ともかく、その「3件のこと」につき、今日のブログの後半でリンクし、一部を抜粋しておく。
ごくごく一部を抜き出すと以下。ニュアンスが伝わって、ブログの後半のもっと分かりやすい抜粋の方も見てほしい。
1. 専門家のこと
★≪ 最新情報 前立腺がんの診断と治療 2019年11月10日・・・今回の国際泌尿器科学会では、PSA1000以上で見つかった患者さんの解析を発表しました。2001年から2018年の間に私Uromasterの病院などで診療した53人の患者さんの解析です。・・・
という医師なので、相当な人だろうと推測できる。
2016年12月25日 の投稿で ★≪225Ac-PMSA-617による治療≫ と題してまとめている。
情報が早い。
その人が、★≪2021年05月23日 西郷輝彦さんがシドニーに出発≫ と書いている。
2. 患者や医師らのネットワーク
★≪前立腺がん支援ネットワーク 腺友倶楽部≫
・・・期待されるPSMA標的療法:早期承認を! 前立腺がんでは、毎年1万人以上の患者が亡くなっています。・・・日本では、抵抗感が強く、このまま手をこまねいていては、日本での承認が大幅に遅れることが懸念≫
3. 一般社団法人セラノスティクス横浜
★≪私たちは、国際的に効果が実証された最新のセラノスティクス医療を海外で受けていただくお手伝いをしている有志の医師のグループです。≫
★≪・・・ルテチウムPSMA標的治療は、PSMAを発現している前立腺がんにしか効果はありません。PSMA標的治療には、ルテチウムのほかにアクチニウムを用いる方法があります。こちらの方がより強力ですが、核種が特殊なためにまだ世界でも実施できるところが限られています。≫
なお、次回は、「治療として完ぺきではないのかもしれない」と感じる部分、疑問点なども書いてみたい。
昨日7月14日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,378 訪問者数987」。
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★前立腺がん支援ネットワーク 腺友倶楽部
・・・(略)・・・
【体内照射】(ラジウム223)
・・・(略)・・・アルファ線を放出するラジウム223(ゾーフィゴ)は、忍容性を保ちながら、生存期間の延長(中央値で約3ヵ月)をもたらすというデータが示されており、我国では2016年に保険適用となりました。 以降、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)の治療選択肢の一つとして良く用いられてきました。
アルファ線はベータ線に比べて放射線量が数倍大きく、一方、飛距離と崩壊時間は短くなります。ゆえに理論的には他の臓器に対する影響が小さいので、副作用も少ないと言われていますが、これも実際はかなり個人差があるようで、副作用がきつくて辛いとおっしゃる方もおられます。
・・・(略)・・・
期待されるPSMA標的療法:早期承認を!
前立腺がんでは、毎年1万人以上の患者が亡くなっています。
転移を有する去勢抵抗性前立腺がんとなり、次の薬物療法の選択肢が見えなくなって来た時に、もし、大きな効果が期待できる新しい治療法が目の前に現れれば、どんなにありがたいことでしょう。
夢物語と言われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。現在、海外でそのような治療法がすでに生れつつあるのです。
・・・(略)・・・
PSMAを標的とした小分子(リガンド)に、ベータ線を放出するルテチウム(117Lu)あるいはアルファ線を放出するアクチニウム(225Ac)をくっつけ、多発転移(骨に限らず、リンパ節や臓器転移であっても)を有する前立腺がん患者に注射すれば、多くの人で骨転移の影が薄くなり、PSA値が大幅に改善されるというものです。
・・・(略)・・・
ただ、全ての前立腺がん細胞にPSMAが発現しているとは限らないので、そのような前立腺がん細胞に対しては効き目がありません。
・・・(略)・・・
海外では、PSMA-PETをやっている国は、すでにたくさんあり、いずれ近いうちにPSMA標的療法が正式に認可されようとしています。
さらに突っ込んで言えば、ドイツ、オーストラリア、マレーシア等数カ国では、実際にPSMA療法による患者の治療が先行して行われており、 すでに日本からも10名を越える患者さんが、その治療を受けに渡航されているという現実があるのです。
この治療法は、海外では早ければ2020年にも承認される可能性があるという状況になっていますが、 我国では、PSMA標的療法の臨床試験はまだ始まる気配もありません。
日本ではアイソトープ(放射性物質)の規制が厳しいこともあり、アイソトープを用いた検査や治療の認可はとかく遅れる傾向が強いようです。 PSMA-PET(PET/CT)を用いた臨床試験は、2019年から京大、阪大等で始まっています(受付はすでに終了)。
