みやしたの気まぐれblog

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富山への夏旅行 その5「関西電力黒部ルート見学会:前編」

2012-08-06 23:00:31 | 乗り鉄
8/1-3に行ってきた富山への夏の旅行、シリーズ5回目は、いよいよ今回の旅行の最大の目的である、「関西電力黒部ルート」の見学に入ります。

関西電力黒部ルート見学会とは、一般には開放されていない関西電力の工事用線路等を利用し、通称「くろよん」と呼ばれる黒部川第四発電所とその発電所へ至るルート自体の見学を行う見学会です。この黒部ルートの存在は、鉄道ファンにはよく知られている物ですが、通常は関西電力社員のみが利用できる物で、この他にこの場所に至れるのは所謂電力や土木などの学術関係の見学者のみ。しかし、我々のような直接的に関係していない一般人(関西電力の給電地域に住んでいる必要もない)でも、年に30回あまり開かれる見学会に応募し、当選すれば見学することが出来るのです。1回の倍率は2~5倍で、1度に2回分まで申し込めますので、何度か申し込んでいれば当選できる可能性は高いと思われます(同一年度中は1度しか参加できませんし、キャンセルも1回参加と見なされます)。今回は運良く、希望した8/2の回に当選。念願のこの見学会に参加できたわけです。

欅平側と、黒部湖側からの両方のルートがある見学会(応募時にルートを希望することも可)ですが、集合時間が欅平駅9:20で、この時間に欅平へ着くには最低限度宇奈月7:57発の列車に乗る必要があります。このため、今回は富山を早朝に出たわけです。一応、欅平には1本前の列車で着いていたので、欅平でも少し撮影時間が取れました。

欅平駅。駅前の施設は昨秋同様工事中でした

トイレの所にある駅名を書いた壁

宇奈月行きの列車が発車していくところを撮影した

まだ朝早いので、欅平もほとんど人がいない

次の列車がホームへ入線していくところを撮影

駅屋上は展望台になっている

集合時間が近づいたら、駅舎2階の食堂に集まります。
受付を済ませて、所持品や危険物検査を受け、参加者が揃ったところで見学についての説明を受けます。関西電力の工事用線路であるので、見学者はみなヘルメットをしなければなりません。これはホームに移動してから受け取り、宇奈月からやってきた列車で一般の方が降りた後、一部の車両だけに切り離したら、先頭に凸型の電気機関車(!)を着けて、いよいよ関西電力黒部専用鉄道に入ります。

見学会の案内看板

事前に配られていた参加証にシールを着ける。このシールは乗車する車両を区別するための物

今回も同行してます。光画部部長

黒部ルートの説明に使われた写真。食堂に常時飾っているわけではないようです

ホームに降りたら、降車ホーム側(奥側)へ移動します

側線には次の宇奈月行き列車が控えています。リラックス車が昨年製造の新車ですね

ヘルメットを被ります

待ち時間に冬期歩道の入り口を開けて貰えて、ちょっと中を見学させて貰いました

冬期歩道の中。冬場のように冷たい空気が流れていました。外の温度とは15℃くらい違って寒いとすら感じた

宇奈月からの列車が到着

リラックス車3両だけを切り離し、参加者と案内の関西電力職員さんが乗り込みます

前に連結された機関車が凸型機関車ED形が牽引!通常は旅客列車を牽引しませんので(貨物のみ)、この機関車牽引というだけでびっくりです

一般人は通常入れない、黒部峡谷鉄道欅平駅の奥、関西電力黒部専用鉄道に入ります

トンネルの脇に事業用車らしい物も見られました

トンネルに入ると暗くなります(あたりまえ)

黄色のヘルメットが関西電力の案内役の方です。車内ですでに説明が始まっています

列車はトンネルの奥に入っていきます。先頭が凸型機関車なのがわかるでしょうか?

ほどなく駅に到着。駅とは言っても、プラットホームがあるわけではありません

国有林野借受標識と言う物がありました

乗車してきた客車を下車します。凸型機関車を撮りたかったのですが、さっさと連結を外れて移動されてしまい、撮影できませんでした

まず到着した駅は欅平下部駅です。ここまでは単に黒部峡谷鉄道の延長のような物です。見学はここからが本番で、竪坑エレベーターと言う車両も移動できるエレベーターで欅平上部駅に移動します。この竪坑エレベーターは戦前の1939年に作られたエレベーターで、高低差約200mは当時日本一の物でした。太平洋戦争の真珠湾攻撃前だったこともあってか、アメリカ・オーチス社製のものです。現在は日本オーチス社がメンテナンスしています。なお、このあたりは全て欅平にある黒部川第三発電所と、この先にある仙人谷ダムの建設のために作られた施設です(黒部峡谷鉄道自体が電源開発のための鉄道ですので)。

下車した後、竪坑エレベータへ移動する

ごらんの通り、エレベータ内にもレールはあるが、非常に左右が狭い

エレベータの内部。天井は結構高い

エレベータの説明。隣に人員専用の物もあり、どちらかが止まった時に並べて救出作業するのだとか

エレベーターを降りて、また軌道が現れる

エレベーターを振り返ると、欅平上部駅の駅名が。標高はすでに800mに達した

隣にある人員用エレベーター

欅平上部駅にあるハ形客車。形式数字は無いようだが、ハ170、ハ171があった。定員はWikipediaでは10名と書いているが、正確には12名である

欅平上部駅を出たところ。見学用に景色の良い場所へ案内された。ここからどこかへ行くことは出来ず、見学ルート上の景観場所であるのみ

奥の山々は、白馬鑓ヶ岳2903mと天狗頭2812m、手前の低い山が中背山2074mとのこと

案内板と一緒に撮影

黒部ルートの見学はまだ始まったばかり。これから過酷な工事となった場所へと入っていきます。以下、次回。


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