明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1234)あの3月11日からの5年の今日、トルコからビデオメッセージが届きました!

2016年03月11日 12時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160311 12:00)

みなさま。あれから5年後の3月11日を迎えました。
この日はたくさんの方にとって、お亡くなりになったご家族、ご友人、知人の命日にあたります。
慎んで哀悼の意を表させていただきます。

同時に福島原発事故から5年も過ぎた、今日この日に、これからも放射線被曝から人々の命を守り抜くために奮闘を続けることをあらためて決意したいと思います。
いやそれだけではないですね。私たちは真の平和の実現も目指していかなくてはなりません。
世界から戦争がなくなることを目指して、その戦争の中でこそ生まれた核エネルギーが無くなることを目指して、みんなで奮闘を続けましょう!


さて、トルコのアクティビストであり一緒にトルコへの日本からの原発輸出に反対して行動しているプナール・デミルジャンさんより、この3月11日向けてトルコからのビデオメッセージが発せられたことを紹介していただきました。
このビデオメッセージを作ったのはニュークリア・アラトゥルカという原子力発電所や原子力エネルギーについてドキュメンタリー映画を造っているプロジェクトの方々だそうです。
プナールさんもボランティアで日本語コンサルタントとしてそのプロジェクトに参加しておられます。僕がトルコにいったときに現地で合流してくれて、その後に情報なども流してくれている日本人の森山拓也さんも参加されています。

プナールさんが送ってくれた説明文をそのままに貼りつけます。


「日本人アートディレクターの丹下さんが、福島原発事故を基にし、原子力エネルギーの危険性について、我々トルコ人にトルコ語でビデオメッセージを送って、原子力発電所について忠告してくれました。
我々は丹下さんのメッセージに感謝しています。
今、ご覧になるこのビデオは福島原発事故から5年目の今日、原子力発電所を造るために日本の政府と契約を結んだトルコのアートディレクターのジャン・ジャンダンから丹下さんのメッセージへ心よりの返事です。」

 丹下さんへのビデオメッセージへの返信
 2016年3月11日
 https://www.youtube.com/watch?v=FdjXJqecIrA

2年前の丹下さんのビデオメッセージはこちらからです。

 あなたを心配する手紙
 2014年
 https://www.youtube.com/watch?v=iKbl0p-7bkw

引用は以上

感動しました。素晴らしいです。トルコと日本の間にかけられた核のない平和な世の中をめざす架け橋です。
ぜひ双方ともにご覧下さい。

僕はプナールさんに「ぜひ丹下さんに会ってください。トルコの私たちに素晴らしいメッセージをくれた人だから」と言われて、東京でお仲間たちと展覧会をしている丹下さんにはじめて会いに行きました。
その後にも原発のない世の中を目指す友として交流を続けさせていただいています。

あの3月11日はとても悲しい日でした。
あんな災害は絶対になかった方が良かった。

しかしもはや起こってしまった取り返しのつかない事態を前に私たちは本当にたくさんの輪を広げてきました。
僕自身、あの頃は自分がトルコを訪ねることになることなど考えつきもしませんでした。もちろん丹下さんと親しくさせていただくことも。

この新たに広がり、成長を続けている輪にこそ未来の展望がある。
僕はそう確信しています。
だからこそこの輪をもっと広げ、育て、発展させていきたい。そんな思いでこのビデオを見ました。

最後にメッセージを発して下さったジャン・ジャンダンさんを始め、トルコのみなさんへの感謝を記して、トルコからのメッセージの紹介を終えます。
みなさん。さらに新たな出会いを作りだし、民衆の力を強めて、核と戦争のない世の中を作りましょう!

Power to the people!

なおビデオメッセージのテキストもいただきましたので貼り付けておきます。

******

丹下さんのビデオメッセージへ返事
2016年3月11日

こんにちは、私はトルコの大学教師であり、ドキュメンタリー監督です。日本の皆様に日本語でメッセージを伝えるために、日本語を練習しました。
2014年に日本人アートディレクターの丹下さんが、我々トルコ人にトルコ語でビデオメッセージを送ってくれました。
丹下さんはそのビデオメッセージで、我々トルコ人に原子力エネルギーについて忠告しました。
我々は丹下さんのメッセージに感謝しています。

トルコは原子力エネルギー生産国になるかどうかの分かれ道に立っています。
トルコ政府は第一原子力発電所をトルコ南部メルスィン市のアックユ村に建設するためにロシア政府と契約をしました。
また、第二の原子力発電所をトルコ北部のシノップ市に造るために日本政府と契約をしました。

そのような契約について我々は心配しています。
なぜならばチェルノブイリ原発事故の影響を受けているトルコの人々は、原子力事故の危険性を良く知っています。
我々もトルコに原子力発電所を作ってはいけないと思います。
しかし政治家たちは原子力発電所のプロパガンダを発信し、私たちに圧力をかけています。
そのプロパガンダと戦うのは大変ですが、丹下さんのメッセージは原子力発電所に対する私たちの闘いへの応援となりました。
私たちはそして、福島原発事故後の日本の方々の苦しみや悩みを肌で感じました。

私たちはトルコで福島原発事故について考えるためのイベントを企画し、現在でもそれを続けています。
福島原発事故後に日本で行われた脱原発のための闘いは、トルコでも高い評価を受けています。
私たちは、福島原発事故が今も続いていることを知っています。
そして福島原発事故から5年目の今日、私たちから日本の皆さんに伝えたいことがあります。

あなたたちは、決して一人ではありません。
私たちは、あなたたちと共にあります。

トルコから、敬意と愛を込めて。

手紙の作者
ジャン・ジャンダン と フィリズ・ヤブズ

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