豊岡市大篠岡に鎮座される「穴見杵(あなめき)神社」。御祭神は『船帆足尼命(ふなほそこねのみこと)』
創建は不詳。「式内社・穴目杵神社に比定される古社。近世には八熊明神と称していましたが、明治2年に現社号に改称。」覆い屋の内に鎮まるご本殿には「八熊大明神」の社号額が大切に架けられています。
幾つかに折れ曲がった参道の石段を上がった先、正面に「境内社:淡島社」。
拝殿を正面に見る参道の脇より神域を守護されるのは、建立年代不明の出雲丹後系の狛犬さん一対。石材の脆さもあるのでしょうが、長い年月が過ぎた事を思わせる風貌です。
開放的な拝殿前左右より神域を守護されるのは、文久元年(1861)6月建立の、出雲構えの狛犬さん一対。
高く上げられた尾。低く構えた姿勢で参拝者を見上げる目線は、見ようによっては優しくも厳しくも変化します。
拝殿内の奉納額は、武人と樂人が向かい合って「笙(しょう)」を吹いている図ですが、題材は不明。
境内から見る豊岡盆地
拝殿向かって右手に鎮座される「境内社:稲荷神社」
参道入り口近くに祀られる小さな祠。「地神」と思われますが確信はありません。
参拝日:2011年3月30日
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御神名一口メモ
『船帆足尼命(ふなほそこねのみこと)』、第九代開化天皇の皇子。彦坐王(ひこいますのおう)の五世の孫で、但馬開拓の祖。