「コトッ。」
裏木戸は、
易々と開いた。
次郎吉は、
ニヤリとほくそ笑みながら、
足音を押さえて中に入った。
勝手知ったる何とやらで、
次郎吉は何の苦もなく
長局奥向に続く廊下に足を乗せた。
と、
どこから見ていたのか。
足を乗せた途端、
隠れる間もなく武装した腰元らが、
奥の部屋から並び出てきた。
不意のことに次郎吉は一瞬たじろいだが、
すぐさま気を取り直すと
一目散に裏木戸から逃げ出した。
“何てこった!”と、
口走りながら塀に沿って走り続けた。
成功するに決まっていたこの盗みが、
何故バレていたのか。
次郎吉には、
どうしてもあの腰元が裏切ったとは思えなかった。
角を左に折れて、
もう大丈夫だと思った途端、
運悪く南町奉行所の見回り同心に
見咎められてしまった。
逃げる間もなく召し捕らえれ、
後ろから追いかけてきた腰元たちにより、
悪事が露見してしまった。
裏木戸は、
易々と開いた。
次郎吉は、
ニヤリとほくそ笑みながら、
足音を押さえて中に入った。
勝手知ったる何とやらで、
次郎吉は何の苦もなく
長局奥向に続く廊下に足を乗せた。
と、
どこから見ていたのか。
足を乗せた途端、
隠れる間もなく武装した腰元らが、
奥の部屋から並び出てきた。
不意のことに次郎吉は一瞬たじろいだが、
すぐさま気を取り直すと
一目散に裏木戸から逃げ出した。
“何てこった!”と、
口走りながら塀に沿って走り続けた。
成功するに決まっていたこの盗みが、
何故バレていたのか。
次郎吉には、
どうしてもあの腰元が裏切ったとは思えなかった。
角を左に折れて、
もう大丈夫だと思った途端、
運悪く南町奉行所の見回り同心に
見咎められてしまった。
逃げる間もなく召し捕らえれ、
後ろから追いかけてきた腰元たちにより、
悪事が露見してしまった。
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