コトラーを読む (日経文庫 F 56)酒井 光雄日本経済新聞出版社このアイテムの詳細を見る |
高度成長期のような良い製品を作れば大量消費につながるという時代から、現代の
ように様々な志向が多くの人に分散し、しかも多品種で豊かな製品やサービスの
あるなかでの顧客をつなぎとめる為のマーケティングの手法を簡潔に記述している。
製品を広く拡販していく手法は、セグメントマーケティング、ニッチマーケティング
など市場を細分化し、如何に認識させ、製品、サービスの質と量を提供できるか。
購入にいたった顧客については、使い役立てからの満足度を上げることにより
長期的な生涯価値を企業にもたらしてくれる。そういう繫がりを実践する企業が
存続し拡大していくという概念のもと、その実践の方法を解かり易く述べている。
マーケティングやセールスの手法、ITや人的資産を使った拡販方法など一部、
ほとんどのセールスマンやマーケティングを仕事としている方々は、基本的な
内容だと感じる部分もあるかと思いますが、そのスタンスや基本的事項などを
確認するには良い本ではないかと思う。
コトラーの顧客とつながり購入後も満足度をあげるという概念は、共感できること
が多々あるが、おおかたの企業が確信し実践していることもあり、それに加えて
もう一つ付加価値とか濃い繫がりを作らないと顧客の収集を競業他社と比較して
確立しないと難しい現代だなと痛感する。