日本では、これまで薬の承認が諸外国に比べて大きく遅れるドラッグ・ラグ問題がしばしば騒がれていましたが、近年、ようやく海外に対しても、概ね1~2年以内に追随、承認できる体制になってきているようですが、アイソトープは一般の医薬品とは趣が異なり、抵抗感が強く、このまま手をこまねいていては、日本での承認が大幅に遅れることが懸念されます。
・・・(略)・・・
腺友倶楽部としても、「出来るだけ早期に、患者がこの治療法の恩恵を受けられるよう、便宜を諮ってほしい」という要望を、専門医等の関係団体とも協力し、所轄官庁に訴えることができないか、その方向に向け動き始めているところです。
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●一般社団法人セラノスティクス横浜のご紹介
セラノスティクス横浜
私たちは、国際的に効果が実証された最新のセラノスティクス医療を海外で受けていただくお手伝いをしている有志の医師のグループです。
医学の進歩は全世界に同時進行的に起こっていますが、日本国内で受けられる治療はそのごく一部です。私たちは、患者さん一人一人に適した治療を供給するセラノスティクス医療に賛同し、それを日本の皆さんにお届けすることを目的に、非営利団体として一般社団法人セラノスティクス横浜を設立いたしました。設立に賛同した仲間は、がん治療の最前線で奮闘する医師、薬剤師です。
「セラノスティクス(Theranostics)」とは、「治療の」を意味するセラピュウテック(Therapeutic)と「診断の」を意味するダイアグノスティック(diagnostic)を組み合わせた造語で、「診断と治療の融合」を意味します。患者さんの病状を逐一診断してその病状に合わせた治療をする、いわゆるオーダーメード医療の新しい流れです。
私たちは、国内では受けられないセラノスティクス医療を国内に広く紹介し、特にがんで苦しんでいる患者さんに海外で最先端の治療を受けていただくお手伝いをしたいと考えています。
●PSMA標的治療(PSMA標的内用療法) ルテチウム アクチニウム オーストラリア
セラノスティクス横浜
ルテチウムPSMA標的治療(Lu-PSMA標的治療)
ルテチウム は原子番号71の元素で元素記号は Lu、原子量は174.967の希土類元素の一つのです。177-ルテチウムはベータ線を発生する放射線元素で、半減期は6.7日です。一方、PSMAは前立腺がん細胞の表面に発現しているタンパク質で、進行がんや転移がんで特に強く出ています。ルテチウムPSMA標的治療は、このPSMAに結合する物質に177-ルテチウムを付けることで、正常臓器にはあまり影響を与えずに前立腺がんを治療することができます。
ルテチウムPSMA標的治療の実際
ルテチウムPSMA標的治療は、PSMAを発現している前立腺がんにしか効果はありません。このことを調べるために、PSMAの発現を確認するためのPET検査を行う必要があります。オーストラリアで行っている治療では、治療の前日にPSMA PET検査を行い、翌日にルテチウムPSMA標的治療を実施します。治療は、オーストラリアのパースがシドニーの指定病院で実施します。実際には点滴室で3時間ほどの点滴を受けるだけで、治療後は宿泊のホテルにお帰り頂きます。
具体的には、到着の翌日に指定病院でPSMA PET検査を受け、その前後にオーストラリアの治療医の診断を受けます(日本人の通訳が付きます)。PSMA PET翌日に再度指定病院に行き、そこでルテシウムPSMA標的治療(点滴3時間)を受けます。その後、約2日間ホテルに滞在し、おおよそ治療3日目に帰国になります。
アクチニウムPSMA標的治療(Ac-PSMA標的治療)
PSMA標的治療には、ルテチウムのほかにアクチニウムを用いる方法があります。こちらの方がより強力ですが、核種が特殊なためにまだ世界でも実施できるところが限られています。
2018年12月から、オーストラリアでもアクチニウム治療が実施できるようになりました。ルテチウムPSMA標的治療で効果が不十分な場合、アクチニウム治療の切り替えることも可能になり、治療の範囲が大変広がりました。
アクチニウムPSMA標的治療の実際
アクチニウムは発注から入手まで1か月を要し、さらに半減期が短いために入荷後すぐに使用する必要があります。オーストラリアでは放射線物質に関する法的な規制のために月に一回しか入荷できません。そのため、実施するためには入荷に合わせた渡航の調整を行わなければなりません。オーストラリアでは、1か月以上前の段階で担当医と面談を行い、アクチニウムを用いる必要性な本人の意思確認などを行ったうえでの実施になります。
渡航の日程はルテチウムと同じですが、半減期が短いために投与後24時間のホテル待機で出国が可能です。
・・・(以下、略)・・・ |
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