昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[お取り扱い注意!] (三十一)

2013-08-27 19:11:57 | 小説
(三十一)

またしても、「り」ではなく「ん」だった。
そして人なつっこい話し方だ。

やはりベテラン医師は違う。
何というか、お医者さま、という雰囲気がある。

患者に人気があるのも無理はないと感じた。

「ほうほう。
山本さんは、ひとり暮らしで、自炊してるの。

うん、偉いねえ。
中々出来ないよね。立派だ、山本さんは。」

「いえ、先生。
自炊と言っても、休みの日に、一週間分を作っちゃうんです。

それで冷凍庫に、入れておくんです。
まあ、作ると言ってもですね、弁当用のご飯とおかずですから。

日々の夕食には、総菜を買うんです。
あと、簡単な一品を添えましてね。

それだけです。」


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