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Op.(オペレーション)ローズダスト〈上〉を読みました。 テロリズムを装う復讐劇がそそる

2011年03月16日 23時58分03秒 | 読書評
Op.(オペレーション)ローズダスト〈上〉 (文春文庫)
福井 晴敏
文藝春秋
Op.(オペレーション)ローズダスト〈上〉を読みました。

私が好きな作家の一人福井春敏氏の近年のなかでの大作ではないかと
思います。

自衛隊 市ヶ谷の特殊精鋭部隊の「オペレーションLP」という作戦に
対する復讐劇で、入江一功率いる部隊と元部隊の一員、朋希、公安の
窓際族、並河との攻防がこのドラマの醍醐味となって、ストーリーが
展開される。

インターネット財閥アクトグループが、市ヶ谷の官僚3人を受け入れる
と同時に手に入れたTPexという殺傷能力の高い爆弾の利権を得る。
官僚3人の天下り先を手に入れるために、実施された作戦のために
犠牲になった精鋭部隊。これが官僚3人に対する復讐を行うために
巧妙な作戦、テロリストを装うようなやり方で進める爆弾テロが
物語の当初、目的が読み手には明確にされないので、いろいろな
騒動が読み手への大きな想像を沸きたてさせる。

復讐の部隊と袂を分けることになった主人公 朋希の一功への
対抗意識。孤独な過去との葛藤が物語りのバックボーンとして
流れている。この作者の作品の特徴であるが、孤独な若者の
主人公を暖かい目でケアーする中高年の副主人公とのつながり
が面白みをかき立てる。

窓際族であった並河の根底に走る、枯れ切ったなかでも、
正義感を失わない強さみたいなものが染みる。

この登場人物の絡みが作るストーリーが3巻に分かれて展開される
楽しみな作品です。

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