昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空~(十九)正直のところ辟易する彼だった

2015-11-29 11:44:19 | 小説
「ほらっ、空けろよ。そうか。男の酌より、女性の方がいいか。君代さん、頼むよ」 彼は、君代のお酌で盃を重ねた。 そこはかとない色香を漂わせているのは、和服のせいだけではないように感じた。 どちらかというと姉御肌なのだが、佐知子のように先陣を切るタイプではなかった。 一歩下がって、雰囲気に流されることなく対処することが多かった。 そんな君代に浮いた話の一つも出ないことが、彼には不思議でたまらなかっ . . . 本文を読む

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