江津市桜江町小田に鎮座される「小田八幡宮」。主祭神は『誉田別尊』。木々に遮られる鎮守の杜の参道を進み、石見では珍しい両部鳥居を潜ります。
境内には由緒書等は無く詳細は不明。鎮守の神様として大切にされているようで社殿の辺りは清掃が行き届き、思わず深呼吸をしたくなる気持ちの良い空気。
境内入り口にあって神域を守護されるのは、昭和九年生まれの典型的な後期石見系狛犬さん一対。何と言うか・・非常にユニークなお顔(^^;) ご亭主殿いわく「狛犬の材質は「福光石」で、雨の後とかに見ると綺麗なんだよ」だそうです。
大きく突き出した拝殿の照り屋根、おそらく奉納神楽の観客席を兼ねているのかも。
拝殿内部は僅かな明かりに照らされて幽玄な雰囲気。 この神社でも毎年秋の例大祭に神楽が奉納されるそうで・・ああ、生で見たい!
拝殿前より神域を守護されるのは、入り口のものよりも少し古く、全体的に少年のような顔立ちの大正六年建立の狛犬さん一対。
拝殿正面の立派な一枚板の龍の彫刻、その上には神紋「三つ巴」の鏝絵
神社の龍の彫刻といえば「向拝」か「虹梁」と思っていたので、照り屋根の上というのは新鮮な驚き。それにしても何と緻密に彫り込まれているのだろう。
逆巻く波さえもゆりかごの様に、ゆったりと向き合う阿吽の龍
これほどの彫刻が見られただけで、充分に御利益いただきました。
境内摂社、社名は不明。一対の神狐が奉納されているので一社は稲荷社と思われますが・・むろん確証はありません。
御神木でしょうか?小さな祠が祀られています。
参拝日:2011年5月15日