車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

妙行院:法用寺 in 福島県会津美里町雀林

2024年12月25日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・福島県

会津美里町雀林三番山下に門を構える天台宗寺院「雷電山妙行院:法用寺」。会津三十三観音第29番札所 、『十一面観世音菩薩』を本尊とします。

寺伝によれば「養老4年(720)、徳道上人が会津美里町蓋沼の北、堂平坊ヶ沢に創建。大同2(807)に火災で堂宇・仏像もろとも消失。翌年の大同3(808)、徳一大師が “仏都会津” を一望できる現在地に再建。弘仁2(811)、観音堂が創建。宝永6(1703)に大雪で崩壊、安永9(1780)に再建され現在に至る。嵯峨天皇の祈願所であり、恵日寺が建つまでは多くの末寺を有していたという。長く無住で荒廃している感はあるが、地元雀林地区で毎年1月7日に行われる「蛇の御年始」に伝統が偲ばれる。」

奉納絵馬に描かれた「釈迦三尊像」。御堂の手前には金剛力士の姿も見えます。

不思議な色合いを背景に、睦まじい二羽の鴉・・・、もしかしたら鴉ではなくて別の鳥かもしれませんが、印象に残る絵馬でした。

本堂左右より仏域を守護される福島型狛犬さん一対。上目遣いで吽形さんを見ながら仔狛を抑える阿形さん。前足の下の仔狛さんのお尻が何とも可愛くて。飾り毬を持ちながら、親子を見守る吽形さんの目線の優しい事😊。

不満たらたらなのが一目瞭然のやんちゃそうな顔(笑)。これを刻んだ人の近くには、絶対に犬か猫さんの親子がいる筈!

池に影を落とす三重塔。生い茂る緑と太鼓橋の対比は静謐さに満ち、まさしく観音のおわす地に相応しい。

安永9年(1780)に完成したと伝わる会津地方唯一の「法用寺:三重塔(福島県指定重要文化財)」。高さ17・3メートル、塔の内部に四天柱があり、厨子には釈迦三尊像が安置されます。 

県指定重要文化財の観音堂と、手前に鐘楼

県指定重要文化財の銅鐘

会津五桜の一つ「法用寺の虎の尾桜」。葉が花よりも先に芽吹くのが特徴だそうで、雄蕊が花弁化する珍種。花の中から花びらが立ち上がっているように見えます。

「弁天石(抱き石)。伝承によると、徳一大師が法用寺再建に尽力していた際、ある時、虎の尾桜の下で眠りこけると霊夢に弁財天の化身が立ち、目覚めると石があったので弁天石と名付けたとされ、抱きつくと安産、子授けに御利益があるとして信仰されました。」現地案内より

「子安地蔵堂」

仁王門に祀られる、藁で作られた大きな蛇。そのむかし、用水不足に窮した雀林地区の人々は、龍蔵神社に五龍王神をお祀りしましたが、この龍を模して藁の大蛇(約7m)を作り、仁王門に飾ってお参りするようになったのが『へびの御年始』の始まりです。水の恵みに加え、五穀豊穣や無病息災を祈願する、全国的にも珍しい行事です。

平安時代にさかのぼる木造金剛力士像が納められていた仁王門。重要文化財の仁王像保存のため、現在は本堂内に移されています。

法用寺三重塔の裏手に建立された石川啄木歌碑。【 あらそいて いたく憎みて別れたる 友をなつかしく 思う日も来ぬ 】【 敵として 憎みし友とやや長く 手をば握りき わかれといふに 】碑に刻まれた文字は、啄木のノートなどから探し再構成したものだそうです。

参拝日:2015年6月28日

コメント (1)
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