連日、テレビのニュースはもちろん新型コロナウイルスのこと。解説者としていろいろな分野の方が登場するけど、わかりよい説明をしてくれる方のひとりに、日本医師会常任理事の釜萢 敏(かまやち さとし )先生というかたがいますね。
この先生のお話を聞いて、大学2年の生理学の講義をしてくれた先生の事を思い出しました。「君たちも将来、学会発表をすることがあると思うけど、なにもビビる事はありません。フロアから質問があればまず、はい先生のおっしゃるとおりです。といえば大丈夫」ってあるとき話されました。そのときには「なんでこんな話をするんだろう?」と不思議に思いました。先生自身、その頃は学会発表直前で煮詰まっていたのかもしれませんね。
話は戻りますが、その釜萢先生がそうなんです。ニュースキャスターやゲストからの質問があると「はい、おっしゃるとおりです」から始まることが多いんですよ。これでもう忘れていた20才過ぎの時の講義でのことを思い出しました。(最近、大学生は講義なんていわず授業っていいますよね、大学で教わるのは講義だと思うし、大学生が学校へ行くなんて聞くのも変、「大学に行き講義を受ける」だと思う…話がそれました)
もし逆の立場になり、自分が質問したときに演者が「そのとおりです」といってくれると、何となく嬉しいですよね。的外れな質問でなくてよかったと。この言葉をまず言うことで、親近感を持たせ、鋭い質問をかわすような意味合いもちょっとあるテクニックなのかもしれません。もちろん今、この釜萢先生にそんなテクニックは必要はないのですけど。
大変失礼な事になりますが医学部基礎の細菌・微生物学・公衆衛生、臨床での感染症学ってあまり目立たない分野だと感じていました。今回のことでやはり大変重要な分野であることがわかりました。