車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

最上稲荷山妙教寺~其の二 in 岡山県岡山市北区

2021年08月17日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・岡山県

最上稲荷公式HPに「文化財ゾーン」として紹介される旧本殿・七十七末社・・・御本殿での参拝をすませ御朱印を頂いたら、早速そちらに向かう事に。

「お宝塔」とも呼ばれる「題目石」と、稲荷の赤い幟の間に続く坂道の参道。足に自信の無い人にはちょっと辛いコースですが、大丈夫!きっと神狐さんが後押ししてくれます。

坂道も終盤、左手には山の上へと続く石段があり、入り口近くには「本瀧」の社号額がかかる朱の鳥居が建立されています。7月の夏期大祭では、八大龍王の宝珠を乗せた神輿が滝にうたれるとか。この石段の上にその滝があるのでしょうか。

朱の鳥居前左右より神域を守護されるのは兎耳の神狐さんとシャープな線が特徴の神狐さんがそれぞれ一対。何故か赤い前垂れが掛けられていたのは宝珠を咥えた一体だけ(^^;)

「最上位経王大菩薩」と刻まれた板碑を守護されるのは、長い長い年月をここで過されてきた宝珠を手にする神狐さん。そうしてすでに四肢を失いかけた神狐さんの一対です。

桧皮葺の屋根に真っ赤な幟が一際鮮やかな旧本殿。古来より、赤は火の色とされ、魔除けの力があると信じられてきました。稲荷の狐に宝珠を持つものが多いのは、宝珠そのものが、火の赤を象徴しているからかもしれません

公式HPでは一括りに旧本殿(霊応殿)とされていますが、こうして見ると、正面に拝殿があり最奥が本殿でそれを繋ぐ建物は幣殿でしょうか。桧皮葺の屋根が龍王山の緑に映えて非常に美しく、まさに静かに鎮座されています。

「旧本殿は寛保元年(1741)に再建された建物で、新本殿建立の際に曳家工法で当地に移されました。当山最古の木造建築物であり、最奥の建物が2004年に岡山市重要文化財に、その他の建物は2009年に登録有形文化財に指定されています。」公式HP境内マップより

開放的な旧拝殿より改めてのお参り。「抱き稲に焔(ほむら)宝珠」の神紋がくっきりと美しい御神灯、ゆらりと香る線香の煙・・神仏が一体となった不思議な感覚にしばし身を任せて、願うのは愛する人たちの健康長寿。

お参りが終わったら改めてこの美しい社殿を堪能させていただきます。それにしても何と見事な社殿彫刻・・・・貫の獅子も獏も今にも声を上げそうなほどに生きいきと彫り込まれています

幣殿には「最上位」と記された拝殿額。その下には三頭の「麒麟」が見返り、追いかけ、駆け抜けていく様が微妙な鑿使いで再現されており、それはもう言葉では表現できない素晴らしさ。

じっと見上げているとフッと目が合う瞬間があり、それが何とも言えない心地よさと共に、何かを語りかけてくるような錯覚を感じさせてくれるのです。

鳳凰と焔宝珠に抱かれるように存在感を示す「大瓶束(たいへいづか)」。隅々にまで細かい彫刻が施されており、それもまた充分に目を楽しませてくれます。

常緑の松の枝に羽を休めるのは鴛鴦・・これを蟇股彫刻と一括りにしてよいものなのか・・寺社建築の彫刻を見るのが大好きな私には、どれもこれも溜息の出るものばかり。でもここに紹介したのはほんの一部、興味ある方は是非一度参拝されて、実物をご覧になってください。

旧本殿・高覧の左右より神域を守護されるのは、阿吽共に非常に穏やかな面差しの備前宮獅子さん一対。吽形さんの流れるような鬣がとても素敵です。

そういえば、坂道を登る途中だったか、登り切った所でだったか・・左手に屋根の付いた廻廊のようなものが見えていました。あれは一体何だったのか・・気になりつつその正体は不明のまま。

明日の「最上稲荷山妙教寺~其の三」では、旧本殿を取り囲むように鎮座される七十七末社と、その神域を守護される神獣さんたちを紹介します。

参拝日:2010年3月3日&2015年4月25日


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