昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~ふたまわり・第一部~(四)の十一

2011-04-18 19:46:24 | 小説
翌日からの三人の働きぶりは、
目を見張るものがあった。
どうやら昨夜の女給たちと、
週一回の通いを一ヶ月間守れば一晩を供にしてくれる約束を交わしたらしい。
二度目がA、
三度目がB、
そして四度目が満願のCだと。
彼らの給金からすれば、
難なく実行できることだ。
しかし五平に、
「おねだりを、
されるぞ。」との言葉に、
発奮したのだ。
竹田は別にして、
他の二人は街娼たちとの性交を既に経験している。
しかしさすがに、
キャバレーの女給たちは比べるまでもなく洗練されている。
然も、
銀座一の高級キャバレーである。
更には、
「お前たちの頑張り次第では、
アメリカさん御用達のクラブに連れて行ってやっても、
いいぞ。
そこらの映画スター顔負けの、
美女揃いの店だ。
一般人は、
立ち入り禁止のクラブだぞ。」
と言う五平の言葉も、
耳に残っているのだ。


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