守田です(20220126 15:30)
● 「共産と連携が敗北の一因」に反発続々 立憲、衆院選総括大もめ-毎日新聞(20220125)見出しより
前回の「明日に向けて」で、連合が野党共闘から原発反対の旗を降ろさせることを狙っていることに騙されてはいけないと書きました。
「立憲のみなさん、正念場です」とも書きましたが、立憲民主党は25日の常任幹事会で、「共産党との連携が敗北の一因」とする衆院選総括案を討論。反発が続々とあらわれたそうです。記事のアドレスを示しておきます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ab88e833ae1c1c42b6fbc60c2c2b133289be31c
この「総括案」は、連合のだましに完全に乗ってしまい、共産党との連携の否定ばかりか、原発の容認に舵を切った泉健太氏などが出したもの。
代表選の過程で名乗りを上げた4人が原発反対と容認に分かれる中で、容認派として代表に就任したことを受けたものです。泉氏にとっては、原発容認に舵を切ったがゆえに、余計に共産党が邪魔なのでしょう。
衆院選総括での「大もめ」を報じる毎日新聞
● 小川氏、泉氏は限定的な原発再稼働を容認 他候補は否定 立憲代表選ー朝日新聞(20211125)見出しより
さてその昨年11月の立憲代表選を振り返ってみましょう。泉氏の発言を朝日新聞の記事から引用します。
「2030年の段階では(厳しい安全基準などの条件を)満たした原発は予備電源として確保する」とした報告書を党でまとめたと紹介。「予備電源という意味で、ごく少数の原発は稼働させられるような状況を考えておかなければいけない」と語った。
https://www.asahi.com/articles/ASPCT3H40PCSUTFK01M.html
この時、原発に反対した二人の代表候補はこう述べました。逢坂氏、西村氏の順で同じように引用します。
「日本の原発は致命的な欠陥がある。過酷事故が起きないとして避難計画を作らなくてもいい前提で立地しているために、計画がつくれない。再稼働は厳しい」。
「東京電力の不祥事が頻発している。とても再稼働の議論などできる状況にない。原発に頼らないカーボンニュートラルの実現を目指すべきだし、実現ができる」。
結果的に原発容認派の泉氏が代表になったわけですが、この結果を見て誰よりも「してやったり」と思ったのは連合の面々だったでしょう。
だからこそ、連合会長はさらに共産党批判のトーンを上げました。ここで決定的に原発反対の声を野党共闘の中から一掃しようというのです。
立憲代表選における原発論議を報じる朝日新聞
● 野党共闘は原発反対を掲げてこそ未来が開ける
ここで私たちがしっかり見ておくべきことは、この連合会長の動きは、今なお連合が巨大な危機感の中にあることを背景にしていることです。その点を立憲の二氏、逢坂氏と西村氏も明確に語られています。
「日本の原発は致命的な欠陥がある」「東電の不祥事が頻発している。とても再稼働の議論などできる状況にない」。ここです!
そんな原発を支持しているだけで、連合はとても立場が悪い。しかも「東電の不祥事」の実態を実は連合はとても良く知っている。そこで働いている労働者が組合員だからです。現場労働者たちは大事故の可能性だって知って恐れています。
野党共闘を支持するみなさん。思い出しましょう。安倍政権もまた選挙で一度も原発を争点にしませんでした。なぜか。そんなことをしたら負けることが分かっていたからです。どう隠したって原発の危険性は隠しきれないからです。
いやそれだけではありません。そもそも安倍政権のもと、どんなに議席を独占しようとも、老朽原発ばかりかもんじゅまで廃炉が決まり、裁判でも次々と稼働が止められ、原発輸出も全部ダメになりました。この領域は民衆が勝ち続けているのです。
だから前回総選挙の総括は正しくはこの一点。「野党共闘に最も有利だった原発問題を争点から外したから負けた」「原発反対をすっきり掲げてこそ野党共闘に未来がある」です。連合にだまされずに、自信を取り戻しましょう。
トルコへの原発輸出のとん挫を報じるANN 20181204 原発輸出反対運動はすべて民衆側が勝った!
● 各地で原発反対の企画を続けよう
みなさん。この点をしっかりとおさえましょう。各地で再度、野党共闘の合意作りが目指されると思いますが、原発反対をしっかり大書きしてください。小さくしてはダメ。エネルギー問題と混在させてもダメ。危ないから反対とはっきり書きましょう。
同時にコロナ禍でも原発反対企画を続けましょう。関西では参院選前の5月29日(日)午後に、大阪で関西+福井から集まる大集会の開催が決まりました。「原発のない明日を 老朽原発このままハイロ 大集会in大阪」とのタイトルです。
僕自身ももちろん参加しますが、さらに反原発を推し進めるためにさまざまな形で被曝の危険性を向き合う企画を催しましょう。ここにこそ原発反対の原点があるからです。
さしあたっては滋賀県大津市で、『放射線副読本』読み解き会を行っています。すでに1回目が終了しましたが、2回目からでも参加可能です。ぜひご参加下さい。リモートでも参加できます。案内を貼っておきます。
大津での読み解き会にご参加を!申し込みアドレスはこちら
yomitokkiradiation@gmail.com Fax 077-522-6359
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昨年12月に行った「核と原発」に関する守田の講演を公開中です。ぜひご覧下さい。この番組にも触れています。
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