輪島市鳳至町、輪島魚港の近くに鎮座される「住吉神社」。御祭神は『住吉三神、神功皇后』。『延喜式神名帳』にある「鳳至比古神社(能登国・鳳至郡)」に比定される式内社の論社。『鳳至比古命(ふげしひこのみこと)、大己貴命』を配祀。
一の鳥居左右より神域を守護されるのは、安政二年(1855)建立の狛犬さん一対。鬣(たてがみ)にあわせたのか、横顔がどこかのおばちゃんみたいに人懐こくて・・、まるでさっきまで境内で市を開いていたお母さんみたい。
ちょっと珍しいタイプなので、別角度からもう一対。
社伝に寄れば「第16代仁徳天皇12年、『住吉大神』を能登に初めて奉斎し、海上鎮護、万民守護の大神と称えられたのが当社。一説には、第10代崇神天皇の御代の勧請とも伝わる。当社は初め、大屋庄の御霊地山に鎮座し、神宮寺を「鳳至院」と称した。その後、水難や兵乱のため現在地に遷座。明治7年(1874)に摂末社の「大国魂神社、八坂神社、稲荷神社、大姥神社、恵比寸神社、白山神社、金山神社、塗師祖神社」を合祀した。」
拝殿の後方にある覆屋の中、市重要文化財の社殿は文化10年(1813)に建造されたもの。垣の外からなので見えるのは本当に一部分ですが、それでも向拝に施された鳳凰の彫刻は優美。
本殿左右より神域を守護されるのは、とても美しい木製の神殿狛犬さん一対。外からのズームなので画像はこれだけですが、玉と思われる目がとても印象深く思慮深さを醸し出しています。
本殿と拝殿の間より神域を守護されるのは、明治四十一年(1908)建立の丹後系出雲構えの狛犬さん一対。
拝殿前左右より神域を守護されるのは、昭和56年(1981)建立のブロンズ製狛犬さん一対。時代を超えて何体もの狛犬さんが奉納されている事から、地域の方々の崇敬の篤さが伺えます。
境内社「市姫社」。女人厄除け、市場守護の神様として知られており、京都の「市比賣神社」が有名です。一千年以上も前から続く「輪島の朝市」。市場守護の神様が鎮座されるのは当然ですね。
奉納御神馬の腹掛けには「鳳凰」の神紋。
参拝日:2011年10月15日
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