車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

柵原ふれあい鉱山公園 in 岡山県美咲町柵原

2022年02月17日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・岡山県

岡山県で生まれ育った私にとって「柵原」とは「柵原鉱山」の事で、他に何かがあるなんて思った事も無かったのですが、考えてみればそんな筈無いんですよね😓 ちゃんと柵原町という自治体があって、そこに鉱山があるから「柵原鉱山」と呼ばれている訳で・・・あ・・でも確か、柵原鉱山があったから「柵原町」になったんだっけ。まぁ、どっちが先でも良いか😅

さて、夏の帰省で岡山の兄宅で寛いでいる私たち、義姉も勤め先のお店がお休みなので兄夫婦と姪と姪の子供、それに私たち二人の六人で、美咲町吉ケ原にある「柵原ふれあい鉱山公園」にやって来ました。1991年に廃止となった同和鉱業片上(かたかみ)鉄道の「旧吉ヶ原駅」が再利用されており、まずは赤いとんがり屋根の瀟洒な外観に胸キュン💗

大正12年(1923)1月、柵原鉱山で産出される硫化鉄鉱を吉井川の川舟(高瀬舟)に代わって片上港まで輸送する目的で建設され、片上~ 和気間が開業。次いで8月に和気 ~ 備前矢田 - 井ノ口間が開業。1931年2月に井ノ口 ~柵原間が開業した事で全線が開通。そうして60年間、町の玄関口として活躍してきた「旧吉ヶ原駅」。

片上鉄道は、かつて岡山県備前市の片上駅から久米郡柵原町の柵原駅までを結んでいた同和鉱業の鉄道路線で、1991年6月30日まで列車の運行がなされていました。帰省の度に通過してきた備前片上・・・機会が無くて一度も利用した事が無かった事を・・、今、この駅舎を見てとっても後悔😅

あ、そう言えば、旧吉ヶ原駅の駅長は2005年以来『コトラ』が務めております。会いたかったけれど、多分土日とかイベントの時以外は無理なんだろうな。その後、2012年5月まで駅長を勤めていたそうですが、2017年11月に死去。コトラ亡きあとは、『ホトフ』が二代目駅長猫としてお仕事に励んでいるとか。やっぱり『コトラ』に会いたかったな・・。

猫の駅長と言えば和歌山県の「タマ駅長」が有名ですが、実はこの『コトラ』が駅長猫の発祥なんですよ。

ともあれ、駅舎は自由に見学可能だし、当時のディーゼル機関車や気動車、貨車なども動態保存されており、節度をわきまえて自由に触れる事が出来るのですから、こんなに素敵な経験はそうそう出来るものではありません😄

私たちと兄の一家以外には誰もいない広い公園の中で、男性陣は大人も子供もおおはしゃぎ。大人は子供のように、子供は素直に好奇心を露にして、巨大な車体に直に触れて好奇心を満足させています。

もちろん、女性陣だって好奇心は一杯。普段なら決して見る事の出来ないもの、立ち入る事の出来ない場所で気ままにポーズをとり、気分はもうすっかり観光客😄

パンフレットには、本線で使用された車両12両と坑内軌道用車両3両が保存されており、うち10両が動態保存されているとか。しかも毎月第1日曜日には、動態保存されている車両の一部を使用した展示乗車会も行われているとの事。電車好きにはたまらない聖地😄 あ、その日だったら『コトラ』に会えたのかも。

公園内にはすでに現役を退いて久しいと思われる作業車も展示されています。巨大な角のようにも見える煙突を持つこの作業車にも多分名前があるのでしょうが・・

かっては綺麗な白の車体だったと思われる作業車。屋根の上にはパンタグラフが残されており、電気機関車だった事が察せられます。

「磁鉄鉱」の現物見本。鉱石図鑑によれば、重要な鉄の鉱石だそうで、かつて「たたら製鉄」の原料として盛んに利用されたそうです。

とっても不思議な立て看板を見つけました「危険 線路にかんぴょうを干さないで下さい  片上鉄道」・・・え~~~~~っと、つまり線路にかんぴょうを干す人がいるんですよね😱

その昔、柵原鉱山で産出される硫化鉄鉱を満載して運んだ高瀬舟。公園内に展示されている高瀬舟はもちろん復元されたものですが、これに鉄鉱石を積み込んで吉井川を下った時代も確実にあったのです。

小さい男の子は総じて、乗れるものなら何でも乗りたいようで、 どうやってその位置までよじ登ったんだろう??😅

公園内のメイン施設は、地上2階地下1階建の資料館。館内では昭和期の鉱山町の住宅や商店の町並みなどが実物大で展示されており、鉱山の歴史資料なども含めて往時の歴史をじっくりと学ぶことができます。

芝生の外れに見えるのは、かって鉱山で活躍した「竪坑(たてこう)櫓」。竪坑とは鉱員の昇降や、採掘された石炭の荷揚げ等の為に地上から掘られた垂直の穴の事。むろん、復元されたものなので、実際の物より高さも半分程度に圧縮し、ヘットシープの位置もずらしていると説明に記されていました。

展示車両に季節の花々、親しい人たちと一緒のお弁当タイム、楽しい時間は本当に特急列車並みの早さで過ぎていきます。旅の名残を惜しむべく、もう一度吉ヶ原駅のホームに立っていると・・

来るはずのない電車が入ってくる気配が感じられて、ただの思い込みが見せる一時の夢に、何故か懐かしい時代を思い出してしまうのです。

訪問日:2011年8月17日


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ご当地マンホール in 岡山県... | トップ | ご当地マンホール in 岡山県... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

神社仏閣・名所・観光・岡山県」カテゴリの最新記事